ぎょうざにいくら使うかは、その土地の食の習慣がよく表れる項目です。
ここで数えるのは調理食品として買うぎょうざで、店で食べる外食や、冷凍調理食品は別の項目に分けられています。
上位2県だけが飛びぬけ、他とはっきり分かれる結果になりました。
使ったのは2023年から2025年の総務省統計局「家計調査」(二人以上の世帯)の3年平均です。
数値は県庁所在市(東京都は都区部)で調べたもので、県全体の平均ではありません。
全国の平均は年1,984円。
上位2県だけが3,000円を超え、他とはっきり分かれる結果になりました。
47都道府県の単純平均
1,927円
ぎょうざへの年間支出(2023年〜2025年平均)
最も多い 宮崎県
3,478円
最も少ない 高知県
1,243円
餃子によくお金を使う5県
餃子への支出が多い上位5県です。
宮崎県は3,478円、栃木県は3,192円、滋賀県は2,455円、埼玉県は2,412円、京都府は2,314円でした。
全国平均の1,984円を上回ったのは17都府県です。
1位と2位だけが3,000円を超えています。
2位の栃木県と3位の滋賀県の差は737円で、1位と2位の差286円より大きい。
上位2県とそれ以下のあいだに、はっきりした段差があります。
餃子で知られる街を抱える2県が、数字の上でも抜けている形です。
6位以下も2,261円、2,251円、2,200円と続きます。
2,000円を超えたのは15都府県でした。
上位5県の地方はばらばらです。
九州、関東、近畿と分かれており、地方でまとまるというより県ごとの事情で決まっているように見えます。
上位2県だけが飛び抜けているのはなぜか
ここからは統計から離れて、なぜ上位2県だけが飛び抜けているのかを考えてみます。
以下は確かめられた事実ではなく、同じ調査の別の数字と突き合わせて立てた推測です。
まず調理食品全体との関係を見ます。
調理食品への支出で宮崎県は155,823円で18位、栃木県は9位でした。
調理食品をよく買う県ではありますが、飛び抜けてはいません。
全国1位は東京都の189,271円です。
調理食品に占める餃子の割合を計算すると違いがはっきりします。
全国は1.26パーセントですが、宮崎県は2.23パーセント。
調理食品全体のなかで餃子が占める位置が、他の県とは違います。
考えられるのは、餃子が日常の買い物に組み込まれているということです。
餃子で知られる街では専門店や持ち帰り店が多く、家で食べる餃子を店で買う機会が多い。
スーパーの惣菜としてだけでなく、専門店の持ち帰りも調理食品に計上されます。
もう1つ、この統計が県庁所在市の世帯を対象にしている点も効いています。
宮崎市と宇都宮市はどちらも餃子を売りにしている街です。
県全体で見れば、もう少し差は縮まる可能性があります。
なお外食で食べた餃子はこの数字に含まれません。
餃子を食べる量そのものを測った数字ではない点に注意してください。
餃子への支出が少ない5県
餃子への支出が少ない下位5県です。
高知県は1,243円、山形県は1,445円、秋田県は1,501円、鳥取県は1,568円、徳島県は1,581円でした。
宮崎県の3,478円と高知県の1,243円では2.80倍の差があります。
下位に並んだのは四国2県と東北2県、中国1県です。
地方別の平均でも四国4県が1,537円で最も低く、北海道が1,647円、東北6県が1,702円と続きました。
上位2県が突出しているぶん、下位との差は大きくなります。
ただし3位以下で見れば2,455円から1,243円の範囲で、2.0倍ほどに収まります。
なお下位でも年1,200円以上は使っています。
1か月に直すと100円ほどで、餃子をまったく買わない地域というわけではありません。
地図で見る餃子への支出
| 項目 | ぎょうざへの年間支出 |
|---|---|
| 北海道 | 1,647円 |
| 青森県 | 1,679円 |
| 岩手県 | 1,804円 |
| 宮城県 | 1,887円 |
| 秋田県 | 1,501円 |
| 山形県 | 1,445円 |
| 福島県 | 1,896円 |
| 茨城県 | 1,722円 |
| 栃木県 | 3,192円 |
| 群馬県 | 2,070円 |
| 埼玉県 | 2,412円 |
| 千葉県 | 2,076円 |
| 東京都 | 2,110円 |
| 神奈川県 | 1,762円 |
| 新潟県 | 1,700円 |
| 富山県 | 1,767円 |
| 石川県 | 1,670円 |
| 福井県 | 2,009円 |
| 山梨県 | 1,991円 |
| 長野県 | 1,834円 |
| 岐阜県 | 1,964円 |
| 静岡県 | 2,007円 |
| 愛知県 | 2,200円 |
| 三重県 | 1,721円 |
| 滋賀県 | 2,455円 |
| 京都府 | 2,314円 |
| 大阪府 | 2,261円 |
| 兵庫県 | 1,986円 |
| 奈良県 | 2,067円 |
| 和歌山県 | 1,942円 |
| 鳥取県 | 1,568円 |
| 島根県 | 1,850円 |
| 岡山県 | 1,936円 |
| 広島県 | 1,731円 |
| 山口県 | 1,669円 |
| 徳島県 | 1,581円 |
| 香川県 | 1,682円 |
| 愛媛県 | 1,640円 |
| 高知県 | 1,243円 |
| 福岡県 | 2,066円 |
| 佐賀県 | 1,603円 |
| 長崎県 | 1,827円 |
| 熊本県 | 1,868円 |
| 大分県 | 1,625円 |
| 宮崎県 | 3,478円 |
| 鹿児島県 | 2,251円 |
| 沖縄県 | 1,857円 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは北関東と近畿の一部、そして九州南部です。
逆に淡いのは四国と東北の日本海側でした。
地方としてのまとまりは弱く、県ごとの事情で決まっているように見えます。
47都道府県の単純平均は1,927円、中央値は1,857円です。
全国平均の1,984円をわずかに下回ります。
上下の差は2.80倍で、上位2県が引き上げている形です。
下の表に47都道府県すべての支出額を、調理食品全体への支出と並べて掲載しました。
餃子だけの順位と、調理食品全体の順位を見比べてみてください。
| 順位 | 都道府県 | ぎょうざへの年間支出(円) | 地方 | 調理食品への年間支出 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 宮崎県 | 3478 | 九州 | 155823 |
| 2 | 栃木県 | 3192 | 関東 | 168313 |
| 3 | 滋賀県 | 2455 | 近畿 | 160457 |
| 4 | 埼玉県 | 2412 | 関東 | 182878 |
| 5 | 京都府 | 2314 | 近畿 | 150347 |
| 6 | 大阪府 | 2261 | 近畿 | 172880 |
| 7 | 鹿児島県 | 2251 | 九州 | 132746 |
| 8 | 愛知県 | 2200 | 中部 | 155552 |
| 9 | 東京都 | 2110 | 関東 | 189271 |
| 10 | 千葉県 | 2076 | 関東 | 176338 |
| 11 | 群馬県 | 2070 | 関東 | 158571 |
| 12 | 奈良県 | 2067 | 近畿 | 153016 |
| 13 | 福岡県 | 2066 | 九州 | 150287 |
| 14 | 福井県 | 2009 | 中部 | 160946 |
| 15 | 静岡県 | 2007 | 中部 | 173259 |
| 16 | 山梨県 | 1991 | 中部 | 158078 |
| 17 | 兵庫県 | 1986 | 近畿 | 157686 |
| 18 | 岐阜県 | 1964 | 中部 | 136300 |
| 19 | 和歌山県 | 1942 | 近畿 | 145184 |
| 20 | 岡山県 | 1936 | 中国 | 153278 |
| 21 | 福島県 | 1896 | 東北 | 164099 |
| 22 | 宮城県 | 1887 | 東北 | 149087 |
| 23 | 熊本県 | 1868 | 九州 | 152030 |
| 24 | 沖縄県 | 1857 | 九州 | 150773 |
| 25 | 島根県 | 1850 | 中国 | 148089 |
| 26 | 長野県 | 1834 | 中部 | 150296 |
| 27 | 長崎県 | 1827 | 九州 | 153030 |
| 28 | 岩手県 | 1804 | 東北 | 137790 |
| 29 | 富山県 | 1767 | 中部 | 174441 |
| 30 | 神奈川県 | 1762 | 関東 | 171515 |
| 31 | 広島県 | 1731 | 中国 | 170879 |
| 32 | 茨城県 | 1722 | 関東 | 154194 |
| 33 | 三重県 | 1721 | 近畿 | 145955 |
| 34 | 新潟県 | 1700 | 中部 | 166179 |
| 35 | 香川県 | 1682 | 四国 | 149144 |
| 36 | 青森県 | 1679 | 東北 | 145251 |
| 37 | 石川県 | 1670 | 中部 | 155312 |
| 38 | 山口県 | 1669 | 中国 | 149412 |
| 39 | 北海道 | 1647 | 北海道 | 122619 |
| 40 | 愛媛県 | 1640 | 四国 | 129151 |
| 41 | 大分県 | 1625 | 九州 | 142469 |
| 42 | 佐賀県 | 1603 | 九州 | 151541 |
| 43 | 徳島県 | 1581 | 四国 | 147017 |
| 44 | 鳥取県 | 1568 | 中国 | 136568 |
| 45 | 秋田県 | 1501 | 東北 | 134194 |
| 46 | 山形県 | 1445 | 東北 | 145481 |
| 47 | 高知県 | 1243 | 四国 | 156946 |
このグラフについての豆知識
調理食品の1.26パーセント
全国の調理食品への支出156,940円のうち、ぎょうざは1,984円です。
割合にすると1.26パーセントで、調理食品のなかでは小さな品目になります。
調理食品には弁当、すし、おにぎり、調理パン、サラダ、コロッケ、天ぷら、しゅうまい、やきとり、ハンバーグなどが含まれます。
金額でいえば弁当や主食的調理食品が大きな割合を占めます。
そのなかで餃子の順位が県によって大きく動くのは、地域の食文化が出やすい品目だからだと考えられます。
外食と冷凍食品は別の項目
家計調査では、店で食べた餃子は外食に、冷凍餃子は冷凍調理食品に分類されます。
この記事の数字はどちらも含みません。
そのため「餃子をよく食べる県」を測った数字ではなく、「調理済みの餃子を買って帰る県」を測った数字だと考えるのが正確です。
餃子の街として知られる地域でも、外食で食べる割合が高ければこの数字には出てきません。
家計調査は3年平均で公表されており、今回使ったのは2023年から2025年の平均です。
餃子は上位争いが話題になる品目で、単年では順位が入れ替わることもあります。
順位の並びがにている記事
1世帯が1年間に餃子へ使う金額とよく似た並びになる記事が、当サイトにあるか探しました。
0.64という高い相関を示したのが【診療所の数・10年推移】一般診療所数の全国はほぼ横ばいでした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【光熱・水道の物価水準】寒い地方ほど高く、開きは1.37倍(順位相関-0.68)です。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見たぎょうざへの年間支出
| 地方 | 最も多い(円) | 最も少ない(円) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 1896 | 山形県 1445 |
| 関東 | 栃木県 3192 | 茨城県 1722 |
| 中部 | 愛知県 2200 | 石川県 1670 |
| 近畿 | 滋賀県 2455 | 三重県 1721 |
| 中国 | 岡山県 1936 | 鳥取県 1568 |
| 四国 | 香川県 1682 | 高知県 1243 |
| 九州 | 宮崎県 3478 | 佐賀県 1603 |
まとめ
47都道府県の餃子への支出を比べると、宮崎県は年3,478円、高知県は1,243円で、その差は2.80倍でした。
全国平均は1,984円で、これを上回ったのは17都府県です。
地方別では関東が2,192円と最も高く、四国が1,537円で最も低い結果になりました。
この1世帯が1年間に餃子へ使う金額の数字には、読み違えやすい点が3つあります。
1つ目は、外食の餃子と冷凍餃子が含まれないことです。
2つ目は、県庁所在市(東京都は都区部)で調べた二人以上の世帯の平均であることです。
3つ目は期間で、2023年から2025年の3年平均です。
上位2県だけが3,000円を超え、3位以下とのあいだに737円の段差がありました。
餃子は地域の食文化が数字にはっきり出る品目です。
餃子は家で焼くか店で食べるかで統計の出方が変わります。
この記事の数字は「買って帰る餃子」だと考えてください。
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- 【しゅうまいに使う金額】平均年1,001円、1県だけ突出
出典
- 統計名: 家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)
- 調査年: 2023年〜2025年平均
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html
- 備考: 調理食品としてのぎょうざへの支出で、外食や冷凍調理食品は別の項目に分類される。数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均であり、県全体の平均ではない
注記: 調理食品としてのぎょうざへの支出で、外食や冷凍調理食品は別の項目に分類される。
数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均であり、県全体の平均ではない
