結婚した組数をそのまま比べると、人口の多い県が上位に来ます。
そこで人口1,000人あたり何組かに直したものが婚姻率です。
ただし若い世代が多い県ほど高くなりやすく、その土地の年齢の構成に強く影響される点に注意が要ります。
使ったのは厚生労働省「人口動態調査」(2024年)のデータです。
東京都が5.7で1位。
47都道府県の平均は3.59、中央値は3.5です。
最も高い5.7と最も低い2.5の差は3.2ポイント、倍率にすると2.28倍でした。
実数で見るか率で見るかによって並びは変わります。
この記事では率のほうを主に見ていきます。
47都道府県の単純平均
3.6
婚姻率(人口千対)(2024年)
最も多い 東京都
5.7
最も少ない 秋田県
2.5
婚姻率が高い上位5都府県
婚姻率が高い上位5都府県です。
東京都は5.7、大阪府は4.7、愛知県は4.5でした。
1位と2位の差は1ポイントです。
4位は神奈川県で4.4、5位は沖縄県で4.4。
上位5はいずれも47都道府県の平均3.59を上回りました。
1位の東京都は平均を2.11ポイント上回りました。
中央値の3.5と比べると2.2ポイント高く、平均に対する比では1.59倍にあたります。
6位以下は福岡県で4.2、埼玉県で4、千葉県で4と続きました。
2位と3位の差は0.2ポイント、3位と4位の差は0.1ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0.4ポイントでした。
1位から5位までの幅は1.3ポイント、1位から8位までの幅は1.7ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
東京都は婚姻件数でも1位に入っています。
全国の値は4で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は若い世代が全国から集まる都です。
実数でも人口あたりでも首位に立ちます。
婚姻件数で見ても同じ都が1位です
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
婚姻率の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
婚姻件数で並べ替えると、順位が変わります。
1位は東京都の76,441、2位は神奈川県の39,586、3位は大阪府の39,387。
4位以下は愛知県、埼玉県と続きます。
逆に下位は島根県が1,982、鳥取県が1,738。
東京都と鳥取県では43.98倍の開きです。
婚姻件数で並べ替えても同じ都が1位です。
人口が多いから婚姻が多いのではなく、人口あたりでも突出しています。
婚姻率は人口全体を分母にするので、高齢者の割合が高い県では低く出ます。
結婚しにくさをそのまま表す数字ではありません。
進学や就職で移り住んだ若い世代が、そのまま結婚の時期を迎えます。
婚姻届は住所地で数えるため、都市部に積み上がります。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が4.09で最も高く、東北6県が3.02で最も低くなります。
近畿7府県3.74と九州・沖縄8県3.63がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
婚姻率が低い下位5県
婚姻率が低い下位5県です。
47位の秋田県は2.5、46位の山形県は2.9、45位の岩手県は2.9でした。
1位の東京都とは3.2ポイントの差があります。
44位は青森県で2.9、43位は奈良県で3、42位は島根県で3.1と続きます。
下位に並ぶのは、若い世代が流出し高齢化が進んだ県です。
47都道府県の中央値は3.5、平均は3.59です。
47位の秋田県は平均を1.09ポイント下回りました。
47位の秋田県は1位の東京都の43.9パーセントにあたる水準で、倍率にすると2.28倍の開きです。
46位との差は0.4ポイント、45位との差は0.4ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも0.6ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均3.59を下回りました。
47位から43位までの幅は0.5ポイントです。
秋田県は婚姻件数では44位です。
全国の値は4なので、47位はこれを1.5ポイント下回っています。
地方別に見る
婚姻率は、若い世代の集まる地方で高くなります。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が4.09で最も高くなります。
次いで近畿7府県が3.74、九州・沖縄8県が3.63、中部9県が3.58と続きました。
低いほうは北海道が3.5、中国5県が3.46、四国4県が3.4、東北6県が3.02でした。
最も高い関東7都県と最も低い東北6県の差は1.07ポイントです。
婚姻件数で見ると関東7都県が最も高く、四国4県が最も低くなりました。
地図で見る
| 項目 | 婚姻率(人口千対) |
|---|---|
| 北海道 | 3.5 |
| 青森県 | 2.9 |
| 岩手県 | 2.9 |
| 宮城県 | 3.7 |
| 秋田県 | 2.5 |
| 山形県 | 2.9 |
| 福島県 | 3.2 |
| 茨城県 | 3.5 |
| 栃木県 | 3.6 |
| 群馬県 | 3.4 |
| 埼玉県 | 4 |
| 千葉県 | 4 |
| 東京都 | 5.7 |
| 神奈川県 | 4.4 |
| 新潟県 | 3.1 |
| 富山県 | 3.4 |
| 石川県 | 3.5 |
| 福井県 | 3.6 |
| 山梨県 | 3.6 |
| 長野県 | 3.5 |
| 岐阜県 | 3.4 |
| 静岡県 | 3.6 |
| 愛知県 | 4.5 |
| 三重県 | 3.7 |
| 滋賀県 | 3.9 |
| 京都府 | 3.7 |
| 大阪府 | 4.7 |
| 兵庫県 | 3.8 |
| 奈良県 | 3 |
| 和歌山県 | 3.4 |
| 鳥取県 | 3.3 |
| 島根県 | 3.1 |
| 岡山県 | 3.8 |
| 広島県 | 3.8 |
| 山口県 | 3.3 |
| 徳島県 | 3.4 |
| 香川県 | 3.7 |
| 愛媛県 | 3.3 |
| 高知県 | 3.2 |
| 福岡県 | 4.2 |
| 佐賀県 | 3.4 |
| 長崎県 | 3.3 |
| 熊本県 | 3.6 |
| 大分県 | 3.4 |
| 宮崎県 | 3.4 |
| 鹿児島県 | 3.3 |
| 沖縄県 | 4.4 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、愛知県、神奈川県、沖縄県が続きます。
淡いのは秋田県、山形県、岩手県でした。
47都道府県の平均は3.59、中央値は3.5です。
東京都の5.7は平均を2.11ポイント上回ります。
1位と47位の差は3.2ポイント、倍率にすると2.28倍でした。
婚姻件数で並べ替えると東京都が76,441で最も高く、開きは43.98倍になります。
主指標で1位の東京都は婚姻件数では1位、婚姻件数で1位の東京都は主指標では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 婚姻率(人口千対) | 地方 | 婚姻件数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 5.7 | 関東 | 76441 |
| 2 | 大阪府 | 4.7 | 近畿 | 39387 |
| 3 | 愛知県 | 4.5 | 中部 | 32250 |
| 4 | 沖縄県 | 4.4 | 九州 | 6388 |
| 4 | 神奈川県 | 4.4 | 関東 | 39586 |
| 6 | 福岡県 | 4.2 | 九州 | 21033 |
| 7 | 埼玉県 | 4 | 関東 | 28250 |
| 7 | 千葉県 | 4 | 関東 | 24093 |
| 9 | 滋賀県 | 3.9 | 近畿 | 5304 |
| 10 | 岡山県 | 3.8 | 中国 | 6753 |
| 10 | 広島県 | 3.8 | 中国 | 10099 |
| 10 | 兵庫県 | 3.8 | 近畿 | 19676 |
| 13 | 宮城県 | 3.7 | 東北 | 8157 |
| 13 | 京都府 | 3.7 | 近畿 | 9037 |
| 13 | 香川県 | 3.7 | 四国 | 3327 |
| 13 | 三重県 | 3.7 | 近畿 | 6095 |
| 17 | 熊本県 | 3.6 | 九州 | 5981 |
| 17 | 山梨県 | 3.6 | 中部 | 2781 |
| 17 | 静岡県 | 3.6 | 中部 | 12316 |
| 17 | 栃木県 | 3.6 | 関東 | 6537 |
| 17 | 福井県 | 3.6 | 中部 | 2584 |
| 22 | 茨城県 | 3.5 | 関東 | 9414 |
| 22 | 石川県 | 3.5 | 中部 | 3761 |
| 22 | 長野県 | 3.5 | 中部 | 6728 |
| 22 | 北海道 | 3.5 | 北海道 | 17618 |
| 26 | 岐阜県 | 3.4 | 中部 | 6263 |
| 26 | 宮崎県 | 3.4 | 九州 | 3444 |
| 26 | 群馬県 | 3.4 | 関東 | 6246 |
| 26 | 佐賀県 | 3.4 | 九州 | 2609 |
| 26 | 大分県 | 3.4 | 九州 | 3608 |
| 26 | 徳島県 | 3.4 | 四国 | 2280 |
| 26 | 富山県 | 3.4 | 中部 | 3324 |
| 26 | 和歌山県 | 3.4 | 近畿 | 2966 |
| 34 | 愛媛県 | 3.3 | 四国 | 4104 |
| 34 | 山口県 | 3.3 | 中国 | 4189 |
| 34 | 鹿児島県 | 3.3 | 九州 | 5065 |
| 34 | 長崎県 | 3.3 | 九州 | 4114 |
| 34 | 鳥取県 | 3.3 | 中国 | 1738 |
| 39 | 高知県 | 3.2 | 四国 | 2071 |
| 39 | 福島県 | 3.2 | 東北 | 5495 |
| 41 | 新潟県 | 3.1 | 中部 | 6352 |
| 41 | 島根県 | 3.1 | 中国 | 1982 |
| 43 | 奈良県 | 3 | 近畿 | 3856 |
| 44 | 岩手県 | 2.9 | 東北 | 3284 |
| 44 | 山形県 | 2.9 | 東北 | 2946 |
| 44 | 青森県 | 2.9 | 東北 | 3313 |
| 47 | 秋田県 | 2.5 | 東北 | 2247 |
このグラフについての豆知識
婚姻率という指標
婚姻率は人口1,000人あたりの婚姻件数です。
分母が人口全体なので、年齢構成の影響を受けます。
2024年の全国の婚姻率は4.0。
1970年代には10を超えていた時期もありました。
率の読み方
人口動態の率は、比べる相手をそろえるために作られた数字です。
出生率や死亡率は人口1,000人あたり、乳児死亡率は出生1,000人あたり、死産率や周産期死亡率は出産1,000件あたりで表します。
実数は人口の多い都道府県ほど大きくなりますが、率はその影響を取り除いた比較ができます。
ただし年齢の違いはそろえていないため、高齢者の多い県では死亡率が高く出ます。
数字の散らばり
1位の東京都は5.7、47位の秋田県は2.5。
差は3.2ポイント、倍率にすると2.28倍です。
中央値は3.5、平均は3.59でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.09ポイントの差でした。
婚姻件数で並べ替えると開きは43.98倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
婚姻率の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
0.9という高い相関を示したのが【日本人の人口・10年推移】ふえたのは2都県のみ、ほかは軒並み下落でした。
正反対だったのは【高齢者の割合】を47都道府県で比較すると地域差は16.8ポイントで、相関は-0.91です。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見た婚姻率(人口千対)
| 地方 | 最も多い | 最も少ない |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 3.7 | 秋田県 2.5 |
| 関東 | 東京都 5.7 | 群馬県 3.4 |
| 中部 | 愛知県 4.5 | 新潟県 3.1 |
| 近畿 | 大阪府 4.7 | 奈良県 3 |
| 中国 | 岡山県 3.8 | 島根県 3.1 |
| 四国 | 香川県 3.7 | 高知県 3.2 |
| 九州 | 沖縄県 4.4 | 鹿児島県 3.3 |
まとめ
婚姻率を47都道府県で比べると、最も高い東京都で5.7、最も低い秋田県で2.5でした。
その差は3.2ポイント、倍率にすると2.28倍です。
47都道府県の中央値は3.5、平均は3.59でした。
全国の値は4です。
婚姻件数で並べ替えると開きは43.98倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では1位に位置します。
婚姻率をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、人口1,000人あたりで表した率であること。
2つ目は、年齢の違いをそろえていないこと。
3つ目は2024年の数字であることです。
婚姻件数では東京都が76,441で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では1位でした。
地方ごとの平均では関東7都県が4.09で最も高く、東北6県が3.02で最も低くなりました。
離婚率や婚姻件数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
1位の東京都と2位の大阪府の差は1ポイントで、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
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出典
- 統計名: 人口動態調査(上巻 都道府県別にみた人口動態総覧)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003411562
- 備考: 2024年の婚姻率(人口千対)。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は婚姻件数
注記: 2024年の婚姻率(人口千対)。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は婚姻件数
