老人クラブは、高齢の人が集まって趣味や運動、地域の活動をする組織です。
市町村や社会福祉協議会が支えていることが多く、全国で7万7,596クラブにのぼります。
今回は47都道府県の老人クラブ数を、2023年の総務省統計局「社会・人口統計体系」のデータを使って比べました。
全国77,596クラブのうち、愛知県が4,163クラブで1位、大阪府が3,951クラブで2位。
差は1.05倍しかありません。
人口の多い都府県が上位に並びます。
47都道府県の単純平均
1,651クラブ
老人クラブ数(2023年)
最も多い 愛知県
4,163クラブ
最も少ない 鳥取県
597クラブ
老人クラブが多い5都道府県
老人クラブが多い上位5都道府県です。
愛知県は4,163クラブ、大阪府は3,951クラブ、兵庫県は3,870クラブ、福岡県は3,779クラブ、東京都は3,194クラブでした。
愛知県は2位の大阪府の1.05倍で、上位は接近しています。
6位以下は神奈川県3,060クラブ、北海道3,044クラブ、埼玉県2,440クラブと続きます。
上位3府県で全国の15.4パーセント、上位5都道府県で24.4パーセント、上位10都道府県で41.3パーセント。
1位のシェアは5.4パーセントにとどまります。
人口あたりでは東京都が最下位まで落ちます
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
老人クラブ数の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
人口10万人あたりで割り直すと、大都市が一斉に下位へ落ちます。
1位は富山県の156.1クラブ、2位は和歌山県153.2クラブ、3位は秋田県135.2クラブ。
4位は島根県134.6クラブ、5位は佐賀県121.3クラブと続きます。
逆に人口あたりの下位は東京都22.5クラブ、神奈川県33.2クラブ、埼玉県33.3クラブ、千葉県36.7クラブ。
首都圏が4つ並びます。
富山県と東京都では6.9倍の開きです。
実数5位の東京都は人口あたりでは47位、実数2位の大阪府は41位まで落ちます。
この一連の記事のなかでも、はっきりと逆転する指標です。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、中国5県が104.1クラブで最も多く、関東7都県が47.4クラブで最も少なくなります。
四国4県99.3クラブ、九州・沖縄8県97.1クラブと続きました。
老人クラブは町内会や自治会と結びついて置かれることが多いとされます。
地域のつながりが残っている土地ほど数が多くなると考えられますが、この統計から運営の中身までは分かりません。
実数で見ると順位は変わる
老人クラブが少ない5県
老人クラブが少ない下位5県です。
高知県は597クラブ、鳥取県は597クラブ、沖縄県は642クラブ、徳島県は698クラブ、山形県は814クラブでした。
愛知県の4,163クラブとは7.0倍の差があります。
7.0倍という開きは、この一連の記事のなかでは小さいほうです。
老人クラブは地区ごとに置かれることが多く、人口の差ほどには数が開かないと考えられます。
47都道府県の中央値は1,348クラブ。
平均は1,651クラブなので、平均が中央値の1.2倍です。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、関東が最も大きくなります。
関東7都県が全国の20.0パーセント、中部9県が19.4パーセント、近畿7府県が18.3パーセント、九州・沖縄8県が16.2パーセントと続きます。
少ないほうは東北6県が9.1パーセント、中国5県が8.5パーセント、四国4県が4.5パーセント、北海道が3.9パーセントでした。
上位4地方が16パーセントから20パーセントに収まり、地方どうしの差が小さい指標です。
人口10万人あたりの平均で見ると順番はほぼ逆になります。
中国5県が104.1クラブで1位、四国4県が99.3クラブで2位、九州・沖縄8県が97.1クラブで3位。
関東7都県は47.4クラブで最下位でした。
地図で見る
| 項目 | 老人クラブ数 |
|---|---|
| 北海道 | 3,044クラブ |
| 青森県 | 1,120クラブ |
| 岩手県 | 1,384クラブ |
| 宮城県 | 1,200クラブ |
| 秋田県 | 1,213クラブ |
| 山形県 | 814クラブ |
| 福島県 | 1,351クラブ |
| 茨城県 | 1,845クラブ |
| 栃木県 | 1,277クラブ |
| 群馬県 | 1,376クラブ |
| 埼玉県 | 2,440クラブ |
| 千葉県 | 2,293クラブ |
| 東京都 | 3,194クラブ |
| 神奈川県 | 3,060クラブ |
| 新潟県 | 1,593クラブ |
| 富山県 | 1,556クラブ |
| 石川県 | 1,279クラブ |
| 福井県 | 880クラブ |
| 山梨県 | 925クラブ |
| 長野県 | 1,251クラブ |
| 岐阜県 | 1,861クラブ |
| 静岡県 | 1,573クラブ |
| 愛知県 | 4,163クラブ |
| 三重県 | 1,147クラブ |
| 滋賀県 | 863クラブ |
| 京都府 | 1,771クラブ |
| 大阪府 | 3,951クラブ |
| 兵庫県 | 3,870クラブ |
| 奈良県 | 1,286クラブ |
| 和歌山県 | 1,348クラブ |
| 鳥取県 | 597クラブ |
| 島根県 | 864クラブ |
| 岡山県 | 2,216クラブ |
| 広島県 | 1,895クラブ |
| 山口県 | 1,059クラブ |
| 徳島県 | 698クラブ |
| 香川県 | 1,052クラブ |
| 愛媛県 | 1,145クラブ |
| 高知県 | 597クラブ |
| 福岡県 | 3,779クラブ |
| 佐賀県 | 956クラブ |
| 長崎県 | 1,500クラブ |
| 熊本県 | 1,896クラブ |
| 大分県 | 1,191クラブ |
| 宮崎県 | 877クラブ |
| 鹿児島県 | 1,704クラブ |
| 沖縄県 | 642クラブ |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは愛知県、大阪府、兵庫県、福岡県、東京都です。
人口の分布に近い地図になります。
淡いのは高知県、鳥取県、沖縄県、徳島県、山形県でした。
47都道府県の平均は1,651クラブ、中央値は1,348クラブです。
愛知県の4,163クラブは平均の2.5倍にあたります。
上位3府県で15.4パーセント、1位と47位で7.0倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 老人クラブ数(クラブ) | 地方 | 人口10万人あたりの老人クラブ数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 愛知県 | 4163 | 中部 | 55.8 |
| 2 | 大阪府 | 3951 | 近畿 | 45.12 |
| 3 | 兵庫県 | 3870 | 近畿 | 72.51 |
| 4 | 福岡県 | 3779 | 九州 | 74.21 |
| 5 | 東京都 | 3194 | 関東 | 22.53 |
| 6 | 神奈川県 | 3060 | 関東 | 33.17 |
| 7 | 北海道 | 3044 | 北海道 | 60.36 |
| 8 | 埼玉県 | 2440 | 関東 | 33.28 |
| 9 | 千葉県 | 2293 | 関東 | 36.68 |
| 10 | 岡山県 | 2216 | 中国 | 121.03 |
| 11 | 熊本県 | 1896 | 九州 | 111.73 |
| 12 | 広島県 | 1895 | 中国 | 69.82 |
| 13 | 岐阜県 | 1861 | 中部 | 97.13 |
| 14 | 茨城県 | 1845 | 関東 | 65.75 |
| 15 | 京都府 | 1771 | 近畿 | 70.28 |
| 16 | 鹿児島県 | 1704 | 九州 | 111.23 |
| 17 | 新潟県 | 1593 | 中部 | 75.89 |
| 18 | 静岡県 | 1573 | 中部 | 44.6 |
| 19 | 富山県 | 1556 | 中部 | 156.07 |
| 20 | 長崎県 | 1500 | 九州 | 119.81 |
| 21 | 岩手県 | 1384 | 東北 | 120.87 |
| 22 | 群馬県 | 1376 | 関東 | 72.8 |
| 23 | 福島県 | 1351 | 東北 | 77.51 |
| 24 | 和歌山県 | 1348 | 近畿 | 153.18 |
| 25 | 奈良県 | 1286 | 近畿 | 100.08 |
| 26 | 石川県 | 1279 | 中部 | 116.48 |
| 27 | 栃木県 | 1277 | 関東 | 67.75 |
| 28 | 長野県 | 1251 | 中部 | 62.96 |
| 29 | 秋田県 | 1213 | 東北 | 135.23 |
| 30 | 宮城県 | 1200 | 東北 | 53.38 |
| 31 | 大分県 | 1191 | 九州 | 109.77 |
| 32 | 三重県 | 1147 | 近畿 | 67.04 |
| 33 | 愛媛県 | 1145 | 四国 | 89.73 |
| 34 | 青森県 | 1120 | 東北 | 96.14 |
| 35 | 山口県 | 1059 | 中国 | 82.67 |
| 36 | 香川県 | 1052 | 四国 | 114.72 |
| 37 | 佐賀県 | 956 | 九州 | 121.32 |
| 38 | 山梨県 | 925 | 中部 | 116.94 |
| 39 | 福井県 | 880 | 中部 | 119.08 |
| 40 | 宮崎県 | 877 | 九州 | 84.9 |
| 41 | 島根県 | 864 | 中国 | 134.58 |
| 42 | 滋賀県 | 863 | 近畿 | 61.55 |
| 43 | 山形県 | 814 | 東北 | 80.51 |
| 44 | 徳島県 | 698 | 四国 | 101.9 |
| 45 | 沖縄県 | 642 | 九州 | 43.79 |
| 46 | 高知県 | 597 | 四国 | 91.01 |
| 46 | 鳥取県 | 597 | 中国 | 112.43 |
このグラフについての豆知識
会員数は別の指標
この指標は老人クラブの数です。
会員の人数は別に集計されており、そちらを見るとクラブあたりの規模が分かります。
クラブの数だけでは、活動の活発さまでは読み取れません。
1クラブあたりの会員が多い県と、小さなクラブが数多くある県が混ざっています。
人口あたりで6.9倍の差
人口10万人あたりでは富山県156.1クラブ、東京都22.5クラブで6.9倍の開き。
実数の7.0倍とほぼ同じ大きさですが、上位と下位の顔ぶれは完全に入れ替わります。
実数では東京都が5位、人口あたりでは47位。
この一連の記事のなかでも、順位の落差が大きい指標です。
数字は2023年のものです。
10年前とくらべると
全国の老人クラブ数は、2013年の107,997クラブから2023年の77,596クラブへ、この10年でおよそ28%減りました。
愛知県は2013年から1位を守っています。
県別では石川県の10%減が、いちばん小さい下げ幅でした。
順位の並びがにている記事
この老人クラブ数の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。
0.91という高い相関を示したのが【1970年以前に建った住宅】全国385万6,300戸、古さでは島根県が目立つでした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(相関-0.63)でした。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た老人クラブ数
| 地方 | 最も多い(クラブ) | 最も少ない(クラブ) |
|---|---|---|
| 東北 | 岩手県 1384 | 山形県 814 |
| 関東 | 東京都 3194 | 栃木県 1277 |
| 中部 | 愛知県 4163 | 福井県 880 |
| 近畿 | 大阪府 3951 | 滋賀県 863 |
| 中国 | 岡山県 2216 | 鳥取県 597 |
| 四国 | 愛媛県 1145 | 高知県 597 |
| 九州 | 福岡県 3779 | 沖縄県 642 |
まとめ
老人クラブの数を47都道府県で比べると、最も多い愛知県で4,163クラブ、最も少ない高知県と鳥取県で597クラブでした。
1位と2位の差は1.05倍しかありません。
老人クラブ数を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、会員数は別の指標であること。
2つ目は、クラブの規模は問わず1クラブと数えること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは富山県156.1クラブが1位、東京都22.5クラブが47位。
実数5位の東京都が人口あたりで最下位まで落ちます。
地方別の人口あたり平均は中国5県104.1クラブが最多、関東7都県47.4クラブが最少でした。
高齢者の割合や民生委員の数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードG5201(老人クラブ数)の2023年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードG5201(老人クラブ数)の2023年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
