【働く介護者の割合】介護者の58%、半分以上が有業

【働く介護者の割合】介護者の58%、半分以上が有業

介護をしている人のうち、仕事を持っている人はどれくらいいるのでしょうか。
介護と仕事の両立の姿を、47都道府県で比べます。

使うのは総務省統計局の就業構造基本調査、2022年の都道府県別の数字。

福井県が63.36%で1位。
47都道府県の平均は57.79%、中央値は58.06%です。
最も高い63.36%と最も低い52.45%の差は10.91ポイント、倍率にすると1.21倍でした。

47都道府県の単純平均

57.8%

介護をしている人のうち有業者の割合(2022年)

最も多い 福井県

63.4%

最も少ない 奈良県

52.5%

介護者のうち有業者の割合が高い上位5県

上位5都道府県の介護をしている人のうち有業者の割合
上位5都道府県の介護をしている人のうち有業者の割合 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年) 0102030405060福井県: 63.4%63.4%富山県: 63.3%63.3%山梨県: 62.1%62.1%長野県: 61.9%61.9%佐賀県: 61.4%61.4%福井県富山県山梨県長野県佐賀県
上位5都道府県の介護をしている人のうち有業者の割合
項目介護をしている人のうち有業者の割合
福井県63.4%
富山県63.3%
山梨県62.1%
長野県61.9%
佐賀県61.4%
下位5都道府県の介護をしている人のうち有業者の割合
下位5都道府県の介護をしている人のうち有業者の割合 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年) 01020304050奈良県: 52.5%52.5%宮城県: 53.4%53.4%愛媛県: 53.6%53.6%秋田県: 53.7%53.7%高知県: 54.0%54.0%奈良県宮城県愛媛県秋田県高知県
下位5都道府県の介護をしている人のうち有業者の割合
項目介護をしている人のうち有業者の割合
奈良県52.5%
宮城県53.4%
愛媛県53.6%
秋田県53.7%
高知県54.0%

介護者のうち有業者の割合が高い上位5県です。

福井県は63.36%、富山県は63.28%、山梨県は62.14%でした。
1位と2位の差は0.08ポイントです。

4位は長野県で61.85%、5位は佐賀県で61.41%。
上位5はいずれも47都道府県の平均57.79%を上回りました。

1位の福井県は平均を5.57ポイント上回りました。
中央値の58.06%と比べると5.3ポイント高く、平均に対する比では1.1倍にあたります。

6位以下は東京都で60.93%、三重県で60.34%、山形県で60.33%と続きました。

2位と3位の差は1.14ポイント、3位と4位の差は0.29ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は1.08ポイントでした。

1位から5位までの幅は1.95ポイント、1位から8位までの幅は3.03ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。

福井県は介護をしている人の割合でも30位に入っています。
全国の値は57.99%で、上位5はいずれもこれを上回りました。

1位は福井県の63.36パーセント。
共働きの多い北陸の県が上位に入ります。

無業の介護者の割合と裏表の関係です

数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
働きながら介護をしている人の割合の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。

介護をしている人の割合で並べ替えると、順位が変わります。

1位は京都府の7.04、2位は沖縄県の6.45、3位は島根県の6.3。

4位以下は兵庫県、鹿児島県と続きます。
逆に下位は佐賀県が5.12、石川県が4.65。
京都府と石川県では1.51倍の開きです。

どの県でも介護者の半分以上が働いています。
介護は仕事を辞めた人がするもの、という想像とは違う姿です。

もともと就業率の高い県ほど、介護者の有業率も高くなる傾向があります。

当サイトの就業率や介護休業の利用率の記事とあわせて見ると、両立の実像が見えてきます。

地方ごとに県の平均を出すと、中部9県が60.54%で最も高く、四国4県が54.88%で最も低くなります。
関東7都県59.08%と九州・沖縄8県58.08%がそれに続きました。

同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。

実数で見ると順位は変わる

介護をしている人の割合の上位5都道府県
介護をしている人の割合の上位5都道府県 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年) 01234567京都府: 7.07.0沖縄県: 6.56.5島根県: 6.36.3兵庫県: 6.36.3鹿児島県: 6.36.3京都府沖縄県島根県兵庫県鹿児島県
介護をしている人の割合の上位5都道府県
項目介護をしている人の割合
京都府7.0
沖縄県6.5
島根県6.3
兵庫県6.3
鹿児島県6.3

介護者のうち有業者の割合が低い下位5県

介護者のうち有業者の割合が低い下位5県です。

47位の奈良県は52.45%、46位の宮城県は53.36%、45位の愛媛県は53.63%でした。
1位の福井県とは10.91ポイントの差があります。

44位は秋田県で53.71%、43位は高知県で53.97%、42位は兵庫県で54.27%と続きます。

最も低い県でも52.45パーセント。
1位と47位の差は1.2倍にとどまります。

47都道府県の中央値は58.06%、平均は57.79%です。
47位の奈良県は平均を5.34ポイント下回りました。

47位の奈良県は1位の福井県の82.8パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.21倍の開きです。

46位との差は0.91ポイント、45位との差は1.18ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも1.82ポイントしかありません。

下位5県はいずれも47都道府県の平均57.79%を下回りました。
47位から43位までの幅は1.52ポイントです。

奈良県は介護をしている人の割合では中位位です。
全国の値は57.99%なので、47位はこれを5.54ポイント下回っています。

地図で見る

介護をしている人のうち有業者の割合(2022年)
介護をしている人のうち有業者の割合(2022年) 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 55.3%青森 56.1%岩手 58.4%宮城 53.4%秋田 53.7%山形 60.3%福島 56.2%茨城 59.1%栃木 60.0%群馬 57.5%埼玉 58.7%千葉 58.7%東京 60.9%神奈川 58.6%新潟 59.1%富山 63.3%石川 56.7%福井 63.4%山梨 62.1%長野 61.9%岐阜 58.8%静岡 60.0%愛知 59.7%三重 60.3%滋賀 58.1%京都 56.3%大阪 56.2%兵庫 54.3%奈良 52.5%和歌山 55.3%鳥取 59.6%島根 58.8%岡山 56.4%広島 55.6%山口 56.9%徳島 55.7%香川 56.3%愛媛 53.6%高知 54.0%福岡 57.7%佐賀 61.4%長崎 57.7%熊本 56.3%大分 55.4%宮崎 58.8%鹿児島 59.2%沖縄 58.2%
介護をしている人のうち有業者の割合(%)
介護をしている人のうち有業者の割合(2022年)
項目介護をしている人のうち有業者の割合
北海道55.3%
青森県56.1%
岩手県58.4%
宮城県53.4%
秋田県53.7%
山形県60.3%
福島県56.2%
茨城県59.1%
栃木県60.0%
群馬県57.5%
埼玉県58.7%
千葉県58.7%
東京都60.9%
神奈川県58.6%
新潟県59.1%
富山県63.3%
石川県56.7%
福井県63.4%
山梨県62.1%
長野県61.9%
岐阜県58.8%
静岡県60.0%
愛知県59.7%
三重県60.3%
滋賀県58.1%
京都府56.3%
大阪府56.2%
兵庫県54.3%
奈良県52.5%
和歌山県55.3%
鳥取県59.6%
島根県58.8%
岡山県56.4%
広島県55.6%
山口県56.9%
徳島県55.7%
香川県56.3%
愛媛県53.6%
高知県54.0%
福岡県57.7%
佐賀県61.4%
長崎県57.7%
熊本県56.3%
大分県55.4%
宮崎県58.8%
鹿児島県59.2%
沖縄県58.2%

日本地図で見ると、色が濃く出るのは福井県です。
次いで富山県、山梨県、長野県、佐賀県が続きます。
淡いのは奈良県、宮城県、愛媛県でした。

47都道府県の平均は57.79%、中央値は58.06%です。
福井県の63.36%は平均を5.57ポイント上回ります。

1位と47位の差は10.91ポイント、倍率にすると1.21倍でした。

介護をしている人の割合で並べ替えると京都府が7.04で最も高く、開きは1.51倍になります。

主指標で1位の福井県は介護をしている人の割合では30位、介護をしている人の割合で1位の京都府は主指標では31位でした。

順位都道府県介護をしている人のうち有業者の割合(%)地方介護をしている人の割合
1福井県63.36中部5.5
2富山県63.28中部5.99
3山梨県62.14中部5.91
4長野県61.85中部6.05
5佐賀県61.41九州5.12
6東京都60.93関東5.64
7三重県60.34近畿5.77
8山形県60.33東北5.85
9静岡県60.04中部5.4
10栃木県60.02関東5.38
11愛知県59.67中部5.59
12鳥取県59.58中国6.03
13鹿児島県59.22九州6.26
14茨城県59.08関東5.28
15新潟県59.05中部5.39
16岐阜県58.83中部5.5
17宮崎県58.8九州5.46
18島根県58.79中国6.3
19埼玉県58.7関東5.35
20千葉県58.69関東5.24
21神奈川県58.61関東5.57
22岩手県58.36東北6.24
23沖縄県58.23九州6.45
24滋賀県58.06近畿5.9
25福岡県57.7九州5.47
26長崎県57.67九州5.77
27群馬県57.51関東5.31
28山口県56.85中国5.78
29石川県56.67中部4.65
30岡山県56.43中国5.85
31京都府56.28近畿7.04
31香川県56.28四国6.01
33熊本県56.25九州6.22
34大阪府56.18近畿6.24
34福島県56.18東北5.89
36青森県56.05東北5.22
37徳島県55.65四国5.5
38広島県55.63中国6.08
39大分県55.37九州5.46
40和歌山県55.27近畿5.91
41北海道55.25北海道5.17
42兵庫県54.27近畿6.29
43高知県53.97四国6.05
44秋田県53.71東北5.43
45愛媛県53.63四国6.18
46宮城県53.36東北5.75
47奈良県52.45近畿6.16
就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

介護者の半分以上は働いている

介護をしている人は全国で約629万人。
そのうち仕事を持つ人は約365万人で、58パーセントにあたります。

介護を理由に仕事を辞める「介護離職」を防ぐことが、この数字を保つ鍵とされています。

5年に一度の大きな調査

就業構造基本調査は5年ごとに行われる調査で、これは2022年(令和4年)10月分です。
全国の約54万世帯を対象にした標本調査で、ふだんの就業の状態を聞いています。

公表されているのは人数なので、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にしました。
推計値がもとのため、小さな差を細かく読み取ることはできません。

数字の散らばり

1位の福井県は63.36%、47位の奈良県は52.45%。
差は10.91ポイント、倍率にすると1.21倍です。

中央値は58.06%、平均は57.79%でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.27ポイントの差でした。

介護をしている人の割合で並べ替えると開きは1.51倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。

順位の並びがにている記事

同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
働きながら介護をしている人の割合の順位で探してみます。

最も似ていたのは【女性の労働力率】全国54.2%、男性との18.2ポイント差は県によってかなり違います(順位相関0.73)です。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【無業の介護者の割合】介護者の42%、介護離職の影(相関-1)でした。

順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。

地方のなかで見た介護をしている人のうち有業者の割合

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北山形県 60.33宮城県 53.36
関東東京都 60.93群馬県 57.51
中部福井県 63.36石川県 56.67
近畿三重県 60.34奈良県 52.45
中国鳥取県 59.58広島県 55.63
四国香川県 56.28愛媛県 53.63
九州佐賀県 61.41大分県 55.37
就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

働きながら介護をしている人の割合を47都道府県で比べると、最も高い福井県で63.36%、最も低い奈良県で52.45%でした。
その差は10.91ポイント、倍率にすると1.21倍です。

47都道府県の中央値は58.06%、平均は57.79%でした。
全国の値は57.99%です。
介護をしている人の割合で並べ替えると開きは1.51倍になり、主指標で1位の福井県はその見方では30位に位置します。

働きながら介護をしている人の割合の統計を読むときの注意点は3つです。
1つ目は、標本調査にもとづく推計値であること。
2つ目は、介護をしている人が分母であること。
3つ目は2022年の数字であることです。

介護をしている人の割合では京都府が7.04で最も高く、主指標で1位の福井県はこの見方では30位でした。

地方ごとの平均では中部9県が60.54%で最も高く、四国4県が54.88%で最も低くなりました。
介護をしている人の割合や介護休業の利用率を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)
  • 調査年: 2022年
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004008584
  • 備考: 介護をしている人のうち仕事を持っている人の割合。2022年10月時点の調査で、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にした。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は介護をしている人の割合

注記: 介護をしている人のうち仕事を持っている人の割合。
2022年10月時点の調査で、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にした。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は介護をしている人の割合

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