磁場の強い3.0テスラ以上のMRIは、病院にどれくらいあるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の医療施設静態調査、2023年の数字。
東京都が117台で1位。
47都道府県の平均は24.7台、中央値は14台です。
1位と47位の間には39倍の開き、人口10万人あたりでは3.3倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
25台
MRI3.0テスラ以上の台数(2023年)
最も多い 東京都
117台
最も少ない 鳥取県
3台
3テスラ以上のMRIが多い上位5都府県
3テスラ以上のMRIが多い上位5都府県です。
東京都は117台、大阪府は82台、福岡県は68台でした。
東京都は2位の大阪府の1.43倍です。
4位は愛知県で66台、5位は神奈川県で59台。
上位5で全国の33.8パーセント、上位3で23パーセント、上位10で54.3パーセントでした。
1位だけで10.1パーセントを占めます。
47都道府県の平均は24.7台なので、1位は平均の4.7倍。
中央値の14台と比べると8.4倍にあたります。
6位以下は兵庫県で57台、埼玉県で53台、北海道で51台と続きました。
2位と3位の差は14台、3位と4位の差は2台でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の66.2パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると199台。
これだけで全国の17.1パーセントにあたります。
1位だけで全国の10.1パーセントを占めました。
人口の多さに沿った並びです。
人口あたりでは熊本県が1位です
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は高磁場MRIの台数の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は熊本県の1.71台、2位は岡山県1.69台、3位は宮崎県1.65台。
4位以下は香川県、高知県と続きます。
逆に人口あたりの下位は鳥取県0.56台、岩手県0.52台。
熊本県と岩手県では3.3倍の開きです。
人口あたりの1位は熊本県です。
実数1位の都は人口あたりでは33位に下がります。
3テスラのMRIは脳や関節を細かく撮影できる高級機で、1台数億円します。
大学病院や大病院への配置が中心です。
数が少ない統計なので、細かい順位より大づかみの傾向として見るのが向いています。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、四国4県が1.4台で最も多く、東北6県が0.7台で最も少なくなります。
九州・沖縄8県1.3台と中国5県1.1台がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
3テスラ以上のMRIが少ない下位5県
3テスラ以上のMRIが少ない下位5県です。
47位の鳥取県は3台、46位の岩手県は6台、45位の島根県は7台でした。
1位の東京都とは39倍の差があります。
44位は福井県で8台、43位は山形県で8台、42位は秋田県で8台と続きます。
39倍という開きです。
台数が少ない高価な機器ほど、地域差は大きく出ます。
47都道府県の中央値は14台。
平均は24.7台なので、平均が中央値の1.8倍です。
47位の鳥取県は平均の12.1パーセント、中央値の21.4パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の2.8パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで10.1パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の鳥取県は、1位の東京都の2.56パーセントにあたる水準です。
46位との差は3台、45位との差は4台でした。
1位の東京都と47位の鳥取県の間には114台の開きがあります。
地図で見る
| 項目 | MRI3.0テスラ以上の台数 |
|---|---|
| 北海道 | 51台 |
| 青森県 | 12台 |
| 岩手県 | 6台 |
| 宮城県 | 15台 |
| 秋田県 | 8台 |
| 山形県 | 8台 |
| 福島県 | 10台 |
| 茨城県 | 29台 |
| 栃木県 | 21台 |
| 群馬県 | 17台 |
| 埼玉県 | 53台 |
| 千葉県 | 47台 |
| 東京都 | 117台 |
| 神奈川県 | 59台 |
| 新潟県 | 12台 |
| 富山県 | 11台 |
| 石川県 | 12台 |
| 福井県 | 8台 |
| 山梨県 | 9台 |
| 長野県 | 19台 |
| 岐阜県 | 14台 |
| 静岡県 | 29台 |
| 愛知県 | 66台 |
| 三重県 | 13台 |
| 滋賀県 | 11台 |
| 京都府 | 30台 |
| 大阪府 | 82台 |
| 兵庫県 | 57台 |
| 奈良県 | 17台 |
| 和歌山県 | 10台 |
| 鳥取県 | 3台 |
| 島根県 | 7台 |
| 岡山県 | 31台 |
| 広島県 | 24台 |
| 山口県 | 14台 |
| 徳島県 | 9台 |
| 香川県 | 14台 |
| 愛媛県 | 18台 |
| 高知県 | 10台 |
| 福岡県 | 68台 |
| 佐賀県 | 9台 |
| 長崎県 | 12台 |
| 熊本県 | 29台 |
| 大分県 | 11台 |
| 宮崎県 | 17台 |
| 鹿児島県 | 21台 |
| 沖縄県 | 11台 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、福岡県、愛知県、神奈川県が続きます。
淡いのは鳥取県、岩手県、島根県でした。
47都道府県の平均は24.7台、中央値は14台です。
東京都の117台は平均の4.7倍にあたります。
上位3で23パーセント、1位と47位で39倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと熊本県が1.71台で最も多く、開きは3.3倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは33位、人口あたり1位の熊本県は実数では14位でした。
| 順位 | 都道府県 | MRI3.0テスラ以上の台数(台) | 地方 | 人口10万人あたりのMRI3.0テスラ以上の台数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 117 | 関東 | 0.83 |
| 2 | 大阪府 | 82 | 近畿 | 0.94 |
| 3 | 福岡県 | 68 | 九州 | 1.34 |
| 4 | 愛知県 | 66 | 中部 | 0.88 |
| 5 | 神奈川県 | 59 | 関東 | 0.64 |
| 6 | 兵庫県 | 57 | 近畿 | 1.07 |
| 7 | 埼玉県 | 53 | 関東 | 0.72 |
| 8 | 北海道 | 51 | 北海道 | 1.01 |
| 9 | 千葉県 | 47 | 関東 | 0.75 |
| 10 | 岡山県 | 31 | 中国 | 1.69 |
| 11 | 京都府 | 30 | 近畿 | 1.19 |
| 12 | 茨城県 | 29 | 関東 | 1.03 |
| 12 | 熊本県 | 29 | 九州 | 1.71 |
| 12 | 静岡県 | 29 | 中部 | 0.82 |
| 15 | 広島県 | 24 | 中国 | 0.88 |
| 16 | 鹿児島県 | 21 | 九州 | 1.37 |
| 16 | 栃木県 | 21 | 関東 | 1.11 |
| 18 | 長野県 | 19 | 中部 | 0.96 |
| 19 | 愛媛県 | 18 | 四国 | 1.41 |
| 20 | 宮崎県 | 17 | 九州 | 1.65 |
| 20 | 群馬県 | 17 | 関東 | 0.9 |
| 20 | 奈良県 | 17 | 近畿 | 1.32 |
| 23 | 宮城県 | 15 | 東北 | 0.67 |
| 24 | 岐阜県 | 14 | 中部 | 0.73 |
| 24 | 香川県 | 14 | 四国 | 1.53 |
| 24 | 山口県 | 14 | 中国 | 1.09 |
| 27 | 三重県 | 13 | 近畿 | 0.76 |
| 28 | 新潟県 | 12 | 中部 | 0.57 |
| 28 | 青森県 | 12 | 東北 | 1.03 |
| 28 | 石川県 | 12 | 中部 | 1.09 |
| 28 | 長崎県 | 12 | 九州 | 0.96 |
| 32 | 沖縄県 | 11 | 九州 | 0.75 |
| 32 | 滋賀県 | 11 | 近畿 | 0.78 |
| 32 | 大分県 | 11 | 九州 | 1.01 |
| 32 | 富山県 | 11 | 中部 | 1.1 |
| 36 | 高知県 | 10 | 四国 | 1.52 |
| 36 | 福島県 | 10 | 東北 | 0.57 |
| 36 | 和歌山県 | 10 | 近畿 | 1.14 |
| 39 | 佐賀県 | 9 | 九州 | 1.14 |
| 39 | 山梨県 | 9 | 中部 | 1.14 |
| 39 | 徳島県 | 9 | 四国 | 1.31 |
| 42 | 山形県 | 8 | 東北 | 0.79 |
| 42 | 秋田県 | 8 | 東北 | 0.89 |
| 42 | 福井県 | 8 | 中部 | 1.08 |
| 45 | 島根県 | 7 | 中国 | 1.09 |
| 46 | 岩手県 | 6 | 東北 | 0.52 |
| 47 | 鳥取県 | 3 | 中国 | 0.56 |
このグラフについての豆知識
テスラは磁場の強さ
MRIは磁場の強さで性能が変わります。
3.0テスラ以上は全国で1,161台と、1.5テスラ級より数が少ない高性能機です。
磁場が強いほど細かい画像が撮れますが、そのぶん価格も維持費も高くなります。
3年に一度の医療施設調査
医療施設静態調査は、全国のすべての病院・診療所を対象に3年ごとに行われる調査で、これは2023年(令和5年)10月1日時点のものです。
検査の患者数は2023年9月の1か月間の数です。
年間の数ではないことに注意してください。
また、施設の所在地で数えるため、県境をこえて受診する人のぶんは施設のある県に計上されます。
数字の開き
1位の東京都は117台、47位の鳥取県は3台。
両者の間には39倍の開きがあります。
上位3で全国の23パーセント、上位10で54.3パーセントを占めます。
中央値は14台、平均は24.7台です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと3.3倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
高磁場MRIの台数の順位で探してみます。
いちばん近かったのは【病院の外来患者数】1日平均121万2,243人、入院より多いで、順位相関は0.93でした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【ホームセンターの数】を人口あたりで比べると約8倍の差、都市部ほど少なくなります(順位相関-0.76)です。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見たMRI3.0テスラ以上の台数
| 地方 | 最も多い(台) | 最も少ない(台) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 15 | 岩手県 6 |
| 関東 | 東京都 117 | 群馬県 17 |
| 中部 | 愛知県 66 | 福井県 8 |
| 近畿 | 大阪府 82 | 和歌山県 10 |
| 中国 | 岡山県 31 | 鳥取県 3 |
| 四国 | 愛媛県 18 | 徳島県 9 |
| 九州 | 福岡県 68 | 佐賀県 9 |
まとめ
高磁場MRIの台数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で117台、最も少ない鳥取県で3台でした。
1位と47位の間には39倍の開きがあります。
上位3で全国の23パーセント、上位10で54.3パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は14台、平均は24.7台でした。
人口10万人あたりに直すと3.3倍の開きになります。
ここまでの高磁場MRIの台数の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、病院の分だけで診療所を含まないこと。
2つ目は、施設の所在地で数えた数字であること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは熊本県が1.71台で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは33位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の29.5パーセントで最多、人口10万人あたりでは四国4県が1.4台で最多でした。
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出典
- 統計名: 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004024873
- 備考: 病院にあるMRI(3.0テスラ以上)の台数。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 病院にあるMRI(3.0テスラ以上)の台数。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
