【持ち家の数・10年推移】10年で171万戸の上積み

【持ち家の数・10年推移】10年で171万戸の上積み

持ち家の数が10年でどう変わったかは、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
2013年と2023年の持ち家数を比べた変化率です。

使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。

全国は3,216万5,800戸から3,387万5,500戸へ、171万戸ほど増えました。
増えたのが31都道府県、減ったのが16県で、県ごとに向きが割れた指標です。

47都道府県の単純平均

2.8%

持ち家数の10年変化率(2013年と2023年の比較)

最も多い 神奈川県

11.4%

最も少ない 秋田県

-6.3%

増え方が大きかった5都県

上位5都道府県の持ち家数の10年変化率
上位5都道府県の持ち家数の10年変化率 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較) 0246810神奈川県: 11.4%11.4%宮城県: 9.3%9.3%東京都: 9.2%9.2%埼玉県: 9.0%9.0%福島県: 8.8%8.8%愛知県: 8.8%8.8%神奈川県宮城県東京都埼玉県福島県愛知県
上位5都道府県の持ち家数の10年変化率
項目持ち家数の10年変化率
神奈川県11.4%
宮城県9.3%
東京都9.2%
埼玉県9.0%
福島県8.8%
愛知県8.8%
下位5都道府県の持ち家数の10年変化率
下位5都道府県の持ち家数の10年変化率 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較) -6-5-4-3-2-10秋田県: -6.3%-6.3%長崎県: -5.0%-5.0%高知県: -3.9%-3.9%徳島県: -3.8%-3.8%鹿児島県: -3.6%-3.6%秋田県長崎県高知県徳島県鹿児島県
下位5都道府県の持ち家数の10年変化率
項目持ち家数の10年変化率
秋田県-6.3%
長崎県-5.0%
高知県-3.9%
徳島県-3.8%
鹿児島県-3.6%

増え方が大きかった上位5都県です。

神奈川県はプラス11.35パーセント、宮城県はプラス9.28パーセント、東京都はプラス9.22パーセント、埼玉県はプラス9.02パーセント、福島県はプラス8.81パーセントでした。
神奈川県は225万2,300戸から250万7,900戸へ25万5,600戸増えています。

6位以下は愛知県プラス8.81パーセント、大阪府プラス8.61パーセント、滋賀県プラス8.46パーセントと続きます。

5パーセント以上増えたのは14都府県。
戸数そのものが最も多いのは東京都の323万5,200戸です。

持ち家が増えた県と、空き家が増えた県は重なりません

以下は、10年間の持ち家数の変化にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。

人が減っている県では家が余るはずなので、持ち家も減っていそうです。
ところが空き家の記事と並べると、話が食い違います。

同じ10年で空き家がいちばん増えたのは宮城県のプラス44.79パーセントでした。
この記事では宮城県が2位のプラス9.28パーセント。
空き家も持ち家も、同じ県で同時に増えています。
持ち家が増えることと家が余ることは、両立するということです。

背景として考えられるのは、世帯の小さくなり方です。
人口が減っても世帯数が増えれば住宅は必要になります。
親の家を相続しても住まなければ空き家になり、新しい家を建てればそれは持ち家として数えられます。

県ごとの相関を見ると、65歳以上人口割合とはマイナス0.81、ひとり暮らし高齢者の割合とはマイナス0.73、人口増減率とはプラス0.76。
高齢化が進んで人が減った県では持ち家も減っています。
空き家の変化率との相関はマイナス0.35で、逆方向にゆるく効くだけでした。

実数で見ると景色が変わります。
10年で増えた戸数がいちばん多いのは東京都のプラス27万3,100戸、次いで神奈川県プラス25万5,600戸、大阪府プラス18万1,200戸。
率では3位の東京都が、戸数では最も大きく増えています。

秋田県のマイナス6.25パーセントは30万3,800戸から28万4,800戸への減少で、1万9,000戸減です。
同じ10年の日本人人口はマイナス13.83パーセントで全国最大の減り方でした。
人口の減り方の半分程度しか持ち家は減っていないことになります。

減り方が大きかった5県

減り方が大きかった下位5県です。

秋田県はマイナス6.25パーセント、長崎県はマイナス4.97パーセント、高知県はマイナス3.88パーセント、徳島県はマイナス3.82パーセント、鹿児島県はマイナス3.60パーセントでした。
神奈川県のプラス11.35パーセントとは17.60ポイントの差があります。

宮城県と福島県が上位に入っているのは、東日本大震災からの住宅再建が起点の2013年より後に進んだためと考えられます。
同じ東北でも秋田県は47位、青森県は42位で、地方としてはまとまっていません。

減ったのは16県。
戸数そのものが最も少ないのは鳥取県の15万2,700戸で、島根県18万3,600戸、高知県20万2,900戸と続きます。

地方別に見る10年の変化

地方別の平均(持ち家数の10年変化率)
地方別の平均(持ち家数の10年変化率) 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較) 02468北海道: 2.0%2.0%東北: 1.9%1.9%関東: 8.6%8.6%中部: 2.8%2.8%近畿: 3.8%3.8%中国: 1.7%1.7%四国: -1.9%-1.9%九州: 0.5%0.5%北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(持ち家数の10年変化率)
項目持ち家数の10年変化率の平均
北海道2.0%
東北1.9%
関東8.6%
中部2.8%
近畿3.8%
中国1.7%
四国-1.9%
九州0.5%

地方別に平均を出すと、関東が最も大きくなります。

関東7都県がプラス8.63パーセント、近畿7府県がプラス3.82パーセント、中部9県がプラス2.84パーセント、北海道がプラス2.02パーセント、東北6県がプラス1.94パーセントと続きます。
増え方が小さいほうは中国5県がプラス1.72パーセント、九州・沖縄8県がプラス0.54パーセント、四国4県がマイナス1.95パーセントでした。

関東と四国では10.57ポイントの差があります。

8地方のうち平均がマイナスになったのは四国4県だけです。
高知県、徳島県、愛媛県が減っており、地方としてまとまって落ち込んでいます。

東北6県のプラス1.94パーセントは、宮城県プラス9.28パーセントと福島県プラス8.81パーセントが引き上げた結果です。
この2県を除くと4県はいずれもプラス1パーセント未満で、地方の平均だけを見ると実態を取り違えかねません。

地図で見る10年の変化

持ち家数の10年変化率(2013年と2023年の比較)
持ち家数の10年変化率(2013年と2023年の比較) 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 2.0%青森 -2.7%岩手 2.8%宮城 9.3%秋田 -6.3%山形 -0.3%福島 8.8%茨城 7.3%栃木 7.7%群馬 8.0%埼玉 9.0%千葉 7.9%東京 9.2%神奈川 11.4%新潟 -0.1%富山 -0.2%石川 1.2%福井 3.7%山梨 -0.3%長野 3.5%岐阜 3.0%静岡 5.9%愛知 8.8%三重 2.8%滋賀 8.5%京都 4.0%大阪 8.6%兵庫 2.6%奈良 2.0%和歌山 -1.7%鳥取 2.7%島根 -1.0%岡山 4.0%広島 4.3%山口 -1.4%徳島 -3.8%香川 0.6%愛媛 -0.7%高知 -3.9%福岡 6.5%佐賀 2.5%長崎 -5.0%熊本 2.4%大分 -0.4%宮崎 -1.5%鹿児島 -3.6%沖縄 3.5%
持ち家数の10年変化率(%)
持ち家数の10年変化率(2013年と2023年の比較)
項目持ち家数の10年変化率
北海道2.0%
青森県-2.7%
岩手県2.8%
宮城県9.3%
秋田県-6.3%
山形県-0.3%
福島県8.8%
茨城県7.3%
栃木県7.7%
群馬県8.0%
埼玉県9.0%
千葉県7.9%
東京都9.2%
神奈川県11.4%
新潟県-0.1%
富山県-0.2%
石川県1.2%
福井県3.7%
山梨県-0.3%
長野県3.5%
岐阜県3.0%
静岡県5.9%
愛知県8.8%
三重県2.8%
滋賀県8.5%
京都府4.0%
大阪府8.6%
兵庫県2.6%
奈良県2.0%
和歌山県-1.7%
鳥取県2.7%
島根県-1.0%
岡山県4.0%
広島県4.3%
山口県-1.4%
徳島県-3.8%
香川県0.6%
愛媛県-0.7%
高知県-3.9%
福岡県6.5%
佐賀県2.5%
長崎県-5.0%
熊本県2.4%
大分県-0.4%
宮崎県-1.5%
鹿児島県-3.6%
沖縄県3.5%
全国の持ち家数の推移
全国の持ち家数の推移 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(総務省統計局) 32,200,00032,400,00032,600,00032,800,00033,000,00033,200,00033,400,00033,600,00033,800,0002013年: 32,165,800%2018年: 32,801,500%2023年: 33,875,500%2013年2018年2023年
全国の持ち家数の推移
項目全国の持ち家数
2013年32,165,800%
2018年32,801,500%
2023年33,875,500%

日本地図で見ると、色が濃く出る(増え方が大きい)のは首都圏と愛知県、大阪府、滋賀県、それに宮城県、福島県です。
淡い(減り方が大きい)のは四国と南九州、秋田県、長崎県でした。

47都道府県の単純平均はプラス2.80パーセント、中央値はプラス2.69パーセントです。
全国値のプラス5.32パーセントより小さいのは、戸数の多い都府県ほど増え方が大きいためです。

5パーセント以上増えたのは14都府県、減ったのは16県。
1位と47位で17.60ポイントの幅がありました。

順位都道府県持ち家数の10年変化率(%)地方2023年の持ち家数2013年の持ち家数10年間の増減数
1神奈川県11.35関東25079002252300255600
2宮城県9.28東北59010054000050100
3東京都9.22関東32352002962100273100
4埼玉県9.02関東20867001914000172700
5愛知県8.81中部19135001758500155000
5福島県8.81東北49650045630040200
7大阪府8.61近畿22855002104300181200
8滋賀県8.46近畿41040037840032000
9群馬県7.95関東57020052820042000
10千葉県7.9関東17995001667700131800
11栃木県7.67関東55470051520039500
12茨城県7.27関東82350076770055800
13福岡県6.46九州1238700116350075200
14静岡県5.86中部98960093480054800
15広島県4.26中国76090072980031100
16岡山県4.03中国52100050080020200
17京都府3.97近畿71770069030027400
18福井県3.74中部2106002030007600
19長野県3.52中部59150057140020100
20沖縄県3.49九州2671002581009000
21岐阜県3.01中部56770055110016600
22三重県2.77近畿52610051190014200
23岩手県2.76東北3349003259009000
24鳥取県2.69中国1527001487004000
25兵庫県2.64近畿1545000150530039700
26佐賀県2.47九州2118002067005100
27熊本県2.36九州45120044080010400
28奈良県2.03近畿3973003894007900
29北海道2.02北海道1381200135390027300
30石川県1.16中部3150003114003600
31香川県0.62四国2768002751001700
32新潟県-0.14中部629900630800-900
33富山県-0.17中部301100301600-500
34山梨県-0.26中部231100231700-600
35山形県-0.34東北293600294600-1000
36大分県-0.39九州302800304000-1200
37愛媛県-0.7四国381300384000-2700
38島根県-0.97中国183600185400-1800
39山口県-1.41中国390500396100-5600
40宮崎県-1.49九州304400309000-4600
41和歌山県-1.72近畿285200290200-5000
42青森県-2.65東北349100358600-9500
43鹿児島県-3.6九州450300467100-16800
44徳島県-3.82四国206300214500-8200
45高知県-3.88四国202900211100-8200
46長崎県-4.97九州348100366300-18200
47秋田県-6.25東北284800303800-19000
社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

5年ごとに3時点だけ

全国の持ち家数は2013年の3,216万5,800戸、2018年の3,280万1,500戸、2023年の3,387万5,500戸と増えてきました。
住宅・土地統計調査は5年ごとなので、この10年で使えるのは3時点だけです。

前半5年で63万5,700戸、後半5年で107万4,000戸。
増え方は後半のほうが大きくなっています。

2023年に持ち家が最も多いのは東京都の323万5,200戸。
最も少ない鳥取県の15万2,700戸とは21.2倍の開きがあります。

世帯数ではなく住宅の数

この指標は持ち家として使われている住宅の戸数です。
同じ世帯が2つの持ち家を持っていれば2戸として数えます。

また、持ち家率とは別の指標です。
持ち家率は住宅全体に対する持ち家の割合なので、賃貸住宅が増えれば持ち家数が増えても率は下がります。

数字は2013年と2023年の比較です。

順位の並びがにている記事

この10年間の持ち家数の変化の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。

0.87という高い相関を示したのが【働く年代はどれだけ?】15〜64歳人口の割合、47都道府県で15.1ポイントの開きでした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【高齢者の割合】を47都道府県で比較すると地域差は16.8ポイント(順位相関-0.84)です。

相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。

地方のなかで見た持ち家数の10年変化率

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北宮城県 9.28秋田県 -6.25
関東神奈川県 11.35茨城県 7.27
中部愛知県 8.81山梨県 -0.26
近畿大阪府 8.61和歌山県 -1.72
中国広島県 4.26山口県 -1.41
四国香川県 0.62高知県 -3.88
九州福岡県 6.46長崎県 -4.97
社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

持ち家の数の10年変化を比べると、最も伸びた神奈川県でプラス11.35パーセント、最も減った秋田県でマイナス6.25パーセントでした。
全国は171万戸ほど増加、増えたのが31都道府県で減ったのが16県です。

10年間の持ち家数の変化をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、世帯数ではなく住宅の戸数であること。
2つ目は、持ち家率とは別の指標であること。
3つ目は2013年と2023年の比較であることです。

空き家がいちばん増えた宮城県は、持ち家でも2位に入っています。
持ち家が増えることと家が余ることは、同じ県で同時に起きていました。

実数では東京都が10年でプラス27万3,100戸と、いちばん多く増えました。
空き家数や持ち家率を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
  • 調査年: 2013年と2023年の比較
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
  • 備考: 指標コードH1310(持ち家数)を2013年と2023年で比べた。住宅・土地統計調査にもとづく数字で5年ごとの公表。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用

注記: 指標コードH1310(持ち家数)を2013年と2023年で比べた。
住宅・土地統計調査にもとづく数字で5年ごとの公表。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用

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