本を借りられる図書館は、全国にどれくらいあるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは文部科学省の社会教育調査、2014年度の1年間の数字。
東京都が390館で1位。
47都道府県の平均は70館、中央値は53館です。
1位と47位の間には14.4倍の開き、人口10万人あたりでは7.8倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
70館
図書の貸出業務を行う図書館数(平成26年度間(2014年度))
最も多い 東京都
390館
最も少ない 和歌山県
27館
貸出をする図書館が多い上位5都道府県
貸出をする図書館が多い上位5都道府県です。
東京都は390館、埼玉県は165館、北海道は149館でした。
東京都は2位の埼玉県の2.36倍です。
4位は大阪府で148館、5位は千葉県で139館。
上位5で全国の30.1パーセント、上位3で21.4パーセント、上位10で46.3パーセントでした。
1位だけで11.9パーセントを占めます。
47都道府県の平均は70館なので、1位は平均の5.6倍。
中央値の53館と比べると7.4倍にあたります。
6位以下は福岡県で118館、長野県で114館、兵庫県で106館と続きました。
2位と3位の差は16館、3位と4位の差は1館でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の69.9パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると555館。
これだけで全国の16.9パーセントにあたります。
ほとんどの図書館が貸出をしています。
人口10万人あたりでは山梨県が1位です
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
本を貸し出す図書館の数の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は山梨県の6.95館、2位は高知県6.1館、3位は富山県5.82館。
4位以下は長野県、鳥取県と続きます。
逆に人口あたりの下位は愛知県1.29館、神奈川県0.89館。
山梨県と神奈川県では7.8倍の開きです。
人口10万人あたりでは山梨県が1位です。
実数1位の都は、人口あたりでは中ほどまで下がります。
図書館は市町村ごとに置かれるのが基本なので、市町村の数が多い県ほど館の数も多くなりやすくなります。
面積の広さや、分館をどれだけ持つかも数に影響します。
当サイトの図書館の数の記事と並べて読むと、貸出をしている館の割合が見えてきます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、四国4県が3.99館で最も多く、近畿7府県が2.17館で最も少なくなります。
中国5県3.81館と東北6県3.18館がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
貸出をする図書館が少ない下位5県
貸出をする図書館が少ない下位5県です。
47位の和歌山県は27館、46位の佐賀県は28館、45位の徳島県は28館でした。
1位の東京都とは14.4倍の差があります。
44位は香川県で29館、43位は鳥取県で29館、42位は宮崎県で30館と続きます。
人口の少ない県では、館の数もそのぶん少なくなります。
47都道府県の中央値は53館。
平均は70館なので、平均が中央値の1.3倍です。
47位の和歌山県は平均の38.6パーセント、中央値の50.9パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の4.3パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで11.9パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の和歌山県は、1位の東京都の6.92パーセントにあたる水準です。
46位との差は1館、45位との差は1館でした。
1位の東京都と47位の和歌山県の間には363館の開きがあります。
地図で見る
| 項目 | 図書の貸出業務を行う図書館数 |
|---|---|
| 北海道 | 149館 |
| 青森県 | 34館 |
| 岩手県 | 47館 |
| 宮城県 | 35館 |
| 秋田県 | 46館 |
| 山形県 | 36館 |
| 福島県 | 63館 |
| 茨城県 | 64館 |
| 栃木県 | 53館 |
| 群馬県 | 56館 |
| 埼玉県 | 165館 |
| 千葉県 | 139館 |
| 東京都 | 390館 |
| 神奈川県 | 82館 |
| 新潟県 | 78館 |
| 富山県 | 58館 |
| 石川県 | 43館 |
| 福井県 | 37館 |
| 山梨県 | 55館 |
| 長野県 | 114館 |
| 岐阜県 | 77館 |
| 静岡県 | 98館 |
| 愛知県 | 96館 |
| 三重県 | 44館 |
| 滋賀県 | 49館 |
| 京都府 | 68館 |
| 大阪府 | 148館 |
| 兵庫県 | 106館 |
| 奈良県 | 32館 |
| 和歌山県 | 27館 |
| 鳥取県 | 29館 |
| 島根県 | 35館 |
| 岡山県 | 63館 |
| 広島県 | 87館 |
| 山口県 | 53館 |
| 徳島県 | 28館 |
| 香川県 | 29館 |
| 愛媛県 | 44館 |
| 高知県 | 40館 |
| 福岡県 | 118館 |
| 佐賀県 | 28館 |
| 長崎県 | 38館 |
| 熊本県 | 47館 |
| 大分県 | 31館 |
| 宮崎県 | 30館 |
| 鹿児島県 | 63館 |
| 沖縄県 | 39館 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで埼玉県、北海道、大阪府、千葉県が続きます。
淡いのは和歌山県、佐賀県、徳島県でした。
47都道府県の平均は70館、中央値は53館です。
東京都の390館は平均の5.6倍にあたります。
上位3で21.4パーセント、1位と47位で14.4倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと山梨県が6.95館で最も多く、開きは7.8倍になります。
実数1位の東京都は人数あたりでは34位、人数あたり1位の山梨県は実数では22位でした。
| 順位 | 都道府県 | 図書の貸出業務を行う図書館数(館) | 地方 | 人口10万人あたりの図書の貸出業務を行う図書館数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 390 | 関東 | 2.75 |
| 2 | 埼玉県 | 165 | 関東 | 2.25 |
| 3 | 北海道 | 149 | 北海道 | 2.95 |
| 4 | 大阪府 | 148 | 近畿 | 1.69 |
| 5 | 千葉県 | 139 | 関東 | 2.22 |
| 6 | 福岡県 | 118 | 九州 | 2.32 |
| 7 | 長野県 | 114 | 中部 | 5.74 |
| 8 | 兵庫県 | 106 | 近畿 | 1.99 |
| 9 | 静岡県 | 98 | 中部 | 2.78 |
| 10 | 愛知県 | 96 | 中部 | 1.29 |
| 11 | 広島県 | 87 | 中国 | 3.21 |
| 12 | 神奈川県 | 82 | 関東 | 0.89 |
| 13 | 新潟県 | 78 | 中部 | 3.72 |
| 14 | 岐阜県 | 77 | 中部 | 4.02 |
| 15 | 京都府 | 68 | 近畿 | 2.7 |
| 16 | 茨城県 | 64 | 関東 | 2.28 |
| 17 | 岡山県 | 63 | 中国 | 3.44 |
| 17 | 鹿児島県 | 63 | 九州 | 4.11 |
| 17 | 福島県 | 63 | 東北 | 3.61 |
| 20 | 富山県 | 58 | 中部 | 5.82 |
| 21 | 群馬県 | 56 | 関東 | 2.96 |
| 22 | 山梨県 | 55 | 中部 | 6.95 |
| 23 | 山口県 | 53 | 中国 | 4.14 |
| 23 | 栃木県 | 53 | 関東 | 2.81 |
| 25 | 滋賀県 | 49 | 近畿 | 3.5 |
| 26 | 岩手県 | 47 | 東北 | 4.1 |
| 26 | 熊本県 | 47 | 九州 | 2.77 |
| 28 | 秋田県 | 46 | 東北 | 5.13 |
| 29 | 愛媛県 | 44 | 四国 | 3.45 |
| 29 | 三重県 | 44 | 近畿 | 2.57 |
| 31 | 石川県 | 43 | 中部 | 3.92 |
| 32 | 高知県 | 40 | 四国 | 6.1 |
| 33 | 沖縄県 | 39 | 九州 | 2.66 |
| 34 | 長崎県 | 38 | 九州 | 3.04 |
| 35 | 福井県 | 37 | 中部 | 5.01 |
| 36 | 山形県 | 36 | 東北 | 3.56 |
| 37 | 宮城県 | 35 | 東北 | 1.56 |
| 37 | 島根県 | 35 | 中国 | 5.45 |
| 39 | 青森県 | 34 | 東北 | 2.92 |
| 40 | 奈良県 | 32 | 近畿 | 2.49 |
| 41 | 大分県 | 31 | 九州 | 2.86 |
| 42 | 宮崎県 | 30 | 九州 | 2.9 |
| 43 | 香川県 | 29 | 四国 | 3.16 |
| 43 | 鳥取県 | 29 | 中国 | 5.46 |
| 45 | 佐賀県 | 28 | 九州 | 3.55 |
| 45 | 徳島県 | 28 | 四国 | 4.09 |
| 47 | 和歌山県 | 27 | 近畿 | 3.07 |
このグラフについての豆知識
ほぼすべての館が貸し出す
図書館の中心の仕事は本を貸すことです。
社会教育調査でも、図書館のほとんどが貸出業務を行っていると報告されています。
一方で、資料を館内でしか見られない専門的な図書館もあります。
社会教育調査という統計
社会教育調査は、図書館や博物館、体育施設など学校の外にある学びの場を全国分まとめた統計です。
3年ごとに行われ、e-Statのデータベースに収められているのは2015年度の調査までです。
施設の数は調査時点のもので、そのあと新しくできた施設や閉じた施設は反映されていません。
数字の開き
1位の東京都は390館、47位の和歌山県は27館。
両者の間には14.4倍の開きがあります。
上位3で全国の21.4パーセント、上位10で46.3パーセントを占めます。
中央値は53館、平均は70館です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと7.8倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
本を貸し出す図書館の数とよく似た並びになる記事が、当サイトにあるか探しました。
いちばん近かったのは【調べものを手伝う図書館】全国2,686館、司書に相談できるで、順位相関は0.96でした。
最も食い違ったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.67)でした。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見た図書の貸出業務を行う図書館数
| 地方 | 最も多い(館) | 最も少ない(館) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 63 | 青森県 34 |
| 関東 | 東京都 390 | 栃木県 53 |
| 中部 | 長野県 114 | 福井県 37 |
| 近畿 | 大阪府 148 | 和歌山県 27 |
| 中国 | 広島県 87 | 鳥取県 29 |
| 四国 | 愛媛県 44 | 徳島県 28 |
| 九州 | 福岡県 118 | 佐賀県 28 |
まとめ
本を貸し出す図書館の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で390館、最も少ない和歌山県で27館でした。
1位と47位の間には14.4倍の開きがあります。
上位3で全国の21.4パーセント、上位10で46.3パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は53館、平均は70館でした。
人口10万人あたりに直すと7.8倍の開きになります。
ここまでの本を貸し出す図書館の数の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、貸出をする館だけを数えていること。
2つ目は、分館も1館として数えること。
3つ目は2014年の数字であることです。
人口10万人あたりでは山梨県が6.95館で最多。
実数1位の東京都は人数あたりでは34位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の28.8パーセントで最多、人口10万人あたりでは四国4県が3.99館で最多でした。
図書館の数や貸出冊数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会教育調査
- 調査年: 平成26年度間(2014年度)
- 公開元: 文部科学省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003348634
- 備考: 2014年度に図書の貸出業務を行った図書館・同種施設の数。人口10万人あたりの図書の貸出業務を行う図書館数は2024年の総人口で割った参考値
注記: 2014年度に図書の貸出業務を行った図書館・同種施設の数。
人口10万人あたりの図書の貸出業務を行う図書館数は2024年の総人口で割った参考値
