救急車が要請を受けて現場へ向かった回数を救急出動件数といいます。
運んだ人の数ではなく、出動した回数で数えます。
これが10年でどう変わったかを47都道府県で比べます。
2013年と2023年の救急出動件数を比べた変化率です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。
全国は590万9,367件から763万8,558件へ、172万9,191件増えました。
47都道府県すべてがプラスで、上位ほど増え方が大きいという読み方になります。
47都道府県の単純平均
28.0%
救急出動件数の10年変化率(2013年と2023年の比較)
最も多い 沖縄県
42.3%
最も少ない 香川県
15.8%
地図で見る10年の変化
| 項目 | 救急出動件数の10年変化率 |
|---|---|
| 北海道 | 33.4% |
| 青森県 | 27.5% |
| 岩手県 | 28.5% |
| 宮城県 | 32.0% |
| 秋田県 | 21.0% |
| 山形県 | 17.7% |
| 福島県 | 18.0% |
| 茨城県 | 36.3% |
| 栃木県 | 29.7% |
| 群馬県 | 25.4% |
| 埼玉県 | 39.8% |
| 千葉県 | 35.8% |
| 東京都 | 22.6% |
| 神奈川県 | 37.8% |
| 新潟県 | 24.4% |
| 富山県 | 37.9% |
| 石川県 | 41.5% |
| 福井県 | 29.9% |
| 山梨県 | 23.4% |
| 長野県 | 23.6% |
| 岐阜県 | 26.5% |
| 静岡県 | 27.4% |
| 愛知県 | 31.4% |
| 三重県 | 24.3% |
| 滋賀県 | 28.1% |
| 京都府 | 27.4% |
| 大阪府 | 27.8% |
| 兵庫県 | 29.8% |
| 奈良県 | 41.5% |
| 和歌山県 | 17.3% |
| 鳥取県 | 27.9% |
| 島根県 | 28.5% |
| 岡山県 | 25.3% |
| 広島県 | 26.0% |
| 山口県 | 17.2% |
| 徳島県 | 25.4% |
| 香川県 | 15.8% |
| 愛媛県 | 20.2% |
| 高知県 | 22.2% |
| 福岡県 | 31.1% |
| 佐賀県 | 26.7% |
| 長崎県 | 23% |
| 熊本県 | 27.2% |
| 大分県 | 27.2% |
| 宮崎県 | 32.1% |
| 鹿児島県 | 30.6% |
| 沖縄県 | 42.3% |
| 項目 | 全国の救急出動件数 |
|---|---|
| 2013年 | 5,909,367% |
| 2014年 | 5,984,921% |
| 2015年 | 6,054,815% |
| 2016年 | 6,209,964% |
| 2017年 | 6,342,147% |
| 2018年 | 6,605,213% |
| 2019年 | 6,639,767% |
| 2020年 | 5,933,277% |
| 2021年 | 6,193,581% |
| 2022年 | 7,229,572% |
| 2023年 | 7,638,558% |
日本地図で見ると、色が濃く出る(増え方が大きい)のは沖縄県と北陸、奈良県、首都圏、北海道です。
淡い(増え方が小さい)のは四国と山口県、和歌山県、東北の一部でした。
47都道府県の単純平均はプラス28.01パーセント、中央値はプラス27.42パーセントです。
全国値のプラス29.26パーセントに近い水準になりました。
35パーセント以上増えたのは8都県、20パーセント未満にとどまったのは5県。
減った県はありませんでした。
| 順位 | 都道府県 | 救急出動件数の10年変化率(%) | 地方 | 2023年の救急出動件数 | 2013年の救急出動件数 | 10年間の増減数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 沖縄県 | 42.32 | 九州 | 97749 | 68683 | 29066 |
| 2 | 石川県 | 41.53 | 中部 | 55982 | 39555 | 16427 |
| 3 | 奈良県 | 41.5 | 近畿 | 90390 | 63882 | 26508 |
| 4 | 埼玉県 | 39.78 | 関東 | 438761 | 313894 | 124867 |
| 5 | 富山県 | 37.86 | 中部 | 52970 | 38422 | 14548 |
| 6 | 神奈川県 | 37.82 | 関東 | 594883 | 431641 | 163242 |
| 7 | 茨城県 | 36.31 | 関東 | 163049 | 119614 | 43435 |
| 8 | 千葉県 | 35.77 | 関東 | 399659 | 294367 | 105292 |
| 9 | 北海道 | 33.44 | 北海道 | 312477 | 234162 | 78315 |
| 10 | 宮崎県 | 32.08 | 九州 | 55111 | 41726 | 13385 |
| 11 | 宮城県 | 31.95 | 東北 | 130226 | 98694 | 31532 |
| 12 | 愛知県 | 31.42 | 中部 | 419704 | 319349 | 100355 |
| 13 | 福岡県 | 31.08 | 九州 | 309439 | 236061 | 73378 |
| 14 | 鹿児島県 | 30.62 | 九州 | 99484 | 76165 | 23319 |
| 15 | 福井県 | 29.92 | 中部 | 34379 | 26462 | 7917 |
| 16 | 兵庫県 | 29.84 | 近畿 | 340738 | 262428 | 78310 |
| 17 | 栃木県 | 29.65 | 関東 | 98776 | 76187 | 22589 |
| 18 | 島根県 | 28.52 | 中国 | 36554 | 28442 | 8112 |
| 19 | 岩手県 | 28.45 | 東北 | 59272 | 46144 | 13128 |
| 20 | 滋賀県 | 28.11 | 近畿 | 75766 | 59143 | 16623 |
| 21 | 鳥取県 | 27.86 | 中国 | 30887 | 24157 | 6730 |
| 22 | 大阪府 | 27.76 | 近畿 | 690073 | 540127 | 149946 |
| 23 | 青森県 | 27.47 | 東北 | 60197 | 47223 | 12974 |
| 24 | 京都府 | 27.42 | 近畿 | 166500 | 130675 | 35825 |
| 25 | 静岡県 | 27.41 | 中部 | 195785 | 153670 | 42115 |
| 26 | 熊本県 | 27.2 | 九州 | 103745 | 81561 | 22184 |
| 27 | 大分県 | 27.16 | 九州 | 64204 | 50491 | 13713 |
| 28 | 佐賀県 | 26.74 | 九州 | 43880 | 34621 | 9259 |
| 29 | 岐阜県 | 26.54 | 中部 | 104083 | 82256 | 21827 |
| 30 | 広島県 | 26.04 | 中国 | 156805 | 124407 | 32398 |
| 31 | 群馬県 | 25.41 | 関東 | 108191 | 86273 | 21918 |
| 32 | 徳島県 | 25.36 | 四国 | 40753 | 32510 | 8243 |
| 33 | 岡山県 | 25.31 | 中国 | 104564 | 83446 | 21118 |
| 34 | 新潟県 | 24.44 | 中部 | 120057 | 96476 | 23581 |
| 35 | 三重県 | 24.27 | 近畿 | 112538 | 90560 | 21978 |
| 36 | 長野県 | 23.6 | 中部 | 112958 | 91389 | 21569 |
| 37 | 山梨県 | 23.41 | 中部 | 46989 | 38076 | 8913 |
| 38 | 長崎県 | 23.0 | 九州 | 76134 | 61896 | 14238 |
| 39 | 東京都 | 22.63 | 関東 | 924100 | 753592 | 170508 |
| 40 | 高知県 | 22.23 | 四国 | 46822 | 38306 | 8516 |
| 41 | 秋田県 | 20.96 | 東北 | 48413 | 40025 | 8388 |
| 42 | 愛媛県 | 20.21 | 四国 | 79305 | 65971 | 13334 |
| 43 | 福島県 | 17.98 | 東北 | 94290 | 79918 | 14372 |
| 44 | 山形県 | 17.69 | 東北 | 50228 | 42678 | 7550 |
| 45 | 和歌山県 | 17.3 | 近畿 | 58884 | 50200 | 8684 |
| 46 | 山口県 | 17.23 | 中国 | 78419 | 66895 | 11524 |
| 47 | 香川県 | 15.84 | 四国 | 54385 | 46947 | 7438 |
地方別に見る10年の変化
地方別に平均を出すと、北海道が最も大きくなります。
北海道がプラス33.44パーセント、関東7都県がプラス32.48パーセント、九州・沖縄8県がプラス30.03パーセント、中部9県がプラス29.57パーセント、近畿7府県がプラス28.03パーセントと続きます。
増え方が小さいほうは中国5県がプラス24.99パーセント、東北6県がプラス24.08パーセント、四国4県がプラス20.91パーセントでした。
北海道と四国では12.53ポイントの差があります。
8地方すべてがプラス20パーセントを超えています。
最も小さい四国4県でも10年で2割増えました。
関東7都県のプラス32.48パーセントは、埼玉県プラス39.78パーセント、神奈川県プラス37.82パーセント、茨城県プラス36.31パーセントが引き上げた結果です。
人口の多い地方で出動がとくに増えています。
増え方が大きかった5都県
増え方が大きかった上位5都県です。
沖縄県はプラス42.32パーセント、石川県はプラス41.53パーセント、奈良県はプラス41.50パーセント、埼玉県はプラス39.78パーセント、富山県はプラス37.86パーセントでした。
沖縄県は68,683件から97,749件へ29,066件増えています。
6位以下は神奈川県プラス37.82パーセント、茨城県プラス36.31パーセント、千葉県プラス35.77パーセントと続きます。
35パーセント以上増えたのは8都県。
件数そのものが最も多いのは東京都の924,100件です。
救急車の数より、出動の回数のほうが速く増えています
ここからは統計を離れて、10年間の救急出動件数の変化の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
救急車の台数を比べた記事と並べると、増え方の差がはっきりします。
同じころの10年で救急自動車の台数はプラス8.60パーセントでした。
出動件数はプラス29.26パーセント。
出動の伸びは台数の3.4倍です。
1台あたりの出動件数を出すと、2013年は5,909,367件を6,073台で割って973件、2023年は7,638,558件を6,591台で割って1,159件。
10年で186件増えた計算になります。
台数の変化率との相関はプラス0.36。
台数が増えた県で出動も増えている、という関係は弱いものでした。
出動は需要、台数は配備の都合で決まるので、動き方がちがうのは自然です。
県ごとの相関を見ると、人口増減率とはプラス0.49、外国人人口の変化率とはプラス0.49、65歳以上人口割合とはマイナス0.46。
ここでも高齢化が進んだ県ほど伸びが小さいという、直感と逆の形が出ています。
救急車の記事と同じで、増えているのは人が集まっている都市部でした。
全国の推移を見ると、2019年の663万9,767件から2020年の593万3,277件へ、1年で70万6,490件減っています。
新型コロナウイルスで人の活動が止まった年です。
そこから2022年722万9,572件、2023年763万8,558件と急に戻り、10年で最も多い水準になりました。
実数で見ると景色が変わります。
10年で増えた件数がいちばん多いのは東京都のプラス170,508件、次いで神奈川県プラス163,242件、大阪府プラス149,946件。
率では上位に入らない東京都が、件数では最も大きく増えています。
増え方が小さかった5県
増え方が小さかった下位5県です。
香川県はプラス15.84パーセント、山口県はプラス17.23パーセント、和歌山県はプラス17.30パーセント、山形県はプラス17.69パーセント、福島県はプラス17.98パーセントでした。
沖縄県のプラス42.32パーセントとは26.48ポイントの差があります。
最も小さい香川県でもプラス15.84パーセントです。
47都道府県のどこでも救急車の出動は増えました。
減った県はひとつもありません。
20パーセント未満の伸びにとどまったのは5県。
件数そのものが最も少ないのは鳥取県の30,887件で、福井県34,379件、島根県36,554件と続きます。
このグラフについての豆知識
2020年に70万件減って、3年で戻した
全国の救急出動件数は2019年の663万9,767件から2020年の593万3,277件へ、1年で70万6,490件減りました。
新型コロナウイルスで人の活動が止まった年です。
そこからの戻りは急でした。
2021年619万3,581件、2022年722万9,572件、2023年763万8,558件。
2023年は10年で最も多い水準です。
2019年と比べても15.0パーセント多くなっています。
2023年に出動が最も多いのは東京都の924,100件。
最も少ない鳥取県の30,887件とは29.9倍の開きがあります。
搬送された人数ではない
この指標は消防機関の救急自動車が出動した件数です。
運ばれた人の数ではありません。
1回の出動で複数の人を運ぶこともあります。
また、出動しても搬送しなかった場合も件数に入ります。
実際に病院へ運ばれた人の数を知るには、搬送人員という別の指標を見る必要があります。
数字は2013年と2023年の比較です。
地方のなかで見た救急出動件数の10年変化率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 31.95 | 山形県 17.69 |
| 関東 | 埼玉県 39.78 | 東京都 22.63 |
| 中部 | 石川県 41.53 | 山梨県 23.41 |
| 近畿 | 奈良県 41.5 | 和歌山県 17.3 |
| 中国 | 島根県 28.52 | 山口県 17.23 |
| 四国 | 徳島県 25.36 | 香川県 15.84 |
| 九州 | 沖縄県 42.32 | 長崎県 23.0 |
まとめ
救急車の出動件数の10年変化を比べると、最も増えた沖縄県でプラス42.32パーセント、最も小さい香川県でもプラス15.84パーセントでした。
全国は172万9,191件増、47都道府県すべてがプラスです。
10年間の救急出動件数の変化の統計を読むときの注意点は3つです。
1つ目は、搬送された人数ではなく出動の件数であること。
2つ目は、搬送しなかった出動も含むこと。
3つ目は2013年と2023年の比較であることです。
同じころの10年で救急自動車の台数はプラス8.60パーセント。
出動の伸びは台数の3.4倍で、1台あたりの出動は973件から1,159件へ増えました。
2020年に70万6,490件減ったあと、3年で2019年を上回る水準まで戻っています。
救急自動車数や出火件数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2013年と2023年の比較
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードK1210(救急出動件数)を2013年と2023年で比べた。消防機関の救急自動車が出動した件数。搬送人員ではない。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
注記: 指標コードK1210(救急出動件数)を2013年と2023年で比べた。
消防機関の救急自動車が出動した件数。
搬送人員ではない。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
