働く人のうち、就業時間の8割以上をテレワークにした「ほぼ在宅勤務」の人はどれくらいいるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の就業構造基本調査、2022年の都道府県別の数字。
東京都が10.17%で1位。
47都道府県の平均は1.6%、中央値は0.93%です。
最も高い10.17%と最も低い0.51%の差は9.66ポイント、倍率にすると19.94倍でした。
47都道府県の単純平均
1.6%
就業時間の8割以上をテレワークにした有業者の割合(2022年)
最も多い 東京都
10.2%
最も少ない 秋田県
0.5%
就業時間の8割以上テレワークが多い上位5都府県
就業時間の8割以上テレワークが多い上位5都府県です。
東京都は10.17%、神奈川県は7.36%、千葉県は5.2%でした。
1位と2位の差は2.81ポイントです。
4位は埼玉県で4.79%、5位は大阪府で2.78%。
上位5はいずれも47都道府県の平均1.6%を上回りました。
1位の東京都は平均を8.57ポイント上回りました。
中央値の0.93%と比べると9.24ポイント高く、平均に対する比では6.36倍にあたります。
6位以下は京都府で2.44%、愛知県で2.07%、奈良県で1.99%と続きました。
2位と3位の差は2.16ポイント、3位と4位の差は0.41ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0.79ポイントでした。
1位から5位までの幅は7.39ポイント、1位から8位までの幅は8.18ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
東京都はテレワーク実施率でも1位に入っています。
全国の値は3.38%で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は東京都の10.17パーセント。
全国でここだけが1割を超えます。
ときどきテレワークとは差の開き方が違います
ここから先は、就業時間の8割以上テレワークの人の割合がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。
テレワーク実施率で並べ替えると、順位が変わります。
1位は東京都の39.79、2位は神奈川県の30.03、3位は千葉県の23.93。
4位以下は埼玉県、大阪府と続きます。
逆に下位は島根県が7.11、秋田県が6.43。
東京都と秋田県では6.19倍の開きです。
テレワーク実施率全体の差は6.2倍ですが、8割以上にしぼると19.9倍まで広がります。
深くテレワークする働き方ほど都市部に集中しているということです。
フルリモートに近い働き方は、IT系など一部の職種に限られるためだと考えられます。
当サイトの通勤2時間以上の世帯の記事とあわせて見ると、通勤と在宅の関係が見えてきます。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が4.48%で最も高く、四国4県が0.78%で最も低くなります。
近畿7府県1.73%と北海道1.49%がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
就業時間の8割以上テレワークが少ない下位5県
就業時間の8割以上テレワークが少ない下位5県です。
47位の秋田県は0.51%、46位の大分県は0.52%、45位の岩手県は0.53%でした。
1位の東京都とは9.66ポイントの差があります。
44位は鳥取県で0.63%、43位は山形県で0.63%、42位は島根県で0.64%と続きます。
下位の県は0.5パーセント前後です。
1位と47位の差は19.9倍にひらきます。
47都道府県の中央値は0.93%、平均は1.6%です。
47位の秋田県は平均を1.09ポイント下回りました。
47位の秋田県は1位の東京都の5.0パーセントにあたる水準で、倍率にすると19.94倍の開きです。
46位との差は0.01ポイント、45位との差は0.02ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも0.13ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均1.6%を下回りました。
47位から43位までの幅は0.12ポイントです。
秋田県はテレワーク実施率では47位です。
全国の値は3.38%なので、47位はこれを2.87ポイント下回っています。
地方別に見る
ほぼ在宅勤務の人の割合は、東京都だけが飛び抜けて高くなります。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が4.48%で最も高くなります。
次いで近畿7府県が1.73%、北海道が1.49%、中部9県が1.08%と続きました。
低いほうは九州・沖縄8県が1.05%、中国5県が0.86%、東北6県が0.79%、四国4県が0.78%でした。
最も高い関東7都県と最も低い四国4県の差は3.7ポイントです。
テレワーク実施率で見ると関東7都県が最も高く、東北6県が最も低くなりました。
地図で見る
| 項目 | 就業時間の8割以上をテレワークにした有業者の割合 |
|---|---|
| 北海道 | 1.5% |
| 青森県 | 0.7% |
| 岩手県 | 0.5% |
| 宮城県 | 1.7% |
| 秋田県 | 0.5% |
| 山形県 | 0.6% |
| 福島県 | 0.7% |
| 茨城県 | 1.7% |
| 栃木県 | 1.3% |
| 群馬県 | 0.8% |
| 埼玉県 | 4.8% |
| 千葉県 | 5.2% |
| 東京都 | 10.2% |
| 神奈川県 | 7.4% |
| 新潟県 | 0.8% |
| 富山県 | 0.9% |
| 石川県 | 1.2% |
| 福井県 | 0.6% |
| 山梨県 | 1.1% |
| 長野県 | 0.8% |
| 岐阜県 | 1.1% |
| 静岡県 | 1.1% |
| 愛知県 | 2.1% |
| 三重県 | 0.8% |
| 滋賀県 | 1.5% |
| 京都府 | 2.4% |
| 大阪府 | 2.8% |
| 兵庫県 | 2.0% |
| 奈良県 | 2.0% |
| 和歌山県 | 0.7% |
| 鳥取県 | 0.6% |
| 島根県 | 0.6% |
| 岡山県 | 1.1% |
| 広島県 | 1.3% |
| 山口県 | 0.7% |
| 徳島県 | 0.7% |
| 香川県 | 0.9% |
| 愛媛県 | 0.9% |
| 高知県 | 0.7% |
| 福岡県 | 1.8% |
| 佐賀県 | 0.8% |
| 長崎県 | 0.8% |
| 熊本県 | 1.0% |
| 大分県 | 0.5% |
| 宮崎県 | 0.9% |
| 鹿児島県 | 0.7% |
| 沖縄県 | 1.9% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府が続きます。
淡いのは秋田県、大分県、岩手県でした。
47都道府県の平均は1.6%、中央値は0.93%です。
東京都の10.17%は平均を8.57ポイント上回ります。
1位と47位の差は9.66ポイント、倍率にすると19.94倍でした。
テレワーク実施率で並べ替えると東京都が39.79で最も高く、開きは6.19倍になります。
主指標で1位の東京都はテレワーク実施率では1位、テレワーク実施率で1位の東京都は主指標では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 就業時間の8割以上をテレワークにした有業者の割合(%) | 地方 | テレワーク実施率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 10.17 | 関東 | 39.79 |
| 2 | 神奈川県 | 7.36 | 関東 | 30.03 |
| 3 | 千葉県 | 5.2 | 関東 | 23.93 |
| 4 | 埼玉県 | 4.79 | 関東 | 21.68 |
| 5 | 大阪府 | 2.78 | 近畿 | 19.73 |
| 6 | 京都府 | 2.44 | 近畿 | 17.52 |
| 7 | 愛知県 | 2.07 | 中部 | 18.11 |
| 8 | 奈良県 | 1.99 | 近畿 | 15.78 |
| 9 | 兵庫県 | 1.96 | 近畿 | 17.75 |
| 10 | 沖縄県 | 1.88 | 九州 | 14.05 |
| 11 | 福岡県 | 1.82 | 九州 | 15.47 |
| 12 | 茨城県 | 1.73 | 関東 | 13.42 |
| 13 | 宮城県 | 1.7 | 東北 | 13.92 |
| 14 | 滋賀県 | 1.49 | 近畿 | 14.83 |
| 14 | 北海道 | 1.49 | 北海道 | 12.25 |
| 16 | 栃木県 | 1.33 | 関東 | 12.88 |
| 17 | 広島県 | 1.25 | 中国 | 14.73 |
| 18 | 石川県 | 1.19 | 中部 | 13.1 |
| 19 | 静岡県 | 1.14 | 中部 | 11.42 |
| 20 | 岡山県 | 1.09 | 中国 | 9.77 |
| 20 | 山梨県 | 1.09 | 中部 | 10.42 |
| 22 | 岐阜県 | 1.05 | 中部 | 10.47 |
| 23 | 熊本県 | 1.02 | 九州 | 10.95 |
| 24 | 富山県 | 0.93 | 中部 | 10.45 |
| 25 | 香川県 | 0.92 | 四国 | 11.26 |
| 26 | 宮崎県 | 0.91 | 九州 | 8.79 |
| 27 | 愛媛県 | 0.86 | 四国 | 9.67 |
| 28 | 新潟県 | 0.83 | 中部 | 8.76 |
| 29 | 三重県 | 0.81 | 近畿 | 11.4 |
| 30 | 長崎県 | 0.78 | 九州 | 9.81 |
| 31 | 群馬県 | 0.76 | 関東 | 9.41 |
| 31 | 佐賀県 | 0.76 | 九州 | 9 |
| 31 | 長野県 | 0.76 | 中部 | 10.55 |
| 34 | 鹿児島県 | 0.72 | 九州 | 7.58 |
| 35 | 高知県 | 0.7 | 四国 | 7.59 |
| 36 | 山口県 | 0.67 | 中国 | 9.2 |
| 36 | 青森県 | 0.67 | 東北 | 7.16 |
| 36 | 福島県 | 0.67 | 東北 | 8.39 |
| 39 | 徳島県 | 0.65 | 四国 | 8.24 |
| 39 | 和歌山県 | 0.65 | 近畿 | 7.69 |
| 41 | 島根県 | 0.64 | 中国 | 7.11 |
| 41 | 福井県 | 0.64 | 中部 | 11.43 |
| 43 | 山形県 | 0.63 | 東北 | 7.93 |
| 43 | 鳥取県 | 0.63 | 中国 | 7.84 |
| 45 | 岩手県 | 0.53 | 東北 | 7.98 |
| 46 | 大分県 | 0.52 | 九州 | 7.96 |
| 47 | 秋田県 | 0.51 | 東北 | 6.43 |
このグラフについての豆知識
頻度で見るテレワーク
テレワークの頻度は、就業時間の2割未満から8割以上まで5段階で調査されています。
47都道府県の平均では、2割未満のときどきテレワークが7.89パーセント、8割以上のほぼ在宅勤務が1.6パーセントと、軽いテレワークのほうが主流です。
5年に一度の大きな調査
就業構造基本調査は5年ごとに行われる調査で、これは2022年(令和4年)10月分です。
全国の約54万世帯を対象にした標本調査で、ふだんの就業の状態を聞いています。
公表されているのは人数なので、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にしました。
推計値がもとのため、小さな差を細かく読み取ることはできません。
数字の散らばり
1位の東京都は10.17%、47位の秋田県は0.51%。
差は9.66ポイント、倍率にすると19.94倍です。
中央値は0.93%、平均は1.6%でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.67ポイントの差でした。
テレワーク実施率で並べ替えると開きは6.19倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
就業時間の8割以上テレワークの人の割合の47都道府県の並びを、ほかの記事の並びと総当たりで比べました。
最も似ていたのは【自宅でのテレワーク】有業者の17.7%、実態はほぼ在宅勤務(順位相関0.93)です。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【高齢者の割合】を47都道府県で比較すると地域差は16.8ポイント(相関-0.85)でした。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た就業時間の8割以上をテレワークにした有業者の割合
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 1.7 | 秋田県 0.51 |
| 関東 | 東京都 10.17 | 群馬県 0.76 |
| 中部 | 愛知県 2.07 | 福井県 0.64 |
| 近畿 | 大阪府 2.78 | 和歌山県 0.65 |
| 中国 | 広島県 1.25 | 鳥取県 0.63 |
| 四国 | 香川県 0.92 | 徳島県 0.65 |
| 九州 | 沖縄県 1.88 | 大分県 0.52 |
まとめ
ほぼ在宅勤務の人の割合を47都道府県で比べると、最も高い東京都で10.17%、最も低い秋田県で0.51%でした。
その差は9.66ポイント、倍率にすると19.94倍です。
47都道府県の中央値は0.93%、平均は1.6%でした。
全国の値は3.38%です。
テレワーク実施率で並べ替えると開きは6.19倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では1位に位置します。
就業時間の8割以上テレワークの人の割合の統計を読むときの注意点は3つです。
1つ目は、標本調査にもとづく推計値であること。
2つ目は、過去1年間の就業時間に対する割合であること。
3つ目は2022年の数字であることです。
テレワーク実施率では東京都が39.79で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では1位でした。
地方ごとの平均では関東7都県が4.48%で最も高く、四国4県が0.78%で最も低くなりました。
ときどきテレワークの人やテレワーク実施率を比べた記事とあわせて読んでみてください。
1位の東京都と2位の神奈川県の差は2.81ポイントで、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
関連記事
- 【テレワーク実施率】全国18.9%、都市と地方で6倍のひらき
- 【ときどきテレワーク】全国9.8%、最も多い実施の形
- 【自宅でのテレワーク】有業者の17.7%、実態はほぼ在宅勤務
- 【正社員のテレワーク実施率】全国26.3%、1位は5割ごえ
- 【通勤2時間以上の世帯】全国17万2,700世帯、首都圏の周辺に
出典
- 統計名: 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)
- 調査年: 2022年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004008505
- 備考: 有業者のうちテレワークが就業時間の80%以上を占める人の割合。2022年10月時点の調査で、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にした。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標はテレワーク実施率
注記: 有業者のうちテレワークが就業時間の80%以上を占める人の割合。
2022年10月時点の調査で、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にした。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標はテレワーク実施率
