消防署で働く職員は、全国に16万8,898人。
その分布を47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2024年の数字です。
東京都が19,994人で1位。
人口10万人あたりでは東北の県が上位を占めます。
47都道府県の単純平均
3,594人
消防職員数(2024年)
最も多い 東京都
19,994人
最も少ない 鳥取県
772人
消防職員が多い5都府県
消防職員が多い上位5都府県です。
東京都は19,994人、大阪府は10,417人、神奈川県は10,187人でした。
東京都は2位の大阪府の1.92倍です。
4位以下は愛知県、埼玉県と続き、上位5都府県で全国の34.7パーセント。
上位3都府県で24.0パーセント、上位10都道府県で54.2パーセントでした。
1位のシェアは11.8パーセント。
警察部門の16.3パーセントより低く、消防のほうが全国に分散していることが分かります。
人口あたりの上位は東北の県が占めます
以下は、消防職員数にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
人口10万人あたりで割り直すと、東北の県が上位に来ます。
1位は秋田県の233.22人、2位は青森県231.16人、3位は島根県190.19人。
逆に人口あたりの下位は神奈川県110.43人、福岡県99.71人。
秋田県と福岡県では2.3倍の開きです。
実数1位の東京都は人口あたりでは27位と中位。
秋田県や青森県が上位なのは、広い面積に集落が散らばり、消防署を分散して置く必要があるためだと考えられます。
1つの署に最低限の人員を置けば、人口が少ない県ほど住民あたりの職員は多くなります。
高齢化率の高さも関係があるかもしれません。
救急出動の多くは高齢者に関わるもので、高齢化が進む県では出動件数が増えます。
秋田県は当サイトの後期高齢者医療の記事でも人口あたり1位でした。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、北海道が183人で最も多く、九州・沖縄8県が125人で最も少なくなります。
東北6県172.8人と四国4県154.2人がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
地図で見ると、上位5県のうち3つが関東
| 項目 | 消防職員数 |
|---|---|
| 北海道 | 9,227人 |
| 青森県 | 2,693人 |
| 岩手県 | 2,031人 |
| 宮城県 | 3,225人 |
| 秋田県 | 2,092人 |
| 山形県 | 1,589人 |
| 福島県 | 2,553人 |
| 茨城県 | 4,617人 |
| 栃木県 | 2,573人 |
| 群馬県 | 2,636人 |
| 埼玉県 | 8,752人 |
| 千葉県 | 8,328人 |
| 東京都 | 19,994人 |
| 神奈川県 | 10,187人 |
| 新潟県 | 3,364人 |
| 富山県 | 1,328人 |
| 石川県 | 1,617人 |
| 福井県 | 1,276人 |
| 山梨県 | 1,293人 |
| 長野県 | 2,571人 |
| 岐阜県 | 2,776人 |
| 静岡県 | 4,716人 |
| 愛知県 | 8,574人 |
| 三重県 | 2,649人 |
| 滋賀県 | 1,715人 |
| 京都府 | 3,309人 |
| 大阪府 | 10,417人 |
| 兵庫県 | 6,277人 |
| 奈良県 | 1,856人 |
| 和歌山県 | 1,523人 |
| 鳥取県 | 772人 |
| 島根県 | 1,221人 |
| 岡山県 | 2,542人 |
| 広島県 | 3,685人 |
| 山口県 | 2,044人 |
| 徳島県 | 1,096人 |
| 香川県 | 1,226人 |
| 愛媛県 | 1,918人 |
| 高知県 | 1,208人 |
| 福岡県 | 5,077人 |
| 佐賀県 | 1,126人 |
| 長崎県 | 1,731人 |
| 熊本県 | 2,470人 |
| 大分県 | 1,666人 |
| 宮崎県 | 1,233人 |
| 鹿児島県 | 2,406人 |
| 沖縄県 | 1,719人 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都、大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県です。
淡いのは鳥取県、徳島県、佐賀県でした。
47都道府県の平均は3,593.6人、中央値は2,470人です。
東京都の19,994人は平均の5.6倍にあたります。
上位3都府県で24.0パーセント、1位と47位で25.9倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 消防職員数(人) | 地方 | 人口10万人あたりの消防職員数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 19994 | 関東 | 141.02 |
| 2 | 大阪府 | 10417 | 近畿 | 118.96 |
| 3 | 神奈川県 | 10187 | 関東 | 110.43 |
| 4 | 北海道 | 9227 | 北海道 | 182.97 |
| 5 | 埼玉県 | 8752 | 関東 | 119.37 |
| 6 | 愛知県 | 8574 | 中部 | 114.93 |
| 7 | 千葉県 | 8328 | 関東 | 133.23 |
| 8 | 兵庫県 | 6277 | 近畿 | 117.61 |
| 9 | 福岡県 | 5077 | 九州 | 99.71 |
| 10 | 静岡県 | 4716 | 中部 | 133.71 |
| 11 | 茨城県 | 4617 | 関東 | 164.54 |
| 12 | 広島県 | 3685 | 中国 | 135.78 |
| 13 | 新潟県 | 3364 | 中部 | 160.27 |
| 14 | 京都府 | 3309 | 近畿 | 131.31 |
| 15 | 宮城県 | 3225 | 東北 | 143.46 |
| 16 | 岐阜県 | 2776 | 中部 | 144.89 |
| 17 | 青森県 | 2693 | 東北 | 231.16 |
| 18 | 三重県 | 2649 | 近畿 | 154.82 |
| 19 | 群馬県 | 2636 | 関東 | 139.47 |
| 20 | 栃木県 | 2573 | 関東 | 136.50 |
| 21 | 長野県 | 2571 | 中部 | 129.39 |
| 22 | 福島県 | 2553 | 東北 | 146.47 |
| 23 | 岡山県 | 2542 | 中国 | 138.83 |
| 24 | 熊本県 | 2470 | 九州 | 145.55 |
| 25 | 鹿児島県 | 2406 | 九州 | 157.05 |
| 26 | 秋田県 | 2092 | 東北 | 233.22 |
| 27 | 山口県 | 2044 | 中国 | 159.56 |
| 28 | 岩手県 | 2031 | 東北 | 177.38 |
| 29 | 愛媛県 | 1918 | 四国 | 150.31 |
| 30 | 奈良県 | 1856 | 近畿 | 144.44 |
| 31 | 長崎県 | 1731 | 九州 | 138.26 |
| 32 | 沖縄県 | 1719 | 九州 | 117.26 |
| 33 | 滋賀県 | 1715 | 近畿 | 122.33 |
| 34 | 大分県 | 1666 | 九州 | 153.55 |
| 35 | 石川県 | 1617 | 中部 | 147.27 |
| 36 | 山形県 | 1589 | 東北 | 157.17 |
| 37 | 和歌山県 | 1523 | 近畿 | 173.07 |
| 38 | 富山県 | 1328 | 中部 | 133.20 |
| 39 | 山梨県 | 1293 | 中部 | 163.46 |
| 40 | 福井県 | 1276 | 中部 | 172.67 |
| 41 | 宮崎県 | 1233 | 九州 | 119.36 |
| 42 | 香川県 | 1226 | 四国 | 133.70 |
| 43 | 島根県 | 1221 | 中国 | 190.19 |
| 44 | 高知県 | 1208 | 四国 | 184.15 |
| 45 | 佐賀県 | 1126 | 九州 | 142.89 |
| 46 | 徳島県 | 1096 | 四国 | 160.00 |
| 47 | 鳥取県 | 772 | 中国 | 145.39 |
消防職員が少ない5県
消防職員が少ない下位5県です。
鳥取県は772人、徳島県は1,096人、佐賀県は1,126人でした。
東京都の19,994人とは25.9倍の差があります。
警察部門の32.6倍と比べると、消防のほうが小さな開きです。
火災や救急は人口の少ない地域でも起きるため、一定の配置が必要になります。
47都道府県の中央値は2,470人。
平均は3,593.6人なので、平均が中央値の1.5倍です。
地方でまとめると、北海道が四国の6.8倍
消防の配置は、面積と人口の両方に左右されます。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の33.8パーセントで最も大きくなります。
次いで近畿7府県が16.4パーセント、中部9県が16.3パーセント、九州・沖縄8県が10.3パーセントと続きました。
少ないほうは東北6県が8.4パーセント、中国5県が6.1パーセント、北海道が5.5パーセント、四国4県が3.2パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
北海道が183人、東北6県が172.8人、四国4県が154.2人の順に多く、最も少ないのは九州・沖縄8県が125人です。
1位と47位で25.9倍。この数字が何を数えているか
消防職員と消防団員
消防職員は市町村の消防本部や消防署に勤める常勤の職員です。
ふだんは別の仕事をしていて、火災のときに出動する消防団員とは区別されます。
当サイトには消防団員の数を扱った記事もあり、全国74万人と消防職員の4倍以上の規模です。
あわせて読むと、地域の消防を誰が支えているかが見えてきます。
警察より分散している
1位のシェアは消防職員が11.8パーセント、警察部門が16.3パーセント。
1位と47位の開きも消防25.9倍、警察32.6倍と、消防のほうが全国に分散しています。
火災や救急は人口の少ない地域でも起きます。
どこに住んでいても駆けつけられる体制が、この分散を生んでいると考えられます。
数字は2024年のものです。
10年前とくらべると
全国の消防職員数は、2014年の161,244人から2024年の168,898人へ、この10年で5%増えました。
10年前も先頭は東京都です。
顔ぶれは変わりませんでした。
伸びがいちばん大きかったのは沖縄県で、11%増でした。
地方のなかで見た消防職員数
| 地方 | 最も多い(人) | 最も少ない(人) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 3225 | 山形県 1589 |
| 関東 | 東京都 19994 | 栃木県 2573 |
| 中部 | 愛知県 8574 | 福井県 1276 |
| 近畿 | 大阪府 10417 | 和歌山県 1523 |
| 中国 | 広島県 3685 | 鳥取県 772 |
| 四国 | 愛媛県 1918 | 徳島県 1096 |
| 九州 | 福岡県 5077 | 佐賀県 1126 |
まとめ
消防職員の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で19,994人、最も少ない鳥取県で772人でした。
人口10万人あたりの上位は東北の県が占めます。
消防職員数を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、消防団員は含まれないこと。
2つ目は、市町村の消防本部の職員であること。
3つ目は2024年の数字であることです。
人口10万人あたりでは秋田県233.22人が1位、青森県231.16人が2位。
広い面積と高齢化の両方が関係していそうです。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の33.8パーセントで最多、人口10万人あたりでは北海道が183人で最多でした。
消防署や消防団員の数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
関連記事
- 【消防署の数】全国5,524署、人口9位の道が1位に立ちました
- 【消防団員の数】全国74万人、1位は東京でも北海道でもなく兵庫県
- 【消防車の数】全国9万台、2位は福島県・3位は新潟県という並び
- 【建物火災の件数】全国2万974件、人口あたりの差は1.9倍
- 【警察部門の職員数】全国28万7,631人、実数も人口あたりも同じ都が1位
- 【消防の出動回数】年間333万2,070回、人口あたりの差は4.1倍
出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードK1102(消防職員数)の2024年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードK1102(消防職員数)の2024年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
