長期の療養のための病床に入院している人は、全国でどれくらいいるのでしょうか。
1日平均の在院患者数を47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の病院報告、2024年の数字。
東京都が18,702人で1位。
47都道府県の平均は4,871.8人、中央値は3,065人です。
1位と47位の間には14.6倍の開き、人口10万人あたりでは5.6倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
4,872人
療養病床の1日平均在院患者数(2024年)
最も多い 東京都
18,702人
最も少ない 鳥取県
1,278人
療養病床の入院患者が多い上位5都府県
療養病床の入院患者が多い上位5都府県です。
東京都は18,702人、大阪府は17,254人、北海道は15,424人でした。
東京都は2位の大阪府の1.08倍です。
4位は福岡県で13,912人、5位は神奈川県で11,149人。
上位5で全国の33.4パーセント、上位3で22.4パーセント、上位10で54.2パーセントでした。
1位だけで8.2パーセントを占めます。
47都道府県の平均は4,871.8人なので、1位は平均の3.8倍。
中央値の3,065人と比べると6.1倍にあたります。
6位以下は愛知県で10,842人、兵庫県で10,708人、埼玉県で9,521人と続きました。
2位と3位の差は1,830人、3位と4位の差は1,512人でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の66.6パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると35,956人。
これだけで全国の15.7パーセントにあたります。
実数は人口の多さに沿います。
1位でも全国の8.2パーセントにとどまりました。
人口あたりでは高知県が1位です
以下は、療養病床に入院している人の数にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は高知県の555.64人、2位は山口県467.53人、3位は佐賀県400.76人。
4位以下は徳島県、長崎県と続きます。
逆に人口あたりの下位は京都府115.52人、岐阜県99.53人。
高知県と岐阜県では5.6倍の開きです。
人口あたりの1位は高知県で、西日本の県が上位に並びます。
実数1位の都は人口あたりでは40位です。
療養病床は長期の療養が必要な人のための病床です。
介護施設や在宅医療との役割分担が県によって違うことが、この差の背景にあると考えられます。
当サイトの老人ホームでの死亡数や在宅介護の記事とあわせて見てみてください。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、四国4県が314人で最も多く、関東7都県が135.6人で最も少なくなります。
北海道305.8人と九州・沖縄8県290.6人がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
療養病床の入院患者が少ない下位5県
療養病床の入院患者が少ない下位5県です。
47位の鳥取県は1,278人、46位の福井県は1,391人、45位の島根県は1,419人でした。
1位の東京都とは14.6倍の差があります。
44位は香川県で1,420人、43位は和歌山県で1,464人、42位は秋田県で1,475人と続きます。
14.6倍という開きは、人口の差とおおむね同じ大きさです。
47都道府県の中央値は3,065人。
平均は4,871.8人なので、平均が中央値の1.6倍です。
47位の鳥取県は平均の26.2パーセント、中央値の41.7パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の3.0パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで8.2パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の鳥取県は、1位の東京都の6.83パーセントにあたる水準です。
46位との差は113人、45位との差は141人でした。
1位の東京都と47位の鳥取県の間には17,424人の開きがあります。
地方別に見る
療養病床の入院患者は、人口あたりでは西日本で多くなります。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の25.8パーセントで最も大きくなります。
次いで九州・沖縄8県が17.7パーセント、近畿7府県が17.2パーセント、中部9県が14.7パーセントと続きました。
少ないほうは中国5県が7.8パーセント、北海道が6.7パーセント、東北6県が5.1パーセント、四国4県が4.8パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
四国4県が314人、北海道が305.8人、九州・沖縄8県が290.6人の順に多く、最も少ないのは関東7都県が135.6人です。
地図で見る
| 項目 | 療養病床の1日平均在院患者数 |
|---|---|
| 北海道 | 15,424人 |
| 青森県 | 1,942人 |
| 岩手県 | 1,529人 |
| 宮城県 | 2,618人 |
| 秋田県 | 1,475人 |
| 山形県 | 1,808人 |
| 福島県 | 2,381人 |
| 茨城県 | 4,013人 |
| 栃木県 | 3,065人 |
| 群馬県 | 3,237人 |
| 埼玉県 | 9,521人 |
| 千葉県 | 9,386人 |
| 東京都 | 18,702人 |
| 神奈川県 | 11,149人 |
| 新潟県 | 2,608人 |
| 富山県 | 3,194人 |
| 石川県 | 2,442人 |
| 福井県 | 1,391人 |
| 山梨県 | 1,649人 |
| 長野県 | 2,452人 |
| 岐阜県 | 1,907人 |
| 静岡県 | 7,262人 |
| 愛知県 | 10,842人 |
| 三重県 | 2,924人 |
| 滋賀県 | 2,073人 |
| 京都府 | 2,911人 |
| 大阪府 | 17,254人 |
| 兵庫県 | 10,708人 |
| 奈良県 | 2,159人 |
| 和歌山県 | 1,464人 |
| 鳥取県 | 1,278人 |
| 島根県 | 1,419人 |
| 岡山県 | 3,112人 |
| 広島県 | 6,065人 |
| 山口県 | 5,989人 |
| 徳島県 | 2,680人 |
| 香川県 | 1,420人 |
| 愛媛県 | 3,350人 |
| 高知県 | 3,645人 |
| 福岡県 | 13,912人 |
| 佐賀県 | 3,158人 |
| 長崎県 | 4,862人 |
| 熊本県 | 5,552人 |
| 大分県 | 2,003人 |
| 宮崎県 | 2,279人 |
| 鹿児島県 | 5,528人 |
| 沖縄県 | 3,233人 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、北海道、福岡県、神奈川県が続きます。
淡いのは鳥取県、福井県、島根県でした。
47都道府県の平均は4,871.8人、中央値は3,065人です。
東京都の18,702人は平均の3.8倍にあたります。
上位3で22.4パーセント、1位と47位で14.6倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと高知県が555.64人で最も多く、開きは5.6倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは40位、人口あたり1位の高知県は実数では17位でした。
| 順位 | 都道府県 | 療養病床の1日平均在院患者数(人) | 地方 | 人口10万人あたりの療養病床の1日平均在院患者数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 18702 | 関東 | 131.91 |
| 2 | 大阪府 | 17254 | 近畿 | 197.03 |
| 3 | 北海道 | 15424 | 北海道 | 305.85 |
| 4 | 福岡県 | 13912 | 九州 | 273.21 |
| 5 | 神奈川県 | 11149 | 関東 | 120.86 |
| 6 | 愛知県 | 10842 | 中部 | 145.34 |
| 7 | 兵庫県 | 10708 | 近畿 | 200.64 |
| 8 | 埼玉県 | 9521 | 関東 | 129.86 |
| 9 | 千葉県 | 9386 | 関東 | 150.15 |
| 10 | 静岡県 | 7262 | 中部 | 205.9 |
| 11 | 広島県 | 6065 | 中国 | 223.47 |
| 12 | 山口県 | 5989 | 中国 | 467.53 |
| 13 | 熊本県 | 5552 | 九州 | 327.17 |
| 14 | 鹿児島県 | 5528 | 九州 | 360.84 |
| 15 | 長崎県 | 4862 | 九州 | 388.34 |
| 16 | 茨城県 | 4013 | 関東 | 143.01 |
| 17 | 高知県 | 3645 | 四国 | 555.64 |
| 18 | 愛媛県 | 3350 | 四国 | 262.54 |
| 19 | 群馬県 | 3237 | 関東 | 171.27 |
| 20 | 沖縄県 | 3233 | 九州 | 220.53 |
| 21 | 富山県 | 3194 | 中部 | 320.36 |
| 22 | 佐賀県 | 3158 | 九州 | 400.76 |
| 23 | 岡山県 | 3112 | 中国 | 169.96 |
| 24 | 栃木県 | 3065 | 関東 | 162.6 |
| 25 | 三重県 | 2924 | 近畿 | 170.89 |
| 26 | 京都府 | 2911 | 近畿 | 115.52 |
| 27 | 徳島県 | 2680 | 四国 | 391.24 |
| 28 | 宮城県 | 2618 | 東北 | 116.46 |
| 29 | 新潟県 | 2608 | 中部 | 124.25 |
| 30 | 長野県 | 2452 | 中部 | 123.4 |
| 31 | 石川県 | 2442 | 中部 | 222.4 |
| 32 | 福島県 | 2381 | 東北 | 136.6 |
| 33 | 宮崎県 | 2279 | 九州 | 220.62 |
| 34 | 奈良県 | 2159 | 近畿 | 168.02 |
| 35 | 滋賀県 | 2073 | 近畿 | 147.86 |
| 36 | 大分県 | 2003 | 九州 | 184.61 |
| 37 | 青森県 | 1942 | 東北 | 166.7 |
| 38 | 岐阜県 | 1907 | 中部 | 99.53 |
| 39 | 山形県 | 1808 | 東北 | 178.83 |
| 40 | 山梨県 | 1649 | 中部 | 208.47 |
| 41 | 岩手県 | 1529 | 東北 | 133.54 |
| 42 | 秋田県 | 1475 | 東北 | 164.44 |
| 43 | 和歌山県 | 1464 | 近畿 | 166.36 |
| 44 | 香川県 | 1420 | 四国 | 154.85 |
| 45 | 島根県 | 1419 | 中国 | 221.03 |
| 46 | 福井県 | 1391 | 中部 | 188.23 |
| 47 | 鳥取県 | 1278 | 中国 | 240.68 |
このグラフについての豆知識
医療と介護のあいだ
療養病床の在院患者は1日平均22万8,973人。
入院している人全体の2割にあたります。
長期の療養の受け皿には、療養病床のほかに介護医療院や老人保健施設があり、地域ごとにその組み合わせが違います。
病院報告という統計
病院報告は、全国のすべての病院が毎月提出する報告をまとめた統計です。
この記事は2024年の年平均を使っています。
対象は病院(病床20床以上)だけで、町の診療所は含まれていません。
また、患者数は住んでいる人ではなく病院の所在地で数えます。
県境をこえて通院・入院する人がいるため、その県の住民の受療そのものではないことに注意してください。
数字の開き
1位の東京都は18,702人、47位の鳥取県は1,278人。
両者の間には14.6倍の開きがあります。
上位3で全国の22.4パーセント、上位10で54.2パーセントを占めます。
中央値は3,065人、平均は4,871.8人です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと5.6倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
療養病床に入院している人の数の47都道府県の並びを、ほかの記事の並びと総当たりで比べました。
0.89という高い相関を示したのが【入院している人の数】1日平均113万3,196人、110人に1人でした。
最も食い違ったのは【1住宅当たり延べ面積】いちばん広い県は140平方メートル、狭い都の2.2倍(順位相関-0.75)でした。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た療養病床の1日平均在院患者数
| 地方 | 最も多い(人) | 最も少ない(人) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 2618 | 秋田県 1475 |
| 関東 | 東京都 18702 | 栃木県 3065 |
| 中部 | 愛知県 10842 | 福井県 1391 |
| 近畿 | 大阪府 17254 | 和歌山県 1464 |
| 中国 | 広島県 6065 | 鳥取県 1278 |
| 四国 | 高知県 3645 | 香川県 1420 |
| 九州 | 福岡県 13912 | 大分県 2003 |
まとめ
療養病床に入院している人の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で18,702人、最も少ない鳥取県で1,278人でした。
1位と47位の間には14.6倍の開きがあります。
上位3で全国の22.4パーセント、上位10で54.2パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は3,065人、平均は4,871.8人でした。
人口10万人あたりに直すと5.6倍の開きになります。
療養病床に入院している人の数の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、病院の所在地で数えた数字であること。
2つ目は、診療所への入院を含まないこと。
3つ目は2024年の数字であることです。
人口10万人あたりでは高知県が555.64人で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは40位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の25.8パーセントで最多、人口10万人あたりでは四国4県が314人で最多でした。
入院している人の数や在宅介護サービスの利用を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 病院報告(都道府県別)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004045422
- 備考: 2024年の療養病床の1日平均在院患者数。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 2024年の療養病床の1日平均在院患者数。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
