育児をしながら雇われて働く男性のうち、育児休業などの制度を使った人はどれくらいいるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の就業構造基本調査、2022年の都道府県別の数字。
東京都が27.94%で1位。
47都道府県の平均は16.84%、中央値は16.61%です。
最も高い27.94%と最も低い10.72%の差は17.22ポイント、倍率にすると2.61倍でした。
47都道府県の単純平均
16.8%
男性の育児休業等制度の利用率(2022年)
最も多い 東京都
27.9%
最も少ない 鹿児島県
10.7%
男性の育児休業等の利用率が高い上位5都県
男性の育児休業等の利用率が高い上位5都県です。
東京都は27.94%、神奈川県は23.31%、千葉県は22.54%でした。
1位と2位の差は4.63ポイントです。
4位は富山県で20.41%、5位は埼玉県で20.1%。
上位5はいずれも47都道府県の平均16.84%を上回りました。
1位の東京都は平均を11.1ポイント上回りました。
中央値の16.61%と比べると11.33ポイント高く、平均に対する比では1.66倍にあたります。
6位以下は大阪府で19.73%、香川県で19.31%、岡山県で19.09%と続きました。
2位と3位の差は0.77ポイント、3位と4位の差は2.13ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は1.01ポイントでした。
1位から5位までの幅は7.84ポイント、1位から8位までの幅は8.85ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
東京都は男女計の育児休業等制度の利用率でも1位に入っています。
全国の値は19.34%で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は東京都の27.94パーセント。
47都道府県の平均16.84パーセントを11ポイント上回ります。
男女計の利用率と並べて見ます
ここから先は、男性で育児休業等の制度を使った人の割合がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。
男女計の育児休業等制度の利用率で並べ替えると、順位が変わります。
1位は東京都の39.74、2位は千葉県の35.06、3位は神奈川県の34.49。
4位以下は鳥取県、香川県と続きます。
逆に下位は和歌山県が23.68、鹿児島県が21.65。
東京都と鹿児島県では1.84倍の開きです。
男女計の利用率と並べると、男性の差のほうが大きくなります。
女性の利用は全国に広がった一方、男性の利用は都市部が先行しているためです。
男性の育児休業は2022年から段階的に取りやすい制度に変わりました。
この数字はその移行期のものです。
当サイトの育児休業等の利用率全体の記事とあわせて見てみてください。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が20.29%で最も高く、九州・沖縄8県が14.39%で最も低くなります。
北海道18.52%と四国4県17.05%がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
男性の育児休業等の利用率が低い下位5県
男性の育児休業等の利用率が低い下位5県です。
47位の鹿児島県は10.72%、46位の山梨県は12.13%、45位の佐賀県は13.19%でした。
1位の東京都とは17.22ポイントの差があります。
44位は群馬県で13.23%、43位は福島県で13.59%、42位は三重県で14.18%と続きます。
下位には九州の県が並びました。
1位と47位の差は2.6倍です。
47都道府県の中央値は16.61%、平均は16.84%です。
47位の鹿児島県は平均を6.12ポイント下回りました。
47位の鹿児島県は1位の東京都の38.4パーセントにあたる水準で、倍率にすると2.61倍の開きです。
46位との差は1.41ポイント、45位との差は2.47ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも3.46ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均16.84%を下回りました。
47位から43位までの幅は2.87ポイントです。
鹿児島県は男女計の育児休業等制度の利用率では47位です。
全国の値は19.34%なので、47位はこれを8.62ポイント下回っています。
地方別に見る
男性の育児休業等の利用率は、首都圏で高く、九州で低めになります。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が20.29%で最も高くなります。
次いで北海道が18.52%、四国4県が17.05%、近畿7府県が17.02%と続きました。
低いほうは中国5県が16.92%、中部9県が16.63%、東北6県が15.73%、九州・沖縄8県が14.39%でした。
最も高い関東7都県と最も低い九州・沖縄8県の差は5.9ポイントです。
男女計の育児休業等制度の利用率で見ると関東7都県が最も高く、北海道が最も低くなりました。
地図で見る
| 項目 | 男性の育児休業等制度の利用率 |
|---|---|
| 北海道 | 18.5% |
| 青森県 | 17.4% |
| 岩手県 | 16.6% |
| 宮城県 | 16.4% |
| 秋田県 | 14.8% |
| 山形県 | 15.6% |
| 福島県 | 13.6% |
| 茨城県 | 17.1% |
| 栃木県 | 17.8% |
| 群馬県 | 13.2% |
| 埼玉県 | 20.1% |
| 千葉県 | 22.5% |
| 東京都 | 27.9% |
| 神奈川県 | 23.3% |
| 新潟県 | 15.4% |
| 富山県 | 20.4% |
| 石川県 | 17.4% |
| 福井県 | 18.2% |
| 山梨県 | 12.1% |
| 長野県 | 15.6% |
| 岐阜県 | 14.8% |
| 静岡県 | 16.7% |
| 愛知県 | 19.0% |
| 三重県 | 14.2% |
| 滋賀県 | 17.6% |
| 京都府 | 17.9% |
| 大阪府 | 19.7% |
| 兵庫県 | 17.6% |
| 奈良県 | 17.7% |
| 和歌山県 | 14.4% |
| 鳥取県 | 17.0% |
| 島根県 | 17.9% |
| 岡山県 | 19.1% |
| 広島県 | 15.9% |
| 山口県 | 14.8% |
| 徳島県 | 15.9% |
| 香川県 | 19.3% |
| 愛媛県 | 16.2% |
| 高知県 | 16.8% |
| 福岡県 | 15.7% |
| 佐賀県 | 13.2% |
| 長崎県 | 15.6% |
| 熊本県 | 14.4% |
| 大分県 | 15.7% |
| 宮崎県 | 14.4% |
| 鹿児島県 | 10.7% |
| 沖縄県 | 15.5% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで神奈川県、千葉県、富山県、埼玉県が続きます。
淡いのは鹿児島県、山梨県、佐賀県でした。
47都道府県の平均は16.84%、中央値は16.61%です。
東京都の27.94%は平均を11.1ポイント上回ります。
1位と47位の差は17.22ポイント、倍率にすると2.61倍でした。
男女計の育児休業等制度の利用率で並べ替えると東京都が39.74で最も高く、開きは1.84倍になります。
主指標で1位の東京都は男女計の育児休業等制度の利用率では1位、男女計の育児休業等制度の利用率で1位の東京都は主指標では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 男性の育児休業等制度の利用率(%) | 地方 | 男女計の育児休業等制度の利用率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 27.94 | 関東 | 39.74 |
| 2 | 神奈川県 | 23.31 | 関東 | 34.49 |
| 3 | 千葉県 | 22.54 | 関東 | 35.06 |
| 4 | 富山県 | 20.41 | 中部 | 30.8 |
| 5 | 埼玉県 | 20.1 | 関東 | 30.46 |
| 6 | 大阪府 | 19.73 | 近畿 | 30.2 |
| 7 | 香川県 | 19.31 | 四国 | 32.04 |
| 8 | 岡山県 | 19.09 | 中国 | 29.17 |
| 9 | 愛知県 | 19.04 | 中部 | 29.44 |
| 10 | 北海道 | 18.52 | 北海道 | 25.7 |
| 11 | 福井県 | 18.18 | 中部 | 30.85 |
| 12 | 京都府 | 17.89 | 近畿 | 30.61 |
| 12 | 島根県 | 17.89 | 中国 | 30.07 |
| 14 | 栃木県 | 17.83 | 関東 | 28.3 |
| 15 | 奈良県 | 17.74 | 近畿 | 25.53 |
| 16 | 滋賀県 | 17.62 | 近畿 | 28.15 |
| 17 | 兵庫県 | 17.56 | 近畿 | 28.33 |
| 18 | 石川県 | 17.44 | 中部 | 30.34 |
| 19 | 青森県 | 17.35 | 東北 | 27.02 |
| 20 | 茨城県 | 17.06 | 関東 | 26.68 |
| 21 | 鳥取県 | 16.97 | 中国 | 32.07 |
| 22 | 高知県 | 16.76 | 四国 | 25.8 |
| 23 | 静岡県 | 16.7 | 中部 | 27.14 |
| 24 | 岩手県 | 16.61 | 東北 | 28.83 |
| 25 | 宮城県 | 16.4 | 東北 | 27.82 |
| 26 | 愛媛県 | 16.24 | 四国 | 27.82 |
| 27 | 徳島県 | 15.89 | 四国 | 29.6 |
| 28 | 広島県 | 15.86 | 中国 | 26.54 |
| 29 | 大分県 | 15.68 | 九州 | 28.53 |
| 30 | 福岡県 | 15.65 | 九州 | 26.87 |
| 31 | 山形県 | 15.61 | 東北 | 25.9 |
| 32 | 長崎県 | 15.6 | 九州 | 28.04 |
| 33 | 長野県 | 15.59 | 中部 | 26.36 |
| 34 | 沖縄県 | 15.49 | 九州 | 27.86 |
| 35 | 新潟県 | 15.38 | 中部 | 28.93 |
| 36 | 岐阜県 | 14.81 | 中部 | 24.26 |
| 36 | 秋田県 | 14.81 | 東北 | 28.38 |
| 38 | 山口県 | 14.78 | 中国 | 26.52 |
| 39 | 熊本県 | 14.41 | 九州 | 26.68 |
| 39 | 和歌山県 | 14.41 | 近畿 | 23.68 |
| 41 | 宮崎県 | 14.37 | 九州 | 24.51 |
| 42 | 三重県 | 14.18 | 近畿 | 26.38 |
| 43 | 福島県 | 13.59 | 東北 | 24.95 |
| 44 | 群馬県 | 13.23 | 関東 | 27.21 |
| 45 | 佐賀県 | 13.19 | 九州 | 23.81 |
| 46 | 山梨県 | 12.13 | 中部 | 23.96 |
| 47 | 鹿児島県 | 10.72 | 九州 | 21.65 |
このグラフについての豆知識
男女の利用の差
育児休業等制度の利用率は、男女計で30.35パーセント、男性では19.34パーセントです(全国)。
2022年10月には出生時育児休業(産後パパ育休)が始まりました。
この調査はちょうどその時点の姿を写しています。
5年に一度の大きな調査
就業構造基本調査は5年ごとに行われる調査で、これは2022年(令和4年)10月分です。
全国の約54万世帯を対象にした標本調査で、ふだんの就業の状態を聞いています。
公表されているのは人数なので、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にしました。
推計値がもとのため、小さな差を細かく読み取ることはできません。
数字の散らばり
1位の東京都は27.94%、47位の鹿児島県は10.72%。
差は17.22ポイント、倍率にすると2.61倍です。
中央値は16.61%、平均は16.84%でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.23ポイントの差でした。
男女計の育児休業等制度の利用率で並べ替えると開きは1.84倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
男性で育児休業等の制度を使った人の割合の順位で探してみます。
並びが最も重なったのは【育児休業などの利用率】全国30.4%、九州で低めにで、相関は0.75です。
最も食い違ったのは【所得400万円台の世帯】全国10.2%、分布の背骨の層(順位相関-0.56)でした。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た男性の育児休業等制度の利用率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 青森県 17.35 | 福島県 13.59 |
| 関東 | 東京都 27.94 | 群馬県 13.23 |
| 中部 | 富山県 20.41 | 山梨県 12.13 |
| 近畿 | 大阪府 19.73 | 三重県 14.18 |
| 中国 | 岡山県 19.09 | 山口県 14.78 |
| 四国 | 香川県 19.31 | 徳島県 15.89 |
| 九州 | 大分県 15.68 | 鹿児島県 10.72 |
まとめ
男性で育児休業などを使った人の割合を47都道府県で比べると、最も高い東京都で27.94%、最も低い鹿児島県で10.72%でした。
その差は17.22ポイント、倍率にすると2.61倍です。
47都道府県の中央値は16.61%、平均は16.84%でした。
全国の値は19.34%です。
男女計の育児休業等制度の利用率で並べ替えると開きは1.84倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では1位に位置します。
男性で育児休業等の制度を使った人の割合を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、標本調査にもとづく推計値であること。
2つ目は、育児をしている男性の雇用者が分母であること。
3つ目は2022年の数字であることです。
男女計の育児休業等制度の利用率では東京都が39.74で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では1位でした。
地方ごとの平均では関東7都県が20.29%で最も高く、九州・沖縄8県が14.39%で最も低くなりました。
育児休業等の利用率やフレックスの利用率を比べた記事とあわせて読んでみてください。
関連記事
- 【育児休業などの利用率】全国30.4%、九州で低めに
- 【時短勤務の利用率】全国8.4%、首都圏の4都県が上位
- 【フレックスの利用率】全国5.0%、地域差は9.5倍
- 【子の看護休暇の利用率】全国7.3%、1位は東北の県
- 【出生数】全国68万6,173人、47都道府県の内訳
- 【男女の給与差】女性は男性の76.8%、差が小さいのは東北
出典
- 統計名: 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)
- 調査年: 2022年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004008581
- 備考: 育児をしている男性の雇用者のうち育児休業等の制度を利用した人の割合。2022年10月時点の調査で、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にした。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は男女計の育児休業等制度の利用率
注記: 育児をしている男性の雇用者のうち育児休業等の制度を利用した人の割合。
2022年10月時点の調査で、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にした。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は男女計の育児休業等制度の利用率
