47都道府県で、訪問看護ステーションの数を比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2023年の数字です。
全国16,423か所のうち、大阪府が1,871か所で1位、東京都が1,607か所で2位。
人口では東京都が大阪府の1.6倍あるのに、施設の数は大阪府が上回ります。
47都道府県の単純平均
349か所
訪問看護ステーション数(2023年)
最も多い 大阪府
1,871か所
最も少ない 鳥取県
78か所
訪問看護ステーションが多い5都府県
訪問看護ステーションが多い上位5都府県です。
大阪府は1,871か所、東京都は1,607か所、愛知県は1,095か所、神奈川県は997か所、福岡県は884か所でした。
大阪府は2位の東京都の1.16倍あります。
6位以下は兵庫県876か所、埼玉県726か所、北海道671か所と続きます。
上位3都府県で全国の27.8パーセント、上位5都府県で39.3パーセント、上位10都道府県で59.3パーセント。
人口の多い順に近い並びですが、1位と2位が入れ替わっています。
人口あたりの1位は和歌山県、東京都は33位です
この分布の背景を、ここから考えてみます。
訪問看護ステーション数の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。
人口10万人あたりで割り直すと、西日本が上位に並びます。
1位は和歌山県の21.9か所、2位は大阪府21.4か所、3位は大分県18.4か所。
4位は宮崎県17.6か所、5位は熊本県17.6か所、6位は福岡県17.4か所と続きます。
近畿と九州が上位を占めます。
逆に人口あたりの下位は山形県8.5か所、新潟県8.9か所、宮城県9.0か所、静岡県9.1か所。
和歌山県と山形県では2.6倍の開きです。
実数2位の東京都は人口あたりでは33位まで落ちます。
実数1位の大阪府は人口あたりでも2位に残るので、大阪府だけが両方で上位という形です。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、近畿7府県が16.8か所で最も多く、東北6県が10.1か所で最も少なくなります。
九州・沖縄8県16.2か所、四国4県15.2か所と続きました。
訪問看護は在宅で療養する人を支える仕組みです。
高齢者の割合や在宅医療の広がり方によって数が変わると考えられますが、この統計から利用者数までは分かりません。
実数で見ると順位は変わる
訪問看護ステーションが少ない5県
訪問看護ステーションが少ない下位5県です。
鳥取県は78か所、山梨県は80か所、秋田県は82か所、山形県は86か所、高知県は94か所でした。
大阪府の1,871か所とは24.0倍の差があります。
山形県は人口10万人あたりでも8.5か所で最下位です。
1位の和歌山県21.9か所とは2.6倍の差があります。
実数でも人口あたりでも下位という県です。
47都道府県の中央値は200か所。
平均は349.4か所なので、平均が中央値の1.7倍です。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、関東が最も大きくなります。
関東7都県が全国の28.5パーセント、近畿7府県が24.1パーセント、中部9県が15.2パーセント、九州・沖縄8県が14.1パーセントと続きます。
少ないほうは中国5県が5.7パーセント、東北6県が5.0パーセント、北海道が4.1パーセント、四国4県が3.3パーセントでした。
近畿7府県の24.1パーセントは、大阪府1,871か所と兵庫県876か所が中心です。
人口10万人あたりの平均で見ると順番が変わります。
近畿7府県が16.8か所で1位、九州・沖縄8県が16.2か所で2位、四国4県が15.2か所で3位。
関東7都県は10.9か所で下から3番目、東北6県は10.1か所で最下位でした。
地図で見る
| 項目 | 訪問看護ステーション数 |
|---|---|
| 北海道 | 671か所 |
| 青森県 | 140か所 |
| 岩手県 | 134か所 |
| 宮城県 | 202か所 |
| 秋田県 | 82か所 |
| 山形県 | 86か所 |
| 福島県 | 182か所 |
| 茨城県 | 270か所 |
| 栃木県 | 183か所 |
| 群馬県 | 296か所 |
| 埼玉県 | 726か所 |
| 千葉県 | 601か所 |
| 東京都 | 1,607か所 |
| 神奈川県 | 997か所 |
| 新潟県 | 186か所 |
| 富山県 | 96か所 |
| 石川県 | 144か所 |
| 福井県 | 101か所 |
| 山梨県 | 80か所 |
| 長野県 | 213か所 |
| 岐阜県 | 260か所 |
| 静岡県 | 322か所 |
| 愛知県 | 1,095か所 |
| 三重県 | 224か所 |
| 滋賀県 | 173か所 |
| 京都府 | 419か所 |
| 大阪府 | 1,871か所 |
| 兵庫県 | 876か所 |
| 奈良県 | 204か所 |
| 和歌山県 | 193か所 |
| 鳥取県 | 78か所 |
| 島根県 | 95か所 |
| 岡山県 | 217か所 |
| 広島県 | 385か所 |
| 山口県 | 166か所 |
| 徳島県 | 112か所 |
| 香川県 | 139か所 |
| 愛媛県 | 193か所 |
| 高知県 | 94か所 |
| 福岡県 | 884か所 |
| 佐賀県 | 114か所 |
| 長崎県 | 172か所 |
| 熊本県 | 298か所 |
| 大分県 | 200か所 |
| 宮崎県 | 182か所 |
| 鹿児島県 | 226か所 |
| 沖縄県 | 234か所 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは大阪府と東京都です。
次いで愛知県、神奈川県、福岡県が続きます。
三大都市圏と福岡県が濃くなります。
淡いのは鳥取県、山梨県、秋田県、山形県、高知県でした。
47都道府県の平均は349.4か所、中央値は200か所です。
大阪府の1,871か所は平均の5.4倍にあたります。
上位3都府県で27.8パーセント、1位と47位で24.0倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 訪問看護ステーション数(か所) | 地方 | 人口10万人あたりの訪問看護ステーション数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 大阪府 | 1871 | 近畿 | 21.37 |
| 2 | 東京都 | 1607 | 関東 | 11.33 |
| 3 | 愛知県 | 1095 | 中部 | 14.68 |
| 4 | 神奈川県 | 997 | 関東 | 10.81 |
| 5 | 福岡県 | 884 | 九州 | 17.36 |
| 6 | 兵庫県 | 876 | 近畿 | 16.41 |
| 7 | 埼玉県 | 726 | 関東 | 9.9 |
| 8 | 北海道 | 671 | 北海道 | 13.31 |
| 9 | 千葉県 | 601 | 関東 | 9.61 |
| 10 | 京都府 | 419 | 近畿 | 16.63 |
| 11 | 広島県 | 385 | 中国 | 14.19 |
| 12 | 静岡県 | 322 | 中部 | 9.13 |
| 13 | 熊本県 | 298 | 九州 | 17.56 |
| 14 | 群馬県 | 296 | 関東 | 15.66 |
| 15 | 茨城県 | 270 | 関東 | 9.62 |
| 16 | 岐阜県 | 260 | 中部 | 13.57 |
| 17 | 沖縄県 | 234 | 九州 | 15.96 |
| 18 | 鹿児島県 | 226 | 九州 | 14.75 |
| 19 | 三重県 | 224 | 近畿 | 13.09 |
| 20 | 岡山県 | 217 | 中国 | 11.85 |
| 21 | 長野県 | 213 | 中部 | 10.72 |
| 22 | 奈良県 | 204 | 近畿 | 15.88 |
| 23 | 宮城県 | 202 | 東北 | 8.99 |
| 24 | 大分県 | 200 | 九州 | 18.43 |
| 25 | 愛媛県 | 193 | 四国 | 15.13 |
| 25 | 和歌山県 | 193 | 近畿 | 21.93 |
| 27 | 新潟県 | 186 | 中部 | 8.86 |
| 28 | 栃木県 | 183 | 関東 | 9.71 |
| 29 | 宮崎県 | 182 | 九州 | 17.62 |
| 29 | 福島県 | 182 | 東北 | 10.44 |
| 31 | 滋賀県 | 173 | 近畿 | 12.34 |
| 32 | 長崎県 | 172 | 九州 | 13.74 |
| 33 | 山口県 | 166 | 中国 | 12.96 |
| 34 | 石川県 | 144 | 中部 | 13.11 |
| 35 | 青森県 | 140 | 東北 | 12.02 |
| 36 | 香川県 | 139 | 四国 | 15.16 |
| 37 | 岩手県 | 134 | 東北 | 11.7 |
| 38 | 佐賀県 | 114 | 九州 | 14.47 |
| 39 | 徳島県 | 112 | 四国 | 16.35 |
| 40 | 福井県 | 101 | 中部 | 13.67 |
| 41 | 富山県 | 96 | 中部 | 9.63 |
| 42 | 島根県 | 95 | 中国 | 14.8 |
| 43 | 高知県 | 94 | 四国 | 14.33 |
| 44 | 山形県 | 86 | 東北 | 8.51 |
| 45 | 秋田県 | 82 | 東北 | 9.14 |
| 46 | 山梨県 | 80 | 中部 | 10.11 |
| 47 | 鳥取県 | 78 | 中国 | 14.69 |
このグラフについての豆知識
利用者数は別の指標
この指標は訪問看護ステーションの数です。
利用している人の数は別に集計されており、そちらを見ると1か所あたりの規模が分かります。
ステーションの規模は問いません。
看護師が数人の小さな事業所も、大きな事業所も、それぞれ1か所として数えられます。
大阪府が東京都を上回る
実数で大阪府1,871か所、東京都1,607か所。
人口では東京都が大阪府の1.6倍ありますが、施設の数は大阪府が1.16倍多くなります。
人口10万人あたりでは大阪府21.4か所、東京都12.1か所で1.8倍の差。
この一連の記事で、東京都が実数でも人口あたりでも1位を取れない指標はそう多くありません。
数字は2023年のものです。
10年前とくらべると
全国の訪問看護ステーション数は、2013年の6,458か所から2023年の16,423か所へ、この10年でおよそ154%増えました。
2013年の1位は東京都でした。
いまの1位の大阪府は、当時2位です。
伸びがいちばん大きかったのは沖縄県で、303%増(2013年は58か所しかありませんでした)でした。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
訪問看護ステーション数の順位で探してみます。
最も似ていたのは【訪問看護を使う人】全国111万2,752人、大阪府が人口あたりでも1位(順位相関0.96)です。
正反対だったのは【ホームセンターの数】を人口あたりで比べると約8倍の差、都市部ほど少なくなりますで、相関は-0.81です。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た訪問看護ステーション数
| 地方 | 最も多い(か所) | 最も少ない(か所) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 202 | 秋田県 82 |
| 関東 | 東京都 1607 | 栃木県 183 |
| 中部 | 愛知県 1095 | 山梨県 80 |
| 近畿 | 大阪府 1871 | 滋賀県 173 |
| 中国 | 広島県 385 | 鳥取県 78 |
| 四国 | 愛媛県 193 | 高知県 94 |
| 九州 | 福岡県 884 | 佐賀県 114 |
まとめ
訪問看護ステーションの数を47都道府県で比べると、最も多い大阪府で1,871か所、最も少ない鳥取県で78か所でした。
1位は東京都ではなく大阪府です。
訪問看護ステーション数の統計を読むときの注意点は3つです。
1つ目は、利用者数は別の指標であること。
2つ目は、ステーションの規模を問わないこと。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは和歌山県21.9か所が1位、大阪府21.4か所が2位。
東京都は33位まで落ちます。
地方別の人口あたり平均は近畿7府県16.8か所が最多、東北6県10.1か所が最少でした。
看護師数や介護施設の推移を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードI5601(訪問看護ステーション数)の2023年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードI5601(訪問看護ステーション数)の2023年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
