【生活保護の世帯・10年推移】ふえた県と減った県がほぼ拮抗

【生活保護の世帯・10年推移】ふえた県と減った県がほぼ拮抗

この記事では、生活保護を受けている世帯の数が10年でどう変わったかを47都道府県で比べます。
2013年と2023年の被保護実世帯数を比べた変化率です。

使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。

全国は159万1,846世帯から165万478世帯へ、5万8,632世帯増えました。
増えたのが26都県、減ったのが21道府県で、県ごとに向きが割れた指標です。

47都道府県の単純平均

4.3%

生活保護被保護実世帯数の10年変化率(2013年と2023年の比較)

最も多い 沖縄県

32.0%

最も少ない 山口県

-13.5%

地図で見る10年の変化

生活保護被保護実世帯数の10年変化率(2013年と2023年の比較)
生活保護被保護実世帯数の10年変化率(2013年と2023年の比較) 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 -0.5%青森 -1.5%岩手 -1.0%宮城 24.1%秋田 -8.4%山形 14.7%福島 10.3%茨城 21.6%栃木 4.2%群馬 16.9%埼玉 17.1%千葉 24.3%東京 2.7%神奈川 9.4%新潟 9.9%富山 20.6%石川 0.4%福井 16.3%山梨 15.5%長野 2.5%岐阜 3.8%静岡 18.3%愛知 5.6%三重 -2.7%滋賀 9.7%京都 -3.3%大阪 -1.7%兵庫 1.5%奈良 -1.7%和歌山 2.7%鳥取 -2.0%島根 -4.5%岡山 -1.1%広島 -9.2%山口 -13.5%徳島 -6.1%香川 -1.8%愛媛 -4.4%高知 -11.5%福岡 -0.9%佐賀 1.2%長崎 -6.8%熊本 1.3%大分 -1.7%宮崎 3.0%鹿児島 -3.8%沖縄 32.0%
生活保護被保護実世帯数の10年変化率(%)
生活保護被保護実世帯数の10年変化率(2013年と2023年の比較)
項目生活保護被保護実世帯数の10年変化率
北海道-0.5%
青森県-1.5%
岩手県-1.0%
宮城県24.1%
秋田県-8.4%
山形県14.7%
福島県10.3%
茨城県21.6%
栃木県4.2%
群馬県16.9%
埼玉県17.1%
千葉県24.3%
東京都2.7%
神奈川県9.4%
新潟県9.9%
富山県20.6%
石川県0.4%
福井県16.3%
山梨県15.5%
長野県2.5%
岐阜県3.8%
静岡県18.3%
愛知県5.6%
三重県-2.7%
滋賀県9.7%
京都府-3.3%
大阪府-1.7%
兵庫県1.5%
奈良県-1.7%
和歌山県2.7%
鳥取県-2.0%
島根県-4.5%
岡山県-1.1%
広島県-9.2%
山口県-13.5%
徳島県-6.1%
香川県-1.8%
愛媛県-4.4%
高知県-11.5%
福岡県-0.9%
佐賀県1.2%
長崎県-6.8%
熊本県1.3%
大分県-1.7%
宮崎県3.0%
鹿児島県-3.8%
沖縄県32.0%
全国の生活保護被保護実世帯数の推移
全国の生活保護被保護実世帯数の推移 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(総務省統計局) 1,600,0001,610,0001,620,0001,630,0001,640,0001,650,0002013年: 1,591,846%2014年: 1,612,340%2015年: 1,629,743%2016年: 1,637,045%2017年: 1,640,854%2018年: 1,637,422%2019年: 1,635,724%2020年: 1,636,959%2021年: 1,641,512%2022年: 1,643,463%2023年: 1,650,478%2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年
全国の生活保護被保護実世帯数の推移
項目全国の生活保護被保護実世帯数
2013年1,591,846%
2014年1,612,340%
2015年1,629,743%
2016年1,637,045%
2017年1,640,854%
2018年1,637,422%
2019年1,635,724%
2020年1,636,959%
2021年1,641,512%
2022年1,643,463%
2023年1,650,478%

日本地図で見ると、色が濃く出る(増え方が大きい)のは沖縄県と首都圏の外周、宮城県、富山県、静岡県です。
淡い(減り方が大きい)のは中国地方と四国、長崎県でした。

47都道府県の単純平均はプラス4.28パーセント、中央値はプラス1.32パーセントです。
全国値のプラス3.68パーセントに近い水準ですが、中央値がずっと低いのは、大きく増えた少数の県が平均を引き上げているためです。

20パーセント以上増えたのは5県、減ったのは21道府県。
1位と47位で45.42ポイントの幅がありました。

順位都道府県生活保護被保護実世帯数の10年変化率(%)地方2023年の生活保護被保護実世帯数2013年の生活保護被保護実世帯数10年間の増減数
1沖縄県31.95九州32186243927794
2千葉県24.25関東736415926714374
3宮城県24.12東北24261195464715
4茨城県21.55関東24018197604258
5富山県20.58中部37033071632
6静岡県18.27中部27054228744180
7埼玉県17.12関東796526800711645
8群馬県16.94関東13100112021898
9福井県16.33中部35913087504
10山梨県15.49中部58595073786
11山形県14.69東北66055759846
12福島県10.31東北14399130531346
13新潟県9.94中部16847153241523
14滋賀県9.7近畿87127942770
15神奈川県9.41関東12407611340010676
16愛知県5.62中部63507601293378
17栃木県4.18関東1662815961667
18岐阜県3.82中部97829422360
19宮崎県2.95九州1388013482398
20東京都2.7関東2312992252236076
21和歌山県2.68近畿1226111941320
22長野県2.45中部90698852217
23兵庫県1.5近畿77914767641150
24熊本県1.32九州1951919264255
25佐賀県1.22九州6242616775
26石川県0.38中部6277625324
27北海道-0.54北海道121629122285-656
28福岡県-0.87九州9404994872-823
29岩手県-1.03東北1043010539-109
30岡山県-1.09中国1866818874-206
31青森県-1.48東北2302523371-346
32奈良県-1.68近畿1415914401-242
33大阪府-1.7近畿219248223051-3803
34大分県-1.72九州1549815770-272
35香川県-1.77四国82618410-149
36鳥取県-1.96中国52535358-105
37三重県-2.74近畿1279613156-360
38京都府-3.34近畿4159243031-1439
39鹿児島県-3.8九州2309124003-912
40愛媛県-4.42四国1661217381-769
41島根県-4.51中国44024610-208
42徳島県-6.12四国1019410859-665
43長崎県-6.8九州2052922027-1498
44秋田県-8.42東北1056511536-971
45広島県-9.16中国3124834400-3152
46高知県-11.46四国1395215757-1805
47山口県-13.47中国1120112945-1744
社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較、総務省統計局)をもとに作成

増え方が大きかった5県

上位5都道府県の生活保護被保護実世帯数の10年変化率
上位5都道府県の生活保護被保護実世帯数の10年変化率 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較) 051015202530沖縄県: 32.0%32.0%千葉県: 24.3%24.3%宮城県: 24.1%24.1%茨城県: 21.6%21.6%富山県: 20.6%20.6%沖縄県千葉県宮城県茨城県富山県
上位5都道府県の生活保護被保護実世帯数の10年変化率
項目生活保護被保護実世帯数の10年変化率
沖縄県32.0%
千葉県24.3%
宮城県24.1%
茨城県21.6%
富山県20.6%
下位5都道府県の生活保護被保護実世帯数の10年変化率
下位5都道府県の生活保護被保護実世帯数の10年変化率 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較) -12-8-40山口県: -13.5%-13.5%高知県: -11.5%-11.5%広島県: -9.2%-9.2%秋田県: -8.4%-8.4%長崎県: -6.8%-6.8%山口県高知県広島県秋田県長崎県
下位5都道府県の生活保護被保護実世帯数の10年変化率
項目生活保護被保護実世帯数の10年変化率
山口県-13.5%
高知県-11.5%
広島県-9.2%
秋田県-8.4%
長崎県-6.8%

増え方が大きかった上位5県です。

沖縄県はプラス31.95パーセント、千葉県はプラス24.25パーセント、宮城県はプラス24.12パーセント、茨城県はプラス21.55パーセント、富山県はプラス20.58パーセントでした。
沖縄県は2万4,392世帯から3万2,186世帯へ7,794世帯増えています。

6位以下は静岡県プラス18.27パーセント、埼玉県プラス17.12パーセント、群馬県プラス16.94パーセントと続きます。

20パーセント以上増えたのは5県。
世帯数そのものが最も多いのは東京都の231,299世帯です。

増えた県と減った県は、地方でくっきり分かれます

なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は10年間の生活保護被保護実世帯数の変化の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
数字の背景には制度の運用や地域の事情があるので、順位そのものが何かを評価するものではない点は先に断っておきます。

地方別に見ると、向きがきれいに分かれます。
関東7都県がプラス13.74パーセント、中部9県がプラス10.32パーセントと大きく増えている一方、四国4県はマイナス5.94パーセント、中国5県はマイナス6.04パーセント。
増えているのは人口の多い地方で、減っているのは人口の少ない地方という並びです。

数字にも同じ傾向が出ています。
10年の変化率と人口増減率の相関係数はプラス0.41、就業者数の変化率とはプラス0.56。
働く人が減っていない県ほど、被保護世帯が増えているという関係になります。
景気が悪い県で増えている、という向きではありません。

ひとり暮らし高齢者の割合との相関はマイナス0.67。
この10年で被保護世帯が増えたのは、高齢者のひとり暮らしがもともと少なかった県のほうでした。
これも「もともと多かった県では伸びしろが小さい」という、ほかの指標でも見られる形と読めます。

実数で見ると景色が変わります。
10年で増えた世帯数がいちばん多いのは千葉県のプラス14,374世帯、次いで埼玉県プラス11,645世帯、神奈川県プラス10,676世帯。
率で1位の沖縄県は7,794世帯増で、4番目です。

全国の推移を見ると、2013年の159万1,846世帯から2017年の164万854世帯までゆるやかに増え、そこから2023年の165万478世帯までほぼ横ばいです。
10年を通せば3.68パーセント増ですが、後半6年はほとんど動いていません。

減り方が大きかった5県

減り方が大きかった下位5県です。

山口県はマイナス13.47パーセント、高知県はマイナス11.46パーセント、広島県はマイナス9.16パーセント、秋田県はマイナス8.42パーセント、長崎県はマイナス6.80パーセントでした。
沖縄県のプラス31.95パーセントとは45.42ポイントの差があります。

広島県が45位に入るのは意外に見えるかもしれません。
人口270万人規模の県ですが、3万4,400世帯から3万1,248世帯へ3,152世帯減っており、中国5県の平均マイナス6.04パーセントより大きく減りました。

減ったのは21道府県。
世帯数そのものが最も少ないのは福井県の3,591世帯で、富山県3,703世帯、島根県4,402世帯と続きます。

地方別に見る10年の変化

地方別の平均(生活保護被保護実世帯数の10年変化率)
地方別の平均(生活保護被保護実世帯数の10年変化率) 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較) -50510北海道: -0.5%-0.5%東北: 6.4%6.4%関東: 13.7%13.7%中部: 10.3%10.3%近畿: 0.6%0.6%中国: -6.0%-6.0%四国: -5.9%-5.9%九州: 3.0%3.0%北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(生活保護被保護実世帯数の10年変化率)
項目生活保護被保護実世帯数の10年変化率の平均
北海道-0.5%
東北6.4%
関東13.7%
中部10.3%
近畿0.6%
中国-6.0%
四国-5.9%
九州3.0%

地方別に平均を出すと、関東が最も大きくなります。

関東7都県がプラス13.74パーセント、中部9県がプラス10.32パーセント、東北6県がプラス6.37パーセント、九州・沖縄8県がプラス3.03パーセント、近畿7府県がプラス0.63パーセントと続きます。
減ったほうは北海道がマイナス0.54パーセント、四国4県がマイナス5.94パーセント、中国5県がマイナス6.04パーセントでした。

関東と中国では19.77ポイントの差があります。

8地方のうち平均がマイナスになったのは北海道、四国、中国の3つです。
いずれも人口が減っている地方で、被保護世帯も減っています。

関東7都県のプラス13.74パーセントは、千葉県プラス24.25パーセント、茨城県プラス21.55パーセント、埼玉県プラス17.12パーセントが引き上げた結果です。
同じ関東でも東京都はプラス2.70パーセントにとどまります。

このグラフについての豆知識

後半6年はほぼ横ばい

全国の被保護実世帯数は2013年の159万1,846世帯から2017年の164万854世帯まで増えたあと、2023年の165万478世帯までほとんど動いていません。
10年で5万8,632世帯の増加ですが、その大半は前半4年で起きています。

折れ線を見ると2018年と2019年はわずかに前年を下回り、2020年から再び増えています。

2023年に被保護世帯が最も多いのは東京都の231,299世帯。
最も少ない福井県の3,591世帯とは64.4倍の開きがあります。

世帯数であって人数ではない

この指標は1か月平均の被保護実世帯数です。
受けている人の数ではありません。
1世帯あたりの人数が減れば、同じ人数でも世帯数は増えます。

高齢者のひとり暮らしが増えれば世帯数も増えやすくなるため、世帯数の増加をそのまま対象者の増加とは読めません。

数字は2013年と2023年の比較です。

地方のなかで見た生活保護被保護実世帯数の10年変化率

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北宮城県 24.12秋田県 -8.42
関東千葉県 24.25東京都 2.7
中部富山県 20.58石川県 0.38
近畿滋賀県 9.7京都府 -3.34
中国岡山県 -1.09山口県 -13.47
四国香川県 -1.77高知県 -11.46
九州沖縄県 31.95長崎県 -6.8
社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

生活保護を受けている世帯の数の10年変化を比べると、最も増えた沖縄県でプラス31.95パーセント、最も減った山口県でマイナス13.47パーセントでした。
全国は5万8,632世帯増、増えたのが26都県で減ったのが21道府県です。

10年間の生活保護被保護実世帯数の変化の統計を読むときの注意点は3つです。
1つ目は、世帯数であって人数ではないこと。
2つ目は、1か月平均の数字であること。
3つ目は2013年と2023年の比較であることです。

地方別では関東プラス13.74パーセント、中国マイナス6.04パーセントと向きが分かれました。
就業者数の変化率との相関はプラス0.56で、働く人が減っていない県ほど増えています。

全国では2017年以降ほぼ横ばいで、10年の増加分の大半は前半4年に集中しています。
ひとり暮らし高齢者や世帯数を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
  • 調査年: 2013年と2023年の比較
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
  • 備考: 指標コードJ1101(生活保護被保護実世帯数)を2013年と2023年で比べた。1か月平均の被保護実世帯数。世帯数であって人数ではない。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用

注記: 指標コードJ1101(生活保護被保護実世帯数)を2013年と2023年で比べた。
1か月平均の被保護実世帯数。
世帯数であって人数ではない。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用

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