47都道府県で、通所介護(デイサービス)の事業所数を比べます。
日帰りで入浴や食事、機能訓練を受けられる施設です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2023年の数字。
全国24,577所のうち、大阪府が1,618所で1位。
2位の東京都とはわずか32所の差でした。
47都道府県の単純平均
523所
通所介護事業所数(2023年)
最も多い 大阪府
1,618所
最も少ない 高知県
152所
デイサービスが多い5都府県
デイサービスが多い上位5都府県です。
大阪府は1,618所、東京都は1,586所、福岡県は1,313所、愛知県は1,245所、埼玉県は1,219所でした。
大阪府は2位の東京都の1.02倍で、両者はほぼ横並びです。
6位以下は神奈川県1,124所、千葉県965所、兵庫県918所と続きます。
上位3都府県で全国の18.4パーセント、上位5都府県で28.4パーセント、上位10都道府県で46.9パーセント。
1位のシェアは6.6パーセントにとどまります。
人口あたりでは東京都が最下位に落ちます
ここからは統計を離れて、通所介護事業所数の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
人口10万人あたりで割り直すと、九州と北関東が上位に来ます。
1位は宮崎県の37.91所、2位は群馬県37.33所、3位は沖縄県35.83所。
4位は佐賀県35.47所、5位は大分県34.03所、6位は鳥取県29.98所と続きます。
逆に人口あたりの下位は千葉県15.42所、北海道14.0所、神奈川県12.18所、東京都11.26所。
宮崎県と東京都では3.4倍の開きです。
実数2位の東京都が人口あたりでは47位。
前回扱った訪問介護でも東京都は人口あたり37位でしたが、デイサービスではさらに下がって最下位です。
通所介護は送迎とまとまった床面積が必要な事業です。
地価と家賃の高い都心では開きにくく、郊外や地方のほうが成り立ちやすいという見方ができます。
北海道が人口あたり46位なのは、高齢化率の高さを考えると意外ですが、広い土地で送迎の負担が大きいことが効いているのかもしれません。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、九州・沖縄8県が28.4所で最も多く、北海道が14.0所で最も少なくなります。
四国4県26.8所、中国5県24.0所と続きました。
実数で見ると順位は変わる
デイサービスが少ない県
デイサービスが少ない県です。
最も少ないのは高知県の152所。
次いで島根県159所、鳥取県161所、福井県186所と続き、秋田県と山梨県がともに191所で並びます。
大阪府の1,618所とは10.6倍の差があります。
ただし鳥取県は人口10万人あたりでは29.98所で6位に入ります。
実数の少なさは人口の少なさによるものです。
47都道府県の中央値は398所。
平均は522.9所なので、平均が中央値の1.3倍にとどまります。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、関東が最も大きくなります。
関東7都県が全国の27.0パーセント、中部9県と近畿7府県がともに17.6パーセント、九州・沖縄8県が16.2パーセントと続きます。
少ないほうは東北6県が7.9パーセント、中国5県が6.9パーセント、四国4県が3.9パーセント、北海道が2.9パーセントでした。
人口10万人あたりの平均では順位が入れ替わります。
九州・沖縄8県が28.4所で1位、四国4県が26.8所で2位、中国5県が24.0所で3位。
関東7都県は15.2所で下から2番目、北海道は14.0所で最下位でした。
訪問介護では近畿が人口あたり1位でしたが、デイサービスでは九州・沖縄が先頭に立ちます。
同じ介護でも、サービスの種類によって厚い地域が違うのが面白いところです。
地図で見る
| 項目 | 通所介護事業所数 |
|---|---|
| 北海道 | 713所 |
| 青森県 | 274所 |
| 岩手県 | 318所 |
| 宮城県 | 457所 |
| 秋田県 | 191所 |
| 山形県 | 289所 |
| 福島県 | 405所 |
| 茨城県 | 574所 |
| 栃木県 | 451所 |
| 群馬県 | 710所 |
| 埼玉県 | 1,219所 |
| 千葉県 | 965所 |
| 東京都 | 1,586所 |
| 神奈川県 | 1,124所 |
| 新潟県 | 488所 |
| 富山県 | 251所 |
| 石川県 | 256所 |
| 福井県 | 186所 |
| 山梨県 | 191所 |
| 長野県 | 398所 |
| 岐阜県 | 486所 |
| 静岡県 | 828所 |
| 愛知県 | 1,245所 |
| 三重県 | 478所 |
| 滋賀県 | 270所 |
| 京都府 | 445所 |
| 大阪府 | 1,618所 |
| 兵庫県 | 918所 |
| 奈良県 | 330所 |
| 和歌山県 | 266所 |
| 鳥取県 | 161所 |
| 島根県 | 159所 |
| 岡山県 | 434所 |
| 広島県 | 576所 |
| 山口県 | 368所 |
| 徳島県 | 206所 |
| 香川県 | 236所 |
| 愛媛県 | 366所 |
| 高知県 | 152所 |
| 福岡県 | 1,313所 |
| 佐賀県 | 282所 |
| 長崎県 | 321所 |
| 熊本県 | 459所 |
| 大分県 | 373所 |
| 宮崎県 | 395所 |
| 鹿児島県 | 320所 |
| 沖縄県 | 526所 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは大阪府、東京都、福岡県、愛知県、埼玉県です。
淡いのは高知県、島根県、鳥取県、福井県でした。
47都道府県の平均は522.9所、中央値は398所です。
大阪府の1,618所は平均の3.1倍にあたります。
上位3都府県で18.4パーセント、1位と47位で10.6倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 通所介護事業所数(所) | 地方 | 人口10万人あたりの通所介護事業所数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 大阪府 | 1618 | 近畿 | 18.46 |
| 2 | 東京都 | 1586 | 関東 | 11.26 |
| 3 | 福岡県 | 1313 | 九州 | 25.73 |
| 4 | 愛知県 | 1245 | 中部 | 16.65 |
| 5 | 埼玉県 | 1219 | 関東 | 16.63 |
| 6 | 神奈川県 | 1124 | 関東 | 12.18 |
| 7 | 千葉県 | 965 | 関東 | 15.42 |
| 8 | 兵庫県 | 918 | 近畿 | 17.09 |
| 9 | 静岡県 | 828 | 中部 | 23.29 |
| 10 | 北海道 | 713 | 北海道 | 14.00 |
| 11 | 群馬県 | 710 | 関東 | 37.33 |
| 12 | 広島県 | 576 | 中国 | 21.04 |
| 13 | 茨城県 | 574 | 関東 | 20.32 |
| 14 | 沖縄県 | 526 | 九州 | 35.83 |
| 15 | 新潟県 | 488 | 中部 | 22.95 |
| 16 | 岐阜県 | 486 | 中部 | 25.17 |
| 17 | 三重県 | 478 | 近畿 | 27.68 |
| 18 | 熊本県 | 459 | 九州 | 26.86 |
| 19 | 宮城県 | 457 | 東北 | 20.19 |
| 20 | 栃木県 | 451 | 関東 | 23.77 |
| 21 | 京都府 | 445 | 近畿 | 17.55 |
| 22 | 岡山県 | 434 | 中国 | 23.50 |
| 23 | 福島県 | 405 | 東北 | 22.92 |
| 24 | 長野県 | 398 | 中部 | 19.86 |
| 25 | 宮崎県 | 395 | 九州 | 37.91 |
| 26 | 大分県 | 373 | 九州 | 34.03 |
| 27 | 山口県 | 368 | 中国 | 28.35 |
| 28 | 愛媛県 | 366 | 四国 | 28.35 |
| 29 | 奈良県 | 330 | 近畿 | 25.46 |
| 30 | 長崎県 | 321 | 九州 | 25.34 |
| 31 | 鹿児島県 | 320 | 九州 | 20.66 |
| 32 | 岩手県 | 318 | 東北 | 27.34 |
| 33 | 山形県 | 289 | 東北 | 28.17 |
| 34 | 佐賀県 | 282 | 九州 | 35.47 |
| 35 | 青森県 | 274 | 東北 | 23.14 |
| 36 | 滋賀県 | 270 | 近畿 | 19.19 |
| 37 | 和歌山県 | 266 | 近畿 | 29.82 |
| 38 | 石川県 | 256 | 中部 | 23.08 |
| 39 | 富山県 | 251 | 中部 | 24.93 |
| 40 | 香川県 | 236 | 四国 | 25.49 |
| 41 | 徳島県 | 206 | 四国 | 29.64 |
| 42 | 山梨県 | 191 | 中部 | 23.99 |
| 42 | 秋田県 | 191 | 東北 | 20.90 |
| 44 | 福井県 | 186 | 中部 | 25.00 |
| 45 | 鳥取県 | 161 | 中国 | 29.98 |
| 46 | 島根県 | 159 | 中国 | 24.46 |
| 47 | 高知県 | 152 | 四国 | 22.82 |
このグラフについての豆知識
日帰りで通う介護サービス
通所介護は、利用者が日中だけ施設に通い、入浴や食事、機能訓練などを受けるサービスです。
デイサービスと呼ばれます。
宿泊をともなうショートステイや、自宅を訪ねる訪問介護とは別のサービスです。
介護保険の指定を受けた事業所の数で、規模の大小は問いません。
大阪府と東京都の差は32所
1位の大阪府1,618所と2位の東京都1,586所の差はわずか32所、比にすると1.02倍です。
人口では東京都が大阪府の1.5倍以上あることを考えると、東京都の少なさが際立ちます。
人口10万人あたりでは東京都は11.26所で最下位。
送迎と広い床面積を要するサービスは、地価の高い都心と相性がよくないのかもしれません。
数字は2023年のものです。
10年前とくらべると
全国の通所介護事業所数は、2013年の33,163所から2023年の24,577所へ、この10年でおよそ26%減りました。
かつての1位は東京都です。
2位だった大阪府が、いまは先頭に立ちました。
伸びがいちばん大きかったのは群馬県で、2%増でした。
順位の並びがにている記事
通所介護事業所数の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。
いちばん近かったのは【日帰りの介護を使う人】全国125万1,101人、群馬県が人口あたりの1位で、順位相関は0.96でした。
正反対だったのは【図書館の数】が多い県ほど本を読むのか、47都道府県のデータで確かめましたで、相関は-0.77です。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た通所介護事業所数
| 地方 | 最も多い(所) | 最も少ない(所) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 457 | 秋田県 191 |
| 関東 | 東京都 1586 | 栃木県 451 |
| 中部 | 愛知県 1245 | 福井県 186 |
| 近畿 | 大阪府 1618 | 和歌山県 266 |
| 中国 | 広島県 576 | 島根県 159 |
| 四国 | 愛媛県 366 | 高知県 152 |
| 九州 | 福岡県 1313 | 佐賀県 282 |
まとめ
デイサービスの数を47都道府県で比べると、最も多い大阪府で1,618所、最も少ない高知県で152所でした。
1位と2位の差はわずか32所です。
この通所介護事業所数の数字には、読み違えやすい点が3つあります。
1つ目は、訪問介護やショートステイは別のサービスであること。
2つ目は、事業所の規模は問わない数であること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは宮崎県37.91所が1位、東京都11.26所が47位。
実数2位の東京都が人口あたりでは最下位まで落ちます。
地方別の人口あたり平均は九州・沖縄8県28.4所が最多、北海道14.0所が最少でした。
訪問介護事業所や訪問看護ステーションの数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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- 【日帰りの介護を使う人】全国125万1,101人、群馬県が人口あたりの1位
出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードJ230165(通所介護事業所数)の2023年の値。人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードJ230165(通所介護事業所数)の2023年の値。
人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
