介護をする家族が一時的に休めるよう、短期間の入所を受け入れるショートステイ。
その事業所数を47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2023年の数字。
全国1万1,905所のうち、東京都が664所で1位。
2位の大阪府とは72所の差でした。
47都道府県の単純平均
253所
短期入所生活介護事業所数(2023年)
最も多い 東京都
664所
最も少ない 鳥取県
54所
ショートステイが多い5都府県
ショートステイが多い上位5都府県です。
東京都は664所、大阪府は592所、埼玉県は587所でした。
東京都は2位の大阪府の1.12倍で、その差は72所です。
4位以下は愛知県、北海道と続き、上位5都道府県で全国の24.4パーセント。
上位3都府県で15.5パーセント、上位10都道府県で44.0パーセントでした。
1位のシェアは5.6パーセント。
この一連の記事のなかでも集中の弱いほうで、介護の施設が全国に散らばっていることを示します。
人口あたり1位は秋田県、東京都は47位です
ここからは統計を離れて、短期入所生活介護事業所数の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
人口10万人あたりで割り直すと、秋田県が突出します。
1位は秋田県の34.25所、2位は広島県18.99所、3位は岩手県17.8所。
1位の秋田県は2位に1.8倍の差をつけています。
逆に人口あたりの下位は沖縄県5.04所、東京都4.71所。
秋田県と東京都では7.3倍の開きです。
実数1位の東京都が人口あたりでは47位。
デイサービスの記事でも東京都は人口あたり47位でした。
介護の施設は、地価と広さの制約を受ける都心では開きにくいと考えられます。
秋田県の突出は、高齢化率の高さで説明がつきそうです。
当サイトの後期高齢者医療の記事でも秋田県は人口あたり1位でした。
介護を必要とする人が多ければ、それを支える施設も厚くなります。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、東北6県が15.4所で最も多く、関東7都県が7.2所で最も少なくなります。
中国5県15.3所と四国4県13.7所がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
ショートステイが少ない5県
ショートステイが少ない下位5県です。
鳥取県は54所、高知県は73所、沖縄県は74所でした。
東京都の664所とは12.3倍の差があります。
沖縄県は人口10万人あたりでも5.04所で下から2番目。
高齢化率が全国で最も低い県であることと関係がありそうです。
47都道府県の中央値は207所。
平均は253.3所なので、平均が中央値の1.2倍です。
地方別に見る
介護の施設は、高齢者の多い地方に厚く置かれます。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の26.4パーセントで最も大きくなります。
次いで中部9県が18.1パーセント、近畿7府県が15.8パーセント、九州・沖縄8県が11.9パーセントと続きました。
少ないほうは東北6県が10.8パーセント、中国5県が9.1パーセント、四国4県が4.1パーセント、北海道が3.8パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
東北6県が15.4所、中国5県が15.3所、四国4県が13.7所の順に多く、最も少ないのは関東7都県が7.2所です。
地図で見る
| 項目 | 短期入所生活介護事業所数 |
|---|---|
| 北海道 | 457所 |
| 青森県 | 160所 |
| 岩手県 | 207所 |
| 宮城県 | 239所 |
| 秋田県 | 313所 |
| 山形県 | 147所 |
| 福島県 | 216所 |
| 茨城県 | 344所 |
| 栃木県 | 235所 |
| 群馬県 | 255所 |
| 埼玉県 | 587所 |
| 千葉県 | 539所 |
| 東京都 | 664所 |
| 神奈川県 | 516所 |
| 新潟県 | 377所 |
| 富山県 | 132所 |
| 石川県 | 122所 |
| 福井県 | 119所 |
| 山梨県 | 133所 |
| 長野県 | 271所 |
| 岐阜県 | 220所 |
| 静岡県 | 313所 |
| 愛知県 | 471所 |
| 三重県 | 235所 |
| 滋賀県 | 119所 |
| 京都府 | 211所 |
| 大阪府 | 592所 |
| 兵庫県 | 468所 |
| 奈良県 | 138所 |
| 和歌山県 | 121所 |
| 鳥取県 | 54所 |
| 島根県 | 108所 |
| 岡山県 | 247所 |
| 広島県 | 520所 |
| 山口県 | 154所 |
| 徳島県 | 100所 |
| 香川県 | 136所 |
| 愛媛県 | 180所 |
| 高知県 | 73所 |
| 福岡県 | 429所 |
| 佐賀県 | 74所 |
| 長崎県 | 205所 |
| 熊本県 | 188所 |
| 大分県 | 131所 |
| 宮崎県 | 119所 |
| 鹿児島県 | 192所 |
| 沖縄県 | 74所 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都、大阪府、埼玉県、愛知県、北海道です。
ただし上位の差が小さいため、濃淡はゆるやかです。
淡いのは鳥取県、高知県、沖縄県でした。
47都道府県の平均は253.3所、中央値は207所です。
東京都の664所は平均の2.6倍にとどまります。
上位3都府県で15.5パーセント、1位と47位で12.3倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 短期入所生活介護事業所数(所) | 地方 | 人口10万人あたりの短期入所生活介護事業所数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 664 | 関東 | 4.71 |
| 2 | 大阪府 | 592 | 近畿 | 6.76 |
| 3 | 埼玉県 | 587 | 関東 | 8.01 |
| 4 | 千葉県 | 539 | 関東 | 8.61 |
| 5 | 広島県 | 520 | 中国 | 18.99 |
| 6 | 神奈川県 | 516 | 関東 | 5.59 |
| 7 | 愛知県 | 471 | 中部 | 6.30 |
| 8 | 兵庫県 | 468 | 近畿 | 8.72 |
| 9 | 北海道 | 457 | 北海道 | 8.97 |
| 10 | 福岡県 | 429 | 九州 | 8.41 |
| 11 | 新潟県 | 377 | 中部 | 17.73 |
| 12 | 茨城県 | 344 | 関東 | 12.18 |
| 13 | 秋田県 | 313 | 東北 | 34.25 |
| 13 | 静岡県 | 313 | 中部 | 8.80 |
| 15 | 長野県 | 271 | 中部 | 13.52 |
| 16 | 群馬県 | 255 | 関東 | 13.41 |
| 17 | 岡山県 | 247 | 中国 | 13.37 |
| 18 | 宮城県 | 239 | 東北 | 10.56 |
| 19 | 三重県 | 235 | 近畿 | 13.61 |
| 19 | 栃木県 | 235 | 関東 | 12.39 |
| 21 | 岐阜県 | 220 | 中部 | 11.39 |
| 22 | 福島県 | 216 | 東北 | 12.22 |
| 23 | 京都府 | 211 | 近畿 | 8.32 |
| 24 | 岩手県 | 207 | 東北 | 17.80 |
| 25 | 長崎県 | 205 | 九州 | 16.18 |
| 26 | 鹿児島県 | 192 | 九州 | 12.40 |
| 27 | 熊本県 | 188 | 九州 | 11.00 |
| 28 | 愛媛県 | 180 | 四国 | 13.94 |
| 29 | 青森県 | 160 | 東北 | 13.51 |
| 30 | 山口県 | 154 | 中国 | 11.86 |
| 31 | 山形県 | 147 | 東北 | 14.33 |
| 32 | 奈良県 | 138 | 近畿 | 10.65 |
| 33 | 香川県 | 136 | 四国 | 14.69 |
| 34 | 山梨県 | 133 | 中部 | 16.71 |
| 35 | 富山県 | 132 | 中部 | 13.11 |
| 36 | 大分県 | 131 | 九州 | 11.95 |
| 37 | 石川県 | 122 | 中部 | 11.00 |
| 38 | 和歌山県 | 121 | 近畿 | 13.57 |
| 39 | 宮崎県 | 119 | 九州 | 11.42 |
| 39 | 滋賀県 | 119 | 近畿 | 8.46 |
| 39 | 福井県 | 119 | 中部 | 15.99 |
| 42 | 島根県 | 108 | 中国 | 16.62 |
| 43 | 徳島県 | 100 | 四国 | 14.39 |
| 44 | 沖縄県 | 74 | 九州 | 5.04 |
| 44 | 佐賀県 | 74 | 九州 | 9.31 |
| 46 | 高知県 | 73 | 四国 | 10.96 |
| 47 | 鳥取県 | 54 | 中国 | 10.06 |
このグラフについての豆知識
ショートステイとは
短期入所生活介護は、介護を受けている人が短期間だけ施設に入所するサービスです。
介護をする家族が休息をとったり、急な用事に対応したりするために使われます。
介護保険の指定を受けた事業所の数で、規模は問いません。
当サイトではデイサービスや訪問介護の事業所数も別の記事で扱っています。
秋田県が2位に1.8倍差
人口10万人あたりでは秋田県34.25所。
2位の広島県18.99所に1.8倍の差をつけています。
秋田県は高齢化率が全国で最も高い県として知られます。
介護を必要とする人の多さが、施設の密度に表れていると考えられます。
数字は2023年のものです。
10年前とくらべると
全国の短期入所生活介護事業所数は、2013年の8,630所から2023年の11,905所へ、この10年でおよそ38%増えました。
10年前も先頭は東京都です。
顔ぶれは変わりませんでした。
県別では千葉県の65%増が最大です。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
短期入所生活介護事業所数の順位で探してみます。
最も似ていたのは【特別養護老人ホーム】全国8,548施設、有料老人ホームの半分以下(順位相関0.96)です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.67)です。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た短期入所生活介護事業所数
| 地方 | 最も多い(所) | 最も少ない(所) |
|---|---|---|
| 東北 | 秋田県 313 | 山形県 147 |
| 関東 | 東京都 664 | 栃木県 235 |
| 中部 | 愛知県 471 | 福井県 119 |
| 近畿 | 大阪府 592 | 滋賀県 119 |
| 中国 | 広島県 520 | 鳥取県 54 |
| 四国 | 愛媛県 180 | 高知県 73 |
| 九州 | 福岡県 429 | 沖縄県 74 |
まとめ
ショートステイの数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で664所、最も少ない鳥取県で54所でした。
1位と2位の差は72所です。
短期入所生活介護事業所数をどう数えているかについて、3つ補っておきます。
1つ目は、短期入所生活介護の事業所に限った数であること。
2つ目は、事業所の規模は問わないこと。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは秋田県34.25所が1位、東京都4.71所が47位で7.3倍の開き。
秋田県は2位にも1.8倍の差をつけています。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の26.4パーセントで最多、人口10万人あたりでは東北6県が15.4所で最多でした。
デイサービスや訪問介護事業所の数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードJ230171(短期入所生活介護事業所数)の2023年の値。人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードJ230171(短期入所生活介護事業所数)の2023年の値。
人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
