中学生の数が10年でどう変わったかは、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
2014年と2024年の中学校生徒数を比べた変化率です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。
全国は350万4,334人から314万1,132人へ、36万3,202人減りました。
増えたのは東京都だけで、残る46道府県はマイナスです。
47都道府県の単純平均
-13.3%
中学校生徒数の10年変化率(2014年と2024年の比較)
最も多い 東京都
0.7%
最も少ない 青森県
-25.7%
減り方が小さかった5都県
減り方が小さかった上位5都県です。
東京都はプラス0.67パーセント、沖縄県はマイナス0.33パーセント、福岡県はマイナス0.65パーセント、熊本県はマイナス5.82パーセント、愛知県はマイナス5.87パーセントでした。
10年で中学生が増えたのは東京都だけです。
6位以下は神奈川県マイナス6.27パーセント、滋賀県マイナス6.31パーセント、鹿児島県マイナス6.41パーセントと続きます。
減り方が10パーセント未満にとどまったのは12都府県。
人数そのものが最も多いのは東京都の313,944人です。
小学生とほぼ同じ動き、それでも差が出る場所
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は10年間の中学校生徒数の変化の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
小学生の数を比べた記事と、上位と下位の顔ぶれがほとんど同じです。
それでも並べて見ると、ちがいが浮かびます。
小学校児童数の変化率との相関係数はプラス0.92。
ほぼ同じ動きをしています。
ただ全国の減り方は、小学生がマイナス9.97パーセント、中学生がマイナス10.36パーセントでした。
中学生のほうが少しだけ減り方が大きいのは、いま中学生の学年が生まれたのが小学生より3年から9年早く、その分だけ出生数の多かった世代が抜けているためと考えられます。
人口の指標との相関も小学生と似ています。
人口増減率とはプラス0.75、15歳未満人口割合とはプラス0.66、外国人人口の変化率とはプラス0.57。
生まれる数と移り住む数の両方が効いています。
東京都がぎりぎりプラスにとどまったのも、小学生の話とつながります。
小学生ではプラス5.55パーセントと明確に増えているのに、中学生はプラス0.67パーセント。
子育て世代の転入が効きはじめたのが比較的最近で、まだ中学の学年まで届いていない、という読み方ができます。
実数で見ると景色が変わります。
10年で減った人数がいちばん多いのは大阪府のマイナス34,168人、次いで北海道マイナス19,831人、兵庫県マイナス19,312人。
率では上位に入らない大阪府が、人数では最も大きく減っています。
青森県のマイナス25.69パーセントは、3万7,540人から2万7,895人への減少です。
1学年あたり3,200人ほどしかいない規模になりました。
減り方が大きかった5県
減り方が大きかった下位5県です。
青森県はマイナス25.69パーセント、秋田県はマイナス23.86パーセント、福島県はマイナス23.29パーセント、岩手県はマイナス21.36パーセント、山形県はマイナス20.96パーセントでした。
東京都のプラス0.67パーセントとは26.36ポイントの差があります。
和歌山県が42位に入るのは意外に見えるかもしれません。
近畿に含まれる県ですが、2万8,528人から2万2,613人へ5,915人減っており、マイナス20.73パーセントは東北の県と並ぶ水準でした。
20パーセント以上減ったのは7県。
東北6県のうち5県がここに入ります。
人数そのものが最も少ないのは鳥取県の14,078人で、高知県15,763人、島根県16,556人と続きます。
地方別に見る10年の変化
地方別に平均を出すと、九州・沖縄が最も小さくなります。
九州・沖縄8県がマイナス7.60パーセント、関東7都県がマイナス9.87パーセント、中国5県がマイナス12.32パーセント、近畿7府県がマイナス13.69パーセントと続きます。
減り方が大きいほうは北海道がマイナス14.47パーセント、中部9県がマイナス14.75パーセント、四国4県がマイナス15.91パーセント、東北6県がマイナス21.38パーセントでした。
九州・沖縄と東北では13.77ポイントの差があります。
東北6県はマイナス21.38パーセント。
青森県、秋田県、福島県、岩手県、山形県がそろって20パーセント以上減りました。
20パーセント以上減った7県のうち、5県が東北です。
四国4県のマイナス15.91パーセントは、高知県マイナス20.51パーセントが押し下げた結果です。
同じ四国でも香川県はマイナス12.63パーセントで、47都道府県の単純平均より小さい減り方でした。
地図で見る10年の変化
| 項目 | 中学校生徒数の10年変化率 |
|---|---|
| 北海道 | -14.5% |
| 青森県 | -25.7% |
| 岩手県 | -21.4% |
| 宮城県 | -13.1% |
| 秋田県 | -23.9% |
| 山形県 | -21.0% |
| 福島県 | -23.3% |
| 茨城県 | -18.3% |
| 栃木県 | -14.1% |
| 群馬県 | -17.1% |
| 埼玉県 | -7.0% |
| 千葉県 | -7.0% |
| 東京都 | 0.7% |
| 神奈川県 | -6.3% |
| 新潟県 | -17.3% |
| 富山県 | -19.6% |
| 石川県 | -13.9% |
| 福井県 | -14.3% |
| 山梨県 | -18.8% |
| 長野県 | -16.5% |
| 岐阜県 | -15.7% |
| 静岡県 | -10.7% |
| 愛知県 | -5.9% |
| 三重県 | -13.4% |
| 滋賀県 | -6.3% |
| 京都府 | -12.7% |
| 大阪府 | -13.7% |
| 兵庫県 | -12.2% |
| 奈良県 | -16.8% |
| 和歌山県 | -20.7% |
| 鳥取県 | -14.0% |
| 島根県 | -14.6% |
| 岡山県 | -11.8% |
| 広島県 | -7.1% |
| 山口県 | -14.0% |
| 徳島県 | -18.8% |
| 香川県 | -12.6% |
| 愛媛県 | -11.7% |
| 高知県 | -20.5% |
| 福岡県 | -0.7% |
| 佐賀県 | -14.3% |
| 長崎県 | -15.5% |
| 熊本県 | -5.8% |
| 大分県 | -10.4% |
| 宮崎県 | -7.4% |
| 鹿児島県 | -6.4% |
| 沖縄県 | -0.3% |
| 項目 | 全国の中学校生徒数 |
|---|---|
| 2014年 | 3,504,334% |
| 2015年 | 3,465,215% |
| 2016年 | 3,406,029% |
| 2017年 | 3,333,334% |
| 2018年 | 3,251,670% |
| 2019年 | 3,218,137% |
| 2020年 | 3,211,219% |
| 2021年 | 3,229,697% |
| 2022年 | 3,205,220% |
| 2023年 | 3,177,508% |
| 2024年 | 3,141,132% |
日本地図で見ると、色が濃く出る(減り方が小さい)のは東京都と沖縄県、福岡県、熊本県、愛知県、神奈川県です。
淡い(減り方が大きい)のは東北全域と和歌山県、高知県でした。
47都道府県の単純平均はマイナス13.33パーセント、中央値はマイナス14.02パーセントです。
全国値のマイナス10.36パーセントより減り方が大きいのは、生徒数の多い都府県ほど減り方が小さいためです。
プラスになったのは1都のみ、20パーセント以上減ったのは7県。
1位と47位で26.36ポイントの幅がありました。
| 順位 | 都道府県 | 中学校生徒数の10年変化率(%) | 地方 | 2024年の中学校生徒数 | 2014年の中学校生徒数 | 10年間の増減数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 0.67 | 関東 | 313944 | 311841 | 2103 |
| 2 | 沖縄県 | -0.33 | 九州 | 50437 | 50602 | -165 |
| 3 | 福岡県 | -0.65 | 九州 | 140570 | 141493 | -923 |
| 4 | 熊本県 | -5.82 | 九州 | 48663 | 51671 | -3008 |
| 5 | 愛知県 | -5.87 | 中部 | 206467 | 219348 | -12881 |
| 6 | 神奈川県 | -6.27 | 関東 | 221631 | 236462 | -14831 |
| 7 | 滋賀県 | -6.31 | 近畿 | 40481 | 43209 | -2728 |
| 8 | 鹿児島県 | -6.41 | 九州 | 45100 | 48187 | -3087 |
| 9 | 埼玉県 | -6.99 | 関東 | 182518 | 196228 | -13710 |
| 10 | 千葉県 | -7.03 | 関東 | 153809 | 165446 | -11637 |
| 11 | 広島県 | -7.13 | 中国 | 74356 | 80063 | -5707 |
| 12 | 宮崎県 | -7.39 | 九州 | 30326 | 32746 | -2420 |
| 13 | 大分県 | -10.43 | 九州 | 28716 | 32059 | -3343 |
| 14 | 静岡県 | -10.72 | 中部 | 94466 | 105808 | -11342 |
| 15 | 愛媛県 | -11.72 | 四国 | 32814 | 37172 | -4358 |
| 16 | 岡山県 | -11.83 | 中国 | 48951 | 55517 | -6566 |
| 17 | 兵庫県 | -12.17 | 近畿 | 139347 | 158659 | -19312 |
| 18 | 香川県 | -12.63 | 四国 | 24788 | 28371 | -3583 |
| 19 | 京都府 | -12.68 | 近畿 | 62680 | 71783 | -9103 |
| 20 | 宮城県 | -13.09 | 東北 | 56059 | 64499 | -8440 |
| 21 | 三重県 | -13.42 | 近畿 | 45924 | 53040 | -7116 |
| 22 | 大阪府 | -13.73 | 近畿 | 214779 | 248947 | -34168 |
| 23 | 石川県 | -13.89 | 中部 | 28785 | 33427 | -4642 |
| 24 | 山口県 | -14.02 | 中国 | 32769 | 38113 | -5344 |
| 25 | 鳥取県 | -14.04 | 中国 | 14078 | 16377 | -2299 |
| 26 | 栃木県 | -14.09 | 関東 | 48120 | 56011 | -7891 |
| 27 | 佐賀県 | -14.28 | 九州 | 22959 | 26785 | -3826 |
| 28 | 福井県 | -14.33 | 中部 | 20102 | 23464 | -3362 |
| 29 | 北海道 | -14.47 | 北海道 | 117195 | 137026 | -19831 |
| 30 | 島根県 | -14.58 | 中国 | 16556 | 19381 | -2825 |
| 31 | 長崎県 | -15.51 | 九州 | 34616 | 40971 | -6355 |
| 32 | 岐阜県 | -15.68 | 中部 | 51672 | 61278 | -9606 |
| 33 | 長野県 | -16.51 | 中部 | 51842 | 62094 | -10252 |
| 34 | 奈良県 | -16.77 | 近畿 | 33583 | 40352 | -6769 |
| 35 | 群馬県 | -17.05 | 関東 | 47664 | 57463 | -9799 |
| 36 | 新潟県 | -17.31 | 中部 | 51473 | 62251 | -10778 |
| 37 | 茨城県 | -18.33 | 関東 | 68525 | 83909 | -15384 |
| 38 | 徳島県 | -18.79 | 四国 | 16893 | 20801 | -3908 |
| 39 | 山梨県 | -18.84 | 中部 | 19883 | 24500 | -4617 |
| 40 | 富山県 | -19.6 | 中部 | 24458 | 30419 | -5961 |
| 41 | 高知県 | -20.51 | 四国 | 15763 | 19830 | -4067 |
| 42 | 和歌山県 | -20.73 | 近畿 | 22613 | 28528 | -5915 |
| 43 | 山形県 | -20.96 | 東北 | 25252 | 31949 | -6697 |
| 44 | 岩手県 | -21.36 | 東北 | 28418 | 36137 | -7719 |
| 45 | 福島県 | -23.29 | 東北 | 43064 | 56140 | -13076 |
| 46 | 秋田県 | -23.86 | 東北 | 20128 | 26437 | -6309 |
| 47 | 青森県 | -25.69 | 東北 | 27895 | 37540 | -9645 |
このグラフについての豆知識
2021年に一度だけ増えている
全国の中学校生徒数は2014年の350万4,334人から2024年の314万1,132人へ、36万3,202人減りました。
ただし一直線ではありません。
2020年の321万1,219人から2021年の322万9,697人へ、1万8,478人増えた年があります。
中学生の数は3学年の合計なので、年ごとの出生数の凹凸がそのまま出ます。
2021年の増加は、入学した学年が卒業した学年より多かったということです。
2024年に生徒数が最も多いのは東京都の313,944人。
最も少ない鳥取県の14,078人とは22.3倍の開きがあります。
中等教育学校は含まない
この指標は国立・公立・私立を合わせた中学校の在学者数です。
中等教育学校の前期課程に通う生徒は含みません。
また、小学校児童数が6学年の合計であるのに対し、こちらは3学年です。
同じ年の変化率でも、母数の年齢幅がちがう点に注意が必要です。
数字は2014年と2024年の比較です。
順位の並びがにている記事
10年間の中学校生徒数の変化の47都道府県の並びを、ほかの記事の並びと総当たりで比べました。
並びが最も重なったのは【小学生の数・10年推移】10年で66万人というマイナス幅で、相関は0.9です。
最も食い違ったのは【一戸建ての割合】が8割に近い県と3割を切る都、住まいの形は地域でこれほど違う(順位相関-0.79)でした。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見た中学校生徒数の10年変化率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 -13.09 | 青森県 -25.69 |
| 関東 | 東京都 0.67 | 茨城県 -18.33 |
| 中部 | 愛知県 -5.87 | 富山県 -19.6 |
| 近畿 | 滋賀県 -6.31 | 和歌山県 -20.73 |
| 中国 | 広島県 -7.13 | 島根県 -14.58 |
| 四国 | 愛媛県 -11.72 | 高知県 -20.51 |
| 九州 | 沖縄県 -0.33 | 長崎県 -15.51 |
まとめ
中学生の数の10年変化を比べると、唯一増えた東京都でプラス0.67パーセント、最も減った青森県でマイナス25.69パーセントでした。
全国は36万3,202人減、46道府県がマイナスです。
10年間の中学校生徒数の変化をどう数えているかについて、3つ補っておきます。
1つ目は、中等教育学校前期課程を含まないこと。
2つ目は、3学年の合計なので出生数の凹凸が出やすいこと。
3つ目は2014年と2024年の比較であることです。
小学校児童数の変化率との相関係数はプラス0.92。
ほぼ同じ動きですが、全国の減り方は中学生のほうが0.39ポイント大きくなりました。
実数では大阪府が10年でマイナス34,168人と、いちばん多く減りました。
小学生の数や中学校の数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2014年と2024年の比較
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードE3501(中学校生徒数)を2014年と2024年で比べた。国立・公立・私立を合わせた在学者数。中等教育学校前期課程は含まない。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
注記: 指標コードE3501(中学校生徒数)を2014年と2024年で比べた。
国立・公立・私立を合わせた在学者数。
中等教育学校前期課程は含まない。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
