1世帯が1年間に払う電気代は、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
使うのは総務省統計局の家計調査で、二人以上の世帯の2023年から2025年までの3年平均です。
全国平均は年間149,965円。
最も高い県と最も安い県では100,374円、1.87倍の差がありました。
何がこの差を作っているのかを見ていきます。
47都道府県の単純平均
152,943円
電気代(2023年〜2025年平均)
最も多い 福井県
215,694円
最も少ない 兵庫県
115,320円
地図で見る電気代
| 項目 | 電気代 |
|---|---|
| 北海道 | 154,602円 |
| 青森県 | 171,061円 |
| 岩手県 | 166,888円 |
| 宮城県 | 153,847円 |
| 秋田県 | 167,036円 |
| 山形県 | 196,159円 |
| 福島県 | 179,923円 |
| 茨城県 | 163,282円 |
| 栃木県 | 155,550円 |
| 群馬県 | 136,417円 |
| 埼玉県 | 144,565円 |
| 千葉県 | 131,849円 |
| 東京都 | 136,060円 |
| 神奈川県 | 136,206円 |
| 新潟県 | 157,217円 |
| 富山県 | 203,653円 |
| 石川県 | 194,909円 |
| 福井県 | 215,694円 |
| 山梨県 | 140,530円 |
| 長野県 | 141,930円 |
| 岐阜県 | 166,381円 |
| 静岡県 | 153,252円 |
| 愛知県 | 138,072円 |
| 三重県 | 132,226円 |
| 滋賀県 | 140,527円 |
| 京都府 | 130,900円 |
| 大阪府 | 134,726円 |
| 兵庫県 | 115,320円 |
| 奈良県 | 138,255円 |
| 和歌山県 | 150,778円 |
| 鳥取県 | 174,581円 |
| 島根県 | 197,957円 |
| 岡山県 | 148,675円 |
| 広島県 | 164,789円 |
| 山口県 | 174,077円 |
| 徳島県 | 170,744円 |
| 香川県 | 170,979円 |
| 愛媛県 | 147,210円 |
| 高知県 | 150,593円 |
| 福岡県 | 117,394円 |
| 佐賀県 | 149,446円 |
| 長崎県 | 117,561円 |
| 熊本県 | 131,470円 |
| 大分県 | 135,477円 |
| 宮崎県 | 117,797円 |
| 鹿児島県 | 132,922円 |
| 沖縄県 | 138,848円 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは北陸から山陰にかけての日本海側と、東北の一部です。
淡いのは九州と近畿の都市部でした。
47都道府県の単純平均は152,943円、中央値は149,446円です。
全国値の149,965円とほぼ同じ水準にあります。
平均を超えたのは21道県。
上位の福井県215,694円と下位の兵庫県115,320円では1.87倍の差がありました。
| 順位 | 都道府県 | 電気代(円) | 地方 | 電気使用量 | 1世帯当たり人員 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 福井県 | 215694 | 中部 | 7566.0 | 2.397 |
| 2 | 富山県 | 203653 | 中部 | 6977.9 | 2.272 |
| 3 | 島根県 | 197957 | 中国 | 6401.2 | 2.16 |
| 4 | 山形県 | 196159 | 東北 | 6133.9 | 2.359 |
| 5 | 石川県 | 194909 | 中部 | 6691.2 | 2.161 |
| 6 | 福島県 | 179923 | 東北 | 5576.8 | 2.178 |
| 7 | 鳥取県 | 174581 | 中国 | 5697.7 | 2.184 |
| 8 | 山口県 | 174077 | 中国 | 5635.7 | 1.947 |
| 9 | 青森県 | 171061 | 東北 | 5383.2 | 1.975 |
| 10 | 香川県 | 170979 | 四国 | 5679.7 | 2.053 |
| 11 | 徳島県 | 170744 | 四国 | 5774.9 | 2.041 |
| 12 | 秋田県 | 167036 | 東北 | 5274.3 | 2.115 |
| 13 | 岩手県 | 166888 | 東北 | 5173.0 | 2.124 |
| 14 | 岐阜県 | 166381 | 中部 | 5327.3 | 2.232 |
| 15 | 広島県 | 164789 | 中国 | 5324.7 | 2.007 |
| 16 | 茨城県 | 163282 | 関東 | 4987.9 | 2.112 |
| 17 | 新潟県 | 157217 | 中部 | 4770.4 | 2.259 |
| 18 | 栃木県 | 155550 | 関東 | 4721.2 | 2.142 |
| 19 | 北海道 | 154602 | 北海道 | 4294.0 | 1.776 |
| 20 | 宮城県 | 153847 | 東北 | 4757.8 | 2.086 |
| 21 | 静岡県 | 153252 | 中部 | 4834.7 | 2.127 |
| 22 | 和歌山県 | 150778 | 近畿 | 5395.7 | 2.007 |
| 23 | 高知県 | 150593 | 四国 | 4966.9 | 1.895 |
| 24 | 佐賀県 | 149446 | 九州 | 5403.0 | 2.243 |
| 25 | 岡山県 | 148675 | 中国 | 4806.1 | 2.077 |
| 26 | 愛媛県 | 147210 | 四国 | 4849.8 | 1.952 |
| 27 | 埼玉県 | 144565 | 関東 | 4377.2 | 2.047 |
| 28 | 長野県 | 141930 | 中部 | 4593.0 | 2.196 |
| 29 | 山梨県 | 140530 | 中部 | 4238.1 | 2.096 |
| 30 | 滋賀県 | 140527 | 近畿 | 5030.3 | 2.223 |
| 31 | 沖縄県 | 138848 | 九州 | 4157.0 | 2.053 |
| 32 | 奈良県 | 138255 | 近畿 | 4853.3 | 2.1 |
| 33 | 愛知県 | 138072 | 中部 | 4414.8 | 2.11 |
| 34 | 群馬県 | 136417 | 関東 | 4144.0 | 2.115 |
| 35 | 神奈川県 | 136206 | 関東 | 4101.8 | 1.977 |
| 36 | 東京都 | 136060 | 関東 | 4052.4 | 1.81 |
| 37 | 大分県 | 135477 | 九州 | 5032.3 | 1.974 |
| 38 | 大阪府 | 134726 | 近畿 | 4766.0 | 1.9 |
| 39 | 鹿児島県 | 132922 | 九州 | 4867.7 | 1.897 |
| 40 | 三重県 | 132226 | 近畿 | 4197.7 | 2.094 |
| 41 | 千葉県 | 131849 | 関東 | 3963.3 | 2.009 |
| 42 | 熊本県 | 131470 | 九州 | 4783.9 | 2.074 |
| 43 | 京都府 | 130900 | 近畿 | 4537.3 | 1.934 |
| 44 | 宮崎県 | 117797 | 九州 | 4359.8 | 1.942 |
| 45 | 長崎県 | 117561 | 九州 | 4234.0 | 1.984 |
| 46 | 福岡県 | 117394 | 九州 | 4202.2 | 1.959 |
| 47 | 兵庫県 | 115320 | 近畿 | 4017.3 | 2.027 |
電気代が高い5県
電気代が高い上位5県です。
福井県は215,694円、富山県は203,653円、島根県は197,957円、山形県は196,159円、石川県は194,909円でした。
20万円を超えたのは福井県と富山県の2県です。
6位以下は新潟県、鳥取県、佐賀県と続きます。
上位に並んだのは北陸3県と山陰、それに東北の一部でした。
福井県の215,694円は全国平均149,965円の1.44倍。
月あたりにすると約1万8千円の計算になります。
単価はほとんど同じで、差は使う量から生まれている
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
1世帯が1年間に払う電気代の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
電気代が高い県は電気料金そのものが高いのだろう、と考えたくなります。
ところが数字はそうなっていません。
家計調査には電気の使用量も載っています。
支出額を使用量で割ると、1キロワットアワーあたりの金額が出ます。
1位の福井県は28.5円、最下位の兵庫県は28.7円。
ほとんど同じでした。
47都道府県の平均は30.6円で、最も高い北海道36.0円と最も安い大分県26.9円の差も1.34倍にとどまります。
単価の差は、支出の1.87倍という開きを説明できません。
差は使う量のほうにありました。
福井県の年間使用量は7,566キロワットアワー、最も少ない千葉県は3,963キロワットアワー。
3,603キロワットアワー、1.91倍の差があります。
支出の1.87倍とほぼ同じ幅です。
では、なぜ北陸や山陰で使用量が多いのでしょうか。
1世帯当たり人員との相関係数はプラス0.57、持ち家住宅率とはプラス0.48、雪日数とはプラス0.53でした。
人数が多い世帯が広い持ち家に住み、冬が長い。
この3つが重なると電気の使用量は増えます。
福井県は1世帯当たり人員が2.397人、持ち家住宅率が73.5パーセント、雪日数が69.2日。
いずれも全国の上位でした。
一方、電気代が安い兵庫県や福岡県、長崎県は世帯人数が少なく、集合住宅の比率が高い地域です。
冬の暖房も短くて済みます。
電気代のランキングは、料金の高い安いではなく、その土地の住まいの形と冬の長さを映していると考えられます。
電気代が安い5府県
電気代が安い下位5府県です。
兵庫県は115,320円、福岡県は117,394円、長崎県は117,561円、宮崎県は117,797円、京都府は130,900円でした。
福井県の215,694円とは100,374円、1.87倍の差があります。
下位4県は115,000円から118,000円のあいだに固まっており、5位の京都府とは1万3千円離れています。
九州の3県と兵庫県が同じ水準に並びました。
地方別でも九州8県が130,114円で最も低く、近畿7府県が134,676円で続きます。
冬の寒さが穏やかで、暖房に電気を使う期間が短い地域です。
ただ九州が安いのは暖房だけの理由ではなさそうです。
1キロワットアワーあたりの金額を見ると、大分県26.9円、宮崎県27.0円、鹿児島県27.3円と全国で最も安い水準でした。
使用量が少ないことに加えて、単価も低いという二重の要因があります。
このグラフについての豆知識
数字は県庁所在市のもので、県全体の平均ではない
家計調査の品目別ランキングは、各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均です。
県全体を調べた数字ではありません。
同じ県のなかでも都市部と郡部では住まいの形が違うので、県の代表値として読むときは幅を持たせる必要があります。
またこの調査は3年分を平均しています。
単年よりぶれは小さくなりますが、そのぶん直近の電気料金の動きは表れにくくなります。
単身世帯は含まれない
この記事が扱っているのは二人以上の世帯です。
ひとり暮らしの世帯は含まれません。
単独世帯の割合は県によって大きく違い、東京都では50.24パーセント、山形県では28.43パーセントでした。
一人暮らしが多い県では、この記事の数字がカバーする世帯の割合が小さくなります。
1世帯当たり人員は住民基本台帳にもとづく数字で、家計調査の対象世帯の人数とは一致しません。
参考として傾向を見るための目安だと考えてください。
順位の並びがにている記事
1世帯が1年間に払う電気代の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
並びが最も重なったのは【光熱と水道の費用】1か月の平均は2万29円、1.6倍で、相関は0.77です。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【原付バイクの台数】全国637万台、人口あたり1位は和歌山県(相関-0.69)でした。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た電気代
| 地方 | 最も多い(円) | 最も少ない(円) |
|---|---|---|
| 東北 | 山形県 196159 | 宮城県 153847 |
| 関東 | 茨城県 163282 | 千葉県 131849 |
| 中部 | 福井県 215694 | 愛知県 138072 |
| 近畿 | 和歌山県 150778 | 兵庫県 115320 |
| 中国 | 島根県 197957 | 岡山県 148675 |
| 四国 | 香川県 170979 | 愛媛県 147210 |
| 九州 | 佐賀県 149446 | 福岡県 117394 |
まとめ
47都道府県の電気代を比べると、最も高い福井県は215,694円、最も安い兵庫県は115,320円で、その差は100,374円、1.87倍でした。
全国平均は149,965円です。
1世帯が1年間に払う電気代を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、この数字が県庁所在市の二人以上の世帯を対象にしたものであること。
2つ目は、ひとり暮らしの世帯が含まれないこと。
3つ目は2023年から2025年の3年平均であることです。
1キロワットアワーあたりの金額は、1位の福井県が28.5円、最下位の兵庫県が28.7円でほとんど同じでした。
差は使う量から生まれています。
使用量は福井県7,566キロワットアワーに対し千葉県3,963キロワットアワーで1.91倍。
世帯人数、持ち家、冬の長さが重なる県ほど多くなります。
灯油やガスへの支出を比べた記事とあわせて読むと、その土地の暖房の選び方が見えてきます。
関連記事
- 【灯油に使う金額】年間9万円を超える県と、2千円に満たない県の差は51倍
- 【都市ガスに使う金額】は最大12倍差、プロパンガスと合わせると景色が一変
- 【1世帯あたりの人数】が多い県は車も多いのか、47都道府県のデータで比較
出典
- 統計名: 家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)
- 調査年: 2023年〜2025年平均
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html
- 備考: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。電気使用量は同じ調査の購入数量。1世帯当たり人員は住民基本台帳による
注記: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。
電気使用量は同じ調査の購入数量。
1世帯当たり人員は住民基本台帳による
