歯科医師の数が10年でどう変わったかは、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
2012年と2022年の歯科医師数を比べた変化率です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。
全国は10万2,551人から10万5,267人へ、2,716人増えました。
増えたのが31都府県、減ったのが16道県で、県ごとに向きが割れた指標です。
47都道府県の単純平均
1.1%
歯科医師数の10年変化率(2012年と2022年の比較)
最も多い 石川県
9.9%
最も少ない 高知県
-9.5%
地図で見る10年の変化
| 項目 | 歯科医師数の10年変化率 |
|---|---|
| 北海道 | -3.7% |
| 青森県 | -9.2% |
| 岩手県 | -6.4% |
| 宮城県 | 4.1% |
| 秋田県 | -4.6% |
| 山形県 | 0.3% |
| 福島県 | 5.4% |
| 茨城県 | -0.8% |
| 栃木県 | 4.4% |
| 群馬県 | -3.8% |
| 埼玉県 | 6.8% |
| 千葉県 | -3.2% |
| 東京都 | 5.3% |
| 神奈川県 | 2.6% |
| 新潟県 | -5.0% |
| 富山県 | 0.8% |
| 石川県 | 9.9% |
| 福井県 | 4.7% |
| 山梨県 | 3.6% |
| 長野県 | 2.0% |
| 岐阜県 | 4.7% |
| 静岡県 | 2.6% |
| 愛知県 | 9.2% |
| 三重県 | -1.0% |
| 滋賀県 | 3.6% |
| 京都府 | 5.6% |
| 大阪府 | 3.0% |
| 兵庫県 | 7.2% |
| 奈良県 | 3.4% |
| 和歌山県 | -4.6% |
| 鳥取県 | 4.4% |
| 島根県 | -2.7% |
| 岡山県 | 1.7% |
| 広島県 | 2.5% |
| 山口県 | -1.8% |
| 徳島県 | 1.3% |
| 香川県 | -4.2% |
| 愛媛県 | -3.3% |
| 高知県 | -9.5% |
| 福岡県 | 5.0% |
| 佐賀県 | 2.3% |
| 長崎県 | 1.6% |
| 熊本県 | 1.9% |
| 大分県 | -5.0% |
| 宮崎県 | 1.7% |
| 鹿児島県 | 5.5% |
| 沖縄県 | 2.9% |
| 項目 | 全国の歯科医師数 |
|---|---|
| 2012年 | 102,551% |
| 2014年 | 103,972% |
| 2016年 | 104,533% |
| 2018年 | 104,908% |
| 2020年 | 107,443% |
| 2022年 | 105,267% |
日本地図で見ると、色が濃く出る(増え方が大きい)のは石川県と愛知県、兵庫県、埼玉県、京都府、鹿児島県です。
淡い(減った)のは北海道と東北の一部、四国、それに新潟県でした。
47都道府県の単純平均はプラス1.09パーセント、中央値はプラス2.04パーセントです。
全国値のプラス2.65パーセントより小さいのは、歯科医師の多い都府県ほど増え方が大きいためです。
増えたのが31都府県、減ったのが16道県。
5パーセント以上増えたのは8都府県で、5パーセント以上減ったのは5県でした。
| 順位 | 都道府県 | 歯科医師数の10年変化率(%) | 地方 | 2022年の歯科医師数 | 2012年の歯科医師数 | 10年間の増減数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 石川県 | 9.88 | 中部 | 734 | 668 | 66 |
| 2 | 愛知県 | 9.24 | 中部 | 6063 | 5550 | 513 |
| 3 | 兵庫県 | 7.16 | 近畿 | 4145 | 3868 | 277 |
| 4 | 埼玉県 | 6.83 | 関東 | 5410 | 5064 | 346 |
| 5 | 京都府 | 5.59 | 近畿 | 1965 | 1861 | 104 |
| 6 | 鹿児島県 | 5.53 | 九州 | 1375 | 1303 | 72 |
| 7 | 福島県 | 5.43 | 東北 | 1398 | 1326 | 72 |
| 8 | 東京都 | 5.27 | 関東 | 16890 | 16045 | 845 |
| 9 | 福岡県 | 4.99 | 九州 | 5703 | 5432 | 271 |
| 10 | 岐阜県 | 4.7 | 中部 | 1717 | 1640 | 77 |
| 11 | 福井県 | 4.69 | 中部 | 446 | 426 | 20 |
| 12 | 栃木県 | 4.41 | 関東 | 1373 | 1315 | 58 |
| 13 | 鳥取県 | 4.36 | 中国 | 383 | 367 | 16 |
| 14 | 宮城県 | 4.12 | 東北 | 1921 | 1845 | 76 |
| 15 | 山梨県 | 3.63 | 中部 | 600 | 579 | 21 |
| 15 | 滋賀県 | 3.63 | 近畿 | 828 | 799 | 29 |
| 17 | 奈良県 | 3.38 | 近畿 | 949 | 918 | 31 |
| 18 | 大阪府 | 2.99 | 近畿 | 7954 | 7723 | 231 |
| 19 | 沖縄県 | 2.89 | 九州 | 889 | 864 | 25 |
| 20 | 神奈川県 | 2.64 | 関東 | 7314 | 7126 | 188 |
| 20 | 静岡県 | 2.64 | 中部 | 2371 | 2310 | 61 |
| 22 | 広島県 | 2.45 | 中国 | 2508 | 2448 | 60 |
| 23 | 佐賀県 | 2.31 | 九州 | 619 | 605 | 14 |
| 24 | 長野県 | 2.04 | 中部 | 1654 | 1621 | 33 |
| 25 | 熊本県 | 1.94 | 九州 | 1367 | 1341 | 26 |
| 26 | 岡山県 | 1.67 | 中国 | 1764 | 1735 | 29 |
| 27 | 宮崎県 | 1.66 | 九州 | 734 | 722 | 12 |
| 28 | 長崎県 | 1.57 | 九州 | 1232 | 1213 | 19 |
| 29 | 徳島県 | 1.34 | 四国 | 833 | 822 | 11 |
| 30 | 富山県 | 0.79 | 中部 | 635 | 630 | 5 |
| 31 | 山形県 | 0.29 | 東北 | 691 | 689 | 2 |
| 32 | 茨城県 | -0.83 | 関東 | 1918 | 1934 | -16 |
| 33 | 三重県 | -1.04 | 近畿 | 1138 | 1150 | -12 |
| 34 | 山口県 | -1.76 | 中国 | 951 | 968 | -17 |
| 35 | 島根県 | -2.69 | 中国 | 398 | 409 | -11 |
| 36 | 千葉県 | -3.17 | 関東 | 4953 | 5115 | -162 |
| 37 | 愛媛県 | -3.26 | 四国 | 919 | 950 | -31 |
| 38 | 北海道 | -3.74 | 北海道 | 4302 | 4469 | -167 |
| 39 | 群馬県 | -3.79 | 関東 | 1344 | 1397 | -53 |
| 40 | 香川県 | -4.22 | 四国 | 703 | 734 | -31 |
| 41 | 秋田県 | -4.61 | 東北 | 600 | 629 | -29 |
| 42 | 和歌山県 | -4.64 | 近畿 | 698 | 732 | -34 |
| 43 | 新潟県 | -5.03 | 中部 | 2002 | 2108 | -106 |
| 43 | 大分県 | -5.03 | 九州 | 737 | 776 | -39 |
| 45 | 岩手県 | -6.4 | 東北 | 965 | 1031 | -66 |
| 46 | 青森県 | -9.15 | 東北 | 715 | 787 | -72 |
| 47 | 高知県 | -9.47 | 四国 | 459 | 507 | -48 |
地方別に見る10年の変化
地方別に平均を出すと、中部が最も大きくなります。
中部9県がプラス3.62パーセント、近畿7府県がプラス2.44パーセント、九州・沖縄8県がプラス1.98パーセント、関東7都県がプラス1.62パーセント、中国5県がプラス0.81パーセントと続きます。
減ったほうは東北6県がマイナス1.72パーセント、北海道がマイナス3.74パーセント、四国4県がマイナス3.90パーセントでした。
中部と四国では7.52ポイントの差があります。
8地方のうち平均がマイナスになったのは東北、北海道、四国の3つです。
四国4県はマイナス3.90パーセントで、高知県マイナス9.47パーセントと香川県マイナス4.22パーセントが押し下げました。
中部9県のプラス3.62パーセントは、石川県プラス9.88パーセントと愛知県プラス9.24パーセントが引き上げた結果です。
同じ中部でも新潟県はマイナス5.03パーセントで、地方の中で開きがあります。
増え方が大きかった5県
増え方が大きかった上位5県です。
石川県はプラス9.88パーセント、愛知県はプラス9.24パーセント、兵庫県はプラス7.16パーセント、埼玉県はプラス6.83パーセント、京都府はプラス5.59パーセントでした。
石川県は668人から734人へ66人増えています。
6位以下は鹿児島県プラス5.53パーセント、福島県プラス5.43パーセント、東京都プラス5.27パーセントと続きます。
5パーセント以上増えたのは8都府県。
人数そのものが最も多いのは東京都の16,890人です。
医療の担い手のなかで、歯科医師だけが伸びていません
以下は、10年間の歯科医師数の変化にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
医療の担い手はこの10年、おおむね増えてきました。
そのなかで歯科医師の伸びだけが小さいのです。
同じ社会・人口統計体系で比べると、薬剤師は10年で15.58パーセント増えました。
歯科医師はプラス2.65パーセントで、6分の1ほどの伸びです。
医師や薬剤師が増えているのに、歯科医師はほとんど増えていません。
歯科医師数の全国推移を見ると2020年の10万7,443人が山で、2022年は10万5,267人に減っています。
折り返した可能性がある指標です。
県ごとの相関を見ると、人口増減率とはプラス0.54、65歳以上人口割合とはマイナス0.58、ひとり暮らし高齢者の割合とはマイナス0.49。
人が減って高齢化が進んだ県で歯科医師も減っているという、ほかの医療指標と同じ形です。
ただ相関の強さは0.6に届きません。
石川県が1位、新潟県が43位のように、同じ北陸でも向きが逆になります。
歯科医師は開業の判断が個人に委ねられるぶん、県単位の人口動態だけでは説明しきれないと考えられます。
実数で見ると景色が変わります。
10年で増えた人数がいちばん多いのは東京都のプラス845人、次いで愛知県プラス513人、埼玉県プラス346人。
率では8位の東京都が、人数では最も大きく増えています。
高知県のマイナス9.47パーセントは507人から459人への減少で、48人減です。
率では最下位ですが、人数では新潟県の106人減のほうが大きくなります。
規模の小さい県では、率が実感より大きく振れる点は押さえておきたいところです。
減り方が大きかった5県
減り方が大きかった下位5県です。
高知県はマイナス9.47パーセント、青森県はマイナス9.15パーセント、岩手県はマイナス6.40パーセント、大分県はマイナス5.03パーセント、新潟県はマイナス5.03パーセントでした。
石川県のプラス9.88パーセントとは19.35ポイントの差があります。
新潟県が43位に入るのは意外に見えるかもしれません。
人口200万人規模の県ですが、2,108人から2,002人へ106人減っており、減った人数では全国で最も多い県になります。
5パーセント以上減ったのは5県。
人数そのものが最も少ないのは鳥取県の383人で、島根県398人、福井県446人と続きます。
このグラフについての豆知識
2020年が山になっている
全国の歯科医師数は2012年の10万2,551人から2020年の10万7,443人まで増えたあと、2022年に10万5,267人へ減りました。
2年で2,176人のマイナスです。
この指標は2年に一度の調査なので、使えるのは2012年、2014年、2016年、2018年、2020年、2022年の6時点です。
折れ線の山が2020年にあることは、この10年が増加から減少へ折り返す時期だった可能性を示しています。
2022年に歯科医師が最も多いのは東京都の16,890人。
最も少ない鳥取県の383人とは44.1倍の開きがあります。
医療施設で働く歯科医師だけを数える
この指標は医療施設に従事する歯科医師の数です。
大学や研究機関だけに勤めている人、資格を持っていても診療に携わっていない人は含みません。
また、勤務先のある県で数えます。
県境をまたいで通勤している場合、住んでいる県ではなく勤務先の県の数字になります。
数字は2012年と2022年の比較です。
地方のなかで見た歯科医師数の10年変化率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 5.43 | 青森県 -9.15 |
| 関東 | 埼玉県 6.83 | 群馬県 -3.79 |
| 中部 | 石川県 9.88 | 新潟県 -5.03 |
| 近畿 | 兵庫県 7.16 | 和歌山県 -4.64 |
| 中国 | 鳥取県 4.36 | 島根県 -2.69 |
| 四国 | 徳島県 1.34 | 高知県 -9.47 |
| 九州 | 鹿児島県 5.53 | 大分県 -5.03 |
まとめ
歯科医師の数の10年変化を比べると、最も伸びた石川県でプラス9.88パーセント、最も減った高知県でマイナス9.47パーセントでした。
全国は2,716人増、増えたのが31都府県で減ったのが16道県です。
10年間の歯科医師数の変化の統計を読むときの注意点は3つです。
1つ目は、医療施設で働く歯科医師だけを数えること。
2つ目は、勤務先のある県で数えること。
3つ目は2012年と2022年の比較であることです。
同じ10年で薬剤師は15.58パーセント増えました。
歯科医師のプラス2.65パーセントは6分の1ほどの伸びで、全国推移では2020年が山になっています。
実数では東京都が10年でプラス845人と、いちばん多く増えました。
薬剤師数や医師数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2012年と2022年の比較
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードI6200(歯科医師数)を2012年と2022年で比べた。医療施設に従事する歯科医師の数。2年に一度の調査。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
注記: 指標コードI6200(歯科医師数)を2012年と2022年で比べた。
医療施設に従事する歯科医師の数。
2年に一度の調査。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
