この記事では、合計特殊出生率を47都道府県で比べます。
1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる指標です。
使うのは総務省統計局の統計でみる都道府県のすがた2026、2023年の数字。
全国は1.20で、最も高い県と最も低い都では1.62倍の差がありました。
47都道府県の単純平均
1.3
合計特殊出生率(2023年)
最も多い 沖縄県
1.6
最も少ない 東京都
1.0
地図で見る合計特殊出生率
| 項目 | 合計特殊出生率 |
|---|---|
| 北海道 | 1.1 |
| 青森県 | 1.2 |
| 岩手県 | 1.2 |
| 宮城県 | 1.1 |
| 秋田県 | 1.1 |
| 山形県 | 1.2 |
| 福島県 | 1.2 |
| 茨城県 | 1.2 |
| 栃木県 | 1.2 |
| 群馬県 | 1.3 |
| 埼玉県 | 1.1 |
| 千葉県 | 1.1 |
| 東京都 | 1.0 |
| 神奈川県 | 1.1 |
| 新潟県 | 1.2 |
| 富山県 | 1.4 |
| 石川県 | 1.3 |
| 福井県 | 1.5 |
| 山梨県 | 1.3 |
| 長野県 | 1.3 |
| 岐阜県 | 1.3 |
| 静岡県 | 1.3 |
| 愛知県 | 1.3 |
| 三重県 | 1.3 |
| 滋賀県 | 1.4 |
| 京都府 | 1.1 |
| 大阪府 | 1.2 |
| 兵庫県 | 1.3 |
| 奈良県 | 1.2 |
| 和歌山県 | 1.3 |
| 鳥取県 | 1.4 |
| 島根県 | 1.5 |
| 岡山県 | 1.3 |
| 広島県 | 1.3 |
| 山口県 | 1.4 |
| 徳島県 | 1.4 |
| 香川県 | 1.4 |
| 愛媛県 | 1.3 |
| 高知県 | 1.3 |
| 福岡県 | 1.3 |
| 佐賀県 | 1.5 |
| 長崎県 | 1.5 |
| 熊本県 | 1.5 |
| 大分県 | 1.4 |
| 宮崎県 | 1.5 |
| 鹿児島県 | 1.5 |
| 沖縄県 | 1.6 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは九州全域と沖縄県、それに山陰と北陸の一部です。
淡いのは首都圏と北海道、東北の一部でした。
47都道府県の単純平均は1.29、中央値は1.30です。
全国値の1.20より高いのは、人口の少ない県ほど出生率が高いためです。
1.40を超えたのは9県、1.20を下回ったのは11都道県。
真ん中に多くの県が集まる分布でした。
| 順位 | 都道府県 | 合計特殊出生率 | 地方 | 粗出生率 | 15歳未満人口割合 | 人口増減率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 沖縄県 | 1.6 | 九州 | 8.55 | 15.8 | -1.1 |
| 2 | 宮崎県 | 1.49 | 九州 | 6.24 | 12.5 | -8.9 |
| 2 | 長崎県 | 1.49 | 九州 | 6.04 | 11.9 | -12.1 |
| 4 | 鹿児島県 | 1.48 | 九州 | 6.37 | 12.5 | -11.0 |
| 5 | 熊本県 | 1.47 | 九州 | 6.55 | 12.6 | -6.9 |
| 6 | 佐賀県 | 1.46 | 九州 | 6.47 | 12.7 | -8.2 |
| 6 | 島根県 | 1.46 | 中国 | 5.78 | 11.7 | -11.6 |
| 6 | 福井県 | 1.46 | 中部 | 6.13 | 11.7 | -7.7 |
| 9 | 鳥取県 | 1.44 | 中国 | 6.08 | 11.8 | -11.6 |
| 10 | 香川県 | 1.4 | 四国 | 5.79 | 11.4 | -9.3 |
| 10 | 山口県 | 1.4 | 中国 | 5.54 | 10.8 | -12.6 |
| 12 | 大分県 | 1.39 | 九州 | 5.71 | 11.4 | -10.0 |
| 13 | 滋賀県 | 1.38 | 近畿 | 6.57 | 12.7 | -3.2 |
| 14 | 徳島県 | 1.36 | 四国 | 5.62 | 10.4 | -13.6 |
| 15 | 富山県 | 1.35 | 中部 | 5.47 | 10.5 | -10.0 |
| 16 | 石川県 | 1.34 | 中部 | 6.09 | 11.3 | -10.0 |
| 16 | 長野県 | 1.34 | 中部 | 5.55 | 11.2 | -8.4 |
| 18 | 広島県 | 1.33 | 中国 | 6.09 | 11.8 | -8.6 |
| 18 | 和歌山県 | 1.33 | 近畿 | 5.49 | 10.9 | -13.4 |
| 20 | 岡山県 | 1.32 | 中国 | 6.27 | 11.7 | -8.4 |
| 20 | 山梨県 | 1.32 | 中部 | 5.52 | 10.8 | -6.3 |
| 22 | 愛媛県 | 1.31 | 四国 | 5.38 | 10.8 | -12.2 |
| 22 | 岐阜県 | 1.31 | 中部 | 5.42 | 11.4 | -8.1 |
| 24 | 高知県 | 1.3 | 四国 | 5.08 | 10.3 | -15.6 |
| 25 | 愛知県 | 1.29 | 中部 | 6.47 | 12.2 | -2.3 |
| 25 | 三重県 | 1.29 | 近畿 | 5.51 | 11.2 | -9.4 |
| 25 | 兵庫県 | 1.29 | 近畿 | 6.07 | 11.5 | -6.1 |
| 28 | 福岡県 | 1.26 | 九州 | 6.65 | 12.4 | -2.1 |
| 29 | 群馬県 | 1.25 | 関東 | 5.23 | 10.8 | -6.2 |
| 29 | 静岡県 | 1.25 | 中部 | 5.34 | 11.1 | -8.0 |
| 31 | 新潟県 | 1.23 | 中部 | 5.13 | 10.5 | -12.9 |
| 31 | 青森県 | 1.23 | 東北 | 4.81 | 9.8 | -16.6 |
| 33 | 茨城県 | 1.22 | 関東 | 5.27 | 10.8 | -6.4 |
| 33 | 山形県 | 1.22 | 東北 | 5.02 | 10.4 | -14.9 |
| 35 | 奈良県 | 1.21 | 近畿 | 5.36 | 11.0 | -8.0 |
| 35 | 福島県 | 1.21 | 東北 | 5.1 | 10.5 | -13.5 |
| 37 | 大阪府 | 1.19 | 近畿 | 6.31 | 11.1 | -0.7 |
| 37 | 栃木県 | 1.19 | 関東 | 5.25 | 10.8 | -6.6 |
| 39 | 岩手県 | 1.16 | 東北 | 4.67 | 10.1 | -15.7 |
| 40 | 埼玉県 | 1.14 | 関東 | 5.74 | 11.1 | 0.1 |
| 40 | 千葉県 | 1.14 | 関東 | 5.7 | 11.0 | -0.8 |
| 42 | 神奈川県 | 1.13 | 関東 | 5.85 | 10.9 | -0.5 |
| 43 | 京都府 | 1.11 | 近畿 | 5.48 | 10.6 | -6.0 |
| 44 | 秋田県 | 1.1 | 東北 | 3.95 | 8.8 | -18.7 |
| 45 | 宮城県 | 1.07 | 東北 | 5.45 | 10.8 | -7.3 |
| 46 | 北海道 | 1.06 | 北海道 | 4.8 | 9.9 | -9.7 |
| 47 | 東京都 | 0.99 | 関東 | 6.13 | 10.5 | 6.6 |
合計特殊出生率が高い5県
合計特殊出生率が高い上位5県です。
沖縄県は1.60、長崎県と宮崎県は1.49、鹿児島県は1.48、熊本県は1.47でした。
沖縄県と最下位の東京都では1.62倍の差があります。
6位以下は福井県・島根県・佐賀県がいずれも1.46と続きます。
1.40を超えたのは9県でした。
上位に並ぶのは九州の県です。
九州8県の平均は1.45で、地方別でも最も高くなりました。
所得が高い都府県ほど、出生率は低い
以下は、1人の女性が生涯に産む子どもの数にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
1人当たり県民所得と並べると、逆向きの関係が見えます。
合計特殊出生率と1人当たり県民所得の相関係数はマイナス0.45。
所得が高い都府県ほど出生率は低いという、中くらいの強さの関係が出ています。
所得1位の東京都は出生率でも最下位の0.99、所得2位の愛知県は1.29で25位。
逆に所得47位の沖縄県は出生率1位、所得46位の宮崎県は出生率3位でした。
人口密度との相関係数もマイナス0.43で、同じ向きです。
これは「お金があると子どもを産まない」という話ではないでしょう。
所得の高い都府県は人口が集中した都市部で、住居費が高く、通勤時間も長い。
子どもを持つことの負担が大きい環境が、所得の高さと同時に存在していると読むほうが自然です。
15歳未満人口の割合との相関係数はプラス0.70。
出生率が高い県では実際に子どもの割合も高く、この2つはよく連動しています。
ただし出生率が高くても、若い世代が県外に出ていけば人口は減ります。
人口増減率を比べた記事では、出生率2位の長崎県も3位の宮崎県も人口が減り続けていました。
東京都の0.99という数字は、47都道府県で唯一1.0を下回ったものです。
2位に低い北海道1.06、3位の宮城県1.07とも差があります。
合計特殊出生率が低い5都道府県
合計特殊出生率が低い下位5都道府県です。
東京都は0.99、北海道は1.06、宮城県は1.07、秋田県は1.10、京都府は1.11でした。
沖縄県の1.60とは1.62倍の差があります。
下位に大都市を抱える東京都・京都府と、人口減少が続く北海道・秋田県が同居しています。
都市の事情と地方の事情、どちらからも出生率は下がり得るということになります。
1.20を下回ったのは11都道県。
北海道・東北と首都圏、それに京都府が並びました。
全国の1.20は、47都道府県の単純平均1.29より低い数字です。
人口の多い都府県ほど出生率が低いため、こうした差が生まれます。
このグラフについての豆知識
合計特殊出生率の意味
合計特殊出生率は、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計した値です。
その年の出生の状況が続くと仮定したときに、1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたります。
実際にその世代が産んだ数ではなく、あくまでその年の断面から計算した仮の値です。
人口を維持するには2.07程度が必要とされますが、2023年は全国で1.20でした。
粗出生率との違い
この記事の表には粗出生率も載せています。
粗出生率は人口千人あたりの出生数で、若い人が多い地域ほど高く出ます。
全国の粗出生率は5.85。
合計特殊出生率と順位が似ていても、意味が違う指標です。
年齢構成の影響を取り除きたいときは合計特殊出生率を見ます。
数字は2023年のものです。
地方のなかで見た合計特殊出生率
| 地方 | 最も多い | 最も少ない |
|---|---|---|
| 東北 | 青森県 1.23 | 宮城県 1.07 |
| 関東 | 群馬県 1.25 | 東京都 0.99 |
| 中部 | 福井県 1.46 | 新潟県 1.23 |
| 近畿 | 滋賀県 1.38 | 京都府 1.11 |
| 中国 | 島根県 1.46 | 岡山県 1.32 |
| 四国 | 香川県 1.4 | 高知県 1.3 |
| 九州 | 沖縄県 1.6 | 福岡県 1.26 |
まとめ
合計特殊出生率を比べると、最も高い沖縄県は1.60、最も低い東京都は0.99で、その差は1.62倍でした。
全国は1.20です。
1人の女性が生涯に産む子どもの数をどう数えているかについて、3つ補っておきます。
1つ目は、実際に産んだ数ではなくその年の断面から計算した仮の値であること。
2つ目は、年齢構成の影響を取り除いた指標であること。
3つ目は2023年の数字であることです。
1人当たり県民所得との相関係数はマイナス0.45。
所得1位の東京都が出生率では最下位、所得47位の沖縄県が出生率1位という逆転が起きています。
九州8県のうち6県が1.40を超えました。
子どもの割合や人口増減率を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 統計でみる都道府県のすがた2026
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?layout=datalist&lid=000001477298&page=1
- 備考: 「統計でみる都道府県のすがた」は社会・人口統計体系から主要な指標を抜き出したもので、元になる統計は指標ごとに異なる。合計特殊出生率は15〜49歳の女性の年齢別出生率を合計したもので、1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる
注記: 「統計でみる都道府県のすがた」は社会・人口統計体系から主要な指標を抜き出したもので、元になる統計は指標ごとに異なる。
合計特殊出生率は15〜49歳の女性の年齢別出生率を合計したもので、1人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる
