過去1年間に肺がん検診を受けた人はどれくらいいるのでしょうか。
20歳以上について47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の国民生活基礎調査、2019年の都道府県別の数字。
山形県が56.75%で1位。
47都道府県の平均は42.95%、中央値は42.65%です。
最も高い56.75%と最も低い33.74%の差は23.01ポイント、倍率にすると1.68倍でした。
47都道府県の単純平均
43.0%
肺がん検診の受診率(2019年)
最も多い 山形県
56.8%
最も少ない 大阪府
33.7%
肺がん検診の受診率が高い上位5県
肺がん検診の受診率が高い上位5県です。
山形県は56.75%、山梨県は51.86%、宮城県は50.49%でした。
1位と2位の差は4.89ポイントです。
4位は新潟県で50.17%、5位は群馬県で49.83%。
上位5はいずれも47都道府県の平均42.95%を上回りました。
1位の山形県は平均を13.8ポイント上回りました。
中央値の42.65%と比べると14.1ポイント高く、平均に対する比では1.32倍にあたります。
6位以下は岩手県で49.4%、秋田県で48.69%、富山県で47.9%と続きました。
2位と3位の差は1.37ポイント、3位と4位の差は0.32ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は1.93ポイントでした。
1位から5位までの幅は6.92ポイント、1位から8位までの幅は8.85ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
山形県は胃がん検診の受診率でも1位に入っています。
全国の値は42.95%で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は東北の県でした。
5つのがん検診のなかで最も受診率の高い組み合わせです。
胃がん検診の受診率と並べて見ます
以下は、肺がん検診を受けた人の割合にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
胃がん検診の受診率で並べ替えると、順位が変わります。
1位は山形県の53.69、2位は新潟県の48.21、3位は宮城県の47.69。
4位以下は福島県、山梨県と続きます。
逆に下位は兵庫県が33.84、大阪府が32.57。
山形県と大阪府では1.65倍の開きです。
胃がん検診の受診率と並べても、1位は同じ県でした。
検診の受けやすさが県の全体に効いています。
肺がん検診は胸のエックス線撮影が中心で、ほかの検診より短い時間で受けられます。
そのぶん受診率も高めです。
当サイトの喫煙率を比べた記事とあわせて見ると、危険と備えの関係を考える手がかりになります。
地方ごとに県の平均を出すと、東北6県が49.87%で最も高く、北海道が34.42%で最も低くなります。
中部9県45.6%と中国5県43.67%がそれに続きました。
同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。
実数で見ると順位は変わる
肺がん検診の受診率が低い下位5府県
肺がん検診の受診率が低い下位5府県です。
47位の大阪府は33.74%、46位の京都府は34.37%、45位の北海道は34.42%でした。
1位の山形県とは23.01ポイントの差があります。
44位は福岡県で35.52%、43位は兵庫県で35.91%、42位は奈良県で36.12%と続きます。
47位は近畿の府県でした。
全国の平均を9ポイントほど下回ります。
47都道府県の中央値は42.65%、平均は42.95%です。
47位の大阪府は平均を9.21ポイント下回りました。
47位の大阪府は1位の山形県の59.5パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.68倍の開きです。
46位との差は0.63ポイント、45位との差は0.68ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも2.38ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均42.95%を下回りました。
47位から43位までの幅は2.17ポイントです。
大阪府は胃がん検診の受診率では47位です。
全国の値は42.95%なので、47位はこれを9.21ポイント下回っています。
地図で見る
| 項目 | 肺がん検診の受診率 |
|---|---|
| 北海道 | 34.4% |
| 青森県 | 46.6% |
| 岩手県 | 49.4% |
| 宮城県 | 50.5% |
| 秋田県 | 48.7% |
| 山形県 | 56.8% |
| 福島県 | 47.3% |
| 茨城県 | 43.3% |
| 栃木県 | 45.5% |
| 群馬県 | 49.8% |
| 埼玉県 | 39.9% |
| 千葉県 | 42.6% |
| 東京都 | 40.4% |
| 神奈川県 | 39.8% |
| 新潟県 | 50.2% |
| 富山県 | 47.9% |
| 石川県 | 44.9% |
| 福井県 | 42.9% |
| 山梨県 | 51.9% |
| 長野県 | 45.8% |
| 岐阜県 | 42.7% |
| 静岡県 | 44.9% |
| 愛知県 | 39.4% |
| 三重県 | 40.0% |
| 滋賀県 | 38.5% |
| 京都府 | 34.4% |
| 大阪府 | 33.7% |
| 兵庫県 | 35.9% |
| 奈良県 | 36.1% |
| 和歌山県 | 36.9% |
| 鳥取県 | 47.5% |
| 島根県 | 47.6% |
| 岡山県 | 47.8% |
| 広島県 | 37.9% |
| 山口県 | 37.6% |
| 徳島県 | 36.8% |
| 香川県 | 46.5% |
| 愛媛県 | 38.6% |
| 高知県 | 45.6% |
| 福岡県 | 35.5% |
| 佐賀県 | 42.4% |
| 長崎県 | 38.1% |
| 熊本県 | 45.2% |
| 大分県 | 42.5% |
| 宮崎県 | 42.5% |
| 鹿児島県 | 47.3% |
| 沖縄県 | 38.1% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは山形県です。
次いで山梨県、宮城県、新潟県、群馬県が続きます。
淡いのは大阪府、京都府、北海道でした。
47都道府県の平均は42.95%、中央値は42.65%です。
山形県の56.75%は平均を13.8ポイント上回ります。
1位と47位の差は23.01ポイント、倍率にすると1.68倍でした。
胃がん検診の受診率で並べ替えると山形県が53.69で最も高く、開きは1.65倍になります。
主指標で1位の山形県は胃がん検診の受診率では1位、胃がん検診の受診率で1位の山形県は主指標では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 肺がん検診の受診率(%) | 地方 | 胃がん検診の受診率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 山形県 | 56.75 | 東北 | 53.69 |
| 2 | 山梨県 | 51.86 | 中部 | 45.65 |
| 3 | 宮城県 | 50.49 | 東北 | 47.69 |
| 4 | 新潟県 | 50.17 | 中部 | 48.21 |
| 5 | 群馬県 | 49.83 | 関東 | 41.02 |
| 6 | 岩手県 | 49.4 | 東北 | 42.03 |
| 7 | 秋田県 | 48.69 | 東北 | 45.4 |
| 8 | 富山県 | 47.9 | 中部 | 44.84 |
| 9 | 岡山県 | 47.79 | 中国 | 42.41 |
| 10 | 島根県 | 47.57 | 中国 | 42.27 |
| 11 | 鳥取県 | 47.45 | 中国 | 45.11 |
| 12 | 鹿児島県 | 47.29 | 九州 | 40.71 |
| 13 | 福島県 | 47.25 | 東北 | 46.8 |
| 14 | 青森県 | 46.63 | 東北 | 43.78 |
| 15 | 香川県 | 46.54 | 四国 | 41.94 |
| 16 | 長野県 | 45.75 | 中部 | 43.41 |
| 17 | 高知県 | 45.61 | 四国 | 41.4 |
| 18 | 栃木県 | 45.54 | 関東 | 41.07 |
| 19 | 熊本県 | 45.19 | 九州 | 43.85 |
| 20 | 静岡県 | 44.87 | 中部 | 39.6 |
| 20 | 石川県 | 44.87 | 中部 | 41.34 |
| 22 | 茨城県 | 43.26 | 関東 | 38.97 |
| 23 | 福井県 | 42.93 | 中部 | 39.74 |
| 24 | 岐阜県 | 42.65 | 中部 | 38.49 |
| 25 | 千葉県 | 42.61 | 関東 | 39.16 |
| 26 | 宮崎県 | 42.5 | 九州 | 39.64 |
| 26 | 大分県 | 42.5 | 九州 | 40.61 |
| 28 | 佐賀県 | 42.42 | 九州 | 41.15 |
| 29 | 東京都 | 40.43 | 関東 | 39.28 |
| 30 | 三重県 | 39.96 | 近畿 | 36.55 |
| 31 | 埼玉県 | 39.94 | 関東 | 38.31 |
| 32 | 神奈川県 | 39.78 | 関東 | 39.49 |
| 33 | 愛知県 | 39.39 | 中部 | 37.35 |
| 34 | 愛媛県 | 38.64 | 四国 | 37.06 |
| 35 | 滋賀県 | 38.48 | 近畿 | 36.15 |
| 36 | 沖縄県 | 38.12 | 九州 | 38.78 |
| 37 | 長崎県 | 38.06 | 九州 | 37.49 |
| 38 | 広島県 | 37.89 | 中国 | 38.67 |
| 39 | 山口県 | 37.63 | 中国 | 35.08 |
| 40 | 和歌山県 | 36.93 | 近畿 | 37.6 |
| 41 | 徳島県 | 36.84 | 四国 | 35.9 |
| 42 | 奈良県 | 36.12 | 近畿 | 38.43 |
| 43 | 兵庫県 | 35.91 | 近畿 | 33.84 |
| 44 | 福岡県 | 35.52 | 九州 | 37.03 |
| 45 | 北海道 | 34.42 | 北海道 | 35.24 |
| 46 | 京都府 | 34.37 | 近畿 | 35.11 |
| 47 | 大阪府 | 33.74 | 近畿 | 32.57 |
このグラフについての豆知識
最も受診率の高い検診
2019年の全国の受診率は、肺がんが43.0パーセントで5つのなかで最も高くなりました。
次いで胃がんが40.4パーセント、子宮がんが36.3パーセント、大腸がんが35.9パーセント、乳がんが34.2パーセントです。
6年前の調査であること
国民生活基礎調査で都道府県別に集計されるのは、3年ごとの大規模調査の年だけです。
そのうち都道府県別の表が公表されている最新のものが2019年(令和元年)分になります。
この記事の数字は6年前のものです。
標本調査にもとづく推計値でもあるため、小さな差を細かく読み取ることはできません。
おおまかな地域の傾向として見てください。
数字の散らばり
1位の山形県は56.75%、47位の大阪府は33.74%。
差は23.01ポイント、倍率にすると1.68倍です。
中央値は42.65%、平均は42.95%でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.3ポイントの差でした。
胃がん検診の受診率で並べ替えると開きは1.65倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
肺がん検診を受けた人の割合の47都道府県の並びを、ほかの記事の並びと総当たりで比べました。
0.92という高い相関を示したのが【胃がん検診の受診率】全国40.42パーセント、差は1.65倍でした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【睡眠5時間未満の人】全国7.21パーセント、大都市圏で多い(相関-0.77)でした。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見た肺がん検診の受診率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 山形県 56.75 | 青森県 46.63 |
| 関東 | 群馬県 49.83 | 神奈川県 39.78 |
| 中部 | 山梨県 51.86 | 愛知県 39.39 |
| 近畿 | 三重県 39.96 | 大阪府 33.74 |
| 中国 | 岡山県 47.79 | 山口県 37.63 |
| 四国 | 香川県 46.54 | 徳島県 36.84 |
| 九州 | 鹿児島県 47.29 | 福岡県 35.52 |
まとめ
肺がん検診を受けた人の割合を47都道府県で比べると、最も高い山形県で56.75%、最も低い大阪府で33.74%でした。
その差は23.01ポイント、倍率にすると1.68倍です。
47都道府県の中央値は42.65%、平均は42.95%でした。
全国の値は42.95%です。
胃がん検診の受診率で並べ替えると開きは1.65倍になり、主指標で1位の山形県はその見方では1位に位置します。
この肺がん検診を受けた人の割合の数字には、読み違えやすい点が3つあります。
1つ目は、標本調査にもとづく推計値であること。
2つ目は、過去1年間に受けた人の割合であること。
3つ目は2019年の数字であることです。
胃がん検診の受診率では山形県が53.69で最も高く、主指標で1位の山形県はこの見方では1位でした。
地方ごとの平均では東北6県が49.87%で最も高く、北海道が34.42%で最も低くなりました。
胃がん検診や大腸がん検診の受診率を比べた記事とあわせて読んでみてください。
1位の山形県と2位の山梨県の差は4.89ポイントで、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
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出典
- 統計名: 国民生活基礎調査(都道府県別 世帯人員20歳以上・がん検診受診状況)
- 調査年: 2019年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003442407
- 備考: 20歳以上の世帯人員のうち過去1年間に肺がん検診を受けた人の割合。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は胃がん検診の受診率
注記: 20歳以上の世帯人員のうち過去1年間に肺がん検診を受けた人の割合。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は胃がん検診の受診率
