児童扶養手当を受け取る人が10年でどう動いたかは、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
2013年と2023年の受給者数を比べた変化率です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。
全国は107万3,790人から78万9,521人へ、28万4,269人減りました。
47都道府県すべてがマイナスなので、上位ほど減り方が小さいという読み方になります。
47都道府県の単純平均
-27.0%
児童扶養手当受給者数の10年変化率(2013年と2023年の比較)
最も多い 沖縄県
-8.0%
最も少ない 青森県
-35.5%
地図で見る10年の変化
| 項目 | 児童扶養手当受給者数の10年変化率 |
|---|---|
| 北海道 | -32.5% |
| 青森県 | -35.5% |
| 岩手県 | -33.7% |
| 宮城県 | -25.4% |
| 秋田県 | -35.2% |
| 山形県 | -32.6% |
| 福島県 | -30.4% |
| 茨城県 | -29.2% |
| 栃木県 | -27.5% |
| 群馬県 | -27.2% |
| 埼玉県 | -26.4% |
| 千葉県 | -24.6% |
| 東京都 | -28.3% |
| 神奈川県 | -25.9% |
| 新潟県 | -29.5% |
| 富山県 | -33.2% |
| 石川県 | -31.0% |
| 福井県 | -27.4% |
| 山梨県 | -27.4% |
| 長野県 | -28.3% |
| 岐阜県 | -27.9% |
| 静岡県 | -23.4% |
| 愛知県 | -23.6% |
| 三重県 | -26.5% |
| 滋賀県 | -22.4% |
| 京都府 | -27.2% |
| 大阪府 | -27.8% |
| 兵庫県 | -27.2% |
| 奈良県 | -25.4% |
| 和歌山県 | -26.3% |
| 鳥取県 | -23.9% |
| 島根県 | -26.2% |
| 岡山県 | -22.8% |
| 広島県 | -26.2% |
| 山口県 | -28.8% |
| 徳島県 | -28.2% |
| 香川県 | -27.0% |
| 愛媛県 | -28.9% |
| 高知県 | -34.2% |
| 福岡県 | -18.6% |
| 佐賀県 | -24.9% |
| 長崎県 | -28.6% |
| 熊本県 | -22.7% |
| 大分県 | -24.8% |
| 宮崎県 | -24.4% |
| 鹿児島県 | -21.3% |
| 沖縄県 | -8.0% |
| 項目 | 全国の児童扶養手当受給者数 |
|---|---|
| 2013年 | 1,073,790% |
| 2014年 | 1,058,231% |
| 2015年 | 1,037,645% |
| 2016年 | 1,006,332% |
| 2017年 | 973,188% |
| 2018年 | 939,262% |
| 2019年 | 900,673% |
| 2020年 | 877,702% |
| 2021年 | 854,540% |
| 2022年 | 817,967% |
| 2023年 | 789,521% |
日本地図で見ると、色が濃く出る(減り方が小さい)のは沖縄県と福岡県、鹿児島県、熊本県、滋賀県です。
淡い(減り方が大きい)のは東北全域と北海道、高知県、富山県でした。
九州と東北で色がはっきり分かれます。
47都道府県の単純平均はマイナス26.99パーセント、中央値はマイナス27.17パーセントです。
全国値のマイナス26.47パーセントに近い水準になりました。
減り方が22パーセント未満にとどまったのは3県、32パーセント以上減ったのは7県。
1位と47位で27.49ポイントの幅がありました。
| 順位 | 都道府県 | 児童扶養手当受給者数の10年変化率(%) | 地方 | 2023年の児童扶養手当受給者数 | 2013年の児童扶養手当受給者数 | 10年間の増減数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 沖縄県 | -8.02 | 九州 | 21834 | 23739 | -1905 |
| 2 | 福岡県 | -18.59 | 九州 | 46365 | 56951 | -10586 |
| 3 | 鹿児島県 | -21.32 | 九州 | 15286 | 19429 | -4143 |
| 4 | 滋賀県 | -22.36 | 近畿 | 8011 | 10318 | -2307 |
| 5 | 熊本県 | -22.66 | 九州 | 15322 | 19812 | -4490 |
| 6 | 岡山県 | -22.77 | 中国 | 12790 | 16561 | -3771 |
| 7 | 静岡県 | -23.35 | 中部 | 19588 | 25554 | -5966 |
| 8 | 愛知県 | -23.56 | 中部 | 39229 | 51320 | -12091 |
| 9 | 鳥取県 | -23.88 | 中国 | 4374 | 5746 | -1372 |
| 10 | 宮崎県 | -24.4 | 九州 | 11403 | 15084 | -3681 |
| 11 | 千葉県 | -24.64 | 関東 | 29763 | 39493 | -9730 |
| 12 | 大分県 | -24.81 | 九州 | 8975 | 11936 | -2961 |
| 13 | 佐賀県 | -24.91 | 九州 | 6837 | 9105 | -2268 |
| 14 | 奈良県 | -25.36 | 近畿 | 8948 | 11989 | -3041 |
| 15 | 宮城県 | -25.42 | 東北 | 15185 | 20360 | -5175 |
| 16 | 神奈川県 | -25.91 | 関東 | 41476 | 55978 | -14502 |
| 17 | 広島県 | -26.24 | 中国 | 17689 | 23983 | -6294 |
| 17 | 島根県 | -26.24 | 中国 | 4209 | 5706 | -1497 |
| 19 | 和歌山県 | -26.3 | 近畿 | 8135 | 11038 | -2903 |
| 20 | 埼玉県 | -26.43 | 関東 | 36333 | 49386 | -13053 |
| 21 | 三重県 | -26.53 | 近畿 | 10881 | 14811 | -3930 |
| 22 | 香川県 | -26.95 | 四国 | 6944 | 9506 | -2562 |
| 23 | 兵庫県 | -27.15 | 近畿 | 33464 | 45936 | -12472 |
| 24 | 群馬県 | -27.17 | 関東 | 11617 | 15950 | -4333 |
| 25 | 京都府 | -27.22 | 近畿 | 17041 | 23415 | -6374 |
| 26 | 山梨県 | -27.39 | 中部 | 5029 | 6926 | -1897 |
| 27 | 福井県 | -27.44 | 中部 | 4094 | 5642 | -1548 |
| 28 | 栃木県 | -27.53 | 関東 | 11480 | 15840 | -4360 |
| 29 | 大阪府 | -27.83 | 近畿 | 68064 | 94310 | -26246 |
| 30 | 岐阜県 | -27.93 | 中部 | 10607 | 14718 | -4111 |
| 31 | 徳島県 | -28.24 | 四国 | 5054 | 7043 | -1989 |
| 32 | 長野県 | -28.25 | 中部 | 11751 | 16378 | -4627 |
| 33 | 東京都 | -28.28 | 関東 | 59972 | 83615 | -23643 |
| 34 | 長崎県 | -28.58 | 九州 | 10817 | 15146 | -4329 |
| 35 | 山口県 | -28.81 | 中国 | 9398 | 13201 | -3803 |
| 36 | 愛媛県 | -28.92 | 四国 | 10654 | 14989 | -4335 |
| 37 | 茨城県 | -29.15 | 関東 | 17780 | 25097 | -7317 |
| 38 | 新潟県 | -29.48 | 中部 | 11650 | 16521 | -4871 |
| 39 | 福島県 | -30.4 | 東北 | 12824 | 18424 | -5600 |
| 40 | 石川県 | -30.95 | 中部 | 5562 | 8055 | -2493 |
| 41 | 北海道 | -32.52 | 北海道 | 41487 | 61482 | -19995 |
| 42 | 山形県 | -32.64 | 東北 | 6087 | 9037 | -2950 |
| 43 | 富山県 | -33.2 | 中部 | 4346 | 6506 | -2160 |
| 44 | 岩手県 | -33.67 | 東北 | 8147 | 12282 | -4135 |
| 45 | 高知県 | -34.23 | 四国 | 5842 | 8883 | -3041 |
| 46 | 秋田県 | -35.2 | 東北 | 6146 | 9485 | -3339 |
| 47 | 青森県 | -35.51 | 東北 | 11031 | 17104 | -6073 |
減り方が小さかった5県
減り方が小さかった上位5県です。
沖縄県はマイナス8.02パーセント、福岡県はマイナス18.59パーセント、鹿児島県はマイナス21.32パーセント、滋賀県はマイナス22.36パーセント、熊本県はマイナス22.66パーセントでした。
いちばん小さい沖縄県でも8.02パーセント減っています。
減り方が22パーセント未満にとどまったのは3県だけ。
人数そのものが最も多いのは大阪府の68,064人で、東京都59,972人、福岡県46,365人と続きます。
子どもの数との結びつきが、群を抜いて強く出ました
ここからは統計を離れて、10年間の児童扶養手当受給者数の変化の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
この指標は、ほかの記事では見ないほど強く1つの数字と結びついていました。
15歳未満人口割合との相関係数はプラス0.88。
この一連の記事で見てきたなかで、いちばん強い関係です。
子どもが厚く残っている県ほど、受給者の減り方が小さくなっています。
65歳以上人口割合とはマイナス0.56、人口増減率とはプラス0.53、出生数の変化率とはプラス0.48。
どれも同じ方向を向いていました。
児童扶養手当は18歳になった年度末までの子どもを育てるひとり親家庭などに支給されます。
対象が子どものいる世帯に限られるため、子どもの数がそのまま受給者の数を左右する、という構図です。
相関0.88という強さは、この仕組みを素直に映していると読めます。
沖縄県が1位なのも同じ枠組みで説明がつきます。
15歳未満人口割合が15.76パーセントで全国1位。
子どもが最も厚く残っている県です。
逆に青森県と秋田県は15歳未満人口割合が全国最下位級で、受給者の減り方も最大級になりました。
生活保護の世帯数の変化率との相関はプラス0.31にとどまります。
同じ支援の制度でも、対象がちがえば動き方もちがうということでしょう。
実数で見ると景色が変わります。
10年で減った人数がいちばん多いのは大阪府のマイナス26,246人、次いで東京都マイナス23,643人、北海道マイナス19,995人。
率では中位の都府県が、人数では大きく減っています。
なお、この数字が減ったことを支援を必要とする家庭が減ったと読むことはできません。
手当には所得制限があるため、対象となる世帯の数とは一致しない点に注意が必要です。
減り方が大きかった5県
減り方が大きかった下位5県です。
青森県はマイナス35.51パーセント、秋田県はマイナス35.20パーセント、高知県はマイナス34.23パーセント、岩手県はマイナス33.67パーセント、富山県はマイナス33.20パーセントでした。
沖縄県のマイナス8.02パーセントとは27.49ポイントの差があります。
下位5県のうち3県が東北です。
東北6県の平均はマイナス32.14パーセントで、8地方のなかでも大きいほうでした。
32パーセント以上減ったのは7県。
人数そのものが最も少ないのは福井県の4,094人で、島根県4,209人、富山県4,346人と続きます。
地方別に見る10年の変化
地方別に平均を出すと、九州・沖縄が最も小さくなります。
九州・沖縄8県がマイナス21.66パーセント、中国5県がマイナス25.59パーセント、近畿7府県がマイナス26.11パーセント、関東7都県がマイナス27.02パーセントと続きます。
減り方が大きいほうは中部9県がマイナス27.95パーセント、四国4県がマイナス29.59パーセント、東北6県がマイナス32.14パーセント、北海道がマイナス32.52パーセントでした。
九州・沖縄と北海道では10.86ポイントの差があります。
九州・沖縄8県のマイナス21.66パーセントは、沖縄県マイナス8.02パーセントと福岡県マイナス18.59パーセントが押し上げた結果です。
東北6県はマイナス32.14パーセント。
青森県、秋田県、岩手県が33パーセント以上減っており、地方としてまとまった落ち込み方をしています。
このグラフについての豆知識
10年下がり続けている
全国の児童扶養手当受給者数は2013年の107万3,790人から2023年の78万9,521人へ、28万4,269人減りました。
折れ線は一度も上を向いていません。
減り方は年を追うごとに大きくなっています。
2013年から2014年は1万5,559人減でしたが、2022年から2023年は2万8,446人減。
10年で減るペースがほぼ倍になりました。
2023年に受給者が最も多いのは大阪府の68,064人。
最も少ない福井県の4,094人とは16.6倍の開きがあります。
所得制限がある
児童扶養手当は、ひとり親家庭などで18歳になった年度末までの子どもを育てている人に支給されます。
所得に応じて支給額が変わり、一定を超えると支給されません。
そのため受給者数は、支援を必要とする世帯の数とは一致しません。
この数字が減ったことをそのまま状況の改善と読むことはできない点に注意が必要です。
数字は2013年と2023年の比較です。
順位の並びがにている記事
10年間の児童扶養手当受給者数の変化の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
0.79という高い相関を示したのが【子どもの割合】を47都道府県で比較すると15%を超えるのは1県だけでした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【ドラッグストアの数】が少ない地方は意外なところ、人口あたりで47都道府県を比較(順位相関-0.61)です。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た児童扶養手当受給者数の10年変化率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 -25.42 | 青森県 -35.51 |
| 関東 | 千葉県 -24.64 | 茨城県 -29.15 |
| 中部 | 静岡県 -23.35 | 富山県 -33.2 |
| 近畿 | 滋賀県 -22.36 | 大阪府 -27.83 |
| 中国 | 岡山県 -22.77 | 山口県 -28.81 |
| 四国 | 香川県 -26.95 | 高知県 -34.23 |
| 九州 | 沖縄県 -8.02 | 長崎県 -28.58 |
まとめ
児童扶養手当を受け取る人の10年変化を比べると、減り方が最も小さい沖縄県でマイナス8.02パーセント、最も大きい青森県でマイナス35.51パーセントでした。
全国は28万4,269人減、47都道府県すべてがマイナスです。
10年間の児童扶養手当受給者数の変化の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、所得制限があるため対象世帯の数とは一致しないこと。
2つ目は、減ったことをそのまま状況の改善と読めないこと。
3つ目は2013年と2023年の比較であることです。
15歳未満人口割合との相関係数はプラス0.88。
この一連の記事で見てきたなかで、いちばん強い関係でした。
対象が子どものいる世帯に限られる制度なので、子どもの数がそのまま受給者数を左右しています。
実数では大阪府が10年でマイナス26,246人と、いちばん多く減りました。
生活保護の世帯数や15歳未満の割合を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2013年と2023年の比較
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードJ1401(児童扶養手当受給者数)を2013年と2023年で比べた。ひとり親家庭などに支給される手当の受給者数。所得制限があるため、対象世帯の数とは一致しない。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
注記: 指標コードJ1401(児童扶養手当受給者数)を2013年と2023年で比べた。
ひとり親家庭などに支給される手当の受給者数。
所得制限があるため、対象世帯の数とは一致しない。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
