75歳以上の人が使った医療費は、全国で187,981.91億円。
国民医療費のおよそ4割を占めます。
47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2023年の数字。
東京都が16,619.08億円で1位。
人口10万人あたりでは四国の県が最も高くなります。
47都道府県の平均は3,999.6億円、中央値は2,579.68億円です。
1位と47位の間には18倍の開き、人口10万人あたりでは2.1倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
3,999.6億円
後期高齢者医療費(2023年)
最も多い 東京都
16,619.1億円
最も少ない 鳥取県
921.1億円
後期高齢者の医療費が大きい5都府県
後期高齢者の医療費が大きい上位5都府県です。
東京都は16,619.08億円、大阪府は14,143.59億円、神奈川県は11,602.66億円でした。
東京都は2位の大阪府の1.18倍です。
4位は愛知県で10,526.85億円、5位は北海道で9,598.31億円。
上位5で全国の33.2パーセント、上位3で22.5パーセント、上位10で54.6パーセントでした。
1位だけで8.8パーセントを占めます。
47都道府県の平均は3,999.6億円なので、1位は平均の4.2倍。
中央値の2,579.68億円と比べると6.4倍にあたります。
6位以下は埼玉県で9,187.67億円、兵庫県で8,956.68億円、福岡県で8,912.86億円と続きました。
2位と3位の差は2,540.93億円、3位と4位の差は1,075.81億円でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の66.8パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると30,762.67億円。
これだけで全国の16.4パーセントにあたります。
医療費の額は後期高齢者の人数にほぼ比例します。
上位には人口の多い都府県が並びました。
人口あたりでは高知県が1位になります
以下は、後期高齢者の医療費にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
人口10万人あたりで割り直すと、西日本の県が上位を占めます。
1位は高知県の235.38億円、2位は山口県206.83億円、3位は徳島県206.28億円。
4位以下は長崎県、鹿児島県と続きます。
逆に人口あたりの下位は東京都117.98億円、沖縄県110.7億円。
高知県と沖縄県では2.1倍の開きです。
1人あたりの医療費が西日本で高いことは、古くから知られてきました。
病床の数が多い地域ほど入院日数が長くなるという指摘もあります。
当サイトの一般病院の病床数や精神病床の記事でも、西日本の県が人口あたりで上位に来ました。
医療の供給量と医療費には強い関係があります。
人口あたりの下位に来るのは、後期高齢者の比率が低い都県です。
分母となる人口が若ければ、住民あたりの医療費は下がります。
実数の18倍に対し、人口あたりでは2.1倍。
医療費の地域差は、人口だけでは説明できません。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、四国4県が195.8億円で最も多く、関東7都県が125.5億円で最も少なくなります。
北海道188.5億円と中国5県183.4億円がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
後期高齢者の医療費が小さい5県
後期高齢者の医療費が小さい下位5県です。
47位の鳥取県は921.09億円、46位の福井県は1,178.84億円、45位の山梨県は1,206.25億円でした。
1位の東京都とは18倍の差があります。
44位は島根県で1,224.26億円、43位は徳島県で1,433.67億円、42位は佐賀県で1,449.37億円と続きます。
人口の差より小さい開きです。
人口あたりに直すと2.1倍まで縮みます。
47都道府県の中央値は2,579.68億円。
平均は3,999.6億円なので、平均が中央値の1.6倍です。
47位の鳥取県は平均の23.0パーセント、中央値の35.7パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の3.2パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで8.8パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の鳥取県は、1位の東京都の5.54パーセントにあたる水準です。
46位との差は257.75億円、45位との差は285.16億円でした。
1位の東京都と47位の鳥取県の間には15,697.99億円の開きがあります。
地図で見る
| 項目 | 後期高齢者医療費 |
|---|---|
| 北海道 | 9,598.3億円 |
| 青森県 | 1,821億円 |
| 岩手県 | 1,738.2億円 |
| 宮城県 | 2,898.4億円 |
| 秋田県 | 1,584.9億円 |
| 山形県 | 1,672.4億円 |
| 福島県 | 2,579.7億円 |
| 茨城県 | 3,936.9億円 |
| 栃木県 | 2,497.3億円 |
| 群馬県 | 2,765.1億円 |
| 埼玉県 | 9,187.7億円 |
| 千葉県 | 8,002.8億円 |
| 東京都 | 16,619.1億円 |
| 神奈川県 | 11,602.7億円 |
| 新潟県 | 3,018.0億円 |
| 富山県 | 1,851.3億円 |
| 石川県 | 1,876.0億円 |
| 福井県 | 1,178.8億円 |
| 山梨県 | 1,206.3億円 |
| 長野県 | 3,243.8億円 |
| 岐阜県 | 2,975.4億円 |
| 静岡県 | 5,136.7億円 |
| 愛知県 | 10,526.9億円 |
| 三重県 | 2,588.2億円 |
| 滋賀県 | 1,915.1億円 |
| 京都府 | 4,280.4億円 |
| 大阪府 | 14,143.6億円 |
| 兵庫県 | 8,956.7億円 |
| 奈良県 | 2,239.0億円 |
| 和歌山県 | 1,659.1億円 |
| 鳥取県 | 921.1億円 |
| 島根県 | 1,224.3億円 |
| 岡山県 | 3,181.3億円 |
| 広島県 | 4,953.7億円 |
| 山口県 | 2,684.6億円 |
| 徳島県 | 1,433.7億円 |
| 香川県 | 1,657.2億円 |
| 愛媛県 | 2,346.8億円 |
| 高知県 | 1,567.6億円 |
| 福岡県 | 8,912.9億円 |
| 佐賀県 | 1,449.4億円 |
| 長崎県 | 2,514.8億円 |
| 熊本県 | 3,242.4億円 |
| 大分県 | 2,163億円 |
| 宮崎県 | 1,735.9億円 |
| 鹿児島県 | 3,068.5億円 |
| 沖縄県 | 1,625.1億円 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、神奈川県、愛知県、北海道が続きます。
淡いのは鳥取県、福井県、山梨県でした。
47都道府県の平均は3,999.6億円、中央値は2,579.68億円です。
東京都の16,619.08億円は平均の4.2倍にあたります。
上位3で22.5パーセント、1位と47位で18倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと高知県が235.38億円で最も多く、開きは2.1倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは46位、人口あたり1位の高知県は実数では41位でした。
| 順位 | 都道府県 | 後期高齢者医療費(億円) | 地方 | 人口10万人あたりの後期高齢者医療費 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 16619.08 | 関東 | 117.98 |
| 2 | 大阪府 | 14143.59 | 近畿 | 161.40 |
| 3 | 神奈川県 | 11602.66 | 関東 | 125.72 |
| 4 | 愛知県 | 10526.85 | 中部 | 140.79 |
| 5 | 北海道 | 9598.31 | 北海道 | 188.50 |
| 6 | 埼玉県 | 9187.67 | 関東 | 125.33 |
| 7 | 兵庫県 | 8956.68 | 近畿 | 166.79 |
| 8 | 福岡県 | 8912.86 | 九州 | 174.66 |
| 9 | 千葉県 | 8002.82 | 関東 | 127.90 |
| 10 | 静岡県 | 5136.7 | 中部 | 144.49 |
| 11 | 広島県 | 4953.73 | 中国 | 180.93 |
| 12 | 京都府 | 4280.36 | 近畿 | 168.85 |
| 13 | 茨城県 | 3936.93 | 関東 | 139.36 |
| 14 | 長野県 | 3243.81 | 中部 | 161.87 |
| 15 | 熊本県 | 3242.41 | 九州 | 189.73 |
| 16 | 岡山県 | 3181.29 | 中国 | 172.24 |
| 17 | 鹿児島県 | 3068.52 | 九州 | 198.10 |
| 18 | 新潟県 | 3018.02 | 中部 | 141.96 |
| 19 | 岐阜県 | 2975.35 | 中部 | 154.08 |
| 20 | 宮城県 | 2898.44 | 東北 | 128.02 |
| 21 | 群馬県 | 2765.11 | 関東 | 145.38 |
| 22 | 山口県 | 2684.64 | 中国 | 206.83 |
| 23 | 三重県 | 2588.18 | 近畿 | 149.87 |
| 24 | 福島県 | 2579.68 | 東北 | 145.99 |
| 25 | 長崎県 | 2514.78 | 九州 | 198.48 |
| 26 | 栃木県 | 2497.3 | 関東 | 131.64 |
| 27 | 愛媛県 | 2346.82 | 四国 | 181.78 |
| 28 | 奈良県 | 2239.04 | 近畿 | 172.77 |
| 29 | 大分県 | 2163 | 九州 | 197.35 |
| 30 | 滋賀県 | 1915.13 | 近畿 | 136.11 |
| 31 | 石川県 | 1876.04 | 中部 | 169.17 |
| 32 | 富山県 | 1851.25 | 中部 | 183.84 |
| 33 | 青森県 | 1821 | 東北 | 153.80 |
| 34 | 岩手県 | 1738.16 | 東北 | 149.45 |
| 35 | 宮崎県 | 1735.91 | 九州 | 166.59 |
| 36 | 山形県 | 1672.44 | 東北 | 163.01 |
| 37 | 和歌山県 | 1659.05 | 近畿 | 185.99 |
| 38 | 香川県 | 1657.18 | 四国 | 178.96 |
| 39 | 沖縄県 | 1625.07 | 九州 | 110.70 |
| 40 | 秋田県 | 1584.93 | 東北 | 173.41 |
| 41 | 高知県 | 1567.62 | 四国 | 235.38 |
| 42 | 佐賀県 | 1449.37 | 九州 | 182.31 |
| 43 | 徳島県 | 1433.67 | 四国 | 206.28 |
| 44 | 島根県 | 1224.26 | 中国 | 188.35 |
| 45 | 山梨県 | 1206.25 | 中部 | 151.54 |
| 46 | 福井県 | 1178.84 | 中部 | 158.45 |
| 47 | 鳥取県 | 921.09 | 中国 | 171.53 |
このグラフについての豆知識
後期高齢者医療制度
75歳以上の人と、65歳から74歳までで一定の障害がある人が加入する医療制度です。
2008年に始まりました。
都道府県ごとに設けられた広域連合が運営し、費用は公費、現役世代からの支援金、加入者の保険料でまかなわれます。
単位は億円
もとの統計は千円単位ですが、この記事では読みやすいように億円へ換算しています。
全国の後期高齢者医療費は187,981.91億円。
国民健康保険の給付額8兆4,842億円の2倍を超える規模です。
数字の開き
1位の東京都は16,619.08億円、47位の鳥取県は921.09億円。
両者の間には18倍の開きがあります。
上位3で全国の22.5パーセント、上位10で54.6パーセントを占めます。
中央値は2,579.68億円、平均は3,999.6億円です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと2.1倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
10年前とくらべると
全国の後期高齢者の医療費は、2013年の141,912.0億円から2023年の187,981.9億円へ、この10年でおよそ32%増えました。
東京都は2013年から1位を守っています。
県別では千葉県の61%増が最大です。
順位の並びがにている記事
この後期高齢者の医療費の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。
0.98という高い相関を示したのが【1日に退院する人】全国4万4,156人、入院とほぼ同数でした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.72)です。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見た後期高齢者医療費
| 地方 | 最も多い(億円) | 最も少ない(億円) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 2898.44 | 秋田県 1584.93 |
| 関東 | 東京都 16619.08 | 栃木県 2497.3 |
| 中部 | 愛知県 10526.85 | 福井県 1178.84 |
| 近畿 | 大阪府 14143.59 | 和歌山県 1659.05 |
| 中国 | 広島県 4953.73 | 鳥取県 921.09 |
| 四国 | 愛媛県 2346.82 | 徳島県 1433.67 |
| 九州 | 福岡県 8912.86 | 佐賀県 1449.37 |
まとめ
後期高齢者の医療費を47都道府県で比べると、最も多い東京都で16,619.08億円、最も少ない鳥取県で921.09億円でした。
1位と47位の間には18倍の開きがあります。
上位3で全国の22.5パーセント、上位10で54.6パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は2,579.68億円、平均は3,999.6億円でした。
人口10万人あたりに直すと2.1倍の開きになります。
後期高齢者の医療費の数字には、但し書きが3つつきます。
1つ目は、75歳以上が対象の制度であること。
2つ目は、医療の供給量に左右されること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは高知県が235.38億円で最多。
実数の1位とは顔ぶれが変わります。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の29.1パーセントで最多、人口10万人あたりでは四国4県が195.8億円で最多でした。
後期高齢者医療の被保険者数や介護保険の給付額を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードJ4503(後期高齢者医療費)の2023年の値を億円に換算したもの。人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードJ4503(後期高齢者医療費)の2023年の値を億円に換算したもの。
人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
