冬の朝の冷え込みを、1月の日最低気温で見ます。
値が低いほど冷えることを意味するため、ほかの記事とは順位の読み方が逆になる点に注意してください。
最も冷える道県と最も冷えない県では21.3度の差がありました。
今回は47都道府県の1月の日最低気温を、気象庁の平年値(1991年から2020年の30年平均)のデータを使って比べました。
47地点の平均は1.0度。
もっとも冷える道県ともっとも冷えない県では21.3度の差がありました。
この記事では、値が低いほど冬の朝が冷えることを意味します。
47都道府県の単純平均
1℃
1月の日最低気温(1991年〜2020年の30年平均)
最も多い 沖縄県
14.9℃
最も少ない 北海道
-6.4℃
地図で見る1月の日最低気温
| 項目 | 1月の日最低気温 |
|---|---|
| 北海道 | -6.4℃ |
| 青森県 | -3.5℃ |
| 岩手県 | -5.2℃ |
| 宮城県 | -1.3℃ |
| 秋田県 | -2.1℃ |
| 山形県 | -3.1℃ |
| 福島県 | -1.5℃ |
| 茨城県 | -1.8℃ |
| 栃木県 | -2.2℃ |
| 群馬県 | -0.5℃ |
| 埼玉県 | -0.4℃ |
| 千葉県 | 2.4℃ |
| 東京都 | 1.2℃ |
| 神奈川県 | 2.7℃ |
| 新潟県 | 0.1℃ |
| 富山県 | 0.2℃ |
| 石川県 | 1.2℃ |
| 福井県 | 0.5℃ |
| 山梨県 | -2.1℃ |
| 長野県 | -3.9℃ |
| 岐阜県 | 0.7℃ |
| 静岡県 | 2.1℃ |
| 愛知県 | 1.1℃ |
| 三重県 | 2.4℃ |
| 滋賀県 | 1℃ |
| 京都府 | 1.5℃ |
| 大阪府 | 3℃ |
| 兵庫県 | 3.1℃ |
| 奈良県 | 0.8℃ |
| 和歌山県 | 2.9℃ |
| 鳥取県 | 1.1℃ |
| 島根県 | 1.5℃ |
| 岡山県 | 0.1℃ |
| 広島県 | 2℃ |
| 山口県 | 4.8℃ |
| 徳島県 | 2.9℃ |
| 香川県 | 2.1℃ |
| 愛媛県 | 2.6℃ |
| 高知県 | 2.1℃ |
| 福岡県 | 3.9℃ |
| 佐賀県 | 1.8℃ |
| 長崎県 | 4℃ |
| 熊本県 | 1.6℃ |
| 大分県 | 2.6℃ |
| 宮崎県 | 3℃ |
| 鹿児島県 | 4.9℃ |
| 沖縄県 | 14.9℃ |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは九州と四国の南部、それに沖縄県です。
淡いのは北海道と東北、そして中部の内陸でした。
47地点の単純平均は1.0度、中央値は1.2度です。
平均を超えたのは27府県でした。
沖縄県の14.9度が上に大きく外れているため、平均は実際の分布より高めに出ています。
沖縄県を除いた46道府県の平均は0.7度になります。
| 順位 | 都道府県 | 1月の日最低気温(℃) | 地方 | 1月の日最高気温 | 年間降雪量 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 沖縄県 | 14.9 | 九州 | 19.8 | 0 |
| 2 | 鹿児島県 | 4.9 | 九州 | 13.1 | 2 |
| 3 | 山口県 | 4.8 | 中国 | 9.7 | 2 |
| 4 | 長崎県 | 4.0 | 九州 | 10.7 | 4 |
| 5 | 福岡県 | 3.9 | 九州 | 10.2 | 2 |
| 6 | 兵庫県 | 3.1 | 近畿 | 9.4 | 1 |
| 7 | 宮崎県 | 3.0 | 九州 | 13.0 | 0 |
| 7 | 大阪府 | 3.0 | 近畿 | 9.7 | 1 |
| 9 | 徳島県 | 2.9 | 四国 | 10.0 | 2 |
| 9 | 和歌山県 | 2.9 | 近畿 | 9.8 | 1 |
| 11 | 神奈川県 | 2.7 | 関東 | 10.2 | 9 |
| 12 | 愛媛県 | 2.6 | 四国 | 10.2 | 1 |
| 12 | 大分県 | 2.6 | 九州 | 10.7 | 1 |
| 14 | 三重県 | 2.4 | 近畿 | 9.5 | 6 |
| 14 | 千葉県 | 2.4 | 関東 | 10.1 | 7 |
| 16 | 香川県 | 2.1 | 四国 | 9.7 | 1 |
| 16 | 高知県 | 2.1 | 四国 | 12.2 | 1 |
| 16 | 静岡県 | 2.1 | 中部 | 11.7 | 0 |
| 19 | 広島県 | 2.0 | 中国 | 9.9 | 8 |
| 20 | 佐賀県 | 1.8 | 九州 | 10.1 | 4 |
| 21 | 熊本県 | 1.6 | 九州 | 10.7 | 1 |
| 22 | 京都府 | 1.5 | 近畿 | 9.1 | 15 |
| 22 | 島根県 | 1.5 | 中国 | 8.3 | 68 |
| 24 | 石川県 | 1.2 | 中部 | 7.1 | 157 |
| 24 | 東京都 | 1.2 | 関東 | 9.8 | 8 |
| 26 | 愛知県 | 1.1 | 中部 | 9.3 | 12 |
| 26 | 鳥取県 | 1.1 | 中国 | 8.1 | 140 |
| 28 | 滋賀県 | 1.0 | 近畿 | 7.1 | 81 |
| 29 | 奈良県 | 0.8 | 近畿 | 8.7 | 5 |
| 30 | 岐阜県 | 0.7 | 中部 | 9.1 | 34 |
| 31 | 福井県 | 0.5 | 中部 | 6.7 | 186 |
| 32 | 富山県 | 0.2 | 中部 | 6.3 | 253 |
| 33 | 岡山県 | 0.1 | 中国 | 9.6 | 1 |
| 33 | 新潟県 | 0.1 | 中部 | 5.3 | 139 |
| 35 | 埼玉県 | -0.4 | 関東 | 9.8 | 16 |
| 36 | 群馬県 | -0.5 | 関東 | 9.1 | 19 |
| 37 | 宮城県 | -1.3 | 東北 | 5.6 | 59 |
| 38 | 福島県 | -1.5 | 東北 | 5.8 | 122 |
| 39 | 茨城県 | -1.8 | 関東 | 9.2 | 12 |
| 40 | 山梨県 | -2.1 | 中部 | 9.1 | 23 |
| 40 | 秋田県 | -2.1 | 東北 | 3.1 | 273 |
| 42 | 栃木県 | -2.2 | 関東 | 8.6 | 18 |
| 43 | 山形県 | -3.1 | 東北 | 3.3 | 285 |
| 44 | 青森県 | -3.5 | 東北 | 1.8 | 567 |
| 45 | 長野県 | -3.9 | 中部 | 3.8 | 163 |
| 46 | 岩手県 | -5.2 | 東北 | 2.0 | 209 |
| 47 | 北海道 | -6.4 | 北海道 | -0.4 | 479 |
1月の朝が冷えない5県
1月の日最低気温が高い、つまり朝が冷えない上位5県です。
沖縄県は14.9度、鹿児島県は4.9度、山口県は4.8度、長崎県は4.0度、福岡県は3.9度でした。
6位以下は兵庫県3.1度、大阪府と宮崎県が3.0度、和歌山県と徳島県が2.9度と続きます。
沖縄県の14.9度は、2位の鹿児島県より10.0度も高い数字です。
上位のなかでも完全に別の位置にあります。
沖縄県を除くと、2位から47位までは4.9度からマイナス6.4度の間に並びます。
上位に並んだのは九州と、瀬戸内の西側です。
暖流が流れる海に囲まれた地域が中心でした。
寒さは緯度だけでは決まらない
この分布の背景を、ここから考えてみます。
1月の日最低気温の平均の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。
寒さは北へ行くほど厳しくなる、と言いたくなります。
ただ順位を見ると、そう単純ではありません。
長野県はマイナス3.9度で45位です。
青森県はマイナス3.5度で44位。
長野市は青森市より緯度でおよそ4度南にありますが、朝の冷え込みは長野県のほうが厳しくなっています。
山梨県も同じです。
マイナス2.1度で40位。
緯度は東京都とほとんど変わりませんが、東京都の1.2度と比べて3.3度も低い数字でした。
効いているのは緯度よりも、内陸かどうかと標高です。
長野の気象台は標高418メートル、甲府は273メートルにあります。
海から遠く、風で空気がかき混ぜられないため、晴れた夜には地面の熱がそのまま逃げていきます。
放射冷却という現象で、朝方にいちばん気温が下がります。
実際、山梨県の年間日照時間は2,225.8時間で全国1位です。
晴れる夜が多い県は、それだけ冷え込みも強くなるという関係になります。
逆に沖縄県や九州、瀬戸内の県は暖かい海に囲まれています。
水は空気より温度が変わりにくいので、夜のあいだ周囲の空気を温め続けます。
沖縄県の14.9度という数字は、島であることの効果がそのまま表れたものだと考えられます。
もうひとつ、日中まで冷えるかどうかは別の話です。
1月の日最高気温を見ると、北海道はマイナス0.4度。
47都道府県のなかで唯一、日中の平均が氷点下でした。
2位の青森県は1.8度、3位の岩手県は2.0度で、こちらは日中はプラスに戻ります。
朝だけ冷える県と、一日中冷えている道県は分けて考える必要があります。
年間降雪量との相関係数はマイナス0.60でした。
寒い道県は雪も多い傾向にありますが、完全には一致しません。
鳥取県は年間降雪量140センチで10位ですが、1月の日最低気温は1.1度の26位。
冷え込みは弱いのに雪はよく降る県です。
1月の朝がもっとも冷える5道県
1月の日最低気温が低い、つまり朝がもっとも冷える下位5道県です。
北海道はマイナス6.4度、岩手県はマイナス5.2度、長野県はマイナス3.9度、青森県はマイナス3.5度、山形県はマイナス3.1度でした。
1位の沖縄県の14.9度とは21.3度の差があります。
1月の日最低気温が0度を下回ったのは13道県です。
北海道と東北6県、それに長野県、山梨県、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県が入りました。
関東北部と中部の内陸が並んでいます。
北海道のマイナス6.4度は2位の岩手県より1.2度低く、日中の平均もマイナス0.4度で氷点下です。
1日を通して氷点下という点で、他の道県とは性格が違います。
東北6県はいずれも0度を下回りましたが、幅があります。
岩手県マイナス5.2度に対して、宮城県はマイナス1.3度、福島県はマイナス1.5度。
岩手県と宮城県では3.9度の差がついています。
地方別に見る1月の日最低気温
地方別に平均を出すと、南北の差がはっきり出ます。
最も高いのは九州8県の4.6度です。
次いで四国4県が2.4度、近畿7府県が2.1度、中国5県が1.9度、関東7都県が0.2度と続きます。
低いほうは中部9県がマイナス0.01度、東北6県がマイナス2.8度、北海道がマイナス6.4度でした。
九州と北海道では11.0度の差があります。
九州8県の4.6度には沖縄県の14.9度が含まれています。
沖縄県を除く九州7県で計算すると3.1度になり、四国や近畿との差はぐっと縮まります。
中部9県がちょうど0度前後になるのは、長野県のマイナス3.9度と静岡県の2.1度が同じ地方に同居しているためです。
このグラフについての豆知識
日最低気温の平均は「最低記録」ではない
この記事の数字は、1月の毎日の最低気温を平均した値です。
その月にいちばん下がった記録ではありません。
平均がマイナス6.4度の道でも、マイナス15度を下回る朝と0度近い朝が混ざっています。
平均だけを見て「その気温より下がらない」と考えないようにしてください。
また1月を選んだのは、47都道府県のほとんどで1月がもっとも寒い月だからです。
ただ地点によっては2月のほうが低くなる場合もあります。
1地点の観測値を県の代表にしている
数字は各都道府県の気象台がある1地点の平年値です。
埼玉県は熊谷、滋賀県は彦根、山口県は下関で、それ以外は県庁所在地の観測所を使っています。
冬の寒さでは、この1地点という制約が特に大きく効きます。
同じ県のなかでも標高差があれば数度の違いが出るからです。
たとえば長野県には菅平のような特別に冷える地点がありますが、この記事の数字は標高418メートルの長野市の観測所によるものです。
山口県が下関であることも順位に影響しています。
下関は本州の西端で海に挟まれており、1月の日最低気温は4.8度の3位でした。
内陸の山口市であれば、これより低くなると考えられます。
順位の並びがにている記事
1月の日最低気温の平均の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
いちばん近かったのは【みかん以外のかんきつ】全国14,157ha、四国と九州で8割近くを占めるで、順位相関は0.75でした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【りんご・収穫量】全国60万9,200t、調査されているのは14県だけ(順位相関-0.8)です。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た1月の日最低気温
| 地方 | 最も多い(℃) | 最も少ない(℃) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 -1.3 | 岩手県 -5.2 |
| 関東 | 神奈川県 2.7 | 栃木県 -2.2 |
| 中部 | 静岡県 2.1 | 長野県 -3.9 |
| 近畿 | 兵庫県 3.1 | 奈良県 0.8 |
| 中国 | 山口県 4.8 | 岡山県 0.1 |
| 四国 | 徳島県 2.9 | 高知県 2.1 |
| 九州 | 沖縄県 14.9 | 熊本県 1.6 |
まとめ
47都道府県の1月の日最低気温を比べると、もっとも冷える北海道はマイナス6.4度、もっとも冷えない沖縄県は14.9度で、その差は21.3度でした。
47地点の平均は1.0度、0度を下回ったのは13道県です。
1月の日最低気温の平均をどう数えているかについて、3つ補っておきます。
1つ目は、これが1月の毎日の最低気温を平均した値で、最低記録ではないこと。
2つ目は、各県の気象台がある1地点の数字であること。
3つ目は1991年から2020年までの30年平均であることです。
長野県のマイナス3.9度は45位で、緯度でおよそ4度北にある青森県のマイナス3.5度より低くなっています。
寒さを決めているのは緯度よりも、内陸かどうかと標高でした。
晴れた夜ほど地面の熱が逃げるため、日照時間が全国1位の山梨県も40位まで下がっています。
夏の暑さや雪の日数を比べた記事とあわせて読むと、その土地の気候の輪郭が見えてきます。
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出典
- 統計名: 平年値(地点別、地上気象観測)
- 調査年: 1991年〜2020年の30年平均
- 公開元: 気象庁
- 参照URL: https://www.data.jma.go.jp/stats/data/mdrr/normal/index.html
- 備考: 各都道府県の気象台所在地1地点の平年値。埼玉県は熊谷、滋賀県は彦根、山口県は下関、他は県庁所在地。県内の別の地点では数値が大きく異なる場合がある。値が低いほど冬の朝が冷えることを意味する
注記: 各都道府県の気象台所在地1地点の平年値。
埼玉県は熊谷、滋賀県は彦根、山口県は下関、他は県庁所在地。
県内の別の地点では数値が大きく異なる場合がある。
値が低いほど冬の朝が冷えることを意味する
