外国から来た人が、どの県に泊まっているのでしょうか。
この記事で使う表は従業者数10人以上の施設を対象としたもので、全施設を対象とした全国値とは数が異なります。
都道府県別の開きは700倍を超え、これまで扱ったなかでも飛び抜けた差になりました。
今回は47都道府県の外国人延べ宿泊者数を、令和6年の観光庁「宿泊旅行統計調査」のデータを使って比べました。
この表の全国値は1億3,853万人泊、従業者数10人以上の施設が対象です。
都道府県別には700.94倍という、この媒体で扱ってきたなかでも飛び抜けた開きがありました。
47都道府県の単純平均
2,947,396人泊
外国人の延べ宿泊者数(令和6年(2024年)年間値)
最も多い 東京都
47,432,720人泊
最も少ない 島根県
67,670人泊
地図で見る外国人の延べ宿泊者数
| 項目 | 外国人の延べ宿泊者数 |
|---|---|
| 北海道 | 9,286,950人泊 |
| 青森県 | 389,040人泊 |
| 岩手県 | 364,780人泊 |
| 宮城県 | 743,370人泊 |
| 秋田県 | 107,870人泊 |
| 山形県 | 211,080人泊 |
| 福島県 | 289,160人泊 |
| 茨城県 | 227,350人泊 |
| 栃木県 | 350,830人泊 |
| 群馬県 | 292,630人泊 |
| 埼玉県 | 216,210人泊 |
| 千葉県 | 4,347,580人泊 |
| 東京都 | 47,432,720人泊 |
| 神奈川県 | 3,843,540人泊 |
| 新潟県 | 434,520人泊 |
| 富山県 | 233,950人泊 |
| 石川県 | 1,781,960人泊 |
| 福井県 | 73,490人泊 |
| 山梨県 | 1,533,680人泊 |
| 長野県 | 1,574,300人泊 |
| 岐阜県 | 1,382,580人泊 |
| 静岡県 | 1,635,430人泊 |
| 愛知県 | 3,526,090人泊 |
| 三重県 | 214,960人泊 |
| 滋賀県 | 305,330人泊 |
| 京都府 | 14,097,050人泊 |
| 大阪府 | 22,664,480人泊 |
| 兵庫県 | 1,423,380人泊 |
| 奈良県 | 349,230人泊 |
| 和歌山県 | 433,990人泊 |
| 鳥取県 | 97,600人泊 |
| 島根県 | 67,670人泊 |
| 岡山県 | 483,390人泊 |
| 広島県 | 1,610,550人泊 |
| 山口県 | 120,680人泊 |
| 徳島県 | 134,240人泊 |
| 香川県 | 761,760人泊 |
| 愛媛県 | 367,280人泊 |
| 高知県 | 106,580人泊 |
| 福岡県 | 6,849,060人泊 |
| 佐賀県 | 220,590人泊 |
| 長崎県 | 510,500人泊 |
| 熊本県 | 1,330,350人泊 |
| 大分県 | 1,078,830人泊 |
| 宮崎県 | 155,290人泊 |
| 鹿児島県 | 485,370人泊 |
| 沖縄県 | 4,380,330人泊 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都と大阪府、京都府だけです。
北海道と福岡県、沖縄県がわずかに色づく程度で、それ以外の県はほとんど色がつきません。
47都道府県の単純平均は294万7,396人泊、中央値は43万4,520人泊です。
平均が中央値の6.8倍もあるのは、上位3都府県が極端に大きいためです。
平均を超えたのは9都道府県だけ。
真ん中あたりの県の実感に近いのは、中央値の43万人泊のほうだと言えます。
| 順位 | 都道府県 | 外国人の延べ宿泊者数(人泊) | 地方 | 延べ宿泊者数 | 外国人が占める割合 | 宿泊施設の数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 47432720 | 関東 | 110347320 | 43.0 | 4640.5 |
| 2 | 大阪府 | 22664480 | 近畿 | 57431520 | 39.5 | 1565.8 |
| 3 | 京都府 | 14097050 | 近畿 | 34210710 | 41.2 | 3969.7 |
| 4 | 北海道 | 9286950 | 北海道 | 44628500 | 20.8 | 4868.7 |
| 5 | 福岡県 | 6849060 | 九州 | 23950020 | 28.6 | 1184.5 |
| 6 | 沖縄県 | 4380330 | 九州 | 31275600 | 14.0 | 5622.5 |
| 7 | 千葉県 | 4347580 | 関東 | 28286610 | 15.4 | 2157.9 |
| 8 | 神奈川県 | 3843540 | 関東 | 26097210 | 14.7 | 1900.0 |
| 9 | 愛知県 | 3526090 | 中部 | 21323270 | 16.5 | 997.5 |
| 10 | 石川県 | 1781960 | 中部 | 11491880 | 15.5 | 1041.3 |
| 11 | 静岡県 | 1635430 | 中部 | 22995880 | 7.1 | 2866.9 |
| 12 | 広島県 | 1610550 | 中国 | 12072450 | 13.3 | 1096.8 |
| 13 | 長野県 | 1574300 | 中部 | 20105300 | 7.8 | 4809.2 |
| 14 | 山梨県 | 1533680 | 中部 | 9483960 | 16.2 | 1892.8 |
| 15 | 兵庫県 | 1423380 | 近畿 | 16505660 | 8.6 | 1860.3 |
| 16 | 岐阜県 | 1382580 | 中部 | 8363880 | 16.5 | 1205.3 |
| 17 | 熊本県 | 1330350 | 九州 | 8079590 | 16.5 | 1271.9 |
| 18 | 大分県 | 1078830 | 九州 | 8328590 | 13.0 | 1429.8 |
| 19 | 香川県 | 761760 | 四国 | 4746720 | 16.0 | 806.1 |
| 20 | 宮城県 | 743370 | 東北 | 10265630 | 7.2 | 754.4 |
| 21 | 長崎県 | 510500 | 九州 | 7637820 | 6.7 | 1712.6 |
| 22 | 鹿児島県 | 485370 | 九州 | 8378560 | 5.8 | 1959.6 |
| 23 | 岡山県 | 483390 | 中国 | 5783680 | 8.4 | 875.6 |
| 24 | 新潟県 | 434520 | 中部 | 10524240 | 4.1 | 1815.6 |
| 25 | 和歌山県 | 433990 | 近畿 | 5012290 | 8.7 | 1065.9 |
| 26 | 青森県 | 389040 | 東北 | 4512550 | 8.6 | 520.3 |
| 27 | 愛媛県 | 367280 | 四国 | 4372780 | 8.4 | 718.2 |
| 28 | 岩手県 | 364780 | 東北 | 5877210 | 6.2 | 644.0 |
| 29 | 栃木県 | 350830 | 関東 | 11677370 | 3.0 | 1545.2 |
| 30 | 奈良県 | 349230 | 近畿 | 2834450 | 12.3 | 562.4 |
| 31 | 滋賀県 | 305330 | 近畿 | 4897930 | 6.2 | 676.0 |
| 32 | 群馬県 | 292630 | 関東 | 9751210 | 3.0 | 1509.2 |
| 33 | 福島県 | 289160 | 東北 | 9540070 | 3.0 | 1602.2 |
| 34 | 富山県 | 233950 | 中部 | 3759720 | 6.2 | 432.0 |
| 35 | 茨城県 | 227350 | 関東 | 7270000 | 3.1 | 824.7 |
| 36 | 佐賀県 | 220590 | 九州 | 2344950 | 9.4 | 383.2 |
| 37 | 埼玉県 | 216210 | 関東 | 5575920 | 3.9 | 396.2 |
| 38 | 三重県 | 214960 | 近畿 | 8370240 | 2.6 | 1095.2 |
| 39 | 山形県 | 211080 | 東北 | 4877700 | 4.3 | 765.8 |
| 40 | 宮崎県 | 155290 | 九州 | 3608900 | 4.3 | 640.0 |
| 41 | 徳島県 | 134240 | 四国 | 2538210 | 5.3 | 597.5 |
| 42 | 山口県 | 120680 | 中国 | 3785580 | 3.2 | 421.2 |
| 43 | 秋田県 | 107870 | 東北 | 3149560 | 3.4 | 549.6 |
| 44 | 高知県 | 106580 | 四国 | 2922020 | 3.6 | 697.8 |
| 45 | 鳥取県 | 97600 | 中国 | 2599290 | 3.8 | 599.6 |
| 46 | 福井県 | 73490 | 中部 | 4027250 | 1.8 | 880.8 |
| 47 | 島根県 | 67670 | 中国 | 3444710 | 2.0 | 695.3 |
外国人の延べ宿泊者数が多い5都道府県
外国人の延べ宿泊者数が多い上位5都道府県です。
東京都は4,743万2,720人泊、大阪府は2,266万4,480人泊、京都府は1,409万7,050人泊、北海道は928万6,950人泊、福岡県は684万9,060人泊でした。
東京都だけで全国の34.2パーセントを占めます。
6位以下は沖縄県、千葉県、愛知県と続きます。
上位5都道府県の合計は全国の72.4パーセントでした。
延べ宿泊者数の全体では上位5都道府県で42.2パーセントでしたから、外国人に限るとさらに30ポイント集中が強まることになります。
700倍という開きは、この媒体でも例がない
この分布の背景を、ここから考えてみます。
外国人延べ宿泊者数の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。
最大と最小で700.94倍。
この媒体でこれまで扱ってきた指標のなかで、最も大きな開きです。
鉄道通勤の割合が32.67倍、灯油への支出が51.19倍でしたから、桁がひとつ違います。
なぜここまで偏るのか。
延べ宿泊者数に占める外国人の割合を見ると、その構造が分かります。
東京都は43.0パーセント、京都府41.2パーセント、大阪府39.5パーセント、福岡県28.6パーセント、北海道20.8パーセント。
逆に福井県は1.8パーセント、島根県2.0パーセント、三重県2.6パーセントでした。
上位では宿泊者の4割が外国人、下位では50人に1人ということになります。
国際線が就航する空港があり、鉄道で移動でき、名の知れた目的地がある。
この3つがそろった場所に集中する構造です。
空港の乗降客数との相関係数はプラス0.89、鉄道通勤の割合とはプラス0.65でした。
興味深いのは、温泉地の数との相関がマイナス0.11だったことです。
日本人の宿泊でもプラス0.06とほぼ無関係でしたが、外国人ではわずかに逆を向きます。
温泉地は公共交通で行きにくい場所に多く、初めて日本を訪れる人の行き先になりにくいのだと考えられます。
下位を見ると、島根県6万7,670人泊、福井県7万3,490人泊、鳥取県9万7,600人泊。
いずれも日本海側で、国際線の定期便がない県です。
延べ宿泊者数の総数では島根県が41位、福井県が37位ですから、総数の順位よりさらに下がっていることになります。
外国人の宿泊は、日本人の宿泊とは別の地図を描いています。
外国人の延べ宿泊者数が少ない5県
外国人の延べ宿泊者数が少ない下位5県です。
島根県は6万7,670人泊、福井県は7万3,490人泊、鳥取県は9万7,600人泊、高知県は10万6,580人泊、秋田県は10万7,870人泊でした。
東京都の4,743万2,720人泊とは700.94倍の差があります。
島根県の6万7,670人泊は、東京都の1日あたりの外国人宿泊者数13万人泊の半分程度です。
1年ぶんが東京の半日に満たないことになります。
延べ宿泊者数に占める外国人の割合で見ると、福井県1.8パーセント、島根県2.0パーセント、三重県2.6パーセント。
宿泊者50人に1人という水準です。
下位に並んだのは日本海側と四国の県が中心で、いずれも国際線の定期便がありません。
空港の乗降客数でも下位に位置する県が並びます。
地方別に見る外国人の延べ宿泊者数
地方別に平均を出すと、集中の度合いがそのまま出ます。
最も多いのは北海道の928万6,950人泊です。
県の集まりで見ると、関東7都県が平均810万人泊で最も多く、近畿7府県が564万人泊、九州8県が188万人泊、中部9県が135万人泊と続きます。
少ないほうは中国5県が48万人泊、東北6県が35万人泊、四国4県が34万人泊でした。
関東と四国では23.7倍の差があります。
関東と近畿だけが500万人泊を超え、それ以外の地方は200万人泊を下回ります。
日本人を含む延べ宿泊者数では関東と四国の差が7.81倍でしたから、外国人に限ると地方間の差も3倍に広がることになります。
このグラフについての豆知識
対象は従業者数10人以上の施設
この記事の数字は、宿泊旅行統計調査の参考表によるものです。
国籍別の集計は従業者数10人以上の施設を対象としているため、全施設を対象とした数字とは一致しません。
全施設を対象とした令和6年の外国人延べ宿泊者数は1億6,447万人泊で、この記事の1億3,853万人泊より2,594万人泊多くなります。
小さな宿に泊まった外国人が、この記事の数字には入っていません。
都道府県どうしを比べるぶんには問題ありませんが、全国の総数として引用するときは対象の違いに注意してください。
延べ宿泊者数と実宿泊者数
延べ宿泊者数は、宿泊者数に泊数を掛けたものです。
3泊した1人は3人泊と数えます。
外国人旅行者は日本人より1回あたりの滞在が長い傾向があるため、実人数の差より延べの差のほうが大きく出ます。
数字は令和6年、2024年の年間値です。
この年は外国人延べ宿泊者数が前年から4割近く増えた年でした。
順位の並びがにている記事
外国人延べ宿泊者数とよく似た並びになる記事が、当サイトにあるか探しました。
0.88という高い相関を示したのが【県外から泊まりに来た人】年間4億3,638万人泊、上位3都府県で33%でした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【一戸建ての割合】が8割に近い県と3割を切る都、住まいの形は地域でこれほど違う(順位相関-0.65)です。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た外国人の延べ宿泊者数
| 地方 | 最も多い(人泊) | 最も少ない(人泊) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 743370 | 秋田県 107870 |
| 関東 | 東京都 47432720 | 埼玉県 216210 |
| 中部 | 愛知県 3526090 | 福井県 73490 |
| 近畿 | 大阪府 22664480 | 三重県 214960 |
| 中国 | 広島県 1610550 | 島根県 67670 |
| 四国 | 香川県 761760 | 高知県 106580 |
| 九州 | 福岡県 6849060 | 宮崎県 155290 |
まとめ
47都道府県の外国人延べ宿泊者数を比べると、最も多い東京都は4,743万2,720人泊、最も少ない島根県は6万7,670人泊で、その差は700.94倍でした。
この表の全国値は1億3,853万人泊です。
外国人延べ宿泊者数をどう数えているかについて、3つ補っておきます。
1つ目は、対象が従業者数10人以上の施設で全施設ベースの1億6,447万人泊とは異なること。
2つ目は、3泊した1人を3人泊と数えること。
3つ目は令和6年(2024年)の年間値であることです。
延べ宿泊者数に占める外国人の割合は、東京都43.0パーセント、京都府41.2パーセントに対し福井県は1.8パーセント。
上位では4割、下位では50人に1人です。
空港の乗降客数との相関はプラス0.89、温泉地の数とはマイナス0.11。
外国人の宿泊は、日本人とは別の地図を描いていました。
延べ宿泊者数や空港の乗降客数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 宿泊旅行統計調査
- 調査年: 令和6年(2024年)年間値
- 公開元: 観光庁
- 参照URL: https://www.mlit.go.jp/kankocho/tokei_hakusyo/shukuhakutokei.html
- 備考: 従業者数10人以上の施設を対象とした参考表による。全施設を対象とした全国値は1億6,447万人泊で、この表の1億3,853万人泊とは対象が異なる
注記: 従業者数10人以上の施設を対象とした参考表による。
全施設を対象とした全国値は1億6,447万人泊で、この表の1億3,853万人泊とは対象が異なる
