人工透析の装置は、町の診療所にどれくらいあるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の医療施設静態調査、2023年の数字。
東京都が253台で1位。
47都道府県の平均は44.5台、中央値は24台です。
1位と47位の間には31.6倍の開き、人口10万人あたりでは5倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
44台
診療所の人工透析の台数(2023年)
最も多い 東京都
253台
最も少ない 富山県
8台
診療所の透析装置が多い上位5都府県
診療所の透析装置が多い上位5都府県です。
東京都は253台、大阪府は165台、神奈川県は137台でした。
東京都は2位の大阪府の1.53倍です。
4位は愛知県で116台、5位は埼玉県で107台。
上位5で全国の37.2パーセント、上位3で26.5パーセント、上位10で58.8パーセントでした。
1位だけで12.1パーセントを占めます。
47都道府県の平均は44.5台なので、1位は平均の5.7倍。
中央値の24台と比べると10.5倍にあたります。
6位以下は福岡県で104台、北海道で102台、兵庫県で94台と続きました。
2位と3位の差は28台、3位と4位の差は21台でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の62.8パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると418台。
これだけで全国の20.0パーセントにあたります。
1位だけで全国の12.1パーセントを占めました。
人口の多さに沿った並びです。
人口あたりでは宮崎県が1位です
ここからは統計を離れて、診療所にある人工透析装置の台数の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は宮崎県の3.78台、2位は鹿児島県2.94台、3位は熊本県2.71台。
4位以下は香川県、沖縄県と続きます。
逆に人口あたりの下位は富山県0.8台、新潟県0.76台。
宮崎県と新潟県では5倍の開きです。
人口あたりの1位は宮崎県で、九州の県が上位に入ります。
実数1位の東京都は人口あたりでは20位です。
透析は週3回の通院が続く治療です。
通いやすい診療所が受け皿になるかどうかは、患者の暮らしに直結します。
当サイトの病院の透析装置の記事と並べて読むと、地域の透析体制が見えてきます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、九州・沖縄8県が2.4台で最も多く、中部9県が1.4台で最も少なくなります。
北海道2台と四国4県2台がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
診療所の透析装置が少ない下位5県
診療所の透析装置が少ない下位5県です。
47位の富山県は8台、46位の高知県は10台、45位の山形県は10台でした。
1位の東京都とは31.6倍の差があります。
44位は島根県で11台、43位は鳥取県で11台、42位は山梨県で11台と続きます。
31.6倍という開きです。
透析専門のクリニックの分布が表れています。
47都道府県の中央値は24台。
平均は44.5台なので、平均が中央値の1.9倍です。
47位の富山県は平均の18.0パーセント、中央値の33.3パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の2.4パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで12.1パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の富山県は、1位の東京都の3.16パーセントにあたる水準です。
46位との差は2台、45位との差は2台でした。
1位の東京都と47位の富山県の間には245台の開きがあります。
地方別に見る
診療所の透析装置は、九州で人口あたりの数が多くなります。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の33.3パーセントで最も大きくなります。
次いで近畿7府県が17.1パーセント、九州・沖縄8県が16.1パーセント、中部9県が14パーセントと続きました。
少ないほうは東北6県が6.2パーセント、中国5県が5.1パーセント、北海道が4.9パーセント、四国4県が3.4パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
九州・沖縄8県が2.4台、北海道が2台、四国4県が2台の順に多く、最も少ないのは中部9県が1.4台です。
地図で見る
| 項目 | 診療所の人工透析の台数 |
|---|---|
| 北海道 | 102台 |
| 青森県 | 22台 |
| 岩手県 | 15台 |
| 宮城県 | 40台 |
| 秋田県 | 15台 |
| 山形県 | 10台 |
| 福島県 | 27台 |
| 茨城県 | 46台 |
| 栃木県 | 45台 |
| 群馬県 | 31台 |
| 埼玉県 | 107台 |
| 千葉県 | 78台 |
| 東京都 | 253台 |
| 神奈川県 | 137台 |
| 新潟県 | 16台 |
| 富山県 | 8台 |
| 石川県 | 12台 |
| 福井県 | 11台 |
| 山梨県 | 11台 |
| 長野県 | 20台 |
| 岐阜県 | 25台 |
| 静岡県 | 73台 |
| 愛知県 | 116台 |
| 三重県 | 21台 |
| 滋賀県 | 14台 |
| 京都府 | 24台 |
| 大阪府 | 165台 |
| 兵庫県 | 94台 |
| 奈良県 | 21台 |
| 和歌山県 | 18台 |
| 鳥取県 | 11台 |
| 島根県 | 11台 |
| 岡山県 | 24台 |
| 広島県 | 42台 |
| 山口県 | 19台 |
| 徳島県 | 15台 |
| 香川県 | 23台 |
| 愛媛県 | 23台 |
| 高知県 | 10台 |
| 福岡県 | 104台 |
| 佐賀県 | 17台 |
| 長崎県 | 25台 |
| 熊本県 | 46台 |
| 大分県 | 24台 |
| 宮崎県 | 39台 |
| 鹿児島県 | 45台 |
| 沖縄県 | 36台 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県が続きます。
淡いのは富山県、高知県、山形県でした。
47都道府県の平均は44.5台、中央値は24台です。
東京都の253台は平均の5.7倍にあたります。
上位3で26.5パーセント、1位と47位で31.6倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと宮崎県が3.78台で最も多く、開きは5倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは20位、人口あたり1位の宮崎県は実数では17位でした。
| 順位 | 都道府県 | 診療所の人工透析の台数(台) | 地方 | 人口10万人あたりの診療所の人工透析の台数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 253 | 関東 | 1.78 |
| 2 | 大阪府 | 165 | 近畿 | 1.88 |
| 3 | 神奈川県 | 137 | 関東 | 1.49 |
| 4 | 愛知県 | 116 | 中部 | 1.55 |
| 5 | 埼玉県 | 107 | 関東 | 1.46 |
| 6 | 福岡県 | 104 | 九州 | 2.04 |
| 7 | 北海道 | 102 | 北海道 | 2.02 |
| 8 | 兵庫県 | 94 | 近畿 | 1.76 |
| 9 | 千葉県 | 78 | 関東 | 1.25 |
| 10 | 静岡県 | 73 | 中部 | 2.07 |
| 11 | 茨城県 | 46 | 関東 | 1.64 |
| 11 | 熊本県 | 46 | 九州 | 2.71 |
| 13 | 鹿児島県 | 45 | 九州 | 2.94 |
| 13 | 栃木県 | 45 | 関東 | 2.39 |
| 15 | 広島県 | 42 | 中国 | 1.55 |
| 16 | 宮城県 | 40 | 東北 | 1.78 |
| 17 | 宮崎県 | 39 | 九州 | 3.78 |
| 18 | 沖縄県 | 36 | 九州 | 2.46 |
| 19 | 群馬県 | 31 | 関東 | 1.64 |
| 20 | 福島県 | 27 | 東北 | 1.55 |
| 21 | 岐阜県 | 25 | 中部 | 1.3 |
| 21 | 長崎県 | 25 | 九州 | 2 |
| 23 | 岡山県 | 24 | 中国 | 1.31 |
| 23 | 京都府 | 24 | 近畿 | 0.95 |
| 23 | 大分県 | 24 | 九州 | 2.21 |
| 26 | 愛媛県 | 23 | 四国 | 1.8 |
| 26 | 香川県 | 23 | 四国 | 2.51 |
| 28 | 青森県 | 22 | 東北 | 1.89 |
| 29 | 三重県 | 21 | 近畿 | 1.23 |
| 29 | 奈良県 | 21 | 近畿 | 1.63 |
| 31 | 長野県 | 20 | 中部 | 1.01 |
| 32 | 山口県 | 19 | 中国 | 1.48 |
| 33 | 和歌山県 | 18 | 近畿 | 2.05 |
| 34 | 佐賀県 | 17 | 九州 | 2.16 |
| 35 | 新潟県 | 16 | 中部 | 0.76 |
| 36 | 岩手県 | 15 | 東北 | 1.31 |
| 36 | 秋田県 | 15 | 東北 | 1.67 |
| 36 | 徳島県 | 15 | 四国 | 2.19 |
| 39 | 滋賀県 | 14 | 近畿 | 1 |
| 40 | 石川県 | 12 | 中部 | 1.09 |
| 41 | 山梨県 | 11 | 中部 | 1.39 |
| 41 | 鳥取県 | 11 | 中国 | 2.07 |
| 41 | 島根県 | 11 | 中国 | 1.71 |
| 41 | 福井県 | 11 | 中部 | 1.49 |
| 45 | 高知県 | 10 | 四国 | 1.52 |
| 45 | 山形県 | 10 | 東北 | 0.99 |
| 47 | 富山県 | 8 | 中部 | 0.8 |
このグラフについての豆知識
病院とあわせて6万6千台
人工透析装置は病院に6万4,427台、診療所に2,091台あります。
数のうえでは病院が主役です。
慢性腎臓病の死亡数は全国2万2,097人、腎不全は2万9,665人。
透析はその手前で命を支える治療です。
3年に一度の医療施設調査
医療施設静態調査は、全国のすべての病院・診療所を対象に3年ごとに行われる調査で、これは2023年(令和5年)10月1日時点のものです。
患者数や実施件数は2023年9月の1か月間の数です。
年間の数ではないことに注意してください。
また、施設の所在地で数えるため、県境をこえて受診する人のぶんは施設のある県に計上されます。
数字の開き
1位の東京都は253台、47位の富山県は8台。
両者の間には31.6倍の開きがあります。
上位3で全国の26.5パーセント、上位10で58.8パーセントを占めます。
中央値は24台、平均は44.5台です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと5倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
診療所にある人工透析装置の台数とよく似た並びになる記事が、当サイトにあるか探しました。
0.97という高い相関を示したのが【産科診療所の分娩】ひと月7万6,450件、九州で根強いでした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【世帯が使う部屋数】全国4.63室、1位と47位で1.84倍(相関-0.82)でした。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た診療所の人工透析の台数
| 地方 | 最も多い(台) | 最も少ない(台) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 40 | 山形県 10 |
| 関東 | 東京都 253 | 群馬県 31 |
| 中部 | 愛知県 116 | 富山県 8 |
| 近畿 | 大阪府 165 | 滋賀県 14 |
| 中国 | 広島県 42 | 島根県 11 |
| 四国 | 香川県 23 | 高知県 10 |
| 九州 | 福岡県 104 | 佐賀県 17 |
まとめ
診療所にある人工透析装置の台数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で253台、最も少ない富山県で8台でした。
1位と47位の間には31.6倍の開きがあります。
上位3で全国の26.5パーセント、上位10で58.8パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は24台、平均は44.5台でした。
人口10万人あたりに直すと5倍の開きになります。
診療所にある人工透析装置の台数を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、診療所の分だけで病院を含まないこと。
2つ目は、施設の所在地で数えた数字であること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは宮崎県が3.78台で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは20位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の33.3パーセントで最多、人口10万人あたりでは九州・沖縄8県が2.4台で最多でした。
病院の透析装置や慢性腎臓病の死亡数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
関連記事
出典
- 統計名: 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004024909
- 備考: 一般診療所にある人工透析装置の台数。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 一般診療所にある人工透析装置の台数。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
