商業の全体像として、卸売業と小売業をあわせた事業所は全国にどれくらいあるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは経済構造実態調査、2024年の数字。
東京都が113,617事業所で1位。
47都道府県の平均は18,299.3事業所、中央値は11,073事業所です。
1位と47位の間には27.1倍の開き、人口10万人あたりでは1.9倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
18,299事業所
卸売業・小売業の事業所数(2024年)
最も多い 東京都
113,617事業所
最も少ない 鳥取県
4,185事業所
卸売・小売の事業所が多い上位5都府県
卸売・小売の事業所が多い上位5都府県です。
東京都は113,617事業所、大阪府は63,265事業所、愛知県は51,501事業所でした。
東京都は2位の大阪府の1.8倍です。
4位は神奈川県で47,548事業所、5位は北海道で40,739事業所。
上位5で全国の36.8パーセント、上位3で26.6パーセント、上位10で56.1パーセントでした。
1位だけで13.2パーセントを占めます。
47都道府県の平均は18,299.3事業所なので、1位は平均の6.2倍。
中央値の11,073事業所と比べると10.3倍にあたります。
6位以下は福岡県で38,130事業所、埼玉県で37,977事業所、千葉県で32,492事業所と続きました。
2位と3位の差は11,764事業所、3位と4位の差は3,953事業所でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の63.2パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると176,882事業所。
これだけで全国の20.6パーセントにあたります。
1位だけで全国の13.2パーセントを占めました。
人口の集中より少し高い水準です。
人口あたりでは香川県が1位です
この分布の背景を、ここから考えてみます。
卸売業・小売業の事業所の数の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は香川県の894.77事業所、2位は石川県830.87事業所、3位は宮城県817.97事業所。
4位以下は福井県、北海道と続きます。
逆に人口あたりの下位は沖縄県510.44事業所、奈良県476.03事業所。
香川県と奈良県では1.9倍の開きです。
人口あたりの1位は香川県です。
実数1位の東京都は人口あたりでは7位に入ります。
内訳を見ると、小売業が3分の2、卸売業が3分の1。
卸売の偏りが全体の数字を大都市に引き寄せています。
当サイトの卸売業・小売業それぞれの記事と読み比べてみてください。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、北海道が807.8事業所で最も多く、関東7都県が633.8事業所で最も少なくなります。
四国4県801.4事業所と東北6県787.5事業所がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
卸売・小売の事業所が少ない下位5県
卸売・小売の事業所が少ない下位5県です。
47位の鳥取県は4,185事業所、46位の高知県は4,858事業所、45位の島根県は5,171事業所でした。
1位の東京都とは27.1倍の差があります。
44位は徳島県で5,323事業所、43位は山梨県で5,492事業所、42位は和歌山県で5,556事業所と続きます。
27.1倍という開きです。
卸売の集中と小売の分散を足し合わせた姿です。
47都道府県の中央値は11,073事業所。
平均は18,299.3事業所なので、平均が中央値の1.7倍です。
47位の鳥取県は平均の22.9パーセント、中央値の37.8パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の2.9パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで13.2パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の鳥取県は、1位の東京都の3.68パーセントにあたる水準です。
46位との差は673事業所、45位との差は986事業所でした。
1位の東京都と47位の鳥取県の間には109,432事業所の開きがあります。
地方別に見る
卸売・小売の事業所は、大都市と西日本で多くなります。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の32.1パーセントで最も大きくなります。
次いで中部9県が17.7パーセント、近畿7府県が16.5パーセント、九州・沖縄8県が11.8パーセントと続きました。
少ないほうは東北6県が7.5パーセント、中国5県が6.3パーセント、北海道が4.7パーセント、四国4県が3.3パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
北海道が807.8事業所、四国4県が801.4事業所、東北6県が787.5事業所の順に多く、最も少ないのは関東7都県が633.8事業所です。
地図で見る
| 項目 | 卸売業・小売業の事業所数 |
|---|---|
| 北海道 | 40,739事業所 |
| 青森県 | 8,880事業所 |
| 岩手県 | 8,805事業所 |
| 宮城県 | 18,388事業所 |
| 秋田県 | 7,093事業所 |
| 山形県 | 7,961事業所 |
| 福島県 | 13,518事業所 |
| 茨城県 | 17,335事業所 |
| 栃木県 | 13,764事業所 |
| 群馬県 | 13,399事業所 |
| 埼玉県 | 37,977事業所 |
| 千葉県 | 32,492事業所 |
| 東京都 | 113,617事業所 |
| 神奈川県 | 47,548事業所 |
| 新潟県 | 16,797事業所 |
| 富山県 | 7,768事業所 |
| 石川県 | 9,123事業所 |
| 福井県 | 6,026事業所 |
| 山梨県 | 5,492事業所 |
| 長野県 | 15,724事業所 |
| 岐阜県 | 14,175事業所 |
| 静岡県 | 25,659事業所 |
| 愛知県 | 51,501事業所 |
| 三重県 | 11,073事業所 |
| 滋賀県 | 7,822事業所 |
| 京都府 | 16,863事業所 |
| 大阪府 | 63,265事業所 |
| 兵庫県 | 31,458事業所 |
| 奈良県 | 6,117事業所 |
| 和歌山県 | 5,556事業所 |
| 鳥取県 | 4,185事業所 |
| 島根県 | 5,171事業所 |
| 岡山県 | 13,811事業所 |
| 広島県 | 21,702事業所 |
| 山口県 | 9,659事業所 |
| 徳島県 | 5,323事業所 |
| 香川県 | 8,205事業所 |
| 愛媛県 | 9,935事業所 |
| 高知県 | 4,858事業所 |
| 福岡県 | 38,130事業所 |
| 佐賀県 | 5,670事業所 |
| 長崎県 | 9,147事業所 |
| 熊本県 | 12,739事業所 |
| 大分県 | 8,427事業所 |
| 宮崎県 | 7,822事業所 |
| 鹿児島県 | 11,863事業所 |
| 沖縄県 | 7,483事業所 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、愛知県、神奈川県、北海道が続きます。
淡いのは鳥取県、高知県、島根県でした。
47都道府県の平均は18,299.3事業所、中央値は11,073事業所です。
東京都の113,617事業所は平均の6.2倍にあたります。
上位3で26.6パーセント、1位と47位で27.1倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと香川県が894.77事業所で最も多く、開きは1.9倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは7位、人口あたり1位の香川県は実数では32位でした。
| 順位 | 都道府県 | 卸売業・小売業の事業所数(事業所) | 地方 | 人口10万人あたりの卸売業・小売業の事業所数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 113617 | 関東 | 801.36 |
| 2 | 大阪府 | 63265 | 近畿 | 722.45 |
| 3 | 愛知県 | 51501 | 中部 | 690.36 |
| 4 | 神奈川県 | 47548 | 関東 | 515.43 |
| 5 | 北海道 | 40739 | 北海道 | 807.83 |
| 6 | 福岡県 | 38130 | 九州 | 748.82 |
| 7 | 埼玉県 | 37977 | 関東 | 517.96 |
| 8 | 千葉県 | 32492 | 関東 | 519.79 |
| 9 | 兵庫県 | 31458 | 近畿 | 589.43 |
| 10 | 静岡県 | 25659 | 中部 | 727.5 |
| 11 | 広島県 | 21702 | 中国 | 799.63 |
| 12 | 宮城県 | 18388 | 東北 | 817.97 |
| 13 | 茨城県 | 17335 | 関東 | 617.78 |
| 14 | 京都府 | 16863 | 近畿 | 669.17 |
| 15 | 新潟県 | 16797 | 中部 | 800.24 |
| 16 | 長野県 | 15724 | 中部 | 791.34 |
| 17 | 岐阜県 | 14175 | 中部 | 739.82 |
| 18 | 岡山県 | 13811 | 中国 | 754.29 |
| 19 | 栃木県 | 13764 | 関東 | 730.19 |
| 20 | 福島県 | 13518 | 東北 | 775.56 |
| 21 | 群馬県 | 13399 | 関東 | 708.94 |
| 22 | 熊本県 | 12739 | 九州 | 750.68 |
| 23 | 鹿児島県 | 11863 | 九州 | 774.35 |
| 24 | 三重県 | 11073 | 近畿 | 647.17 |
| 25 | 愛媛県 | 9935 | 四国 | 778.61 |
| 26 | 山口県 | 9659 | 中国 | 754.02 |
| 27 | 長崎県 | 9147 | 九州 | 730.59 |
| 28 | 石川県 | 9123 | 中部 | 830.87 |
| 29 | 青森県 | 8880 | 東北 | 762.23 |
| 30 | 岩手県 | 8805 | 東北 | 769 |
| 31 | 大分県 | 8427 | 九州 | 776.68 |
| 32 | 香川県 | 8205 | 四国 | 894.77 |
| 33 | 山形県 | 7961 | 東北 | 787.44 |
| 34 | 宮崎県 | 7822 | 九州 | 757.21 |
| 34 | 滋賀県 | 7822 | 近畿 | 557.92 |
| 36 | 富山県 | 7768 | 中部 | 779.14 |
| 37 | 沖縄県 | 7483 | 九州 | 510.44 |
| 38 | 秋田県 | 7093 | 東北 | 790.75 |
| 39 | 奈良県 | 6117 | 近畿 | 476.03 |
| 40 | 福井県 | 6026 | 中部 | 815.43 |
| 41 | 佐賀県 | 5670 | 九州 | 719.54 |
| 42 | 和歌山県 | 5556 | 近畿 | 631.36 |
| 43 | 山梨県 | 5492 | 中部 | 694.31 |
| 44 | 徳島県 | 5323 | 四国 | 777.08 |
| 45 | 島根県 | 5171 | 中国 | 805.45 |
| 46 | 高知県 | 4858 | 四国 | 740.55 |
| 47 | 鳥取県 | 4185 | 中国 | 788.14 |
このグラフについての豆知識
全国86万の商業の現場
卸売業・小売業の事業所は全国で86万65事業所。
日本の事業所のおよそ5分の1を占める、最も身近な産業のひとつです。
経済構造実態調査は2024年から卸売業・小売業の都道府県別集計を充実させており、この記事はその最初の年の数字です。
経済構造実態調査という統計
経済構造実態調査は、企業や事業所の活動を毎年とらえる調査です。
この記事は2024年の卸売業・小売業に関する集計を使っています。
事業所の所在地で数えるため、本社機能が集まる都市部は数字が大きく出ます。
とくに販売額は本社でまとめて計上されることがあり、実際の店頭での売買の場所とは必ずしも一致しません。
数字の開き
1位の東京都は113,617事業所、47位の鳥取県は4,185事業所。
両者の間には27.1倍の開きがあります。
上位3で全国の26.6パーセント、上位10で56.1パーセントを占めます。
中央値は11,073事業所、平均は18,299.3事業所です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと1.9倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
卸売業・小売業の事業所の数の順位で探してみます。
並びが最も重なったのは【小売業の事業所】全国54万9,223か所、西日本で厚めで、相関は1です。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(相関-0.72)でした。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た卸売業・小売業の事業所数
| 地方 | 最も多い(事業所) | 最も少ない(事業所) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 18388 | 秋田県 7093 |
| 関東 | 東京都 113617 | 群馬県 13399 |
| 中部 | 愛知県 51501 | 山梨県 5492 |
| 近畿 | 大阪府 63265 | 和歌山県 5556 |
| 中国 | 広島県 21702 | 鳥取県 4185 |
| 四国 | 愛媛県 9935 | 高知県 4858 |
| 九州 | 福岡県 38130 | 佐賀県 5670 |
まとめ
卸売業・小売業の事業所の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で113,617事業所、最も少ない鳥取県で4,185事業所でした。
1位と47位の間には27.1倍の開きがあります。
上位3で全国の26.6パーセント、上位10で56.1パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は11,073事業所、平均は18,299.3事業所でした。
人口10万人あたりに直すと1.9倍の開きになります。
ここまでの卸売業・小売業の事業所の数の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、事業所の所在地で数えた数字であること。
2つ目は、2024年の調査にもとづくこと。
3つ目は2024年の数字であることです。
人口10万人あたりでは香川県が894.77事業所で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは7位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の32.1パーセントで最多、人口10万人あたりでは北海道が807.8事業所で最多でした。
卸売業の事業所数や小売業の販売額を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 経済構造実態調査(卸売業、小売業別の事業所数及び年間商品販売額)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省統計局・経済産業省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004032884
- 備考: 2024年の経済構造実態調査による卸売業・小売業をあわせた事業所数。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 2024年の経済構造実態調査による卸売業・小売業をあわせた事業所数。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
