【刑法犯の認知件数・10年推移】全国で46.5%減、地方によって開きが出た

【刑法犯の認知件数・10年推移】全国で46.5%減、地方によって開きが出た

刑法犯の認知件数が10年でどう変わったかを、47都道府県で並べて比べます。
2013年と2023年の比較です。

使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。

全国は131万4,140件から70万3,351件へ、46.5パーセント減りました。
ただし年ごとに追うと、直近2年は増えています。

47都道府県の単純平均

-45.7%

刑法犯認知件数の10年変化率(2013年と2023年の比較)

最も多い 沖縄県

-15.7%

最も少ない 京都府

-62.8%

減り方が小さかった5県

減り方が小さかった5県の内訳
減り方が小さかった5県の内訳 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較) 05,00010,00015,000沖縄県(2023年の認知件数): 9,124件沖縄県(10年で減った数): 1,696件青森県(2023年の認知件数): 4,815件青森県(10年で減った数): 1,700件鹿児島県(2023年の認知件数): 6,721件鹿児島県(10年で減った数): 2,555件群馬県(2023年の認知件数): 13,326件群馬県(10年で減った数): 5,494件富山県(2023年の認知件数): 4,501件富山県(10年で減った数): 1,882件沖縄県青森県鹿児島県群馬県富山県
  • 2023年の認知件数
  • 10年で減った数
減り方が小さかった5県の内訳
項目2023年の認知件数10年で減った数
沖縄県9,124件1,696件
青森県4,815件1,700件
鹿児島県6,721件2,555件
群馬県13,326件5,494件
富山県4,501件1,882件
減り方が大きかった5府県の内訳
減り方が大きかった5府県の内訳 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較) 05,00010,00015,00020,00025,00030,000京都府(2023年の認知件数): 11,885件京都府(10年で減った数): 20,059件山口県(2023年の認知件数): 4,186件山口県(10年で減った数): 6,106件和歌山県(2023年の認知件数): 4,028件和歌山県(10年で減った数): 5,082件島根県(2023年の認知件数): 1,956件島根県(10年で減った数): 2,423件山梨県(2023年の認知件数): 3,365件山梨県(10年で減った数): 4,096件京都府山口県和歌山県島根県山梨県
  • 2023年の認知件数
  • 10年で減った数
減り方が大きかった5府県の内訳
項目2023年の認知件数10年で減った数
京都府11,885件20,059件
山口県4,186件6,106件
和歌山県4,028件5,082件
島根県1,956件2,423件
山梨県3,365件4,096件

減り方が小さかった上位5県です。

沖縄県はマイナス15.67パーセント、青森県はマイナス26.09パーセント、鹿児島県はマイナス27.54パーセント、群馬県はマイナス29.19パーセント、富山県はマイナス29.48パーセントでした。
47都道府県すべてで減っています。

6位以下は香川県マイナス30.92パーセント、石川県マイナス36.17パーセント、栃木県マイナス36.95パーセントと続きます。

沖縄県のマイナス15.67パーセントは、2位の青森県とも10ポイント以上開いています。

2021年を底に、2年続けて増えている

数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
10年間の刑法犯認知件数の変化の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。

この記事でいちばん大事なのは、10年の変化率ではなく年ごとの動きかもしれません。

全国の推移を見ると、2013年の131万4,140件から2021年の56万8,104件まで一貫して減り続けました。
ところがそこが底で、2022年は60万1,331件、2023年は70万3,351件と2年続けて増えています。
2年で13万5千件の増加です。
10年で46.5パーセント減という数字だけを見ると減少が続いているように読めますが、直近の動きは逆を向いています。

人口密度との相関係数はプラス0.02。
都市か地方かでは説明がつきませんでした。
減り方が小さい沖縄県・青森県・鹿児島県と、大きい京都府・山口県・和歌山県のあいだに、人口や都市の規模による共通点は見つかりません。

ここで強調しておきたいのは、認知件数が「警察が把握した件数」だということです。
届け出のされ方や警察の認知の運用によっても動きます。
件数が減ったことをそのまま「安全になった」と読むことはできませんし、増えたことを「危なくなった」と読むこともできません。

地方別では近畿7府県がマイナス52.1パーセントで最も大きく、関東7都県がマイナス41.5パーセントで最も小さい。
10.6ポイントの差でした。

減り方が大きかった5府県

減り方が大きかった下位5府県です。

京都府はマイナス62.79パーセント、山口県はマイナス59.33パーセント、和歌山県はマイナス55.78パーセント、島根県はマイナス55.33パーセント、山梨県はマイナス54.90パーセントでした。
沖縄県のマイナス15.67パーセントとは47.12ポイントの差があります。

京都府のマイナス62.79パーセントは、10年で件数が3分の1近くまで減った計算になります。
近畿7府県はマイナス52.1パーセントで地方別でも最大でした。

50パーセント以上減ったのは18府県。
近畿と中国、四国に多く分布しています。

全国の減少数は61万789件。
ただし2021年を底に、そこから13万5千件戻しています。

地図で見る10年の変化

刑法犯認知件数の10年変化率(2013年と2023年の比較)
刑法犯認知件数の10年変化率(2013年と2023年の比較) 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 -45.9%青森 -26.1%岩手 -50.4%宮城 -40.2%秋田 -39.5%山形 -51.8%福島 -45.2%茨城 -43.6%栃木 -37.0%群馬 -29.2%埼玉 -41%千葉 -51.8%東京 -45.2%神奈川 -43.0%新潟 -49.9%富山 -29.5%石川 -36.2%福井 -46.3%山梨 -54.9%長野 -47.5%岐阜 -46.7%静岡 -46.9%愛知 -51.6%三重 -49.5%滋賀 -49.7%京都 -62.8%大阪 -47.1%兵庫 -47.2%奈良 -52.6%和歌山 -55.8%鳥取 -50.9%島根 -55.3%岡山 -53.4%広島 -37.2%山口 -59.3%徳島 -54.1%香川 -30.9%愛媛 -49.9%高知 -51.3%福岡 -50.2%佐賀 -50.1%長崎 -48.3%熊本 -51.9%大分 -52.4%宮崎 -47.3%鹿児島 -27.5%沖縄 -15.7%
刑法犯認知件数の10年変化率(%)
刑法犯認知件数の10年変化率(2013年と2023年の比較)
項目刑法犯認知件数の10年変化率
北海道-45.9%
青森県-26.1%
岩手県-50.4%
宮城県-40.2%
秋田県-39.5%
山形県-51.8%
福島県-45.2%
茨城県-43.6%
栃木県-37.0%
群馬県-29.2%
埼玉県-41%
千葉県-51.8%
東京都-45.2%
神奈川県-43.0%
新潟県-49.9%
富山県-29.5%
石川県-36.2%
福井県-46.3%
山梨県-54.9%
長野県-47.5%
岐阜県-46.7%
静岡県-46.9%
愛知県-51.6%
三重県-49.5%
滋賀県-49.7%
京都府-62.8%
大阪府-47.1%
兵庫県-47.2%
奈良県-52.6%
和歌山県-55.8%
鳥取県-50.9%
島根県-55.3%
岡山県-53.4%
広島県-37.2%
山口県-59.3%
徳島県-54.1%
香川県-30.9%
愛媛県-49.9%
高知県-51.3%
福岡県-50.2%
佐賀県-50.1%
長崎県-48.3%
熊本県-51.9%
大分県-52.4%
宮崎県-47.3%
鹿児島県-27.5%
沖縄県-15.7%
全国の刑法犯認知件数の推移
全国の刑法犯認知件数の推移 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(総務省統計局) 600,000800,0001,000,0001,200,0001,400,0001,600,0001,800,0002008年: 1,826,500%2009年: 1,713,832%2010年: 1,604,019%2011年: 1,502,951%2012年: 1,403,167%2013年: 1,314,140%2014年: 1,212,163%2015年: 1,098,969%2016年: 996,120%2017年: 915,042%2018年: 817,338%2019年: 748,559%2020年: 614,231%2021年: 568,104%2022年: 601,331%2023年: 703,351%2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年
全国の刑法犯認知件数の推移
項目全国の刑法犯認知件数
2008年1,826,500%
2009年1,713,832%
2010年1,604,019%
2011年1,502,951%
2012年1,403,167%
2013年1,314,140%
2014年1,212,163%
2015年1,098,969%
2016年996,120%
2017年915,042%
2018年817,338%
2019年748,559%
2020年614,231%
2021年568,104%
2022年601,331%
2023年703,351%

日本地図で見ると、色が濃い(減り方が小さい)のは沖縄県と青森県、鹿児島県、北関東。
淡い(減り方が大きい)のは近畿と中国地方でした。

47都道府県の単純平均はマイナス45.74パーセント、中央値はマイナス47.47パーセントです。
全国値のマイナス46.48パーセントに近く、人口による偏りの小さい指標だと分かります。

50パーセント以上減ったのは18府県、30パーセント未満だったのは5県。
真ん中に多くの県が集まる分布でした。

順位都道府県刑法犯認知件数の10年変化率(%)地方2023年の刑法犯認知件数2013年の刑法犯認知件数10年間の増減数
1沖縄県-15.67九州912410820-1696
2青森県-26.09東北48156515-1700
3鹿児島県-27.54九州67219276-2555
4群馬県-29.19関東1332618820-5494
5富山県-29.48中部45016383-1882
6香川県-30.92四国57618340-2579
7石川県-36.17中部47757481-2706
8栃木県-36.95関東1193218924-6992
9広島県-37.2中国1418822592-8404
10秋田県-39.5東北24033972-1569
11宮城県-40.19東北1158319367-7784
12埼玉県-41.0関東4965384154-34501
13神奈川県-43.03関東4384676962-33116
14茨城県-43.61関東1976735055-15288
15福島県-45.17東北800314596-6593
16東京都-45.19関東89098162557-73459
17北海道-45.86北海道2223241066-18834
18福井県-46.26中部28405285-2445
19岐阜県-46.69中部1191922357-10438
20静岡県-46.89中部1561229395-13783
21大阪府-47.07近畿80148151413-71265
22兵庫県-47.16近畿3726770532-33265
23宮崎県-47.31九州42147997-3783
24長野県-47.47中部776914791-7022
25長崎県-48.26九州37867318-3532
26三重県-49.53近畿995519726-9771
27滋賀県-49.69近畿777115447-7676
28愛媛県-49.93四国680913598-6789
28新潟県-49.93中部867217320-8648
30佐賀県-50.06九州37507509-3759
31福岡県-50.17九州3328466794-33510
32岩手県-50.39東北28565757-2901
33鳥取県-50.92中国21004279-2179
34高知県-51.32四国31796530-3351
35愛知県-51.64中部4683296839-50007
36山形県-51.76東北29806178-3198
37千葉県-51.82関東3753877904-40366
38熊本県-51.9九州617412836-6662
39大分県-52.42九州29936290-3297
40奈良県-52.57近畿585212337-6485
41岡山県-53.44中国923019824-10594
42徳島県-54.06四国26735818-3145
43山梨県-54.9中部33657461-4096
44島根県-55.33中国19564379-2423
45和歌山県-55.78近畿40289110-5082
46山口県-59.33中国418610292-6106
47京都府-62.79近畿1188531944-20059
社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

認知件数は届け出と運用に左右される

刑法犯認知件数は、警察が犯罪の発生を把握した件数です。
被害届が出されなければ数字には表れません。

届け出のされ方や、警察が何を1件として数えるかの運用によっても変わります。
県による差や年による動きには、実際の発生の増減だけでなく、こうした要因も混じっています。

件数の増減を「安全になった・危なくなった」と読むことはできません。

2021年が底

全国の推移を見ると、2013年から2021年まで一貫して減り続けました。
2021年の56万8,104件が最も少なく、そこから2022年60万1,331件、2023年70万3,351件と2年続けて増えています。

この記事の10年変化率は2013年と2023年の2点を比べたもので、途中の底は数字に表れません。
折れ線もあわせて見てください。

数字は2013年と2023年の比較です。

地方のなかで見た刑法犯認知件数の10年変化率

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北青森県 -26.09山形県 -51.76
関東群馬県 -29.19千葉県 -51.82
中部富山県 -29.48山梨県 -54.9
近畿大阪府 -47.07京都府 -62.79
中国広島県 -37.2山口県 -59.33
四国香川県 -30.92徳島県 -54.06
九州沖縄県 -15.67大分県 -52.42
社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)(2013年と2023年の比較、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

刑法犯認知件数の10年変化を比べると、減り方が最も小さい沖縄県でマイナス15.67パーセント、最も大きい京都府でマイナス62.79パーセントでした。
全国は46.5パーセント減、47都道府県すべてで減っています。

10年間の刑法犯認知件数の変化をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、警察が把握した件数で届け出や運用に左右されること。
2つ目は、増減を「安全になった・危なくなった」と読めないこと。
3つ目は2013年と2023年の比較であることです。

全国の推移は2021年の56万8,104件が底で、2022年・2023年と2年続けて増えています。
10年の変化率だけを見ると見落とす動きです。

人口密度との相関係数はプラス0.02。
都市か地方かでは説明がつきませんでした。
交通事故の発生件数や人口密度を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
  • 調査年: 2013年と2023年の比較
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
  • 備考: 指標コードK4201(刑法犯認知件数)を2013年と2023年で比べた。認知件数は警察が把握した件数で、届け出のされ方や認知の運用にも左右される。件数の増減をそのまま「安全になった・危なくなった」と読むことはできない。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用

注記: 指標コードK4201(刑法犯認知件数)を2013年と2023年で比べた。
認知件数は警察が把握した件数で、届け出のされ方や認知の運用にも左右される。
件数の増減をそのまま「安全になった・危なくなった」と読むことはできない。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用

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