病院や診療所で払う自己負担分に、1世帯あたり年間いくらかかっているのでしょうか。
地域によってどれくらい違うのか比べます。
このランキングは、総務省統計局の「家計調査」をもとにしています。
2023年から2025年までの3年間の平均を使い、医科の診療代として払った金額を都道府県ごとに見ていきます。
全国平均は45,408円、中央値は45,230円。
最も支出額が多い東京都は56,859円で、最も少ない県の34,992円との差は21,867円です。
金額を比べると、約1.6倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
45,408円
1世帯当たりの医科診療代への支出(2023年〜2025年平均)
最も多い 東京都
56,859円
最も少ない 高知県
34,992円
医科の診療代が多い上位5都府県
医科の診療代が多い上位5都府県です。
東京都は56,859円、埼玉県は55,359円、愛知県は52,972円でした。
1位と2位の差は1,500円です。
4位は広島県で52,151円、5位は京都府で51,911円。
上位5はいずれも47都道府県の平均45,408円を上回りました。
1位の東京都は平均を11,451円上回りました。
中央値の45,230円と比べると11,629円高く、平均に対する比では1.25倍にあたります。
6位以下は兵庫県で51,641円、奈良県で51,620円、福岡県で51,484円と続きました。
2位と3位の差は2,387円、3位と4位の差は821円。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は427円でした。
1位から5位までの幅は4,948円、1位から8位までの幅は5,375円でした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
東京都は歯科診療代への支出でも6位に入っています。
全国の値は45,408円で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は東京都の5万6,859円。
2位の埼玉県5万5,359円とは1.03倍の差で、ほぼ並んでいます。
歯科の診療代と並べて見ます
ここからは統計から離れて、この結果をどう読むかを考えてみます。
以下は確かめられた事実ではなく、ほかの指標と突き合わせて立てた推測です。
歯科診療代への支出で並べ替えると、順位が変わります。
1位は埼玉県の44,201、2位は愛知県の36,205、3位は神奈川県の33,740。
4位以下は千葉県、福井県と続きます。
逆に下位は和歌山県が11,191、沖縄県が10,753。
埼玉県と沖縄県では4.11倍の開きです。
1.6倍。
この記事でくらべた24品目のなかで、最も差が小さい項目です。
理由は制度にあります。
医科の診療代は保険が使え、自己負担の割合は全国どこでも同じです。
診療報酬の点数も全国一律で決まっています。
同じ治療なら、住む場所で値段は変わりません。
全国平均は年4万5,408円。
設備器具に次いで大きな項目で、歯科の診療代2万1,396円の2倍にあたります。
残る1.6倍の差は、どれだけ通ったかの違いです。
地方別では近畿4万9,226円が1位、四国4万1,739円が最下位。
このあと見る歯科は4.1倍、人間ドックは9.2倍まで開きます。
自己負担の比重が上がるほど、地域差は大きくなります。
地方ごとに県の平均を出すと、近畿7府県が49,226円で最も高く、四国4県が41,739円で最も低くなります。
関東7都県48,666円と中国5県45,456円がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
医科の診療代が少ない下位5県
医科の診療代が少ない下位5県です。
47位の高知県は34,992円、46位の新潟県は35,243円、45位の沖縄県は37,268円でした。
1位の東京都とは21,867円の差があります。
44位は石川県で38,282円、43位は秋田県で38,941円、42位は鳥取県で39,001円と続きます。
最も少ない県は3万4,992円。
上位の県との開きは1.6倍にとどまりました。
47都道府県の中央値は45,230円、平均は45,408円です。
47位の高知県は平均を10,416円下回りました。
47位の高知県は1位の東京都の61.5パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.62倍の開きです。
46位との差は251円、45位との差は2,276円。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも4,009円しかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均45,408円を下回りました。
47位から43位までの幅は3,949円です。
高知県は歯科診療代への支出では中位位です。
全国の値は45,408円なので、47位はこれを10,416円下回っています。
地図で見る
| 項目 | 1世帯当たりの医科診療代への支出 |
|---|---|
| 北海道 | 44,267円 |
| 青森県 | 41,864円 |
| 岩手県 | 46,144円 |
| 宮城県 | 41,605円 |
| 秋田県 | 38,941円 |
| 山形県 | 47,314円 |
| 福島県 | 42,219円 |
| 茨城県 | 49,471円 |
| 栃木県 | 48,409円 |
| 群馬県 | 39,893円 |
| 埼玉県 | 55,359円 |
| 千葉県 | 40,361円 |
| 東京都 | 56,859円 |
| 神奈川県 | 50,311円 |
| 新潟県 | 35,243円 |
| 富山県 | 40,432円 |
| 石川県 | 38,282円 |
| 福井県 | 40,243円 |
| 山梨県 | 46,306円 |
| 長野県 | 47,356円 |
| 岐阜県 | 44,787円 |
| 静岡県 | 50,118円 |
| 愛知県 | 52,972円 |
| 三重県 | 49,224円 |
| 滋賀県 | 51,332円 |
| 京都府 | 51,911円 |
| 大阪府 | 45,342円 |
| 兵庫県 | 51,641円 |
| 奈良県 | 51,620円 |
| 和歌山県 | 43,510円 |
| 鳥取県 | 39,001円 |
| 島根県 | 40,977円 |
| 岡山県 | 47,957円 |
| 広島県 | 52,151円 |
| 山口県 | 47,194円 |
| 徳島県 | 43,366円 |
| 香川県 | 48,070円 |
| 愛媛県 | 40,527円 |
| 高知県 | 34,992円 |
| 福岡県 | 51,484円 |
| 佐賀県 | 45,003円 |
| 長崎県 | 40,076円 |
| 熊本県 | 45,230円 |
| 大分県 | 43,879円 |
| 宮崎県 | 42,579円 |
| 鹿児島県 | 51,109円 |
| 沖縄県 | 37,268円 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで埼玉県、愛知県、広島県、京都府が続きます。
淡いのは高知県、新潟県、沖縄県でした。
47都道府県の平均は45,408円、中央値は45,230円です。
東京都の56,859円は平均を11,451円上回ります。
1位と47位の差は21,867円、倍率にすると1.62倍でした。
歯科診療代への支出で並べ替えると埼玉県が44,201で最も高く、開きは4.11倍になります。
主指標で1位の東京都は歯科診療代への支出では6位、歯科診療代への支出で1位の埼玉県は主指標では2位でした。
| 順位 | 都道府県 | 1世帯当たりの医科診療代への支出(円) | 地方 | 歯科診療代への支出 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 56859 | 関東 | 31428 |
| 2 | 埼玉県 | 55359 | 関東 | 44201 |
| 3 | 愛知県 | 52972 | 中部 | 36205 |
| 4 | 広島県 | 52151 | 中国 | 25191 |
| 5 | 京都府 | 51911 | 近畿 | 19023 |
| 6 | 兵庫県 | 51641 | 近畿 | 18757 |
| 7 | 奈良県 | 51620 | 近畿 | 20102 |
| 8 | 福岡県 | 51484 | 九州 | 21935 |
| 9 | 滋賀県 | 51332 | 近畿 | 23291 |
| 10 | 鹿児島県 | 51109 | 九州 | 18013 |
| 11 | 神奈川県 | 50311 | 関東 | 33740 |
| 12 | 静岡県 | 50118 | 中部 | 28282 |
| 13 | 茨城県 | 49471 | 関東 | 16383 |
| 14 | 三重県 | 49224 | 近畿 | 16330 |
| 15 | 栃木県 | 48409 | 関東 | 19115 |
| 16 | 香川県 | 48070 | 四国 | 29043 |
| 17 | 岡山県 | 47957 | 中国 | 21544 |
| 18 | 長野県 | 47356 | 中部 | 17134 |
| 19 | 山形県 | 47314 | 東北 | 23031 |
| 20 | 山口県 | 47194 | 中国 | 22918 |
| 21 | 山梨県 | 46306 | 中部 | 23225 |
| 22 | 岩手県 | 46144 | 東北 | 22072 |
| 23 | 大阪府 | 45342 | 近畿 | 19084 |
| 24 | 熊本県 | 45230 | 九州 | 25077 |
| 25 | 佐賀県 | 45003 | 九州 | 17823 |
| 26 | 岐阜県 | 44787 | 中部 | 19799 |
| 27 | 北海道 | 44267 | 北海道 | 24024 |
| 28 | 大分県 | 43879 | 九州 | 14077 |
| 29 | 和歌山県 | 43510 | 近畿 | 11191 |
| 30 | 徳島県 | 43366 | 四国 | 14752 |
| 31 | 宮崎県 | 42579 | 九州 | 12129 |
| 32 | 福島県 | 42219 | 東北 | 11476 |
| 33 | 青森県 | 41864 | 東北 | 15235 |
| 34 | 宮城県 | 41605 | 東北 | 25391 |
| 35 | 島根県 | 40977 | 中国 | 20897 |
| 36 | 愛媛県 | 40527 | 四国 | 15556 |
| 37 | 富山県 | 40432 | 中部 | 17474 |
| 38 | 千葉県 | 40361 | 関東 | 32625 |
| 39 | 福井県 | 40243 | 中部 | 32232 |
| 40 | 長崎県 | 40076 | 九州 | 18578 |
| 41 | 群馬県 | 39893 | 関東 | 19737 |
| 42 | 鳥取県 | 39001 | 中国 | 16665 |
| 43 | 秋田県 | 38941 | 東北 | 22094 |
| 44 | 石川県 | 38282 | 中部 | 24052 |
| 45 | 沖縄県 | 37268 | 九州 | 10753 |
| 46 | 新潟県 | 35243 | 中部 | 14607 |
| 47 | 高知県 | 34992 | 四国 | 19332 |
このグラフについての豆知識
値段が全国一律の項目
医科の診療代は全国平均で年4万5,408円。
歯科は別の項目に入ります。
県庁所在市の数字であること
家計調査の品目別のデータは、各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で集められています。
県全体の平均ではないので、県内でも地域によって事情は違うはずです。
1年ごとの数字は標本のばらつきで動くため、この記事では2023年から2025年の3か年平均を当サイトで計算しました。
対象は二人以上の世帯です。
ひとり暮らしの世帯は含まれていません。
数字の散らばり
1位の東京都は56,859円、47位の高知県は34,992円。
差は21,867円、倍率にすると1.62倍です。
中央値は45,230円、平均は45,408円でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では178円の差でした。
歯科診療代への支出で並べ替えると開きは4.11倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
地方のなかで見た1世帯当たりの医科診療代への支出
| 地方 | 最も多い(円) | 最も少ない(円) |
|---|---|---|
| 東北 | 山形県 47314 | 秋田県 38941 |
| 関東 | 東京都 56859 | 群馬県 39893 |
| 中部 | 愛知県 52972 | 新潟県 35243 |
| 近畿 | 京都府 51911 | 和歌山県 43510 |
| 中国 | 広島県 52151 | 鳥取県 39001 |
| 四国 | 香川県 48070 | 高知県 34992 |
| 九州 | 福岡県 51484 | 沖縄県 37268 |
まとめ
1世帯が1年間に払う医科の診療代を47都道府県で比べると、最も高い東京都で56,859円、最も低い高知県で34,992円でした。
その差は21,867円、倍率にすると1.62倍です。
47都道府県の中央値は45,230円、平均は45,408円でした。
全国の値は45,408円です。
歯科診療代への支出で並べ替えると開きは4.11倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では6位に位置します。
読むときの注意点を3つ挙げます。
1つ目は、県庁所在市で調べた数字であること。
2つ目は、歯科は別の項目であること。
3つ目は2025年の数字であることです。
歯科診療代への支出では埼玉県が44,201で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では6位でした。
地方ごとの平均では近畿7府県が49,226円で最も高く、四国4県が41,739円で最も低くなりました。
歯科の診療代や人間ドックの受診料とあわせて読んでみてください。
1位の東京都と2位の埼玉県の差は1,500円で、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
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出典
- 統計名: 家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)
- 調査年: 2023年〜2025年平均
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html
- 備考: 病院や診療所で払った自己負担分への支出。歯科は別の項目になる。数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均であり、県全体の平均ではない。2023年から2025年の3か年平均を当サイトで計算した
注記: 病院や診療所で払った自己負担分への支出。
歯科は別の項目になる。
数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均であり、県全体の平均ではない。
2023年から2025年の3か年平均を当サイトで計算した
