簡易宿所の数を、47都道府県で並べて比べます。
ゲストハウスや山小屋、カプセルホテルなど、部屋を共用する形の宿泊施設です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2023年の数字。
全国41,909施設のうち、長野県が4,231施設で1位。
人口とはほとんど関係なく並ぶ指標です。
47都道府県の単純平均
892施設
簡易宿所営業施設数(2023年)
最も多い 長野県
4,231施設
最も少ない 埼玉県
131施設
簡易宿所が多い5道府県
簡易宿所が多い上位5道府県です。
長野県は4,231施設、沖縄県は3,799施設、京都府は3,452施設、北海道は3,029施設、山梨県は1,865施設でした。
長野県は2位の沖縄県の1.11倍で、上位は接近しています。
6位以下は静岡県1,793施設、鹿児島県1,479施設、千葉県1,355施設と続きます。
上位3道府県で全国の27.4パーセント、上位5道府県で39.1パーセント、上位10道府県で56.2パーセント。
人口の多い東京都は10位、大阪府は19位にとどまります。
人口との相関はほぼゼロ、観光地に集まります
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
簡易宿所営業施設数の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
人口との関係がほとんどない、めずらしい指標です。
人口10万人あたりで割り直すと、1位は沖縄県の259.1施設、2位は山梨県235.8施設、3位は長野県212.9施設。
4位は京都府137.0施設、5位は長崎県106.0施設、6位は鹿児島県96.5施設と続きます。
逆に人口あたりの下位は埼玉県1.8施設、愛知県2.0施設、福岡県7.1施設、茨城県8.5施設。
沖縄県と埼玉県では144倍の開きです。
実数10位の東京都は人口あたりでは42位、実数19位の大阪府は43位。
人口の多い都府県が軒並み下位に沈みます。
簡易宿所は山小屋や民宿、ゲストハウスなど、観光地に置かれることが多い施設です。
人が住んでいる場所ではなく、人が訪れる場所に集まります。
長野県と山梨県は山岳、沖縄県と鹿児島県は離島、京都府は観光地と、それぞれ理由がありそうです。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、九州・沖縄8県が84.2施設で最も多く、関東7都県が19.7施設で最も少なくなります。
中部9県78.9施設、北海道60.1施設と続きました。
実数で見ると順位は変わる
簡易宿所が少ない5県
簡易宿所が少ない下位5県です。
埼玉県は131施設、愛知県は147施設、佐賀県は185施設、山口県は202施設、富山県は210施設でした。
長野県の4,231施設とは32.3倍の差があります。
埼玉県と愛知県が下位に入ります。
どちらも人口の多い県ですが、簡易宿所はきわめて少ない数字。
人口10万人あたりでも埼玉県1.8施設、愛知県2.0施設で最下位と46位でした。
47都道府県の中央値は507施設。
平均は891.7施設なので、平均が中央値の1.8倍です。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、中部が最も大きくなります。
中部9県が全国の25.0パーセント、九州・沖縄8県が22.4パーセント、近畿7府県が16.8パーセント、関東7都県が13.3パーセントと続きます。
少ないほうは北海道が7.2パーセント、東北6県が5.5パーセント、中国5県が5.1パーセント、四国4県が4.7パーセントでした。
中部9県の25.0パーセントは、長野県4,231施設、山梨県1,865施設、静岡県1,793施設が中心です。
人口では全国の3分の1を占める関東7都県が13.3パーセントにとどまります。
人口10万人あたりの平均でも関東7都県は19.7施設で最下位。
九州・沖縄8県84.2施設との差は4.3倍です。
地図で見る
| 項目 | 簡易宿所営業施設数 |
|---|---|
| 北海道 | 3,029施設 |
| 青森県 | 507施設 |
| 岩手県 | 292施設 |
| 宮城県 | 309施設 |
| 秋田県 | 290施設 |
| 山形県 | 261施設 |
| 福島県 | 659施設 |
| 茨城県 | 239施設 |
| 栃木県 | 775施設 |
| 群馬県 | 863施設 |
| 埼玉県 | 131施設 |
| 千葉県 | 1,355施設 |
| 東京都 | 1,217施設 |
| 神奈川県 | 991施設 |
| 新潟県 | 247施設 |
| 富山県 | 210施設 |
| 石川県 | 762施設 |
| 福井県 | 505施設 |
| 山梨県 | 1,865施設 |
| 長野県 | 4,231施設 |
| 岐阜県 | 731施設 |
| 静岡県 | 1,793施設 |
| 愛知県 | 147施設 |
| 三重県 | 273施設 |
| 滋賀県 | 468施設 |
| 京都府 | 3,452施設 |
| 大阪府 | 747施設 |
| 兵庫県 | 896施設 |
| 奈良県 | 373施設 |
| 和歌山県 | 819施設 |
| 鳥取県 | 439施設 |
| 島根県 | 457施設 |
| 岡山県 | 373施設 |
| 広島県 | 676施設 |
| 山口県 | 202施設 |
| 徳島県 | 302施設 |
| 香川県 | 670施設 |
| 愛媛県 | 505施設 |
| 高知県 | 476施設 |
| 福岡県 | 363施設 |
| 佐賀県 | 185施設 |
| 長崎県 | 1,327施設 |
| 熊本県 | 759施設 |
| 大分県 | 971施設 |
| 宮崎県 | 489施設 |
| 鹿児島県 | 1,479施設 |
| 沖縄県 | 3,799施設 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは長野県、沖縄県、京都府、北海道、山梨県です。
山岳地帯と離島、観光地が濃くなります。
淡いのは埼玉県、愛知県、佐賀県、山口県、富山県でした。
47都道府県の平均は891.7施設、中央値は507施設です。
長野県の4,231施設は平均の4.7倍にあたります。
上位3道府県で27.4パーセント、1位と47位で32.3倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 簡易宿所営業施設数(施設) | 地方 | 人口10万人あたりの簡易宿所営業施設数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 長野県 | 4231 | 中部 | 212.93 |
| 2 | 沖縄県 | 3799 | 九州 | 259.14 |
| 3 | 京都府 | 3452 | 近畿 | 136.98 |
| 4 | 北海道 | 3029 | 北海道 | 60.06 |
| 5 | 山梨県 | 1865 | 中部 | 235.78 |
| 6 | 静岡県 | 1793 | 中部 | 50.84 |
| 7 | 鹿児島県 | 1479 | 九州 | 96.54 |
| 8 | 千葉県 | 1355 | 関東 | 21.68 |
| 9 | 長崎県 | 1327 | 九州 | 105.99 |
| 10 | 東京都 | 1217 | 関東 | 8.58 |
| 11 | 神奈川県 | 991 | 関東 | 10.74 |
| 12 | 大分県 | 971 | 九州 | 89.49 |
| 13 | 兵庫県 | 896 | 近畿 | 16.79 |
| 14 | 群馬県 | 863 | 関東 | 45.66 |
| 15 | 和歌山県 | 819 | 近畿 | 93.07 |
| 16 | 栃木県 | 775 | 関東 | 41.11 |
| 17 | 石川県 | 762 | 中部 | 69.4 |
| 18 | 熊本県 | 759 | 九州 | 44.73 |
| 19 | 大阪府 | 747 | 近畿 | 8.53 |
| 20 | 岐阜県 | 731 | 中部 | 38.15 |
| 21 | 広島県 | 676 | 中国 | 24.91 |
| 22 | 香川県 | 670 | 四国 | 73.06 |
| 23 | 福島県 | 659 | 東北 | 37.81 |
| 24 | 青森県 | 507 | 東北 | 43.52 |
| 25 | 愛媛県 | 505 | 四国 | 39.58 |
| 25 | 福井県 | 505 | 中部 | 68.34 |
| 27 | 宮崎県 | 489 | 九州 | 47.34 |
| 28 | 高知県 | 476 | 四国 | 72.56 |
| 29 | 滋賀県 | 468 | 近畿 | 33.38 |
| 30 | 島根県 | 457 | 中国 | 71.18 |
| 31 | 鳥取県 | 439 | 中国 | 82.67 |
| 32 | 岡山県 | 373 | 中国 | 20.37 |
| 32 | 奈良県 | 373 | 近畿 | 29.03 |
| 34 | 福岡県 | 363 | 九州 | 7.13 |
| 35 | 宮城県 | 309 | 東北 | 13.75 |
| 36 | 徳島県 | 302 | 四国 | 44.09 |
| 37 | 岩手県 | 292 | 東北 | 25.5 |
| 38 | 秋田県 | 290 | 東北 | 32.33 |
| 39 | 三重県 | 273 | 近畿 | 15.96 |
| 40 | 山形県 | 261 | 東北 | 25.82 |
| 41 | 新潟県 | 247 | 中部 | 11.77 |
| 42 | 茨城県 | 239 | 関東 | 8.52 |
| 43 | 富山県 | 210 | 中部 | 21.06 |
| 44 | 山口県 | 202 | 中国 | 15.77 |
| 45 | 佐賀県 | 185 | 九州 | 23.48 |
| 46 | 愛知県 | 147 | 中部 | 1.97 |
| 47 | 埼玉県 | 131 | 関東 | 1.79 |
このグラフについての豆知識
部屋を共用する宿
簡易宿所は、宿泊する部屋を複数人で共用する形の施設です。
ゲストハウス、山小屋、カプセルホテル、民宿の一部などが含まれます。
ホテルや旅館は別の営業許可になります。
ホテル営業施設や旅館営業施設の数は、それぞれ別の指標として集計されています。
人口とほぼ無関係
人口10万人あたりでは沖縄県259.1施設、埼玉県1.8施設で144倍の開き。
実数の32.3倍よりはるかに大きく、人口の分布とはまったく違う並びであることを示します。
人が住む場所ではなく、人が訪れる場所に置かれる施設です。
この一連の記事で扱ってきた指標のなかでも、人口との関係が薄いほうに入ります。
数字は2023年のものです。
10年前とくらべると
全国の簡易宿所営業施設数は、2013年の25,560施設から2023年の41,909施設へ、この10年でおよそ64%増えました。
1位は2013年も長野県で、10年たっても変わっていません。
伸びがいちばん大きかったのは大阪府で、342%増(2013年は169施設しかありませんでした)でした。
順位の並びがにている記事
簡易宿所営業施設数の47都道府県の並びを、ほかの記事の並びと総当たりで比べました。
0.81という高い相関を示したのが【宿泊施設の数】いちばん多いのは意外な県、47都道府県で14.7倍の開きでした。
最も食い違ったのは【えのきたけへの支出】平均年1,428円、工場で育つきのこ(順位相関-0.46)でした。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た簡易宿所営業施設数
| 地方 | 最も多い(施設) | 最も少ない(施設) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 659 | 山形県 261 |
| 関東 | 千葉県 1355 | 埼玉県 131 |
| 中部 | 長野県 4231 | 愛知県 147 |
| 近畿 | 京都府 3452 | 三重県 273 |
| 中国 | 広島県 676 | 山口県 202 |
| 四国 | 香川県 670 | 徳島県 302 |
| 九州 | 沖縄県 3799 | 佐賀県 185 |
まとめ
簡易宿所の数を47都道府県で比べると、最も多い長野県で4,231施設、最も少ない埼玉県で131施設でした。
人口とはほとんど関係なく並びます。
簡易宿所営業施設数の数字を読むときは、3つの点に気をつけてください。
1つ目は、ホテルや旅館は別の営業許可であること。
2つ目は、部屋を共用する形の宿であること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは沖縄県259.1施設が1位、埼玉県1.8施設が47位で144倍の開き。
実数の32.3倍をはるかに上回ります。
実数10位の東京都は人口あたりでは42位、大阪府は43位。
人が住む場所ではなく訪れる場所に集まる施設でした。
旅館の数や宿泊施設を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードC3805(簡易宿所営業施設数)の2023年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードC3805(簡易宿所営業施設数)の2023年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
