【産婦人科を掲げる診療所】全国2,784施設、お産を扱うのは一部

【産婦人科を掲げる診療所】全国2,784施設、お産を扱うのは一部

妊娠・出産から婦人科の病気まで診る産婦人科の診療所は、全国にどれくらいあるのでしょうか。
産婦人科を掲げる一般診療所の数を47都道府県で比べます。

使うのは厚生労働省の医療施設静態調査、2023年の数字。

東京都が420施設で1位。
47都道府県の平均は59.2施設、中央値は34施設です。
1位と47位の間には38.2倍の開き、人口10万人あたりでは2.4倍の開きがありました。

47都道府県の単純平均

59施設

産婦人科を掲げる一般診療所数(2023年)

最も多い 東京都

420施設

最も少ない 高知県

11施設

産婦人科の診療所が多い上位5都府県

上位5都道府県の産婦人科を掲げる一般診療所数
上位5都道府県の産婦人科を掲げる一般診療所数 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)(2023年) 0100200300400東京都: 420施設420施設大阪府: 246施設246施設神奈川県: 211施設211施設愛知県: 160施設160施設兵庫県: 129施設129施設東京都大阪府神奈川県愛知県兵庫県
上位5都道府県の産婦人科を掲げる一般診療所数
項目産婦人科を掲げる一般診療所数
東京都420施設
大阪府246施設
神奈川県211施設
愛知県160施設
兵庫県129施設
下位5都道府県の産婦人科を掲げる一般診療所数
下位5都道府県の産婦人科を掲げる一般診療所数 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)(2023年) 051015高知県: 11施設11施設鳥取県: 13施設13施設福井県: 14施設14施設島根県: 16施設16施設山形県: 17施設17施設富山県: 17施設17施設徳島県: 17施設17施設高知県鳥取県福井県島根県山形県富山県徳島県
下位5都道府県の産婦人科を掲げる一般診療所数
項目産婦人科を掲げる一般診療所数
高知県11施設
鳥取県13施設
福井県14施設
島根県16施設
山形県17施設
富山県17施設
徳島県17施設

産婦人科の診療所が多い上位5都府県です。

東京都は420施設、大阪府は246施設、神奈川県は211施設でした。
東京都は2位の大阪府の1.71倍です。

4位は愛知県で160施設、5位は兵庫県で129施設。
上位5で全国の41.9パーセント、上位3で31.5パーセント、上位10で59.9パーセントでした。

1位だけで15.1パーセントを占めます。
47都道府県の平均は59.2施設なので、1位は平均の7.1倍。
中央値の34施設と比べると12.4倍にあたります。

6位以下は福岡県で125施設、千葉県で111施設、埼玉県で102施設と続きました。

2位と3位の差は35施設、3位と4位の差は51施設でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の58.1パーセントを分け合っています。

1位と2位を合わせると666施設。
これだけで全国の23.9パーセントにあたります。

1位だけで全国の15.1パーセントを占めました。
人口の集中より高い水準です。

人口あたりでは和歌山県が1位です

ここからは統計を離れて、産婦人科を掲げる診療所の数の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。

人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。

1位は和歌山県の3.3施設、2位は東京都2.96施設、3位は大阪府2.81施設。

4位以下は鹿児島県、秋田県と続きます。
逆に人口あたりの下位は茨城県1.46施設、埼玉県1.39施設。
和歌山県と埼玉県では2.4倍の開きです。

人口あたりの1位は和歌山県です。
実数1位の東京都は人口あたりでも2位に入ります。

産婦人科を掲げる診療所すべてがお産を扱うわけではありません。
分娩取扱の診療所は全国949施設と、この数の3分の1ほどです。

当サイトの分娩を取り扱う診療所の記事と並べて読むと、その違いが分かります。

地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、近畿7府県が2.5施設で最も多く、北海道が1.5施設で最も少なくなります。
九州・沖縄8県2.4施設と東北6県2.2施設がそれに続きました。

実数で見ると順位は変わる

人口10万人あたりの産婦人科を掲げる一般診療所数の上位5都道府県
人口10万人あたりの産婦人科を掲げる一般診療所数の上位5都道府県 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)(2023年) 0.00.51.01.52.02.53.0和歌山県: 3.33.3東京都: 3.03.0大阪府: 2.82.8鹿児島県: 2.82.8秋田県: 2.82.8和歌山県東京都大阪府鹿児島県秋田県
人口10万人あたりの産婦人科を掲げる一般診療所数の上位5都道府県
項目人口10万人あたりの産婦人科を掲げる一般診療所数
和歌山県3.3
東京都3.0
大阪府2.8
鹿児島県2.8
秋田県2.8

産婦人科の診療所が少ない下位5県

産婦人科の診療所が少ない下位5県です。

47位の高知県は11施設、46位の鳥取県は13施設、45位の福井県は14施設でした。
1位の東京都とは38.2倍の差があります。

44位は島根県で16施設、43位は徳島県で17施設、42位は富山県で17施設と続きます。

38.2倍という開きです。
専門の診療科ほど都市部に集まります。

47都道府県の中央値は34施設。
平均は59.2施設なので、平均が中央値の1.7倍です。

47位の高知県は平均の18.6パーセント、中央値の32.4パーセントにあたります。

下位5県を合わせても全国の2.6パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで15.1パーセントを占めるのとは対照的です。

47位の高知県は、1位の東京都の2.62パーセントにあたる水準です。

46位との差は2施設、45位との差は3施設でした。
1位の東京都と47位の高知県の間には409施設の開きがあります。

地図で見る

産婦人科を掲げる一般診療所数(2023年)
産婦人科を掲げる一般診療所数(2023年) 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)(厚生労働省)をもとに作成。単位は施設。 北海道 77施設青森 24施設岩手 25施設宮城 58施設秋田 25施設山形 17施設福島 31施設茨城 41施設栃木 41施設群馬 39施設埼玉 102施設千葉 111施設東京 420施設神奈川 211施設新潟 48施設富山 17施設石川 22施設福井 14施設山梨 22施設長野 38施設岐阜 38施設静岡 87施設愛知 160施設三重 45施設滋賀 27施設京都 53施設大阪 246施設兵庫 129施設奈良 20施設和歌山 29施設鳥取 13施設島根 16施設岡山 34施設広島 63施設山口 29施設徳島 17施設香川 20施設愛媛 24施設高知 11施設福岡 125施設佐賀 21施設長崎 34施設熊本 39施設大分 25施設宮崎 26施設鹿児島 43施設沖縄 27施設
産婦人科を掲げる一般診療所数(施設)
産婦人科を掲げる一般診療所数(2023年)
項目産婦人科を掲げる一般診療所数
北海道77施設
青森県24施設
岩手県25施設
宮城県58施設
秋田県25施設
山形県17施設
福島県31施設
茨城県41施設
栃木県41施設
群馬県39施設
埼玉県102施設
千葉県111施設
東京都420施設
神奈川県211施設
新潟県48施設
富山県17施設
石川県22施設
福井県14施設
山梨県22施設
長野県38施設
岐阜県38施設
静岡県87施設
愛知県160施設
三重県45施設
滋賀県27施設
京都府53施設
大阪府246施設
兵庫県129施設
奈良県20施設
和歌山県29施設
鳥取県13施設
島根県16施設
岡山県34施設
広島県63施設
山口県29施設
徳島県17施設
香川県20施設
愛媛県24施設
高知県11施設
福岡県125施設
佐賀県21施設
長崎県34施設
熊本県39施設
大分県25施設
宮崎県26施設
鹿児島県43施設
沖縄県27施設

日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、神奈川県、愛知県、兵庫県が続きます。
淡いのは高知県、鳥取県、福井県でした。

47都道府県の平均は59.2施設、中央値は34施設です。
東京都の420施設は平均の7.1倍にあたります。

上位3で31.5パーセント、1位と47位で38.2倍の開きがありました。

人口10万人あたりに直すと和歌山県が3.3施設で最も多く、開きは2.4倍になります。

実数1位の東京都は人口あたりでは2位、人口あたり1位の和歌山県は実数では26位でした。

順位都道府県産婦人科を掲げる一般診療所数(施設)地方人口10万人あたりの産婦人科を掲げる一般診療所数
1東京都420関東2.96
2大阪府246近畿2.81
3神奈川県211関東2.29
4愛知県160中部2.14
5兵庫県129近畿2.42
6福岡県125九州2.45
7千葉県111関東1.78
8埼玉県102関東1.39
9静岡県87中部2.47
10北海道77北海道1.53
11広島県63中国2.32
12宮城県58東北2.58
13京都府53近畿2.1
14新潟県48中部2.29
15三重県45近畿2.63
16鹿児島県43九州2.81
17茨城県41関東1.46
17栃木県41関東2.18
19熊本県39九州2.3
19群馬県39関東2.06
21岐阜県38中部1.98
21長野県38中部1.91
23岡山県34中国1.86
23長崎県34九州2.72
25福島県31東北1.78
26山口県29中国2.26
26和歌山県29近畿3.3
28沖縄県27九州1.84
28滋賀県27近畿1.93
30宮崎県26九州2.52
31岩手県25東北2.18
31秋田県25東北2.79
31大分県25九州2.3
34愛媛県24四国1.88
34青森県24東北2.06
36山梨県22中部2.78
36石川県22中部2
38佐賀県21九州2.66
39香川県20四国2.18
39奈良県20近畿1.56
41山形県17東北1.68
41徳島県17四国2.48
41富山県17中部1.71
44島根県16中国2.49
45福井県14中部1.89
46鳥取県13中国2.45
47高知県11四国1.68
医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)(2023年、厚生労働省)をもとに作成

このグラフについての豆知識

掲げる施設とお産する施設

産婦人科を掲げる一般診療所は全国で2,784施設。
このうち分娩を取り扱うのは949施設です。

残りの施設は妊婦健診や婦人科の診療を担い、お産そのものは病院や分娩専門の施設に送る分担が進んでいます。

診療科目は重複計上

この記事の数字は、その診療科目を「掲げている」施設の数です。
内科と小児科を両方掲げる診療所は、それぞれの科目に1つずつ数えられます(重複計上)。

医療施設静態調査は3年ごとの調査で、これは2023年(令和5年)10月1日時点のものです。

施設の所在地で数えるため、県境をこえて通院する人のぶんは施設のある県に計上されます。

数字の開き

1位の東京都は420施設、47位の高知県は11施設。
両者の間には38.2倍の開きがあります。
上位3で全国の31.5パーセント、上位10で59.9パーセントを占めます。

中央値は34施設、平均は59.2施設です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。

人口10万人あたりに直すと2.4倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。

順位の並びがにている記事

同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
産婦人科を掲げる診療所の数の順位で探してみます。

最も似ていたのは【保険給付の件数】国民健康保険で全国4億2,616万件(順位相関0.96)です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【体育館の数】全国8,111か所、人口が少ない県ほど多いという逆転が起きています(順位相関-0.72)です。

順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。

地方のなかで見た産婦人科を掲げる一般診療所数

地方最も多い(施設)最も少ない(施設)
東北宮城県 58山形県 17
関東東京都 420群馬県 39
中部愛知県 160福井県 14
近畿大阪府 246奈良県 20
中国広島県 63鳥取県 13
四国愛媛県 24高知県 11
九州福岡県 125佐賀県 21
医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)(2023年、厚生労働省)をもとに作成

まとめ

産婦人科を掲げる診療所の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で420施設、最も少ない高知県で11施設でした。
1位と47位の間には38.2倍の開きがあります。

上位3で全国の31.5パーセント、上位10で59.9パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は34施設、平均は59.2施設でした。
人口10万人あたりに直すと2.4倍の開きになります。

産婦人科を掲げる診療所の数の数字を読むときは、3つの点に気をつけてください。
1つ目は、科目を掲げる施設の重複計上であること。
2つ目は、施設の所在地で数えた数字であること。
3つ目は2023年の数字であることです。

人口10万人あたりでは和歌山県が3.3施設で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは2位でした。

地方別に合計を出すと関東7都県が全国の34.7パーセントで最多、人口10万人あたりでは近畿7府県が2.5施設で最多でした。
産婦人科のある病院や分娩を取り扱う診療所を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)
  • 調査年: 2023年
  • 公開元: 厚生労働省
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004024888
  • 備考: 診療科目に産婦人科を掲げる一般診療所の数(重複計上)。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値

注記: 診療科目に産婦人科を掲げる一般診療所の数(重複計上)。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値

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