中学生のうち、アトピー性皮膚炎を指摘された生徒はどれくらいいるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは文部科学省の学校保健統計調査、2019年度の数字。
北海道が5.9%で1位。
47都道府県の平均は2.76%、中央値は2.7%です。
最も高い5.9%と最も低い1.1%の差は4.8ポイント、倍率にすると5.36倍でした。
実数で見るか率で見るかによって並びは変わります。
この記事では率のほうを主に見ていきます。
47都道府県の単純平均
2.8%
中学生のアトピー性皮膚炎の被患率(2019年度)
最も多い 北海道
5.9%
最も少ない 青森県
1.1%
中学生のアトピーが多い上位5道県
中学生のアトピーが多い上位5道県です。
北海道は5.9%、茨城県は5.5%、島根県は5.5%でした。
1位と2位の差は0.4ポイントです。
4位は愛知県で4.6%、5位は鳥取県で4.5%。
上位5はいずれも47都道府県の平均2.76%を上回りました。
1位の北海道は平均を3.14ポイント上回りました。
中央値の2.7%と比べると3.2ポイント高く、平均に対する比では2.14倍にあたります。
6位以下は新潟県で4.1%、栃木県で3.9%、秋田県で3.4%と続きました。
2位と3位の差は0ポイント、3位と4位の差は0.9ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は1.1ポイントでした。
1位から5位までの幅は1.4ポイント、1位から8位までの幅は2.5ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
北海道は中学生のぜん息の被患率でも2位に入っています。
全国の値は2.76%で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は北の広い地方でした。
全国の平均の2倍を超えます。
ぜん息の割合と並べて見ます
ここから先は、中学生のアトピー性皮膚炎の割合がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。
中学生のぜん息の被患率で並べ替えると、順位が変わります。
1位は茨城県の4.6、2位は北海道の4.4、3位は千葉県の3.8。
4位以下は群馬県、神奈川県と続きます。
逆に下位は鹿児島県が0.8、滋賀県が0.7。
茨城県と滋賀県では6.57倍の開きです。
ぜん息の割合と並べると、上位の顔ぶれが変わります。
同じアレルギーでも出方が違うということです。
寒く乾燥した地域では皮膚が荒れやすくなります。
気候との関わりが指摘されることもあります。
中学生の2.8パーセントは、小学生の3.3パーセントより低くなっています。
地方ごとに県の平均を出すと、北海道が5.9%で最も高く、九州・沖縄8県が1.64%で最も低くなります。
中国5県3.48%と関東7都県3.39%がそれに続きました。
同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。
実数で見ると順位は変わる
中学生のアトピーが少ない下位5県
中学生のアトピーが少ない下位5県です。
47位の青森県は1.1%、46位の鹿児島県は1.2%、45位の愛媛県は1.4%でした。
1位の北海道とは4.8ポイントの差があります。
44位は福岡県で1.5%、43位は沖縄県で1.6%、42位は宮崎県で1.6%と続きます。
47位は東北の県でした。
小学生でも47位だった県です。
47都道府県の中央値は2.7%、平均は2.76%です。
47位の青森県は平均を1.66ポイント下回りました。
47位の青森県は1位の北海道の18.6パーセントにあたる水準で、倍率にすると5.36倍の開きです。
46位との差は0.1ポイント、45位との差は0.3ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも0.5ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均2.76%を下回りました。
47位から43位までの幅は0.5ポイントです。
青森県は中学生のぜん息の被患率では45位です。
全国の値は2.76%なので、47位はこれを1.66ポイント下回っています。
地図で見る
| 項目 | 中学生のアトピー性皮膚炎の被患率 |
|---|---|
| 北海道 | 5.9% |
| 青森県 | 1.1% |
| 岩手県 | 3.2% |
| 宮城県 | 3.1% |
| 秋田県 | 3.4% |
| 山形県 | 3.2% |
| 福島県 | 3.1% |
| 茨城県 | 5.5% |
| 栃木県 | 3.9% |
| 群馬県 | 3.4% |
| 埼玉県 | 2.1% |
| 千葉県 | 3.3% |
| 東京都 | 2.5% |
| 神奈川県 | 3% |
| 新潟県 | 4.1% |
| 富山県 | 2.1% |
| 石川県 | 2.5% |
| 福井県 | 1.8% |
| 山梨県 | 2.9% |
| 長野県 | 3.1% |
| 岐阜県 | 2.8% |
| 静岡県 | 2.1% |
| 愛知県 | 4.6% |
| 三重県 | 3.2% |
| 滋賀県 | 1.6% |
| 京都府 | 2.4% |
| 大阪府 | 2.2% |
| 兵庫県 | 2.7% |
| 奈良県 | 3.2% |
| 和歌山県 | 1.9% |
| 鳥取県 | 4.5% |
| 島根県 | 5.5% |
| 岡山県 | 2.8% |
| 広島県 | 2.3% |
| 山口県 | 2.3% |
| 徳島県 | 3% |
| 香川県 | 3.1% |
| 愛媛県 | 1.4% |
| 高知県 | 2% |
| 福岡県 | 1.5% |
| 佐賀県 | 1.8% |
| 長崎県 | 1.9% |
| 熊本県 | 1.9% |
| 大分県 | 1.6% |
| 宮崎県 | 1.6% |
| 鹿児島県 | 1.2% |
| 沖縄県 | 1.6% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは北海道です。
次いで茨城県、島根県、愛知県、鳥取県が続きます。
淡いのは青森県、鹿児島県、愛媛県でした。
47都道府県の平均は2.76%、中央値は2.7%です。
北海道の5.9%は平均を3.14ポイント上回ります。
1位と47位の差は4.8ポイント、倍率にすると5.36倍でした。
中学生のぜん息の被患率で並べ替えると茨城県が4.6で最も高く、開きは6.57倍になります。
主指標で1位の北海道は中学生のぜん息の被患率では2位、中学生のぜん息の被患率で1位の茨城県は主指標では2位でした。
| 順位 | 都道府県 | 中学生のアトピー性皮膚炎の被患率(%) | 地方 | 中学生のぜん息の被患率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 5.9 | 北海道 | 4.4 |
| 2 | 茨城県 | 5.5 | 関東 | 4.6 |
| 2 | 島根県 | 5.5 | 中国 | 2.8 |
| 4 | 愛知県 | 4.6 | 中部 | 2.6 |
| 5 | 鳥取県 | 4.5 | 中国 | 2.9 |
| 6 | 新潟県 | 4.1 | 中部 | 3.4 |
| 7 | 栃木県 | 3.9 | 関東 | 3.1 |
| 8 | 群馬県 | 3.4 | 関東 | 3.6 |
| 8 | 秋田県 | 3.4 | 東北 | 2.1 |
| 10 | 千葉県 | 3.3 | 関東 | 3.8 |
| 11 | 岩手県 | 3.2 | 東北 | 1.6 |
| 11 | 三重県 | 3.2 | 近畿 | 3.5 |
| 11 | 山形県 | 3.2 | 東北 | 3.1 |
| 11 | 奈良県 | 3.2 | 近畿 | 1.3 |
| 15 | 宮城県 | 3.1 | 東北 | 3 |
| 15 | 香川県 | 3.1 | 四国 | 2.1 |
| 15 | 長野県 | 3.1 | 中部 | 3.5 |
| 15 | 福島県 | 3.1 | 東北 | 3 |
| 19 | 神奈川県 | 3 | 関東 | 3.5 |
| 19 | 徳島県 | 3 | 四国 | 2 |
| 21 | 山梨県 | 2.9 | 中部 | 1.8 |
| 22 | 岡山県 | 2.8 | 中国 | 2.7 |
| 22 | 岐阜県 | 2.8 | 中部 | 1.9 |
| 24 | 兵庫県 | 2.7 | 近畿 | 2.5 |
| 25 | 石川県 | 2.5 | 中部 | 1.2 |
| 25 | 東京都 | 2.5 | 関東 | 2.9 |
| 27 | 京都府 | 2.4 | 近畿 | 3.1 |
| 28 | 広島県 | 2.3 | 中国 | 1.6 |
| 28 | 山口県 | 2.3 | 中国 | 2.6 |
| 30 | 大阪府 | 2.2 | 近畿 | 1.6 |
| 31 | 埼玉県 | 2.1 | 関東 | 2.6 |
| 31 | 静岡県 | 2.1 | 中部 | 1.3 |
| 31 | 富山県 | 2.1 | 中部 | 1.7 |
| 34 | 高知県 | 2 | 四国 | 1.5 |
| 35 | 熊本県 | 1.9 | 九州 | 2.2 |
| 35 | 長崎県 | 1.9 | 九州 | 1.3 |
| 35 | 和歌山県 | 1.9 | 近畿 | 1.1 |
| 38 | 佐賀県 | 1.8 | 九州 | 1.8 |
| 38 | 福井県 | 1.8 | 中部 | 1.1 |
| 40 | 沖縄県 | 1.6 | 九州 | 1.8 |
| 40 | 宮崎県 | 1.6 | 九州 | 3.1 |
| 40 | 滋賀県 | 1.6 | 近畿 | 0.7 |
| 40 | 大分県 | 1.6 | 九州 | 1.9 |
| 44 | 福岡県 | 1.5 | 九州 | 2.4 |
| 45 | 愛媛県 | 1.4 | 四国 | 1.7 |
| 46 | 鹿児島県 | 1.2 | 九州 | 0.8 |
| 47 | 青森県 | 1.1 | 東北 | 0.9 |
このグラフについての豆知識
アレルギー疾患のひとつ
アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。
2019年度の中学校での被患率は2.8パーセント。
ぜん息の2.3パーセントより高くなっています。
健康診断の結果を集めた統計
学校保健統計調査は、学校で行われる健康診断の結果を抽出して集計したものです。
被患率は、健康診断を受けた子どものうちその項目を指摘された割合を表します。
この記事の数字は2019年度のもので、都道府県別に公表されている最新の年度にあたります。
抽出調査であることに加え、診る人によって判定に幅が出る項目もあります。
数字の散らばり
1位の北海道は5.9%、47位の青森県は1.1%。
差は4.8ポイント、倍率にすると5.36倍です。
中央値は2.7%、平均は2.76%でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.06ポイントの差でした。
中学生のぜん息の被患率で並べ替えると開きは6.57倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
中学生のアトピー性皮膚炎の割合の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。
最も似ていたのは【小学生のアトピー】全国3.3パーセント、差は4.29倍(順位相関0.75)です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【みかん以外のかんきつ】全国14,157ha、四国と九州で8割近くを占める(順位相関-0.53)です。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た中学生のアトピー性皮膚炎の被患率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 秋田県 3.4 | 青森県 1.1 |
| 関東 | 茨城県 5.5 | 埼玉県 2.1 |
| 中部 | 愛知県 4.6 | 福井県 1.8 |
| 近畿 | 三重県 3.2 | 滋賀県 1.6 |
| 中国 | 島根県 5.5 | 山口県 2.3 |
| 四国 | 香川県 3.1 | 愛媛県 1.4 |
| 九州 | 長崎県 1.9 | 鹿児島県 1.2 |
まとめ
中学生のアトピー性皮膚炎の割合を47都道府県で比べると、最も高い北海道で5.9%、最も低い青森県で1.1%でした。
その差は4.8ポイント、倍率にすると5.36倍です。
47都道府県の中央値は2.7%、平均は2.76%でした。
全国の値は2.76%です。
中学生のぜん息の被患率で並べ替えると開きは6.57倍になり、主指標で1位の北海道はその見方では2位に位置します。
中学生のアトピー性皮膚炎の割合をどう数えているかについて、3つ補っておきます。
1つ目は、健康診断の結果を抽出して集計したものであること。
2つ目は、判定に幅が出やすい項目であること。
3つ目は2019年の数字であることです。
中学生のぜん息の被患率では茨城県が4.6で最も高く、主指標で1位の北海道はこの見方では2位でした。
地方ごとの平均では北海道が5.9%で最も高く、九州・沖縄8県が1.64%で最も低くなりました。
小学生や高校生のアトピーを比べた記事とあわせて読んでみてください。
1位の北海道と2位の茨城県の差は0.4ポイントで、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
関連記事
- 【小学生のアトピー】全国3.3パーセント、差は4.29倍
- 【高校生のアトピー】全国2.38パーセント、学年で最も低い
- 【中学生のぜん息】全国2.33パーセント、6.57倍の幅
- 【中学生の耳の病気】全国4.27パーセント、6.62倍の幅
- 【中学生の歯肉の状態】全国4.41パーセント、小学生の2倍
出典
- 統計名: 学校保健統計調査(都道府県別 年齢別 疾病・異常被患率等)
- 調査年: 2019年度
- 公開元: 文部科学省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003146847
- 備考: 中学校(12〜14歳)でアトピー性皮膚炎を指摘された生徒の割合。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は中学生のぜん息の被患率
注記: 中学校(12〜14歳)でアトピー性皮膚炎を指摘された生徒の割合。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は中学生のぜん息の被患率
