【夫婦だけの世帯】が少ない県は理由が正反対、47都道府県の世帯構成を比べます

【夫婦だけの世帯】が少ない県は理由が正反対、47都道府県の世帯構成を比べます

夫婦ふたりだけで暮らす世帯がどれくらいあるかを、47都道府県で並べて比べます。

使うのは令和2年国勢調査で、一般世帯に占める夫婦のみの世帯の割合です。

全国では20.03パーセント、1,115万8,840世帯でした。
上位と下位の差は1.53倍で、他の世帯類型に比べると幅は狭くなっています。
ただ下位の県を見ると、少ない理由がそれぞれ違っていました。

47都道府県の単純平均

20.8%

夫婦のみの世帯の割合(令和2年(2020年))

最も多い 山口県

24.0%

最も少ない 沖縄県

15.7%

夫婦のみの世帯が多い5道県

上位5都道府県の夫婦のみの世帯の割合
上位5都道府県の夫婦のみの世帯の割合 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)) 05101520山口県: 24.0%24.0%鹿児島県: 23.9%23.9%奈良県: 23.9%23.9%宮崎県: 23.8%23.8%北海道: 23.7%23.7%山口県鹿児島県奈良県宮崎県北海道
上位5都道府県の夫婦のみの世帯の割合
項目夫婦のみの世帯の割合
山口県24.0%
鹿児島県23.9%
奈良県23.9%
宮崎県23.8%
北海道23.7%
下位5都道府県の夫婦のみの世帯の割合
下位5都道府県の夫婦のみの世帯の割合 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)) 051015沖縄県: 15.7%15.7%東京都: 16.4%16.4%宮城県: 18.5%18.5%大阪府: 18.8%18.8%山形県: 19.0%19.0%沖縄県東京都宮城県大阪府山形県
下位5都道府県の夫婦のみの世帯の割合
項目夫婦のみの世帯の割合
沖縄県15.7%
東京都16.4%
宮城県18.5%
大阪府18.8%
山形県19.0%

夫婦のみの世帯の割合が高い上位5道県です。

山口県は24.01パーセント、鹿児島県は23.93パーセント、奈良県は23.86パーセント、宮崎県は23.75パーセント、北海道は23.69パーセントでした。
6位は和歌山県の23.55パーセントで、23パーセントを超えたのはこの6道県です。

7位以下は長崎県22.90パーセント、大分県22.84パーセント、愛媛県22.59パーセント、香川県22.30パーセントと続きます。

上位に並んだのは山陰と九州、四国、それに紀伊半島と北海道です。
大都市圏では奈良県だけが入っています。

少ない県には3つの別々の理由がある

以下は、一般世帯に占める夫婦のみの世帯の割合にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。

おもしろいのは下位です。
最下位の沖縄県15.74パーセントと46位の東京都16.42パーセントは、少ない理由がまったく違います。

東京都は単独世帯が50.24パーセントで全国1位。
ひとり暮らしが半分を占めるため、他のすべての類型が薄まります。
核家族世帯の割合も45.72パーセントで全国最下位でした。

沖縄県は逆です。
核家族世帯が55.15パーセントあり、三世代世帯は3.23パーセントで41位。
つまり親と子で暮らす世帯が多く、そのぶん夫婦だけの世帯が生まれにくい構造になっています。
子どもがいる世帯が多い県だということです。

3つめの理由は45位以下の山形県が示しています。
18.98パーセントで43位ですが、山形県は三世代世帯が13.92パーセントで全国1位。
夫婦が子や孫と同じ家に住んでいるため、夫婦だけの世帯にはなりません。

整理すると、夫婦だけの世帯が少ない理由は3つに分かれます。
ひとり暮らしが多い県(東京都)、子どもがいる世帯が多い県(沖縄県)、三世代同居が多い県(山形県)です。
同じ数字の低さが、まったく違う暮らしを指しています。

上位のほうも見ておきます。
1位の山口県は、夫婦のみの世帯のうち64.79パーセントが高齢夫婦、つまり夫が65歳以上で妻が60歳以上の夫婦でした。
全国では58.6パーセントです。

山口県は65歳以上の単独世帯の割合でも15.77パーセントで4位。
高齢の夫婦が2人で暮らし、やがてどちらかが亡くなってひとり暮らしになるという流れが、そのまま数字に表れているように見えます。

同じ傾向は奈良県にも出ています。
夫婦のみの世帯のうち66.82パーセントが高齢夫婦で、これは全国1位。
奈良県は核家族世帯の割合が62.59パーセントで全国1位でもあり、大阪への通勤圏として住宅地が広がった時期に移り住んだ世代が、そのまま高齢期に入っているのだと考えられます。

実数で見ると大都市圏が並ぶ

夫婦のみの世帯数の上位5都道府県
夫婦のみの世帯数の上位5都道府県 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)) 0200,000400,000600,000800,0001,000,000東京都: 1,185,040世帯1,185,040世帯神奈川県: 843,850世帯843,850世帯大阪府: 774,121世帯774,121世帯埼玉県: 650,271世帯650,271世帯愛知県: 623,565世帯623,565世帯東京都神奈川県大阪府埼玉県愛知県
夫婦のみの世帯数の上位5都道府県
項目夫婦のみの世帯数
東京都1,185,040世帯
神奈川県843,850世帯
大阪府774,121世帯
埼玉県650,271世帯
愛知県623,565世帯

割合ではなく世帯数そのもので並べると、上位は大都市圏になります。

東京都は1,185,040世帯、神奈川県は843,850世帯、大阪府は774,121世帯、埼玉県は650,271世帯、愛知県は623,565世帯でした。

割合では46位の東京都が、実数では1位です。
人口の多い都府県では、割合が低くても世帯数としては最も大きくなります。

住宅の供給や介護の体制を考えるなら実数、その土地の家族の形を知りたいなら割合という使い分けになります。

夫婦のみの世帯が少ない5都府県

夫婦のみの世帯の割合が低い下位5都府県です。

沖縄県は15.74パーセント、東京都は16.42パーセント、宮城県は18.46パーセント、大阪府は18.76パーセント、山形県は18.98パーセントでした。
山口県の24.01パーセントとは8.27ポイント、1.53倍の差があります。

沖縄県の15.74パーセントは、46位の東京都より0.68ポイント低い数字です。
下位のなかでも離れた位置にあります。

下位に並んだ5都府県には共通点がありません。
沖縄県、東京都、大阪府は単独世帯や核家族世帯が多い都府県、宮城県と山形県は東北です。
宮城県は仙台市を抱えて単独世帯が36.94パーセントで12位、山形県は三世代世帯が全国1位という、それぞれ別の事情を持っています。

20パーセントを下回ったのは17都府県でした。

地図で見る夫婦のみの世帯の割合

夫婦のみの世帯の割合(令和2年(2020年))
夫婦のみの世帯の割合(令和2年(2020年)) 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 23.7%青森 19.8%岩手 19.3%宮城 18.5%秋田 21.3%山形 19.0%福島 19.3%茨城 20.8%栃木 19.9%群馬 21%埼玉 20.6%千葉 20.7%東京 16.4%神奈川 20.0%新潟 19.6%富山 19.8%石川 20.2%福井 19.5%山梨 21.7%長野 22.0%岐阜 21.3%静岡 20.6%愛知 19.3%三重 22.1%滋賀 20.3%京都 19.3%大阪 18.8%兵庫 21.3%奈良 23.9%和歌山 23.6%鳥取 19.0%島根 21.1%岡山 20.3%広島 21.9%山口 24.0%徳島 21.2%香川 22.3%愛媛 22.6%高知 21.4%福岡 19.0%佐賀 19.4%長崎 22.9%熊本 20.8%大分 22.8%宮崎 23.8%鹿児島 23.9%沖縄 15.7%
夫婦のみの世帯の割合(%)
夫婦のみの世帯の割合(令和2年(2020年))
項目夫婦のみの世帯の割合
北海道23.7%
青森県19.8%
岩手県19.3%
宮城県18.5%
秋田県21.3%
山形県19.0%
福島県19.3%
茨城県20.8%
栃木県19.9%
群馬県21%
埼玉県20.6%
千葉県20.7%
東京都16.4%
神奈川県20.0%
新潟県19.6%
富山県19.8%
石川県20.2%
福井県19.5%
山梨県21.7%
長野県22.0%
岐阜県21.3%
静岡県20.6%
愛知県19.3%
三重県22.1%
滋賀県20.3%
京都府19.3%
大阪府18.8%
兵庫県21.3%
奈良県23.9%
和歌山県23.6%
鳥取県19.0%
島根県21.1%
岡山県20.3%
広島県21.9%
山口県24.0%
徳島県21.2%
香川県22.3%
愛媛県22.6%
高知県21.4%
福岡県19.0%
佐賀県19.4%
長崎県22.9%
熊本県20.8%
大分県22.8%
宮崎県23.8%
鹿児島県23.9%
沖縄県15.7%

日本地図で見ると、色が濃く出るのは山陰から九州、四国、紀伊半島、それに北海道です。
淡いのは首都圏と沖縄県、そして東北の一部でした。

47都道府県の単純平均は20.76パーセント、中央値は20.68パーセントです。
ほぼ同じ値で、極端に外れた県がなくなだらかに分布しています。

平均を超えたのは23道府県。
最も高い山口県でも24.01パーセント、最も低い沖縄県でも15.74パーセントで、他の世帯類型に比べて上下の幅が狭いのがこのデータの特徴です。

順位都道府県夫婦のみの世帯の割合(%)地方夫婦のみの世帯数高齢夫婦のみの世帯の割合核家族世帯の割合
1山口県24.01中国14340215.5556.34
2鹿児島県23.93九州17369814.9455.99
3奈良県23.86近畿12978615.9462.59
4宮崎県23.75九州11127514.8257.06
5北海道23.69北海道58481914.053.64
6和歌山県23.55近畿9268015.0559.29
7長崎県22.9九州12738114.356.44
8大分県22.84九州11140914.5655.33
9愛媛県22.59四国13551014.1955.33
10香川県22.3四国9055013.9856.77
11三重県22.14近畿16411613.8557.17
12長野県21.98中部18238913.6156.12
13広島県21.94中国27230613.3856.06
14山梨県21.74中部7348713.3756.7
15高知県21.41四国6728913.5953.51
16秋田県21.32東北8177213.7552.98
17岐阜県21.27中部16570113.7457.3
18兵庫県21.26近畿51005512.9457.18
19徳島県21.21四国6518013.7453.74
20島根県21.07中国5656713.5452.15
21群馬県21.0関東16870912.8857.6
22熊本県20.83九州14932813.1455.26
23茨城県20.8関東24577812.6956.22
24千葉県20.68関東57243512.156.82
25静岡県20.61中部30516512.3355.99
26埼玉県20.59関東65027111.9258.57
27岡山県20.33中国16255212.9254.47
28滋賀県20.3近畿11581712.357.95
29石川県20.24中部9489512.5954.42
30神奈川県20.04関東84385010.9455.83
31栃木県19.92関東15848411.6655.29
32青森県19.81東北10096211.9752.73
33富山県19.78中部7971312.5854.62
34新潟県19.61中部16920312.2253.29
35福井県19.45中部5654612.1353.49
36佐賀県19.39九州6032612.1755.21
37岩手県19.34東北9491011.7551.34
38京都府19.33近畿22982312.0952.32
39愛知県19.29中部62356510.8955.5
40福島県19.27東北14263211.6651.9
41鳥取県19.03中国4168211.9452.9
42福岡県19.01九州44078311.1552.36
43山形県18.98東北7533012.050.99
44大阪府18.76近畿77412110.9753.14
45宮城県18.46東北18103810.4751.71
46東京都16.42関東11850407.8245.72
47沖縄県15.74九州965108.2555.15
令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

夫婦のみの世帯は核家族世帯の一部

国勢調査では、夫婦のみの世帯は核家族世帯の内訳として集計されます。
核家族世帯には夫婦のみ、夫婦と子ども、ひとり親と子どもの3つが含まれます。

そのため夫婦のみの世帯の割合が低い県は、核家族全体が少ないのか、それとも子どもがいる世帯が多いのかを分けて見る必要があります。
この記事の表には核家族世帯の割合もあわせて載せています。

年齢は問いません。
結婚したばかりの若い夫婦も、子が独立したあとの夫婦も、同じ1世帯として数えられます。

高齢夫婦のみの世帯という区分がある

国勢調査には「夫が65歳以上、妻が60歳以上の夫婦のみの世帯」という再掲項目があります。
全国では11.73パーセントで、夫婦のみの世帯の58.6パーセントにあたります。

つまり夫婦だけで暮らす世帯の6割近くが高齢の夫婦です。
この記事の表には、一般世帯に対する高齢夫婦のみの世帯の割合も載せています。

夫婦のみの世帯に占める高齢夫婦の割合で並べると、1位は奈良県の66.82パーセント、最下位は東京都の47.64パーセントでした。
東京都では夫婦だけの世帯の半分以上が、高齢ではない夫婦だということになります。

順位の並びがにている記事

一般世帯に占める夫婦のみの世帯の割合の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。

いちばん近かったのは【給料収入のない世帯】全国20.2%、年金暮らしが中心で、順位相関は0.64でした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【住宅の総数・10年推移】44都道府県でふえ、10年で441万戸の増加(順位相関-0.59)です。

これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。

地方のなかで見た夫婦のみの世帯の割合

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北秋田県 21.32宮城県 18.46
関東群馬県 21.0東京都 16.42
中部長野県 21.98愛知県 19.29
近畿奈良県 23.86大阪府 18.76
中国山口県 24.01鳥取県 19.03
四国愛媛県 22.59徳島県 21.21
九州鹿児島県 23.93沖縄県 15.74
令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の夫婦のみの世帯の割合を比べると、最も高い山口県は24.01パーセント、最も低い沖縄県は15.74パーセントで、その差は8.27ポイント、1.53倍でした。
全国では20.03パーセント、1,115万8,840世帯です。

一般世帯に占める夫婦のみの世帯の割合をどう数えているかについて、3つ補っておきます。
1つ目は、夫婦のみの世帯が核家族世帯の内訳であること。
2つ目は、年齢を問わず夫婦2人だけの世帯を指すこと。
3つ目は令和2年(2020年)の調査であることです。

少ない理由は3つに分かれます。
ひとり暮らしが多い東京都、子どもがいる世帯が多い沖縄県、三世代同居が多い山形県。
同じ数字の低さが、まったく違う暮らしを指しています。

上位の山口県と奈良県では、夫婦のみの世帯の6割以上が高齢の夫婦でした。
一人暮らし世帯や三世代世帯を比べた記事とあわせて読むと、その県の家族の形が見えてきます。

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出典

  • 統計名: 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)
  • 調査年: 令和2年(2020年)
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?toukei=00200521&tstat=000001136464
  • 備考: 一般世帯は寮や施設などの世帯を除いた世帯。割合の分母には家族類型「不詳」(全国で16万120世帯、0.29パーセント)を含む。夫婦のみの世帯は核家族世帯の内訳として集計される。高齢夫婦のみの世帯は夫が65歳以上、妻が60歳以上の夫婦のみの世帯

注記: 一般世帯は寮や施設などの世帯を除いた世帯。
割合の分母には家族類型「不詳」(全国で16万120世帯、0.29パーセント)を含む。
夫婦のみの世帯は核家族世帯の内訳として集計される。
高齢夫婦のみの世帯は夫が65歳以上、妻が60歳以上の夫婦のみの世帯

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