教育費を出しているのは県か市町村か。政令指定都市のある県で比重が変わります

教育費を出しているのは県か市町村か。政令指定都市のある県で比重が変わります

学校を建てる、先生に給料をはらう、教科書や設備をそろえる。
教育にはお金がかかります。
そのお金は、県と市町村の両方から出ています。

この記事では、都道府県の教育費を見たあと、市町村のぶんも合わせて、どちらがどれだけ出しているのかを県ごとに比べます。

都道府県の教育費は10兆円

都道府県の教育費(2022年)
都道府県の教育費(2022年) 総務省統計局の「社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)」をもとに作成。単位は億円。 北海道 4,202.2億円青森 1,357.0億円岩手 1,423.5億円宮城 1,827.2億円秋田 1,080.7億円山形 1,106.0億円福島 2,115.6億円茨城 2,709.3億円栃木 1,893.8億円群馬 1,723.4億円埼玉 4,768.2億円千葉 4,114.7億円東京 11,238.1億円神奈川 3,980.8億円新潟 1,691.4億円富山 1,003.6億円石川 1,041.4億円福井 977.7億円山梨 901.6億円長野 1,980.2億円岐阜 1,901.5億円静岡 2,502.7億円愛知 5,127.3億円三重 1,731.7億円滋賀 1,490.4億円京都 1,676.9億円大阪 5,537.9億円兵庫 3,771.6億円奈良 1,199.4億円和歌山 1,041.5億円鳥取 682.3億円島根 942.5億円岡山 1,427.7億円広島 1,857.0億円山口 1,315.1億円徳島 791.1億円香川 955.7億円愛媛 1,284億円高知 920.9億円福岡 3,178.7億円佐賀 1,236.9億円長崎 1,473.8億円熊本 1,349.8億円大分 1,157.7億円宮崎 1,151.5億円鹿児島 1,882.3億円沖縄 1,764.9億円
教育費(億円)
都道府県の教育費(2022年)
項目教育費
北海道4,202.2億円
青森県1,357.0億円
岩手県1,423.5億円
宮城県1,827.2億円
秋田県1,080.7億円
山形県1,106.0億円
福島県2,115.6億円
茨城県2,709.3億円
栃木県1,893.8億円
群馬県1,723.4億円
埼玉県4,768.2億円
千葉県4,114.7億円
東京都11,238.1億円
神奈川県3,980.8億円
新潟県1,691.4億円
富山県1,003.6億円
石川県1,041.4億円
福井県977.7億円
山梨県901.6億円
長野県1,980.2億円
岐阜県1,901.5億円
静岡県2,502.7億円
愛知県5,127.3億円
三重県1,731.7億円
滋賀県1,490.4億円
京都府1,676.9億円
大阪府5,537.9億円
兵庫県3,771.6億円
奈良県1,199.4億円
和歌山県1,041.5億円
鳥取県682.3億円
島根県942.5億円
岡山県1,427.7億円
広島県1,857.0億円
山口県1,315.1億円
徳島県791.1億円
香川県955.7億円
愛媛県1,284億円
高知県920.9億円
福岡県3,178.7億円
佐賀県1,236.9億円
長崎県1,473.8億円
熊本県1,349.8億円
大分県1,157.7億円
宮崎県1,151.5億円
鹿児島県1,882.3億円
沖縄県1,764.9億円

47都道府県を合わせると10兆489億円。
1位は東京都(1兆1,238億円)、2位は大阪府(5,538億円)、47位は鳥取県(682億円)です。

順位都道府県教育費
1位東京都1兆1,238億円
2位大阪府5,538億円
3位愛知県5,127億円
4位埼玉県4,768億円
5位北海道4,202億円
⋮
43位島根県943億円
44位高知県921億円
45位山梨県902億円
46位徳島県791億円
47位鳥取県682億円

人口の多い順とほとんど同じ並びです。
学校の数も先生の数も、子どもの数にしたがって決まるので、当然といえば当然です。

市町村もあわせると18兆円になる

教育費を出しているのは県だけではありません。
小学校や中学校の多くは市町村が建てて管理しています。

市町村の教育費は全国で7兆9,408億円。
県のぶんと合わせると17兆9,897億円になります。

都道府県の教育費

10兆円

2022年

市町村の教育費

7.9兆円

2022年

あわせて

18兆円

全国の合計

全国で見ると、市町村のぶんは県のぶんの0.79倍です。
おおよそ県が6割、市町村が4割という配分になります。

どちらが多く出しているかは、県によってちがう

ところが、この配分は県ごとに大きくちがいます。
市町村の教育費が県の教育費の何倍かを計算しました。

市町村の教育費は県の教育費の何倍か(2022年)
市町村の教育費は県の教育費の何倍か(2022年) 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)をもとに当サイトで計算。1をこえると市町村のほうが多い。 北海道 0.9倍青森 0.6倍岩手 0.6倍宮城 1.0倍秋田 0.5倍山形 0.6倍福島 0.5倍茨城 0.6倍栃木 0.5倍群馬 0.6倍埼玉 0.7倍千葉 0.8倍東京 0.8倍神奈川 1.7倍新潟 0.9倍富山 0.5倍石川 0.8倍福井 0.4倍山梨 0.5倍長野 0.6倍岐阜 0.6倍静岡 1.0倍愛知 1.0倍三重 0.5倍滋賀 0.5倍京都 1.1倍大阪 1.1倍兵庫 1.0倍奈良 0.5倍和歌山 0.5倍鳥取 0.5倍島根 0.5倍岡山 0.9倍広島 1.1倍山口 0.5倍徳島 0.5倍香川 0.6倍愛媛 0.5倍高知 0.4倍福岡 1.3倍佐賀 0.4倍長崎 0.4倍熊本 1倍大分 0.5倍宮崎 0.5倍鹿児島 0.5倍沖縄 0.6倍
市町村の教育費は県の教育費の何倍か(2022年)(倍)
市町村の教育費は県の教育費の何倍か(2022年)
項目市町村の教育費は県の教育費の何倍か(2022年)
北海道0.9倍
青森県0.6倍
岩手県0.6倍
宮城県1.0倍
秋田県0.5倍
山形県0.6倍
福島県0.5倍
茨城県0.6倍
栃木県0.5倍
群馬県0.6倍
埼玉県0.7倍
千葉県0.8倍
東京都0.8倍
神奈川県1.7倍
新潟県0.9倍
富山県0.5倍
石川県0.8倍
福井県0.4倍
山梨県0.5倍
長野県0.6倍
岐阜県0.6倍
静岡県1.0倍
愛知県1.0倍
三重県0.5倍
滋賀県0.5倍
京都府1.1倍
大阪府1.1倍
兵庫県1.0倍
奈良県0.5倍
和歌山県0.5倍
鳥取県0.5倍
島根県0.5倍
岡山県0.9倍
広島県1.1倍
山口県0.5倍
徳島県0.5倍
香川県0.6倍
愛媛県0.5倍
高知県0.4倍
福岡県1.3倍
佐賀県0.4倍
長崎県0.4倍
熊本県1倍
大分県0.5倍
宮崎県0.5倍
鹿児島県0.5倍
沖縄県0.6倍

1位は神奈川県(1.66倍)。
市町村のほうが県より6割以上多く出しています。
47位は佐賀県(0.38倍)で、市町村は県の4割ほど。
同じ日本のなかで、4.3倍のちがいがあります。

都道府県県の教育費市町村の教育費市町村÷県その順位
神奈川県3,981億円6,606億円1.66倍1位
福岡県3,179億円3,977億円1.25倍2位
京都府1,677億円1,898億円1.13倍3位
高知県921億円401億円0.44倍45位
福井県978億円409億円0.42倍46位
佐賀県1,237億円474億円0.38倍47位

比が高いほうから10県をならべると、すべて政令指定都市のある県でした。
神奈川県、福岡県、京都府、広島県、大阪府、熊本県、宮城県、静岡県、愛知県、兵庫県。

政令指定都市は、県がやっていた仕事の一部を市が引き受けます。
小中学校の先生の給料もそのひとつです。
政令指定都市があると、その分だけ市町村側の教育費が大きくなります。

教育費の出どころは、その県に政令指定都市があるかどうかで決まる。県の教育に対する姿勢のちがい、ではありません。

反対に比が低いほうにならぶのは、政令指定都市のない県です。
県が先生の給料をまとめて負担しているので、県のぶんが大きくなります。

県の支出のうち、教育費は何割か

もうひとつの見方をします。
県が使うお金全体のなかで、教育費はどれくらいをしめるのでしょうか。

県の歳出にしめる教育費の割合(2022年)
県の歳出にしめる教育費の割合(2022年) 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)と県の歳出決算総額をもとに当サイトで計算。単位は%。 北海道 13.7%青森 17.6%岩手 17.3%宮城 16.6%秋田 16.9%山形 15.8%福島 16.2%茨城 20.7%栃木 19.3%群馬 18.2%埼玉 21.3%千葉 18.7%東京 12.2%神奈川 16%新潟 14.5%富山 16.3%石川 16.7%福井 18.2%山梨 15.5%長野 17.1%岐阜 19.8%静岡 18.4%愛知 18%三重 20.9%滋賀 21.9%京都 14.5%大阪 14.2%兵庫 14.2%奈良 20.2%和歌山 16.3%鳥取 17.8%島根 16.7%岡山 18.1%広島 15.6%山口 17.6%徳島 14.8%香川 19.1%愛媛 18.2%高知 19%福岡 14.4%佐賀 20.8%長崎 18.7%熊本 13.8%大分 16.6%宮崎 16.7%鹿児島 20.4%沖縄 19.3%
県の歳出にしめる教育費の割合(2022年)(%)
県の歳出にしめる教育費の割合(2022年)
項目県の歳出にしめる教育費の割合(2022年)
北海道13.7%
青森県17.6%
岩手県17.3%
宮城県16.6%
秋田県16.9%
山形県15.8%
福島県16.2%
茨城県20.7%
栃木県19.3%
群馬県18.2%
埼玉県21.3%
千葉県18.7%
東京都12.2%
神奈川県16%
新潟県14.5%
富山県16.3%
石川県16.7%
福井県18.2%
山梨県15.5%
長野県17.1%
岐阜県19.8%
静岡県18.4%
愛知県18%
三重県20.9%
滋賀県21.9%
京都府14.5%
大阪府14.2%
兵庫県14.2%
奈良県20.2%
和歌山県16.3%
鳥取県17.8%
島根県16.7%
岡山県18.1%
広島県15.6%
山口県17.6%
徳島県14.8%
香川県19.1%
愛媛県18.2%
高知県19%
福岡県14.4%
佐賀県20.8%
長崎県18.7%
熊本県13.8%
大分県16.6%
宮崎県16.7%
鹿児島県20.4%
沖縄県19.3%

全国では16.3%です。
1位は滋賀県(21.9%)、2位は埼玉県(21.3%)。
47位は東京都(12.2%)でした。

東京都が最下位なのは、教育にお金をかけていないという意味ではありません。
さきほど見たとおり、東京都には政令指定都市があって市町村側の負担が大きく、さらに県の支出そのものが大きいためです。
割合は分母しだいで動きます。

この数字で言えないこと

この記事の数字はお金の出どころを分けたものです。
教育の中身がよいかどうかとは、直接には関係がありません。

また、私立学校のぶんは入っていません。
公立の学校をささえる公のお金だけを数えています。
私立の割合が高い都府県では、教育にかかっているお金の全体はこれより大きくなります。

市町村÷県の比と、歳出にしめる割合は当サイトで計算しました。
どちらも2022年の数字どうしなので、年のずれはありません。

まとめ

  • 都道府県の教育費は10兆489億円、市町村を合わせると17兆9,897億円
  • 全国では市町村のぶんが県のぶんの0.79倍。県が6割、市町村が4割ほど
  • ただし県ごとの比は神奈川県の1.66倍から佐賀県の0.38倍まで、4.3倍のひらきがある
  • 比が高いほうから10県は、すべて政令指定都市のある県でした
  • 県の歳出にしめる教育費は全国で16.3%。1位は滋賀県(21.9%)

出典

  • 主指標: 教育費
  • 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
  • 調査年: 2022年
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
  • 備考: 指標コードD310311(教育費)の2022年の値を億円に換算したもの。人口10万人あたりは2022年の総人口で割った参考値
  • あわせて使った指標: 市町村教育費(社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)/2022年)
  • 歳出決算総額(都道府県/2022年)
  • 市町村÷県の比と、歳出にしめる教育費の割合は当サイトで計算した

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