【タクシー運転者の月給】全国24.2万円、歩合が生む差

【タクシー運転者の月給】全国24.2万円、歩合が生む差

タクシー運転者の収入は、歩合の割合が高いのが特徴です。
客が多い都市ほど稼ぎやすい一方、車の台数も多く、1台あたりの取り分は単純には決まりません。

今回は47都道府県のタクシー運転者の平均月給を、2022年の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」のデータを使って比べました。

東京都が29万円で1位。
47都道府県の平均は21.47万円、中央値は21.2万円です。
最も高い29万円と最も低い15万円の差は14万円、倍率にすると1.93倍でした。
実数で見るか率で見るかによって並びは変わります。
この記事では率のほうを主に見ていきます。

47都道府県の単純平均

21.5万円

タクシー運転者の所定内給与額(2022年)

最も多い 東京都

29万円

最も少ない 香川県

15万円

タクシー運転者の月給が高い上位5都府県

上位5都道府県のタクシー運転者の所定内給与額
上位5都道府県のタクシー運転者の所定内給与額 賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種(特掲)DB)(2022年) 0510152025東京都: 29万円29万円千葉県: 28.8万円28.8万円山梨県: 28.3万円28.3万円大阪府: 28.2万円28.2万円栃木県: 27.5万円27.5万円東京都千葉県山梨県大阪府栃木県
上位5都道府県のタクシー運転者の所定内給与額
項目タクシー運転者の所定内給与額
東京都29万円
千葉県28.8万円
山梨県28.3万円
大阪府28.2万円
栃木県27.5万円
下位5都道府県のタクシー運転者の所定内給与額
下位5都道府県のタクシー運転者の所定内給与額 賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種(特掲)DB)(2022年) 051015香川県: 15万円15万円茨城県: 16.2万円16.2万円岩手県: 16.4万円16.4万円高知県: 16.9万円16.9万円山形県: 17.2万円17.2万円香川県茨城県岩手県高知県山形県
下位5都道府県のタクシー運転者の所定内給与額
項目タクシー運転者の所定内給与額
香川県15万円
茨城県16.2万円
岩手県16.4万円
高知県16.9万円
山形県17.2万円

タクシー運転者の月給が高い上位5都府県です。

東京都は29万円、千葉県は28.8万円、山梨県は28.3万円でした。
1位と2位の差は0.2万円です。

4位は大阪府で28.2万円、5位は栃木県で27.5万円。
上位5はいずれも47都道府県の平均21.47万円を上回りました。

1位の東京都は平均を7.53万円上回りました。
中央値の21.2万円と比べると7.8万円高く、平均に対する比では1.35倍にあたります。

6位以下は静岡県で26万円、青森県で25.4万円、岡山県で24.8万円と続きました。

2位と3位の差は0.5万円、3位と4位の差は0.1万円。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は2.7万円でした。

1位から5位までの幅は1.5万円、1位から8位までの幅は4.2万円でした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。

東京都は営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額でも11位に入っています。
全国の値は24.2万円で、上位5はいずれもこれを上回りました。

1位は東京都の29万円。
乗客の多い大都市です。

大型トラック運転者の月給と並べて見ます

以下は、タクシー運転者の平均月給にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。

営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額で並べ替えると、順位が変わります。

1位は奈良県の37、2位は茨城県の36.8、3位は香川県の34.3。

4位以下は三重県、山梨県と続きます。
逆に下位は高知県が22.9、徳島県が22.4。
奈良県と徳島県では1.65倍の開きです。

タクシー運転者の収入は売上に連動する歩合給が中心です。
乗客の多い都市ほど稼げるという、はっきりした構造があります。

差の1.9倍は、この記事で扱う職種のなかで大きいほうです。
同じ仕事でも、走る場所で収入がまるで違います。

当サイトのタクシー代への支出の記事とあわせて見ると、使う側と働く側がつながります。

地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が24.21万円で最も高く、四国4県が18.57万円で最も低くなります。
近畿7府県22.31万円と中部9県22.27万円がそれに続きました。

実数で見ると順位は変わる

営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額の上位5都道府県
営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額の上位5都道府県 賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種(特掲)DB)(2022年) 05101520253035奈良県: 3737茨城県: 36.836.8香川県: 34.334.3三重県: 34.234.2山梨県: 34.134.1奈良県茨城県香川県三重県山梨県
営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額の上位5都道府県
項目営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額
奈良県37
茨城県36.8
香川県34.3
三重県34.2
山梨県34.1

タクシー運転者の月給が低い下位5県

タクシー運転者の月給が低い下位5県です。

47位の香川県は15万円、46位の茨城県は16.2万円、45位の岩手県は16.4万円でした。
1位の東京都とは14万円の差があります。

44位は高知県で16.9万円、43位は山形県で17.2万円、42位は新潟県で17.5万円と続きます。

最も低い香川県は15万円。
1位と47位の差は1.9倍にひらきます。

47都道府県の中央値は21.2万円、平均は21.47万円です。
47位の香川県は平均を6.47万円下回りました。

47位の香川県は1位の東京都の51.7パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.93倍の開きです。

46位との差は1.2万円、45位との差は1.4万円。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも2.5万円しかありません。

下位5県はいずれも47都道府県の平均21.47万円を下回りました。
47位から43位までの幅は2.2万円です。

香川県は営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額では3位です。
全国の値は24.2万円なので、47位はこれを9.2万円下回っています。

地方別に見る

地方別の平均(タクシー運転者の所定内給与額)
地方別の平均(タクシー運転者の所定内給与額) 賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種(特掲)DB)(2022年) 05101520北海道: 18.9万円18.9万円東北: 20.6万円20.6万円関東: 24.2万円24.2万円中部: 22.3万円22.3万円近畿: 22.3万円22.3万円中国: 21.5万円21.5万円四国: 18.6万円18.6万円九州: 19.8万円19.8万円北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(タクシー運転者の所定内給与額)
項目タクシー運転者の所定内給与額の平均
北海道18.9万円
東北20.6万円
関東24.2万円
中部22.3万円
近畿22.3万円
中国21.5万円
四国18.6万円
九州19.8万円

タクシー運転者の月給は、大都市で大きく高くなります。

地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が24.21万円で最も高くなります。
次いで近畿7府県が22.31万円、中部9県が22.27万円、中国5県が21.5万円と続きました。

低いほうは東北6県が20.63万円、九州・沖縄8県が19.83万円、北海道が18.9万円、四国4県が18.57万円でした。

最も高い関東7都県と最も低い四国4県の差は5.64万円です。
営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額で見ると近畿7府県が最も高く、北海道が最も低くなりました。

地図で見る

タクシー運転者の所定内給与額(2022年)
タクシー運転者の所定内給与額(2022年) 賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種(特掲)DB)(厚生労働省)をもとに作成。単位は万円。 北海道 18.9万円青森 25.4万円岩手 16.4万円宮城 23.4万円秋田 17.5万円山形 17.2万円福島 23.9万円茨城 16.2万円栃木 27.5万円群馬 24.2万円埼玉 20.6万円千葉 28.8万円東京 29万円神奈川 23.2万円新潟 17.5万円富山 21.2万円石川 24.3万円福井 22.3万円山梨 28.3万円長野 22万円岐阜 18.7万円静岡 26万円愛知 20.1万円三重 20.1万円滋賀 21.7万円京都 21.3万円大阪 28.2万円兵庫 23.2万円奈良 20.4万円和歌山 21.3万円鳥取 19.3万円島根 21.3万円岡山 24.8万円広島 21.7万円山口 20.4万円徳島 21.9万円香川 15万円愛媛 20.5万円高知 16.9万円福岡 22.1万円佐賀 20.6万円長崎 19.2万円熊本 20.3万円大分 19.5万円宮崎 19.7万円鹿児島 18.8万円沖縄 18.4万円
タクシー運転者の所定内給与額(万円)
タクシー運転者の所定内給与額(2022年)
項目タクシー運転者の所定内給与額
北海道18.9万円
青森県25.4万円
岩手県16.4万円
宮城県23.4万円
秋田県17.5万円
山形県17.2万円
福島県23.9万円
茨城県16.2万円
栃木県27.5万円
群馬県24.2万円
埼玉県20.6万円
千葉県28.8万円
東京都29万円
神奈川県23.2万円
新潟県17.5万円
富山県21.2万円
石川県24.3万円
福井県22.3万円
山梨県28.3万円
長野県22万円
岐阜県18.7万円
静岡県26万円
愛知県20.1万円
三重県20.1万円
滋賀県21.7万円
京都府21.3万円
大阪府28.2万円
兵庫県23.2万円
奈良県20.4万円
和歌山県21.3万円
鳥取県19.3万円
島根県21.3万円
岡山県24.8万円
広島県21.7万円
山口県20.4万円
徳島県21.9万円
香川県15万円
愛媛県20.5万円
高知県16.9万円
福岡県22.1万円
佐賀県20.6万円
長崎県19.2万円
熊本県20.3万円
大分県19.5万円
宮崎県19.7万円
鹿児島県18.8万円
沖縄県18.4万円

日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで千葉県、山梨県、大阪府、栃木県が続きます。
淡いのは香川県、茨城県、岩手県でした。

47都道府県の平均は21.47万円、中央値は21.2万円です。
東京都の29万円は平均を7.53万円上回ります。

1位と47位の差は14万円、倍率にすると1.93倍でした。

営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額で並べ替えると奈良県が37で最も高く、開きは1.65倍になります。

主指標で1位の東京都は営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額では11位、営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額で1位の奈良県は主指標では28位でした。

順位都道府県タクシー運転者の所定内給与額(万円)地方営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額
1東京都29関東30.2
2千葉県28.8関東27.5
3山梨県28.3中部34.1
4大阪府28.2近畿31.4
5栃木県27.5関東29.7
6静岡県26中部27.7
7青森県25.4東北23
8岡山県24.8中国28.6
9石川県24.3中部28.3
10群馬県24.2関東27.3
11福島県23.9東北24.7
12宮城県23.4東北25.3
13神奈川県23.2関東31.8
13兵庫県23.2近畿31.6
15福井県22.3中部29
16福岡県22.1九州26.9
17長野県22中部27.1
18徳島県21.9四国22.4
19広島県21.7中国29
19滋賀県21.7近畿28.5
21京都府21.3近畿30
21島根県21.3中国27
21和歌山県21.3近畿26.9
24富山県21.2中部28.5
25佐賀県20.6九州28.6
25埼玉県20.6関東27.7
27愛媛県20.5四国30.3
28山口県20.4中国26.3
28奈良県20.4近畿37
30熊本県20.3九州27
31愛知県20.1中部28.5
31三重県20.1近畿34.2
33宮崎県19.7九州24.7
34大分県19.5九州28.2
35鳥取県19.3中国26
36長崎県19.2九州24.6
37北海道18.9北海道24.7
38鹿児島県18.8九州24.2
39岐阜県18.7中部32.5
40沖縄県18.4九州24.3
41秋田県17.5東北27
41新潟県17.5中部29.4
43山形県17.2東北26.7
44高知県16.9四国22.9
45岩手県16.4東北26.3
46茨城県16.2関東36.8
47香川県15四国34.3
賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種(特掲)DB)(2022年、厚生労働省)をもとに作成

このグラフについての豆知識

歩合が生む地域差

タクシー運転者の月給は47都道府県平均で21.5万円。
歩合給のため、地域の需要がそのまま収入になります。

運転者の高齢化と人手不足が続き、待遇の改善が業界の課題になっています。

職業名でみる賃金統計

賃金構造基本統計調査には、職種を145に分けた集計があります。
この記事はその「職種(特掲)」から、フルタイムで働く人の2022年の所定内給与を取り出したものです。

所定内給与は毎月決まって支払われる給与から残業代を除いたもので、賞与は含みません。
千円単位の公表値を万円に換算しました。

標本調査なので、その職種で働く人が少ない県では数字が大きくぶれることがあります。
順位そのものより、水準の目安として読んでください。

数字の散らばり

1位の東京都は29万円、47位の香川県は15万円。
差は14万円、倍率にすると1.93倍です。

中央値は21.2万円、平均は21.47万円でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.27万円の差でした。

営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額で並べ替えると開きは1.65倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。

地方のなかで見たタクシー運転者の所定内給与額

地方最も多い(万円)最も少ない(万円)
東北青森県 25.4岩手県 16.4
関東東京都 29茨城県 16.2
中部山梨県 28.3新潟県 17.5
近畿大阪府 28.2三重県 20.1
中国岡山県 24.8鳥取県 19.3
四国徳島県 21.9香川県 15
九州福岡県 22.1沖縄県 18.4
賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種(特掲)DB)(2022年、厚生労働省)をもとに作成

まとめ

タクシー運転者の平均月給を47都道府県で比べると、最も高い東京都で29万円、最も低い香川県で15万円でした。
その差は14万円、倍率にすると1.93倍です。

47都道府県の中央値は21.2万円、平均は21.47万円でした。
全国の値は24.2万円です。
営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額で並べ替えると開きは1.65倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では11位に位置します。

ここまでのタクシー運転者の平均月給の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、パートタイムで働く人を含まないこと。
2つ目は、歩合給で個人差が大きいこと。
3つ目は2022年の数字であることです。

営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額では奈良県が37で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では11位でした。

地方ごとの平均では関東7都県が24.21万円で最も高く、四国4県が18.57万円で最も低くなりました。
大型トラック運転者の月給やタクシー代への支出を比べた記事とあわせて読んでみてください。

関連記事

出典

  • 統計名: 賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種(特掲)DB)
  • 調査年: 2022年
  • 公開元: 厚生労働省
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003445758
  • 備考: タクシー運転者(フルタイム)の所定内給与額の月額。歩合給を含み賞与は含まない。千円単位の公表値を万円に換算した。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額

注記: タクシー運転者(フルタイム)の所定内給与額の月額。
歩合給を含み賞与は含まない。
千円単位の公表値を万円に換算した。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は営業用大型貨物自動車運転者の所定内給与額

この記事をシェアする

記事一覧へ戻る

関連記事 Relation Entry