【切り花に使う金額】が多い県と少ない県で3.7倍、花を買う習慣に地域差

【切り花に使う金額】が多い県と少ない県で3.7倍、花を買う習慣に地域差

47都道府県で、1世帯が1年間に切り花へ使う金額を比べます。

使うのは総務省統計局の家計調査で、二人以上の世帯の令和6年の数字です。

全国平均は年間7,684円。
上位と下位では3.69倍の差がありました。
花を買うという習慣に、はっきりした地域差があります。

47都道府県の単純平均

7,829円

切り花への年間支出(令和6年(2024年))

最も多い 福島県

15,786円

最も少ない 沖縄県

4,274円

切り花への支出が多い5県

上位5都道府県の切り花への年間支出
上位5都道府県の切り花への年間支出 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)) 02,0004,0006,0008,00010,00012,00014,000福島県: 15,786円15,786円和歌山県: 11,173円11,173円山形県: 10,870円10,870円島根県: 10,853円10,853円鳥取県: 10,718円10,718円福島県和歌山県山形県島根県鳥取県
上位5都道府県の切り花への年間支出
項目切り花への年間支出
福島県15,786円
和歌山県11,173円
山形県10,870円
島根県10,853円
鳥取県10,718円
下位5都道府県の切り花への年間支出
下位5都道府県の切り花への年間支出 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)) 01,0002,0003,0004,0005,000沖縄県: 4,274円4,274円大分県: 4,675円4,675円愛媛県: 5,214円5,214円高知県: 5,214円5,214円熊本県: 5,284円5,284円沖縄県大分県愛媛県高知県熊本県
下位5都道府県の切り花への年間支出
項目切り花への年間支出
沖縄県4,274円
大分県4,675円
愛媛県5,214円
高知県5,214円
熊本県5,284円

切り花への支出が多い上位5県です。

福島県は15,786円、和歌山県は11,173円、山形県は10,870円、島根県は10,853円、鳥取県は10,718円でした。
福島県の15,786円は全国平均の2.05倍、2位の和歌山県とも1.41倍の差があります。

6位以下は岩手県9,583円、長野県9,260円、岐阜県9,230円と続きます。
1万円を超えたのは5県でした。

上位に並んだのは東北と山陰、それに紀伊半島です。
地方別でも東北6県が10,186円で最も多く、2番目の中国5県8,898円を大きく上回りました。

花を飾る習慣は、住まいの形と結びついている

ここから先は、1世帯が1年間に切り花へ使う金額がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。

切り花への支出と相関が強かったのは、意外なものでした。
持ち家住宅率がプラス0.43、1世帯当たり人員がプラス0.41です。

一方、園芸・ガーデニングの行動者率とはプラス0.31。
趣味として花を育てることと、切り花を買うことは、それほど強くは結びついていませんでした。

持ち家で、家族の人数が多い世帯ほど切り花を買っている。
この形から思い浮かぶのは、仏壇や神棚に供える花です。
家計調査の切り花には、仏花や供花も含まれます。
代々の家に住み、仏壇のある世帯が多い地域では、月に何度か花を買う習慣が続いていると考えられます。

上位に東北や山陰、紀伊半島が並ぶのも、この見方と合います。
いずれも三世代世帯の割合が高い、あるいは持ち家率の高い地域です。
福島県の持ち家住宅率は68.3パーセント、山形県は75.0パーセントでした。

逆に最下位の沖縄県4,274円は、持ち家住宅率が42.6パーセントで全国最下位の県です。
46位の大分県4,675円、45位の高知県5,214円と続きます。

ただ大阪府5,421円が45位タイに入っているように、大都市が下位に集まる形にもなっています。
集合住宅が多く、世帯人数も少ない地域では、切り花の出番が減るということでしょう。

花屋に並ぶ花束や、部屋に飾る一輪といったイメージとは、少し違う数字を見ているのかもしれません。

切り花への支出が少ない5県

切り花への支出が少ない下位5県です。

沖縄県は4,274円、大分県は4,675円、愛媛県と高知県がともに5,214円、熊本県は5,284円でした。
福島県の15,786円とは3.69倍の差があります。

下位に並んだのは九州と四国の県です。
地方別でも九州8県が6,378円、四国4県が6,294円、北海道が6,156円と、この3地方が下位に固まりました。

沖縄県の4,274円は、月あたりにすると356円ほどです。
上位の福島県は月1,300円あまりになります。

九州が下位に来るのは意外に感じられるかもしれません。
切り花の生産地としては、福岡県や熊本県、鹿児島県が国内でも上位に入ります。
作ることと買うことは、別の話ということになります。

地方別に見る切り花への支出

地方別の平均(切り花への年間支出)
地方別の平均(切り花への年間支出) 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)) 02,0004,0006,0008,00010,000北海道: 6,156円6,156円東北: 10,187円10,187円関東: 7,855円7,855円中部: 7,720円7,720円近畿: 7,931円7,931円中国: 8,898円8,898円四国: 6,294円6,294円九州: 6,378円6,378円北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(切り花への年間支出)
項目切り花への年間支出の平均
北海道6,156円
東北10,187円
関東7,855円
中部7,720円
近畿7,931円
中国8,898円
四国6,294円
九州6,378円

地方別に平均を出すと、東日本と西日本というより、東北と九州・四国で分かれます。

最も多いのは東北6県の10,186円です。
次いで中国5県が8,898円、近畿7府県が7,931円、関東7都県が7,855円、中部9県が7,720円と続きます。

少ないほうは九州8県が6,378円、四国4県が6,294円、北海道が6,156円でした。
東北と北海道では1.65倍の差があります。

東北6県は青森県7,741円から福島県15,786円まで幅がありますが、6県すべてが全国平均を上回りました。
地方全体として花を買う習慣が根づいている形です。

地図で見る切り花への支出

切り花への年間支出(令和6年(2024年))
切り花への年間支出(令和6年(2024年)) 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(総務省統計局)をもとに作成。単位は円。 北海道 6,156円青森 7,741円岩手 9,583円宮城 8,768円秋田 8,371円山形 10,870円福島 15,786円茨城 8,029円栃木 8,962円群馬 7,964円埼玉 7,274円千葉 7,523円東京 7,811円神奈川 7,422円新潟 9,056円富山 8,620円石川 6,460円福井 6,912円山梨 5,466円長野 9,260円岐阜 9,230円静岡 6,295円愛知 8,179円三重 6,938円滋賀 7,153円京都 8,532円大阪 5,421円兵庫 7,343円奈良 8,959円和歌山 11,173円鳥取 10,718円島根 10,853円岡山 9,093円広島 7,012円山口 6,816円徳島 5,551円香川 9,196円愛媛 5,214円高知 5,214円福岡 6,142円佐賀 7,963円長崎 6,646円熊本 5,284円大分 4,675円宮崎 8,961円鹿児島 7,076円沖縄 4,274円
切り花への年間支出(円)
切り花への年間支出(令和6年(2024年))
項目切り花への年間支出
北海道6,156円
青森県7,741円
岩手県9,583円
宮城県8,768円
秋田県8,371円
山形県10,870円
福島県15,786円
茨城県8,029円
栃木県8,962円
群馬県7,964円
埼玉県7,274円
千葉県7,523円
東京都7,811円
神奈川県7,422円
新潟県9,056円
富山県8,620円
石川県6,460円
福井県6,912円
山梨県5,466円
長野県9,260円
岐阜県9,230円
静岡県6,295円
愛知県8,179円
三重県6,938円
滋賀県7,153円
京都府8,532円
大阪府5,421円
兵庫県7,343円
奈良県8,959円
和歌山県11,173円
鳥取県10,718円
島根県10,853円
岡山県9,093円
広島県7,012円
山口県6,816円
徳島県5,551円
香川県9,196円
愛媛県5,214円
高知県5,214円
福岡県6,142円
佐賀県7,963円
長崎県6,646円
熊本県5,284円
大分県4,675円
宮崎県8,961円
鹿児島県7,076円
沖縄県4,274円

日本地図で見ると、色が濃く出るのは東北と山陰、それに紀伊半島です。
淡いのは九州と四国、北海道、沖縄県でした。

47都道府県の単純平均は7,829円、中央値は7,741円です。
ほぼ同じ値で、極端に外れた県は福島県だけと言ってよい分布になっています。

平均を超えたのは22県。
福島県の15,786円を除けば、上位も1万円台前半に収まります。

順位都道府県切り花への年間支出(円)地方園芸用植物への年間支出園芸用品への年間支出
1福島県15786東北44435760
2和歌山県11173近畿39054048
3山形県10870東北43275756
4島根県10853中国38165638
5鳥取県10718中国52406719
6岩手県9583東北37774270
7長野県9260中部49606457
8岐阜県9230中部29713312
9香川県9196四国48254860
10岡山県9093中国33873862
11新潟県9056中部33743649
12栃木県8962関東30464425
13宮崎県8961九州46156281
14奈良県8959近畿37664961
15宮城県8768東北28283032
16富山県8620中部39295886
17京都府8532近畿19892020
18秋田県8371東北37424102
19愛知県8179中部33363093
20茨城県8029関東47567330
21群馬県7964関東43375435
22佐賀県7963九州43485028
23東京都7811関東21352127
24青森県7741東北24473764
25千葉県7523関東23513657
26神奈川県7422関東38343453
27兵庫県7343近畿22903030
28埼玉県7274関東28012665
29滋賀県7153近畿31943379
30鹿児島県7076九州30553326
31広島県7012中国24143045
32三重県6938近畿56355633
33福井県6912中部40786802
34山口県6816中国52235626
35長崎県6646九州23102837
36石川県6460中部28833298
37静岡県6295中部20813641
38北海道6156北海道15621610
39福岡県6142九州27383241
40徳島県5551四国37063673
41山梨県5466中部37065434
42大阪府5421近畿14351879
43熊本県5284九州32993769
44愛媛県5214四国41405046
44高知県5214四国21952404
46大分県4675九州23382884
47沖縄県4274九州13842432
家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

切り花には仏花や供花も含まれる

家計調査の切り花は、花屋やスーパーで買う切った花すべてを指します。
飾るための花束も、仏壇に供える花も、同じ品目に入ります。

苗や鉢植えは「園芸用植物」、肥料や園芸用の土は「園芸用品」として別に集計されます。
この記事の表には3つとも載せているので、その県の花への使い方を確かめられます。

全国では切り花7,684円に対し、園芸用植物3,549円、園芸用品4,744円でした。

数字は県庁所在市のもので、県全体の平均ではない

家計調査の品目別の表は、各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均です。
県全体を調べた数字ではありません。

またひとり暮らしの世帯は含まれません。
単身世帯が多い都市部では、この記事の数字がカバーする世帯の割合が小さくなります。

令和6年の1年分の数字なので、3年平均を使ったほかの家計調査の記事より、その年の事情を受けやすくなっています。

順位の並びがにている記事

1世帯が1年間に切り花へ使う金額の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。

並びが最も重なったのは【切り花を買うお金】平均年7,821円、飾る花と供える花で、相関は0.89です。
正反対だったのは【療養病床の入院患者】1日平均22万8,973人、長期療養の姿で、相関は-0.49です。

これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。

地方のなかで見た切り花への年間支出

地方最も多い(円)最も少ない(円)
東北福島県 15786青森県 7741
関東栃木県 8962埼玉県 7274
中部長野県 9260山梨県 5466
近畿和歌山県 11173大阪府 5421
中国島根県 10853山口県 6816
四国香川県 9196高知県 5214
九州宮崎県 8961沖縄県 4274
家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の切り花への支出を比べると、最も多い福島県は15,786円、最も少ない沖縄県は4,274円で、その差は3.69倍でした。
全国平均は7,684円です。

この1世帯が1年間に切り花へ使う金額の数字には、読み違えやすい点が3つあります。
1つ目は、切り花に仏花や供花も含まれること。
2つ目は、この数字が県庁所在市の二人以上の世帯を対象にしたものであること。
3つ目は令和6年(2024年)の数字であることです。

相関が強かったのは持ち家住宅率のプラス0.43と1世帯当たり人員のプラス0.41でした。
園芸・ガーデニングの行動者率とはプラス0.31にとどまります。

趣味として花を育てることと、切り花を買うことは別の習慣のようです。
園芸用品への支出やガーデニングをする人の割合を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)
  • 調査年: 令和6年(2024年)
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&lid=000001463049
  • 備考: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。切り花は仏花や供花も含む。園芸用植物は苗や鉢植えなど

注記: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。
切り花は仏花や供花も含む。
園芸用植物は苗や鉢植えなど

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