看護師とともに医療の現場を支える准看護師は、全国にどれくらいいるのでしょうか。
就業している人数を47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の衛生行政報告例、2020年末の数字。
福岡県が16,133人で1位。
47都道府県の平均は6,055.1人、中央値は5,102人です。
1位と47位の間には10.4倍の開き、人口10万人あたりでは6.6倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
6,055人
就業准看護師数(2020年)
最も多い 福岡県
16,133人
最も少ない 滋賀県
1,554人
准看護師が多い上位5道府県
准看護師が多い上位5道府県です。
福岡県は16,133人、北海道は14,913人、大阪府は13,945人でした。
福岡県は2位の北海道の1.08倍です。
4位は埼玉県で13,134人、5位は愛知県で12,812人。
上位5で全国の24.9パーセント、上位3で15.8パーセント、上位10で42.7パーセントでした。
1位だけで5.7パーセントを占めます。
47都道府県の平均は6,055.1人なので、1位は平均の2.7倍。
中央値の5,102人と比べると3.2倍にあたります。
6位以下は東京都で12,063人、広島県で10,557人、兵庫県で9,619人と続きました。
2位と3位の差は968人、3位と4位の差は811人でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の75.1パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると31,046人。
これだけで全国の10.9パーセントにあたります。
1位は福岡県でした。
全国の5.7パーセントを占めます。
人口あたりでは宮崎県が1位です
この分布の背景を、ここから考えてみます。
働く准看護師の数の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は宮崎県の559.73人、2位は熊本県555.86人、3位は佐賀県545.56人。
4位以下は鹿児島県、長崎県と続きます。
逆に人口あたりの下位は神奈川県90.57人、東京都85.08人。
宮崎県と東京都では6.6倍の開きです。
人口あたりの1位は宮崎県で、九州の県が上位に並びます。
実数で東京都は6位、人口あたりでは47位です。
准看護師は地方の医療を支えてきた資格です。
都市部では看護師への一本化が進み、人口あたりの差が九州と首都圏で大きく開いています。
当サイトの精神病床の入院患者の記事とあわせて見ると、活躍の場の地域差が見えてきます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、四国4県が433.2人で最も多く、関東7都県が142.9人で最も少なくなります。
九州・沖縄8県424.3人と中国5県366.6人がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
准看護師が少ない下位5都県
准看護師が少ない下位5都県です。
47位の滋賀県は1,554人、46位の山梨県は1,903人、45位の奈良県は1,974人でした。
1位の福岡県とは10.4倍の差があります。
44位は鳥取県で2,067人、43位は福井県で2,544人、42位は山形県で2,551人と続きます。
10.4倍という開きは、この記事で扱う資格のなかで最も小さいものです。
47都道府県の中央値は5,102人。
平均は6,055.1人なので、平均が中央値の1.2倍です。
47位の滋賀県は平均の25.7パーセント、中央値の30.5パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の3.5パーセントにしかなりません。
1位の福岡県1つで5.7パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の滋賀県は、1位の福岡県の9.63パーセントにあたる水準です。
46位との差は349人、45位との差は420人でした。
1位の福岡県と47位の滋賀県の間には14,579人の開きがあります。
地方別に見る
働く准看護師は、九州で厚く、首都圏で薄い分布です。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の21.9パーセントで最も大きくなります。
次いで九州・沖縄8県が20.8パーセント、中部9県が15.5パーセント、近畿7府県が13.6パーセントと続きました。
少ないほうは中国5県が9パーセント、東北6県が8.6パーセント、四国4県が5.4パーセント、北海道が5.2パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
四国4県が433.2人、九州・沖縄8県が424.3人、中国5県が366.6人の順に多く、最も少ないのは関東7都県が142.9人です。
地図で見る
| 項目 | 就業准看護師数 |
|---|---|
| 北海道 | 14,913人 |
| 青森県 | 4,637人 |
| 岩手県 | 2,820人 |
| 宮城県 | 5,197人 |
| 秋田県 | 2,904人 |
| 山形県 | 2,551人 |
| 福島県 | 6,249人 |
| 茨城県 | 7,064人 |
| 栃木県 | 5,661人 |
| 群馬県 | 6,974人 |
| 埼玉県 | 13,134人 |
| 千葉県 | 9,024人 |
| 東京都 | 12,063人 |
| 神奈川県 | 8,355人 |
| 新潟県 | 5,102人 |
| 富山県 | 2,840人 |
| 石川県 | 2,693人 |
| 福井県 | 2,544人 |
| 山梨県 | 1,903人 |
| 長野県 | 4,507人 |
| 岐阜県 | 5,689人 |
| 静岡県 | 5,977人 |
| 愛知県 | 12,812人 |
| 三重県 | 4,482人 |
| 滋賀県 | 1,554人 |
| 京都府 | 4,375人 |
| 大阪府 | 13,945人 |
| 兵庫県 | 9,619人 |
| 奈良県 | 1,974人 |
| 和歌山県 | 2,884人 |
| 鳥取県 | 2,067人 |
| 島根県 | 2,698人 |
| 岡山県 | 4,151人 |
| 広島県 | 10,557人 |
| 山口県 | 6,185人 |
| 徳島県 | 3,425人 |
| 香川県 | 3,815人 |
| 愛媛県 | 4,979人 |
| 高知県 | 3,091人 |
| 福岡県 | 16,133人 |
| 佐賀県 | 4,299人 |
| 長崎県 | 6,545人 |
| 熊本県 | 9,433人 |
| 大分県 | 5,151人 |
| 宮崎県 | 5,782人 |
| 鹿児島県 | 8,308人 |
| 沖縄県 | 3,524人 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは福岡県です。
次いで北海道、大阪府、埼玉県、愛知県が続きます。
淡いのは滋賀県、山梨県、奈良県でした。
47都道府県の平均は6,055.1人、中央値は5,102人です。
福岡県の16,133人は平均の2.7倍にあたります。
上位3で15.8パーセント、1位と47位で10.4倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと宮崎県が559.73人で最も多く、開きは6.6倍になります。
実数1位の福岡県は人口あたりでは21位、人口あたり1位の宮崎県は実数では19位でした。
| 順位 | 都道府県 | 就業准看護師数(人) | 地方 | 人口10万人あたりの就業准看護師数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 福岡県 | 16133 | 九州 | 316.83 |
| 2 | 北海道 | 14913 | 北海道 | 295.72 |
| 3 | 大阪府 | 13945 | 近畿 | 159.24 |
| 4 | 埼玉県 | 13134 | 関東 | 179.13 |
| 5 | 愛知県 | 12812 | 中部 | 171.74 |
| 6 | 東京都 | 12063 | 関東 | 85.08 |
| 7 | 広島県 | 10557 | 中国 | 388.98 |
| 8 | 兵庫県 | 9619 | 近畿 | 180.23 |
| 9 | 熊本県 | 9433 | 九州 | 555.86 |
| 10 | 千葉県 | 9024 | 関東 | 144.36 |
| 11 | 神奈川県 | 8355 | 関東 | 90.57 |
| 12 | 鹿児島県 | 8308 | 九州 | 542.3 |
| 13 | 茨城県 | 7064 | 関東 | 251.75 |
| 14 | 群馬県 | 6974 | 関東 | 368.99 |
| 15 | 長崎県 | 6545 | 九州 | 522.76 |
| 16 | 福島県 | 6249 | 東北 | 358.52 |
| 17 | 山口県 | 6185 | 中国 | 482.83 |
| 18 | 静岡県 | 5977 | 中部 | 169.46 |
| 19 | 宮崎県 | 5782 | 九州 | 559.73 |
| 20 | 岐阜県 | 5689 | 中部 | 296.92 |
| 21 | 栃木県 | 5661 | 関東 | 300.32 |
| 22 | 宮城県 | 5197 | 東北 | 231.18 |
| 23 | 大分県 | 5151 | 九州 | 474.75 |
| 24 | 新潟県 | 5102 | 中部 | 243.07 |
| 25 | 愛媛県 | 4979 | 四国 | 390.2 |
| 26 | 青森県 | 4637 | 東北 | 398.03 |
| 27 | 長野県 | 4507 | 中部 | 226.82 |
| 28 | 三重県 | 4482 | 近畿 | 261.95 |
| 29 | 京都府 | 4375 | 近畿 | 173.61 |
| 30 | 佐賀県 | 4299 | 九州 | 545.56 |
| 31 | 岡山県 | 4151 | 中国 | 226.71 |
| 32 | 香川県 | 3815 | 四国 | 416.03 |
| 33 | 沖縄県 | 3524 | 九州 | 240.38 |
| 34 | 徳島県 | 3425 | 四国 | 500 |
| 35 | 高知県 | 3091 | 四国 | 471.19 |
| 36 | 秋田県 | 2904 | 東北 | 323.75 |
| 37 | 和歌山県 | 2884 | 近畿 | 327.73 |
| 38 | 富山県 | 2840 | 中部 | 284.85 |
| 39 | 岩手県 | 2820 | 東北 | 246.29 |
| 40 | 島根県 | 2698 | 中国 | 420.25 |
| 41 | 石川県 | 2693 | 中部 | 245.26 |
| 42 | 山形県 | 2551 | 東北 | 252.32 |
| 43 | 福井県 | 2544 | 中部 | 344.25 |
| 44 | 鳥取県 | 2067 | 中国 | 389.27 |
| 45 | 奈良県 | 1974 | 近畿 | 153.62 |
| 46 | 山梨県 | 1903 | 中部 | 240.58 |
| 47 | 滋賀県 | 1554 | 近畿 | 110.84 |
このグラフについての豆知識
減りゆく、しかし現役の資格
就業准看護師は全国で28万4,589人。
新たな養成は減っていますが、病院や診療所、高齢者施設で今も大きな戦力です。
東京都が人口あたり47位という並びは、資格の使われ方が地域でまったく違うことを物語ります。
2年に一度の隔年報
就業している医療関係者の数は、衛生行政報告例の隔年報として2年ごとに集計されます。
この記事はデータベースに収載されている最新の2020年末時点の数字を使っています。
免許を持っていても働いていない人(潜在資格者)は含まれません。
就業地で数えるため、県境をこえて通勤する人は働いている県に数えられます。
数字の開き
1位の福岡県は16,133人、47位の滋賀県は1,554人。
両者の間には10.4倍の開きがあります。
上位3で全国の15.8パーセント、上位10で42.7パーセントを占めます。
中央値は5,102人、平均は6,055.1人です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと6.6倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
働く准看護師の数の順位で探してみます。
いちばん近かったのは【准看護師の数】全国25万4,329人、上位2道県は僅差の争いで、順位相関は1でした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【世帯が使う部屋数】全国4.63室、1位と47位で1.84倍(相関-0.74)でした。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た就業准看護師数
| 地方 | 最も多い(人) | 最も少ない(人) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 6249 | 山形県 2551 |
| 関東 | 埼玉県 13134 | 栃木県 5661 |
| 中部 | 愛知県 12812 | 山梨県 1903 |
| 近畿 | 大阪府 13945 | 滋賀県 1554 |
| 中国 | 広島県 10557 | 鳥取県 2067 |
| 四国 | 愛媛県 4979 | 高知県 3091 |
| 九州 | 福岡県 16133 | 沖縄県 3524 |
まとめ
働く准看護師の数を47都道府県で比べると、最も多い福岡県で16,133人、最も少ない滋賀県で1,554人でした。
1位と47位の間には10.4倍の開きがあります。
上位3で全国の15.8パーセント、上位10で42.7パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は5,102人、平均は6,055.1人でした。
人口10万人あたりに直すと6.6倍の開きになります。
ここまでの働く准看護師の数の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、就業している人だけを数えたこと。
2つ目は、就業地で数えた数字であること。
3つ目は2020年の数字であることです。
人口10万人あたりでは宮崎県が559.73人で最多。
実数1位の福岡県は人口あたりでは21位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の21.9パーセントで最多、人口10万人あたりでは四国4県が433.2人で最多でした。
看護師の数や病院の病床数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 衛生行政報告例
- 調査年: 2020年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004026949
- 備考: 2020年末時点で就業している准看護師の実人員。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 2020年末時点で就業している准看護師の実人員。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
